令和8年度(2026年)一級建築士「環境・設備」過去問解説|全20問の正解と覚えるポイント
令和8年度(2026年)の一級建築士試験「学科Ⅱ・環境・設備」について、全20問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。
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建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 令和8年 環境 設備
問3は正しい数値を選び、それ以外の問は最も不適当な選択肢を選びます。以下の判定は、公式の問題にある各選択肢に対応します。
★★★:頻出(5年以上)/★★:そこそこ出題(2〜4年)/★:出題が少ない(1年)。星は、正解を判断するための中心テーマを各問で1つ選び、そのテーマが出題された年度数で表示しています。同じ年度は重複して数えません。
解説内には、中心テーマの出題年度に加え、より細かな知識について「この知識の出題:○年・○年」と記載しています。対象知識も併記するので、分野全体の出題頻度と、その知識の繰り返しを分けて確認できます。
過去問の類似テーマ・同じ原理や判断基準に基づく独自の整理です。文章が同一の問題だけを数えたものではありません。星は学習の優先順位を考える目安であり、将来の出題を保証するものではありません。
問1 着衣・音響・照度・シックハウスの用語
頻出度:★
問1の正解・解説を表示
確認ポイント:音が繰り返し反射する現象と、低音の共鳴を区別しましょう。
中心テーマ:フラッターエコー。中心テーマの出題:2026年(10年中1年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | clo値と着衣の熱抵抗 cloは衣服が熱を通しにくくする程度を表します。裸は0clo、標準的なスーツ姿は約1cloです。1cloは0.155m²K/Wに相当し、運動の強さを表すmetとは別の指標です。 |
| 2:不適当 | ブーミングとフラッターエコー 平行な硬い面の間で音が周期的に反射する現象はフラッターエコーです。ブーミングは室内の共鳴・定在波によって低音が強調される現象なので、設問は名称と説明を取り違えています。 |
| 3:適当 | 照度均斉度 最小照度を平均照度または最大照度で割った値です。最小値が他の値に近いほど1に近づき、むらが小さくなります。どちらを分母にした均斉度かも確認します。 |
| 4:適当 | クロルピリホスの使用制限 防蟻剤等に使われた物質で、シックハウス対策として居室を有する建築物への添加建材の使用が原則禁止されています。ホルムアルデヒドの発散量に応じた使用面積制限とは区別します。 |
clo=着衣の熱抵抗。フラッターエコー=平行な反射面間の周期的な反射。ブーミング=低音の共鳴。均斉度=最小照度÷平均照度等。
対象知識:周期的な反射はフラッターエコー。
2017〜2026年の10年中1年に出題。
正解:2番
問2 代謝量・WBGT・PMV・SET*
頻出度:★★
問2の正解・解説を表示
確認ポイント:温熱指標が何を表すかと、計算に使う要素を分けて覚えましょう。
中心テーマ:代謝量・着衣量。中心テーマの出題:2018・2021・2025・2026年(10年中4年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:不適当 | 1metの基準となる状態 1metの基準は、着席して安静にしている状態の代謝量で、約58W/m²です。睡眠時は一般に約0.7metなので、睡眠を1metの基準とする説明は誤りです。 |
| 2:適当 | WBGTと日射条件 日射のある屋外では自然湿球温度・黒球温度・乾球温度を使い、日射のない室内等では自然湿球温度と黒球温度を使います。気温だけで暑熱環境を評価する指標ではありません。 |
| 3:適当 | PMVと個人の温冷感 PMVは温熱環境と代謝量・着衣量から、集団の平均的な温冷感を予測します。性別や年齢などの個人差を直接入力して、一人ひとりの感じ方を予測するものではありません。 |
| 4:適当 | SET*の六つの要素 SET*は、気温・平均放射温度・相対湿度・気流速度に、着衣量・代謝量を加えた六要素を使います。環境と人体側の条件を、標準環境における温度に換算する指標です。 |
1metは着席安静時。WBGTは日射条件で式を使い分ける。PMVは集団の平均的な温冷感。SET*は気温・放射・湿度・気流・着衣・代謝の六要素から求めます。
対象知識:着席安静時の代謝量と1met。
