平成30年度(2018年)の一級建築士試験「学科Ⅰ・計画」について、全20問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。

公式の試験問題や手元の問題集と照らしてご利用ください。

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建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 平成30年 計画

問1・問20は正しい選択肢を選び、問2〜問19は最も不適当な選択肢を選びます。以下の判定は、公式の問題にある各選択肢に対応します。

頻出度の見方(2017〜2026年の10年分)

★★★:頻出(5年以上)/★★:そこそこ出題(2〜4年)/★:出題が少ない(1年)。各問の4選択肢に含まれる知識テーマが出題された年度を数え、同じ年度は重複して数えません。同じ問題がそのまま出た回数ではありません。

類似問題データのテーマ分類に基づく学習用の目安です。対象テーマと年度は解説内に掲載しています。2018年の問題を2026年までのデータで振り返った集計で、将来の出題頻度を保証するものではありません。

問1 建築士の職責・信用・能力の維持

頻出度:★★

問1の正解・解説を表示

確認ポイント:この問は「正しい組合せ」を選びます。A〜Dを、設問に示された条文と対応させましょう。

集計対象:公益と建築士の職責。対象テーマが出た年度:2017・2018・2024年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:誤り 選択肢1の語句の対応
Aは「建築物の質の向上」、Cは「行為」が対応するので、この組合せは正しくありません。Dの「知識及び技能」だけが合っていても、A〜Dのすべてを満たす必要があります。
2:誤り 選択肢2の語句の対応
Bは条文に対応しますが、A・C・Dが違います。Aは建築物の質の向上、Cは行為、Dは知識及び技能です。「専門的応用能力」はこの設問の第22条第1項の語句ではありません。
3:正しい 選択肢3の語句の対応
A=建築物の質の向上、B=建築士の信用又は品位、C=行為、D=知識及び技能。この四つが、設問で示す第2条の2、第21条の4、第22条第1項の規定に対応する正しい組合せです。
4:誤り 選択肢4の語句の対応
AとCは対応しますが、BとDが違います。禁止されるのは建築士の信用又は品位を害する行為であり、維持向上に努めるのは設計・工事監理に必要な知識及び技能です。
覚えるポイント

第2条の2=建築物の質の向上。第21条の4=建築士の信用又は品位を害する行為の禁止。第22条第1項=設計・工事監理に必要な知識及び技能の維持向上。

正解:3番

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問2 伝統的な木造建築の屋根と軒

頻出度:★

問2の正解・解説を表示

確認ポイント:軒の部材名と、持ち出す段数や配置の特徴を対応させましょう。

集計対象:寺院・屋根の構法。対象テーマが出た年度:2018年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 二手先と舟肘木
肘木を壁から外へ二段持ち出す組物は二手先です。舟肘木は舟形の単純な肘木であり、二段持ち出す組物の名称ではありません。誤りは、持ち出す構成と部材名の組合せです。
2:適当 瓦葺きと桟瓦
瓦葺きは仏教の伝来とともに日本へ伝わりました。桟瓦は江戸時代に考案されたもので、瓦葺き全体の伝来時期と、桟瓦という種類の成立時期を分けて覚えます。
3:適当 扇垂木と平行な垂木
禅宗様では放射状に配置する扇垂木、和様では平行に配置する垂木が一般的な特徴です。屋根の形だけでなく、軒裏の垂木の並び方も様式を見分ける手掛かりになります。
4:適当 桔木のてこの作用
桔木は、屋根内部でてこの作用を利用して長い軒先を支える材です。軒先を直接下から柱で支える方法とは異なり、小屋組内部の仕組みで支持します。
覚えるポイント

肘木を二段持ち出す=二手先。舟肘木=舟形の単純な肘木。禅宗様=扇垂木、和様=平行な垂木。桔木=てこの作用で長い軒を支える材。

正解:1番

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問3 近代の集合住宅・実験住宅と設計者

頻出度:★

問3の正解・解説を表示

確認ポイント:住宅名・設計者・技術や空間の特徴をセットで覚えましょう。

集計対象:ヴァイセンホーフ/フランクリン/ムードン/ユニテ・ダビタシオン。対象テーマが出た年度:2018年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 ユニテ・ダビタシオン
ユニテ・ダビタシオンはル・コルビュジエの高層集合住宅です。ピロティに加え、店舗・ホテル・屋上庭園等も組み込み、住む機能だけで完結しない構成が特徴です。
2:適当 ヴァイセンホーフ・ジードルング
ヴァイセンホーフ・ジードルングは実験住宅展による住宅団地で、ミースが全体計画を担いました。近代の住宅技術や造形の発展に関わる事例として整理します。
3:適当 ムードンの住宅
ムードンの住宅はジャン・プルーヴェによる作品です。アルミニウム等を利用し、工業化やプレファブ化を試みる住宅として設計者と技術を結び付けます。
4:不適当 フランクリン街のアパート
フランクリン街のアパートはオーギュスト・ペレの作品です。鉄筋コンクリート造の初期の集合住宅という特徴を、ルイス・サリヴァンに対応させた点が誤りです。
覚えるポイント

