コンデンサに溜まるプラス電荷って何?【電験の躓きポイント解説】
コンデンサを電池につなぐと「片側にマイナス電荷(電子)が溜まる」はイメージしやすいですよね。
でも次に出てくるのがこの疑問。
疑問:「プラス電荷ってどこから発生するの?」
結論から言うと、プラス電荷が“新しく生まれる”わけではありません。
電子が移動して“電子が減った側がプラスに見える(+に帯電した状態になる)”、これが正体です。
最初に結論:コンデンサの「+」は“電子不足”
- 電池が供給するのは主に電子(-)
- 片側の金属板から電子が抜ける → その板は 電子不足 になる
- 結果として +に帯電 したように見える(=プラス電荷が溜まった状態)
「原子」「電子」「陽子」のイメージが弱い場合は、電気の基礎(原子の話)を先に読むと腹落ちが早いです。
電気とは?電圧・電流・電力を学んでブレーカーが落ちる原因を知ろう
【疑問】なぜコンデンサにプラス電荷が溜まるのか
コンデンサの説明でよく出てくる“定番の図”があります。
コンデンサを電池とつなぐと、電子(-)が移動して片側に溜まります。
ここで「じゃあ反対側の“+”はどこから?」となるわけですが、ポイントはこうです。
ポイント:+は“プラスが増えた”のではなく、マイナス(電子)が減った結果として現れる。
コンデンサの原理について(図で順番に理解)
1)コンデンサの構造:金属板+絶縁体

コンデンサは向かい合う2枚の金属板(導体)の間に、絶縁体を挟んだ構造です。
2)金属板の中身:電子(-)と陽子(+)は元々同数

普段の金属板は、電子(-)と陽子(+)の数が釣り合っていて、全体としては電気的に中性です。
3)電池につなぐ:電子が動く(電流の向きとは逆)
電池をつなぐと、電子は図の矢印方向に移動します。ここで注意したいのは、電子の移動方向は“電流の向き”と逆という点です。
4)片側の電子が増える/反対側は電子が減る
片側の金属板は電子が増えてマイナスに帯電。反対側は電子が減ってプラスに帯電します。
つまり、+は“陽子が増えた”のではなく、“電子が抜けた(不足した)”状態です。
5)釣り合いのペアを無視すると「+と-が向かい合っている」状態になる
+と-は互いに引き付け合っています。この状態がコンデンサが充電されている状態です。
6)電池を切り離す:引き付け合っているので勝手に戻れない
絶縁体が間にあるため、板同士で電子が直接移動できません。だから、充電状態が維持されます。
7)負荷(LEDなど)をつなぐ:電子が流れて点灯→やがて止まる
負荷を接続すると電子が移動し(電流が流れ)LEDが点灯します。電子の移動が終われば電流が止まり、LEDは消灯します。
よくある誤解(ここで混乱しやすい)
誤解1:「プラス電荷がどこかから湧いてくる」
湧きません。電子が抜けた結果として“+に帯電した状態”になるだけです。
誤解2:「+の板に陽子が移動してきた」
通常の導体中で移動する主役は電子です。陽子は原子核側にいて、自由に移動しません。
誤解3:「電流の向き=電子の向き」
電流の向きは“正電荷が動く向き”として定義されているため、電子の移動方向とは逆です。ここを切り分けると理解が一気に楽になります。
まとめ
- コンデンサの「+」は、電子が減った(不足した)状態
- 電池接続で電子が移動し、片側が-、反対側が+に帯電する
- 絶縁体があるから板同士で直接戻れず、充電が保持される
- 負荷をつなぐと電子が流れて放電する
他にも「ここが分からない!」があれば、コメントか問い合わせから気軽にどうぞ。