2017〜2026年の10年中3年に出題。
正解:1番
問3 二酸化炭素濃度と必要外気量の計算
頻出度:★★★
問3の正解・解説を表示
確認ポイント:この問は正しい数値を選びます。室内の上限濃度から外気濃度を引き、ppmを体積比に直しましょう。
中心テーマ:換気量・汚染物質濃度。中心テーマの出題:2017・2021・2022・2025・2026年(10年中5年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:誤り | 選択肢1:18m³/(h・人) 必要量は0.030÷0.0006=50m³/(h・人)です。18の場合、定常濃度は400+(0.030÷18)×10⁶≒2,067ppmとなり、上限1,000ppmを超えます。 |
| 2:誤り | 選択肢2:20m³/(h・人) 20の場合、定常濃度は400+(0.030÷20)×10⁶=1,900ppmです。室内の上限濃度だけで割らず、外気にも含まれる400ppmを差し引いて必要量を求めます。 |
| 3:誤り | 選択肢3:42m³/(h・人) 42の場合、定常濃度は400+(0.030÷42)×10⁶≒1,114ppmです。50より少ない外気量では、この条件の上限1,000ppmを満たせません。 |
| 4:正しい | 選択肢4:50m³/(h・人) 濃度差は1,000−400=600ppm=600×10⁻⁶=0.0006です。Q=0.030÷0.0006=50m³/(h・人)。この量なら定常濃度がちょうど1,000ppmになり、最低限の条件を満たします。 |
必要外気量Q=発生量G÷(室内上限濃度−外気濃度)。濃度差600ppm=0.0006。0.030÷0.0006=50m³/(h・人)。
対象知識:CO₂の発生量・外気量・定常濃度の関係式。
2017〜2026年の10年中4年に出題。
正解:4番
問4 壁体の温度分布・熱容量・内部結露
頻出度:★★★
問4の正解・解説を表示
確認ポイント:原図の温度変化が大きい層を確認しましょう。熱が通りにくい層ほど、その層で温度差が大きくなります。
中心テーマ:熱伝導率・熱抵抗・壁体温度分布。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2023・2024・2026年(10年中8年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 層の順番と熱貫流率 熱貫流率は、各層と表面の熱抵抗の合計から決まります。材料・厚さ・表面条件が同じなら、層の順番を入れ替えても定常時の合計熱抵抗は変わらず、AとBの熱貫流率は等しくなります。 |
| 2:適当 | 熱容量と暖房の立ち上がり Bでは熱容量の大きいイが、断熱性の高いウより室内側にあります。暖房開始時に室内だけでなくイにも熱を蓄える必要があり、Aより立ち上がりに時間がかかります。定常時の熱貫流率とは別の性質です。 |
| 3:不適当 | 温度勾配と熱伝導率 原図ではウの温度勾配がイより大きくなっています。定常熱流q=λ×温度勾配なので、同じ熱流で勾配が大きい層ほど熱伝導率λは小さくなります。「ウのほうが大きい」は逆です。 |
| 4:適当 | 防湿層を設ける位置 冬期は暖かい室内から壁内へ水蒸気が移動しやすいため、ウより室内側に防湿層を設けます。水蒸気が断熱材の冷たい部分まで入り、結露することを抑える考え方です。 |
熱抵抗は厚さ÷熱伝導率。層の順番だけでは定常時の熱貫流率は変わらない。熱容量は立ち上がりに影響。冬期の防湿層は断熱材の室内側です。
対象知識:同じ熱流では、温度勾配が大きい材料ほど熱伝導率が小さい。
2017〜2026年の10年中3年に出題。
正解:3番
問5 上階への延焼・一時待避・煙突効果
頻出度:★★★
問5の正解・解説を表示
確認ポイント:冬期は暖かい竪穴内に上向きの流れが生じ、下部で空気や煙を引き込みやすくなります。
中心テーマ:温度差換気・煙突効果。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2023・2024・2025・2026年(10年中7年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 上階への延焼防止 窓から噴き出した炎が上階の窓に達しないよう、階の境界部分や庇・バルコニーを計画します。外壁内部の区画と外側の炎の経路の両方を考慮します。 |
| 2:適当 | 避難途中の一時待避空間 高層建物や医療福祉施設では、長い移動や介助で避難に時間がかかります。火煙から保護された一時待避空間を途中に設けることで、安全を確保しながら避難を進められます。 |