ユニテ=ル・コルビュジエ。ヴァイセンホーフの全体計画=ミース。ムードン=ジャン・プルーヴェ。フランクリン街のアパート=オーギュスト・ペレ。

正解:4番

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問4 競技場の方位・可視線・設備

頻出度:★★★

問4の正解・解説を表示

確認ポイント:屋外競技では、選手が低い太陽を正面に受けない方位を考えましょう。

集計対象:スポーツ施設の寸法・方位。対象テーマが出た年度:2018・2020・2023・2024・2026年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 野球場の望ましい方位
野球場では、本塁から投手板・二塁への方向を東北東にすることが望ましいとされます。打者等が強い西日を正面から受けることを避けるため、日射と競技の向きを考えます。
2:不適当 サッカー場の長軸方向
屋外サッカー場の長軸は一般に南北方向が望ましく、東西方向では低い角度の太陽を選手が正面に受けやすくなります。設問は長軸を東西にするという方針が不適当です。
3:適当 観客席のサイトライン
サイトラインは、観客から競技面へ通る視線です。前列の観客等に遮られず見えることを確保しつつ、競技者との距離や席の勾配を検討する計画は適当です。
4:適当 アリーナの採光・通風と設備
屋内競技施設は、競技や大会の要求に合わせて採光・通風と設備を組み合わせます。自然光を取り入れる場合も、直射光やまぶしさ、照度の偏りに配慮します。
覚えるポイント

野球場は本塁から二塁への方向を東北東にする考え方。サッカー場の長軸は一般に南北方向。観客席は競技の見え方を確保し、屋内競技場は自然利用と必要な設備を組み合わせます。

正解:2番

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問5 事務所ビルのコア形式

頻出度:★★★

問5の正解・解説を表示

確認ポイント:平面のコアの位置と、面積効率・二方向避難・構造の関係を確認しましょう。

集計対象:オフィスのコア計画。対象テーマが出た年度:2017・2018・2020・2023・2025年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 センターコア
センターコアは中央に共用機能をまとめ、大きな基準階で面積効率を高めやすい形式です。ただし、階段等が中央に集まるため、二方向避難の確保には工夫が必要です。
2:適当 両端コア
両端に階段等を置くと、離れた二方向への避難を計画しやすくなります。一方、フロアを分割利用する場合は両端を結ぶ廊下が必要になり、面積効率が低下することがあります。
3:不適当 片コア・偏心コア
片コアは共用部を一方にまとめられますが、構造の偏心や二方向避難に注意が必要です。一般的な特徴として高層建築物に適するとした点が不適当です。共用部の管理のしやすさだけで判断しません。
4:適当 外コア・分離コア
外コアは執務空間からコアを分離するため、整形で自由度の高い執務空間を取りやすくなります。異なる部分の変形に対応するため、接続部のエキスパンションジョイント等を検討します。
覚えるポイント

センターコア=大規模な基準階で効率がよい。両端コア=二方向避難を計画しやすい。片コア=偏心と避難経路に注意。外コア=整形な執務空間を取りやすいが接続部の検討が必要。

正解:3番

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問6 床・階段の滑りと材料の連続性

頻出度:★

問6の正解・解説を表示

確認ポイント:滑りにくさだけでなく、歩行中に滑り抵抗が急に変わらないことも重要です。

集計対象:床の滑り抵抗。対象テーマが出た年度:2018年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 C.S.Rと床の使用状態
滑り抵抗係数は床材だけで決まらず、水・埃等の介在物によって変わります。乾いた状態の性能に加え、実際の使用時の濡れや汚れを考慮します。
2:適当 段鼻材の滑りにくさ
階段では、足がかかる段鼻の滑りやすさも転倒に関係します。踏面の仕上げだけでなく、段鼻材にも滑りにくいものを採用することは適当です。
3:不適当 隣接する床材の摩擦差
隣接する床材の滑り抵抗に大きな差があると、歩行中に足の動きが急に変わり、つまずきや転倒につながります。大きな摩擦差が高齢者のつまずき防止になるとした点が不適当です。
4:適当 金属製誘導ブロックの滑り止め
金属製の誘導ブロック等は、雨に濡れると滑りやすくなる場合があります。出入口では濡れる条件を想定し、滑り止め加工等で安全性を確保します。
覚えるポイント