| 3:不適当 | 冬期の竪穴への煙の侵入 冬期に竪穴内が暖かいと、煙突効果で空気が上昇し、下部では周囲より圧力が低くなる傾向があります。下階の火災ほど煙を引き込みやすいので、侵入量が減るという説明は逆です。 |
| 4:適当 | 内装の不燃化とフラッシュオーバー フラッシュオーバーは室内の可燃物が急速に全面燃焼へ移る現象です。内装を不燃化すると初期の燃え広がりと熱の蓄積を抑え、到達までの時間を延ばす対策になります。 |
層間区画や庇で上階への延焼を抑える。避難に時間を要する人には一時待避空間。冬期の煙突効果は低層からの煙侵入を増やす傾向があります。
対象知識:冬期の煙突効果で、下階の煙が竪穴へ侵入しやすくなる。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:3番
問6 日射遮蔽・窓形状・天空日射・昼光率
頻出度:★★★
問6の正解・解説を表示
確認ポイント:直達日射と、空で散乱して届く天空日射を区別しましょう。
中心テーマ:昼光率・採光計画。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中8年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 方位に応じたルーバー 南面の高い太陽には水平ルーバー、西面の低い西日には垂直ルーバーが一般に有効です。方位と太陽高度・方位角に合わせて、光を遮る方向を考えます。 |
| 2:適当 | 縦長窓と室奥への採光 同じ面積・中心位置なら、縦長窓は上端が高くなります。高い部分から入る光は窓から離れた床へ届きやすく、設問の中心線上では室奥の採光に有利です。 |
| 3:適当 | 大気透過率と天空日射 天空日射は大気中で散乱した光です。大気透過率が大きいと散乱が少なくなり、天空日射は小さくなる傾向があります。直達日射が強くなることと区別します。 |
| 4:不適当 | 窓外の障害物と昼光率 窓外の建物や樹木は、見える天空の範囲や反射光を変えます。昼光率は室内照度と屋外の全天空照度の比ですが、外部障害物の有無にかかわらず一定になるわけではありません。 |
南面は水平ルーバー、西面は垂直ルーバーが一般に有効。縦長窓は高い部分から室奥へ採光。大気透過率が高いと天空日射は小さくなる傾向。昼光率は窓外の遮蔽物にも影響されます。
対象知識:窓外の建物・樹木は昼光率に影響する。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:4番
問7 配光・演色・輝度対比・照明率
頻出度:★★★
問7の正解・解説を表示
確認ポイント:光度・輝度・照度を、量の意味と単位で区別しましょう。
中心テーマ:光束・光度・輝度などの区別。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:不適当 | 配光曲線が示す量 配光曲線が示すのは方向ごとの光度で、単位はcdです。輝度は面の見える明るさでcd/m²、照度は面に届く光でlxなので、光の量の種類を取り違えています。 |
| 2:適当 | 分光分布と演色 物の色の見え方は、光源に含まれる波長成分と物の反射特性で変わります。同じ色温度の光源でも分光分布が異なれば、演色性は異なる場合があります。 |
| 3:適当 | 対象と背景の輝度対比 対象と背景の輝度差が大きいと、文字や輪郭を識別しやすくなります。対象の大きさや見る時間などと併せて明視を考えます。まぶしい光源によるグレアとは分けて理解します。 |
| 4:適当 | 照明率の定義 光源の全光束のうち、視作業面に届く分の割合です。器具の配光だけでなく、室形状や内装の反射率にも左右され、器具から出る光束の割合である器具効率とは異なります。 |
配光曲線=方向ごとの光度cd。輝度=見える面の明るさcd/m²。照度=受ける光lx。照明率=作業面へ届く光束÷光源の全光束。
対象知識:配光曲線は方向ごとの「光度」の分布。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:1番
問8 表色系・混色・マンセル・色の波長
頻出度:★★★
問8の正解・解説を表示
確認ポイント:マンセルのH V/Cは、色相・明度・彩度の順です。
中心テーマ:色の知覚・効果・配色。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2022・2025・2026年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | XYZ表色系 XYZ表色系は三刺激値によって色を表し、加法混色を基礎とする混色系です。色票の見え方を体系化するマンセル表色系などの顕色系と区別します。 |
| 2:適当 | 減法混色 絵の具やフィルターなどが特定の波長を吸収し、残った光で色が見えます。混ぜるほど吸収する波長が増えるため、一般に暗くなって黒に近づきます。光を足す加法混色とは逆です。 |
| 3:適当 | マンセル表記の明度 マンセル表記は色相H、明度V、彩度Cの順です。5B 4/6は明度4、5B 6/4は明度6なので、後者のほうが明るく、彩度は低くなります。 |
| 4:不適当 | 暖色・寒色と波長 赤みのある暖色は可視光の長波長側、青みのある寒色は短波長側です。設問は波長の長短を逆にしています。色による暖かい印象と、物体自体の温度は別のものです。 |
加法混色は光を足し、減法混色は吸収を重ねる。5B 6/4は明度6、彩度4。赤系の暖色は長波長、青系の寒色は短波長です。
対象知識:赤系は長波長、青系は短波長。
2017〜2026年の10年中1年に出題。
正解:4番
問9 吸音と遮音の違い
頻出度:★★★
問9の正解・解説を表示
確認ポイント:音を室内へ反射させて遮ることと、反射を減らす吸音は別の性能です。
中心テーマ:吸音率・吸音による室内音環境の調整。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2021・2023・2024・2025・2026年(10年中8年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 多孔質材の厚さと低音吸音 多孔質材では内部の空気の動きなどによって音のエネルギーが失われます。材料を厚くすると、薄い場合より低周波数の音まで吸音しやすくなります。 |
| 2:適当 | 板と空気層による吸音 板と背後の空気層が振動することで、共振付近の音のエネルギーを吸収します。多孔質材による高音側の吸音とは異なり、低音域の吸音に有効な計画です。 |
| 3:適当 | 吸音率のエネルギー収支 入射した音は反射・内部吸収・透過に分かれます。吸音率は反射して戻らない分の割合なので、内部吸収だけでなく透過分も含み、α=1−反射率です。 |
| 4:不適当 | 遮音性能と吸音性能 遮音は音を向こう側へ通しにくい性能、吸音は音を反射して戻しにくい性能です。硬く重い壁は透過を抑えても室内へ多く反射する場合があり、遮音が高ければ吸音も高いとはいえません。 |
吸音率=(内部吸収+透過)÷入射=1−反射率。透過が少ないほど遮音性能は高いが、反射の多い硬い壁は吸音性能が低い場合があります。
対象知識:遮音性能が高くても、吸音性能が高いとは限らない。
2017〜2026年の10年中1年に出題。
正解:4番
問10 残響・マスキング・可聴域・デシベル
頻出度:★★
問10の正解・解説を表示
確認ポイント:音の強さの比をデシベルに直す場合は、10log₁₀を使います。
中心テーマ:マスキング。中心テーマの出題:2019・2022・2026年(10年中3年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 室容積と最適残響時間 同じ用途でも、大きな容積の室では推奨される最適残響時間が長くなる傾向があります。どの室でも短ければよいわけではなく、音楽や講演などの用途に応じた響きが必要です。 |
| 2:不適当 | マスキングの周波数関係 強い音が別の音を聞こえにくくするのがマスキングです。一般に影響は高周波数側へ広がりやすいため、低周波数側の音のほうが隠されやすいという説明は逆です。 |
| 3:適当 | 可聴周波数と超音波 一般的な可聴域は約20Hzから20kHzで、それより高い周波数を超音波と呼びます。これは代表的な範囲で、聞こえる上限は年齢や個人差で変わります。 |
| 4:適当 | インテンシティとレベル差 インテンシティのレベル差は10log₁₀(I₂/I₁)です。I₂/I₁=10⁻⁵なら10×(−5)=−50dB。音圧比に用いる20log₁₀と取り違えないようにします。 |
同じ用途では大きな室ほど最適残響時間が長くなる傾向。マスキングは高周波数側へ広がりやすい。可聴域は約20Hz〜20kHz。強さを10⁻⁵倍にすると50dB低下します。
対象知識:マスキングは高周波数側へ広がりやすい。
2017〜2026年の10年中3年に出題。
正解:2番
問11 用途に合った空調方式
頻出度:★★★
問11の正解・解説を表示
確認ポイント:温度を下げる顕熱処理と、水分を除く潜熱処理を分けて考えましょう。