水や埃で滑り抵抗は変わります。隣接する床で抵抗が大きく変わると、歩行が乱れて転倒等につながります。踏面と段鼻、雨に濡れる金属面も一緒に確認します。

正解:3番

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問7 駐車・受付・便器・会議室の寸法

頻出度:★★★

問7の正解・解説を表示

確認ポイント:車体の幅だけでなく、出入り・乗降・利用動作の余裕を考えましょう。

集計対象:駐車区画と車路幅/カウンター・調理台/人体寸法と家具配置/便房・便器の計画。対象テーマが出た年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2024・2025・2026年(10年中9年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 オートバイの駐車区画幅
幅60cmでは、オートバイの車体やハンドル、出入り・乗降の動作に必要な余裕が不足します。車体の寸法だけを駐車区画に当てはめず、利用時の動作空間を加えて考えます。
2:適当 車椅子用受付カウンター
天板高さ70cmと、その下に車椅子の足先や膝が入る空間を確保する計画は適当です。天板の高さだけでなく、カウンターへ近づける下部空間を併せて確認します。
3:適当 小便器の中心間距離
隣り合うストール型小便器の中心間距離90cmは、成人が利用する便所の計画として適当です。便器の中心同士の間隔を、器具自体の幅や隙間と取り違えないようにします。
4:適当 十席程度の会議室
3.6m×7.2mは25.92㎡です。設問の十席程度の会議室として、机・椅子の配置と周囲の通路を確保する計画例です。席数だけでなく、着席・離席時の空間も考えます。
覚えるポイント

オートバイの駐車区画幅60cmは不足。車椅子受付は天板高さ70cmと下部空間。小便器中心間90cm、会議室3.6m×7.2mは設問の用途に対する適当な計画例。

正解:1番

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問8 黄金比・図と地・遠近法・錯視

頻出度:★★★

問8の正解・解説を表示

確認ポイント:図は認識される形、地はその背景です。名称を逆にしないようにしましょう。

集計対象:行動と知覚。対象テーマが出た年度:2018・2019・2021・2024・2025年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 黄金比の比率
黄金比は約1:1.618の比率です。造形の比例として古くから用いられ、人体の比率との近似も論じられています。すべての人体寸法が厳密に一致するという意味ではありません。
2:不適当 ゲシュタルトの図と地
形や存在が認められる部分が図、その背景が地です。設問は二つの説明を逆にしています。文字と背景など、どちらを形として認識するかを考えると整理しやすくなります。
3:適当 線遠近法による奥行感
線遠近法では、遠くへ向かう線が収束する等の見え方を利用して奥行を表します。建築にもその効果を用いることで、実際の長さとは異なる奥行感を与えられます。
4:適当 大きな立面で生じる錯視
大きな立面では、水平線が中央で垂れたり、垂直線が傾いたりして見える錯視が生じることがあります。線自体が変形していることと、知覚上の見え方を区別します。
覚えるポイント

黄金比=約1:1.618。図=形として認識する対象、地=背景。遠近法は奥行感を調整します。実際にまっすぐな線でも、規模や周囲の構成で曲がったように見えることがあります。

正解:2番

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問9 車椅子使用者用客室の数と寸法

頻出度:★★★

問9の正解・解説を表示

確認ポイント:設問は建築設計標準の推奨値を問います。法令の最低室数で判定しないようにしましょう。

集計対象:傾斜路と水平面/車椅子の通過・回転/車椅子対応客室/浴槽・移乗・家具。対象テーマが出た年度:2017・2018・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中9年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 総客室数250室の場合の推奨室数
設問で参照する建築設計標準では、総客室数200室超の場合、総数×1/100+2以上の車椅子使用者用客室が望ましいとされます。250×1/100+2=4.5なので、整数では5室以上です。3室は不足します。
2:適当 出入口前後の水平な空間
出入口の前後に140cm角の水平な床を確保すると、車椅子で方向を変え、扉を操作する空間を取りやすくなります。出入口幅だけでなく、前後で動く余裕も必要です。
3:適当 浴室出入口の有効幅
浴室出入口の有効幅85cmは、設問の車椅子使用者用客室の計画として適当です。枠の寸法ではなく、扉を開けて通れる幅を確認します。
4:適当 ベッドとキャビネットの高さ
ベッドを車椅子の座面と同程度にすると、移乗時の大きな上下移動を減らせます。キャビネットをマットレス上面より約10cm高くすることも、ベッドから使いやすい計画です。
覚えるポイント

客室総数が200を超える場合の推奨数は、総数×1/100+2以上。250室なら4.5室以上なので整数では5室以上。ベッドは移乗、出入口は通過と方向転換を考えます。