中心テーマ:放射空調。中心テーマの出題:2018・2020・2021・2023・2026年(10年中5年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:不適当 | 精密工場と放射冷却 放射冷却は主に顕熱を処理し、温度を調整します。湿度を常に一定に保つには別の除湿・加湿等の制御が必要なので、放射冷却だけで精密工場の恒温恒湿を実現できるという説明は不適当です。 |
| 2:適当 | フリーアドレスとパーソナル空調 在席者の位置や要望に応じて局所的に空調する方式です。席が固定されないフリーアドレスでも、在席する部分に合わせて調整し、不要な空調を抑える計画に適しています。 |
| 3:適当 | サーバールームの壁吹出し 壁面から給気して、発熱の大きいサーバーへ冷気を届ける計画です。高密度の顕熱負荷を処理するとともに、熱い排気が給気側へ戻る短絡を防ぐ気流計画が重要です。 |
| 4:適当 | 劇場の椅子吹出し 椅子付近から客席の居住域へ給気することで、人がいる部分を効率よく空調します。大空間の上部まで一様に同じ温度にする方式とは異なる考え方です。 |
放射冷却だけでは精密な湿度制御はできない。パーソナル空調は在席者に合わせる。データセンターは高密度の発熱処理、椅子吹出しは客席の居住域空調です。
対象知識:放射冷房は主に顕熱処理で、湿度制御には別の処理が必要。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:1番
問12 VAV・コイル・加湿器・外気冷房の制御
頻出度:★★★
問12の正解・解説を表示
確認ポイント:原図でセンサーが熱交換の前か後かを確認しましょう。外気冷房では室内側と外気側の元の状態を比べます。
中心テーマ:外気冷房・ナイトパージ。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2024・2025・2026年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | T1とVAVの風量制御 図のT1は室内温度を測ります。室温に応じてVAVユニットの給気量を変えると、負荷に必要な風量を供給し、過剰な送風を減らせます。VAVは変風量方式です。 |
| 2:適当 | T2とコイルの流量制御 図のT2はコイル後の給気温度を測ります。冷温水の流量を調整して給気温度を保つことで、室内へ供給する空気の温度を制御し、T1による風量制御と組み合わせます。 |
| 3:適当 | TH1と加湿器の制御 図のTH1は熱交換前の還気の温湿度を測ります。室内から戻る空気の湿度を代表値として使い、必要に応じて加湿器を制御する構成は適当です。 |
| 4:不適当 | バイパス運転のセンサー 外気を直接利用できるかは、熱交換前の還気TH1と外気TH3の温湿度・エンタルピー等を比べて判断します。TH2は熱交換後の排気なので、TH2とTH3では室内側の元の状態を比較できません。 |
T1=室内温度、T2=給気温度。TH1=熱交換前の還気、TH3=外気。外気冷房の判定はTH1とTH3。TH2は熱交換後の排気で、還気の状態を直接示しません。
対象知識:外気冷房の判定では、外気と室内側の空気の状態を比較する。
2017〜2026年の10年中3年に出題。
正解:4番
問13 厨房・避難階段・実験室の換気
頻出度:★★
問13の正解・解説を表示
確認ポイント:燃焼用の換気と、熱・水蒸気・臭気を除く換気を分けて理解しましょう。
中心テーマ:局所排気・厨房フード・喫煙室。中心テーマの出題:2018・2022・2023・2026年(10年中4年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 電化厨房にも換気を設ける理由 電化厨房は燃焼ガスを生じる器具とは扱いが異なりますが、調理で熱・水蒸気・臭気が発生します。設問の換気設備は、それらを除き不快感や結露を防ぐために設けています。 |
| 2:不適当 | 厨房排気と一般排気の分離 コンロのある厨房の排気は、油脂や臭気、火災の危険を伴います。一般の会議室排気と主ダクトを兼用すると別室への影響を生じるため、系統を分ける必要があります。 |
| 3:適当 | 避難階段を通るダクト やむを得ず階段室を通るダクトは、階段の火災安全を損なわないよう耐火構造の壁で囲います。通常の室を通るダクトと同じ扱いにせず、避難経路の保護を確認します。 |
| 4:適当 | 実験室の局所排気 ドラフトチャンバーやフードは、有害なガスや粉じんなどを発生源の近くで捕集します。室内全体へ広がってから希釈する一般換気と、発生源で除く局所排気を区別します。 |
電化厨房でも発熱・水蒸気・臭気を除去する。厨房の排気系統は一般排気と分離。ダクトの火災安全に配慮し、実験室の有害物は発生源で捕集します。
対象知識:厨房排気と一般室の排気は系統を分ける。
2017〜2026年の10年中1年に出題。
正解:2番
問14 受水槽の腐食・間接排水・逆流防止
頻出度:★★★
問14の正解・解説を表示
確認ポイント:飲み水の設備を排水管に直接つながないことと、逆サイホンの防止を確認しましょう。
中心テーマ:水槽の構造・点検・間接排水。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2021・2025・2026年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 受水槽内部のボルトの耐食性 水面上部の湿気には塩素の影響もあり、金属部品が腐食しやすくなります。樹脂被覆等でボルト・ナットの耐食性を確保し、水槽内の金属部品の劣化を抑えます。 |
| 2:不適当 | 越流管・水抜き管の接続 オーバーフロー管と水抜き管は、排水口空間を確保した間接排水とします。トラップを設けても排水管へ直接つなぐと、逆流時に受水槽を汚染するおそれがあり、不適当です。 |
| 3:適当 | 地震時の緊急遮断弁 地震で下流の給水管が破損すると、水槽の水が流出するおそれがあります。地震を感知して遮断する弁によって水を残し、災害時の応急給水に使う計画です。 |
| 4:適当 | 洗浄弁のバキュームブレーカー 給水管が負圧になったときに空気を取り入れ、便器側の汚水を吸い上げる逆サイホンを防ぎます。排水の臭気を防ぐトラップとは、役割が異なります。 |
受水槽の越流・水抜きは排水口空間を設けた間接排水。地震時は遮断弁で水を確保。バキュームブレーカーは負圧時に空気を入れて逆流を防ぎます。
対象知識:受水槽の越流管・水抜き管は間接排水とする。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:2番
問15 グリース阻集器・通気管・雨水排水
頻出度:★★
問15の正解・解説を表示
確認ポイント:通気管は流速を上げるための管ではなく、圧力変動を抑え封水を守るための管です。
中心テーマ:通気管・通気弁。中心テーマの出題:2019・2020・2025・2026年(10年中4年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | グリース阻集器と二重トラップ グリース阻集器にはトラップの機能があるため、流入管側にさらにトラップを設けると二重トラップになります。排水が流れにくくなるおそれがあるので、一般に避けます。 |
| 2:適当 | ディスポーザー排水処理システム 生ごみを粉砕する装置だけでなく、専用の排水管と排水処理装置を含むシステムです。処理によってBOD等を基準以下にし、下水道へ放流する仕組みとして理解します。 |
| 3:不適当 | 伸頂通気管の口径 伸頂通気管は排水立て管を上方へ延長し、原則として立て管以上の口径にします。小径化すると空気が通る際の抵抗が増えて圧力変動を抑えにくくなり、封水の保護に不利です。 |
| 4:適当 | 壁面から流入する雨水 屋根の水平投影面積を基本に集水量を考えます。壁に当たる雨が下の屋根へ流れ込む場合は、その分を見込んで壁面積の50%を屋根面積に加算する方法です。 |
二重トラップを避ける。ディスポーザーは処理装置まで含むシステム。伸頂通気管は排水立て管以上の口径が原則。壁の雨水が流入する場合は壁面積の50%を加算します。
対象知識:伸頂通気管は排水立て管以上の口径とする。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:3番
問16 照明率・反射率・調光・保守率
頻出度:★★
問16の正解・解説を表示
確認ポイント:器具から光が出る割合と、その光が作業面に届く割合は別です。
中心テーマ:照明率・室指数・器具配置。中心テーマの出題:2020・2021・2026年(10年中3年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:不適当 | 配光の広がりと照明率 同じ器具効率の直接照明では、配光が広がると壁等へ向かう光が増え、作業面への照明率は一般に低下します。「広がるほど高くなる」は逆です。器具効率と照明率も区別します。 |
| 2:適当 | 内装反射率と照明率 室形状と器具が同じなら、内装の反射率が高いほど相互反射によって作業面に届く光が増えます。照明率を高めるため、器具だけでなく内装の色や反射率も確認します。 |
| 3:適当 | 昼光を使う明るさ検知制御 昼光によって得られる照度を検知し、不足分を人工照明で補います。利用できる昼光が多ければ出力を下げられますが、必要照度を保つように調光することが前提です。 |
| 4:適当 | 汚れと保守率 保守率は光源の光束低下や器具の汚れなどによる照度低下を見込む係数です。光束維持率が同じなら、器具が汚れにくいほど失われる光が少なく、保守率は高くなります。 |
直接照明では広い配光で壁に向かう光が増え、照明率は一般に低下。室内反射率が高いと照明率は上昇。昼光利用で調光し、汚れが少ない器具は保守率が高くなります。
対象知識:直接照明では、配光が広がると照明率は一般に低下する。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:1番
問17 高調波・非常電源・雷保護・系統連系
頻出度:★★
問17の正解・解説を表示
確認ポイント:発電機の出力変動を電力変換器で調整できる仕組みを確認しましょう。
中心テーマ:太陽光・風力発電・系統連系。中心テーマの出題:2018・2020・2025・2026年(10年中4年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | アクティブフィルタ 高調波電流に対して補償する電流を流し、電源側へ流れる電流のひずみを抑える装置です。進相コンデンサによる無効電力の補償とは、目的と動作を分けて理解します。 |
| 2:適当 | 燃料電池と非常電源 燃料電池設備も、消防法令が求める容量・運転・接続等の条件に適合すれば、屋内消火栓の非常電源に用いることができます。発電方式の名前だけで使用不可と判断しないようにします。 |
| 3:適当 | 構造体鉄骨と引下げ導線 構造体の鉄骨は、電気的な連続性や必要な断面等の条件を満たせば、雷電流を地上へ導く自然的な引下げ導線として利用できます。どの鉄骨でも無条件に使えるという意味ではありません。 |
| 4:不適当 | 風力発電のAC・DCリンク DCリンクは発電側の交流を直流に変え、系統側で交流へ変換する構成で、出力等を制御しやすい方式です。ACリンクのほうが変動の影響を受けにくいという説明は逆です。DCリンクでも風の変動を無条件に消せるわけではありません。 |
アクティブフィルタは高調波を補償。燃料電池は適合条件を満たせば非常電源に使用可能。鉄骨は条件付きで雷の引下げ導線に利用。DCリンクは変換器で系統側の出力を制御しやすい方式です。
対象知識:風力発電のDCリンクはACリンクより出力を制御しやすい。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:4番
問18 排煙設備と消火設備の数値
頻出度:★★★
問18の正解・解説を表示
確認ポイント:屋外消火栓40mと補助散水栓15mを取り違えないようにしましょう。
中心テーマ:消火栓・連結送水・消防用水。中心テーマの出題:2019・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 複数防煙区画の排煙ファン 複数の防煙区画を受け持つ排煙ファンは、最大区画の必要排煙量の二倍以上で、かつ120m³/min以上を確保します。必要量の単位をm³/hと取り違えないようにします。 |
| 2:適当 | 排煙ダクトの耐火仕様 排煙ダクトは火災時の高温に耐えて機能を保つ必要があります。設問の鉄板1.6mmに密度120kg/m³のロックウール25mmを被覆する耐火仕様は適当です。普通の空調ダクトの仕様と区別します。 |
| 3:不適当 | 屋外消火栓の配置 屋外消火栓は各部分からの水平距離40m以下となるように配置します。半径50mで覆うだけでは、40mを超える部分が生じる可能性があり、配置基準を満たしません。 |
| 4:適当 | 補助散水栓の配置 補助散水栓は、対象となる部分からホース接続口までの水平距離15m以下を確保します。屋外消火栓の40mや、屋内消火栓の種類に応じた距離と取り違えないようにします。 |
複数区画の排煙ファンは最大区画の必要量の二倍以上、かつ120m³/min以上。屋外消火栓の水平距離40m以下、補助散水栓は15m以下です。
対象知識:屋外消火栓の配置距離は水平距離40m以下。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:3番
問19 循環配管・免震・非常用昇降機・耐震支持
頻出度:★★
問19の正解・解説を表示
確認ポイント:通常の耐震建物と基礎免震建物で、震度の設定を同じ考え方にしないようにしましょう。
中心テーマ:設備の耐震・振動・免震。中心テーマの出題:2023・2024・2025・2026年(10年中4年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | リバースリターン方式 往きと還りを合わせた配管経路の抵抗を、各系統でそろえやすくする方式です。給湯管と返湯管で流量が大きく異なる場合は、経路長がそろっても抵抗が同じにならず、効果を得にくくなります。 |
| 2:不適当 | 基礎免震とエレベーターの水平震度 基礎免震建物のエレベーターでは、高さだけに応じて設計用水平震度を大きくする扱いではありません。通常の耐震建物の高さ区分を、そのまま基礎免震建物へ当てはめている点が不適当です。 |
| 3:適当 | 非常用エレベーターの消防操作 非常用エレベーターには、消防活動のために戸を開いたままかごを昇降できる装置が必要です。これは消防用の特別な操作で、一般利用者が通常運転で行うものではありません。 |
| 4:適当 | 配管等の末端の耐震支持 配管・ダクト・ケーブルラック等の末端付近は、大きく振れて接続部などが損傷しやすい部分です。原則として耐震クラスにかかわらず、耐震支持を設けることを確認します。 |
リバースリターンは往き・還りの抵抗をそろえる。基礎免震の昇降機は高さだけで震度を増やさない。非常用昇降機には消防活動用の操作機能。配管等の末端付近は原則耐震支持を設けます。
対象知識:基礎免震建物の昇降機の水平震度は、高さだけで増やさない。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:2番
問20 コミッショニング・BELS・ZEB・ESG
頻出度:★★★
問20の正解・解説を表示
確認ポイント:省エネで減らす分と、再生可能エネルギーで補う分を区別しましょう。
中心テーマ:ZEB・ZEH。中心テーマの出題:2017・2022・2023・2025・2026年(10年中5年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | コミッショニングの過程 発注者が求める性能を明確にし、設計・施工等でその要求が満たされているかを検証して記録する過程です。完成時に機器が動くかを確認する試運転だけに限定されません。 |
| 2:適当 | BEIとBELSの星 BEIは設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量で割った指標です。値が小さいほど省エネ性能が高く、BELSではその性能を星で表示します。この記事の頻出度の星とは別です。 |
| 3:不適当 | ZEB Readyの削減条件 ZEB Readyは再生可能エネルギーによる削減を除いて、基準一次エネルギー消費量から50%以上を削減することが条件です。省エネ設備等による削減だけで基準を満たす必要があり、再エネ分を含める説明は誤りです。 |
| 4:適当 | ESG不動産投資 ESGはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)です。省エネ性能や利用者・地域への配慮、適切な管理等を投資判断に組み込み、中長期の資産価値を考えます。 |
ZEB Readyは再エネを除き50%以上削減。BEIは小さいほど高性能。コミッショニングは要求性能を検証・文書化。ESGは環境・社会・ガバナンスの観点です。
対象知識:ZEB Readyは再エネ分を除いて50%以上削減。
2017〜2026年の10年中2年に出題。
正解:3番
全20問の正解番号
正解番号の一覧を表示
| 問題 | 正解 | 問題 | 正解 |
|---|---|---|---|
| 問1 | 2 | 問11 | 1 |
| 問2 | 1 | 問12 | 4 |
| 問3 | 4 | 問13 | 2 |
| 問4 | 3 | 問14 | 2 |
| 問5 | 3 | 問15 | 3 |
| 問6 | 4 | 問16 | 1 |
| 問7 | 1 | 問17 | 4 |
| 問8 | 4 | 問18 | 3 |
| 問9 | 4 | 問19 | 2 |
| 問10 | 2 | 問20 | 3 |
本記事は独自に作成した学習用解説です。問題文・図表の全文は掲載していません。正解番号は試験センターの公表資料と照合しています。制度・統計・設計標準等は設問の指定年度・条件に沿って確認し、今後の受験では適用される資料の版や改正内容も確認してください。