出題年度・改正の注意:この問題は建築設計標準の推奨値を問います。2019年9月以降の客室数1%以上という法令最低基準なら250室で3室ですが、それを当問題の推奨値に置き換えないでください。

正解:1番

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問10 都市再生の事例と制度

頻出度:★

問10の正解・解説を表示

確認ポイント:事例名と所在地、整備手法の組合せを確認しましょう。

集計対象:横浜市/虎ノ門/黒壁スクエア/富山市。対象テーマが出た年度:2018年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 黒壁スクエアと長浜市
黒壁スクエアは滋賀県長浜市の事例です。黒漆喰の建物を核とした町並みの再生を、長野県小布施町に対応させた点が誤りです。事例名と所在地をセットで覚えます。
2:適当 富山市とLRT
富山市は、LRT等の公共交通を軸に、沿線居住や中心市街地の活性化を進めた事例です。コンパクトシティと公共交通の関係を結び付けます。
3:適当 横浜市と文化芸術の拠点
横浜市は、歴史的建物や鉄道高架下等を文化芸術の活動拠点として活用しました。文化活動と都市再生を結び付ける事例として整理します。
4:適当 虎ノ門地区と立体道路制度
新橋・虎ノ門地区では、道路と建物を一体的に整備できる立体道路制度を活用しています。道路の上下を含めて都市空間を使う仕組みと対応させます。
覚えるポイント

黒壁スクエア=滋賀県長浜市。富山=LRTとコンパクトシティ。横浜=歴史的建物等を生かした文化芸術活動。虎ノ門=道路と建物を一体的に整備する立体道路制度。

正解:1番

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問11 CBD・TOD・GIS・BID

頻出度:★★★

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確認ポイント:人口密度で定義するDIDと、業務が集中するCBDを区別しましょう。

集計対象:地区マネジメント・情報/都市の区域・問題/都市の交通施策。対象テーマが出た年度:2018・2019・2020・2021・2023・2024年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 CBDとDIDの区別
人口密度4,000人/km²以上の区域が隣接し、人口5,000人以上となる等の条件で定義するのはDID、人口集中地区です。CBDは中心業務地区であり、設問は別の区域の定義を対応させています。
2:適当 公共交通中心のTOD
TODは公共交通の利用を前提に都市を開発する考え方です。駅等の周囲へ機能を集め、自動車に過度に依存しない都市の実現を目指します。
3:適当 地理情報を扱うGIS
GISは、位置情報を持つデータを管理・加工し、地図等で表示して分析する地理情報システムです。場所の情報と、その場所の属性を結び付ける点を押さえます。
4:適当 地区の管理・活性化を担うBID
BIDは、地区の不動産所有者や事業者等が負担し、維持管理・治安改善・マーケティング等を行う仕組みです。個々の店舗だけでなく、地区全体の管理と活性化を対象にします。
覚えるポイント

CBD=中心業務地区、DID=人口集中地区。TOD=公共交通を中心とする開発。GIS=位置情報を扱う地理情報システム。BID=地区の負担金等による管理・活性化。

正解:1番

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問12 車椅子で使いやすい集合住宅

頻出度:★★★

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確認ポイント:床に近すぎる操作部は、車椅子から手を伸ばしにくくなります。

集計対象:カウンター・調理台/傾斜路と水平面/操作部の高さ・点字/浴槽・移乗・家具。対象テーマが出た年度:2018・2019・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 アプローチの傾斜路
勾配1/16は、車椅子使用者が自力で上ることに配慮した緩い傾斜です。高低差÷水平距離で勾配を確認し、出入口付近には水平な操作空間も確保します。
2:不適当 コンセントの操作高さ
床面から20cmでは、車椅子からコンセントへ手を伸ばす際に深い前かがみを強いるため、操作しにくくなります。一般的な住宅の位置をそのまま使わず、座位で手が届く高さへ配慮します。
3:適当 流し台・調理台の配置
奥行60cmの流し台・調理台をL字型に配置する計画は、設問の作業効率に配慮した方法として適当です。車椅子で使う場合は、手が届く範囲に加え、膝・足先が入る下部空間も確認します。
4:適当 浴槽の深さとエプロンの高さ
浴槽の深さ50cm、エプロン高さ40cmは、設問の計画として適当です。水をためる深さと、洗い場側からまたぐ高さは別の寸法であり、移乗の方法も考えます。
覚えるポイント

コンセント中心高さ20cmは低すぎる計画。傾斜路は緩く、調理台は奥まで手が届く配置と下部空間を確保。浴室は浴槽の深さだけでなく、移乗やまたぎの高さを確認します。

正解:2番

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問13 集合住宅の共同生活・環境・広場

頻出度:★★

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確認ポイント:共用空間が居住者だけに閉じるのか、地域にも開くのかを確認しましょう。

集計対象:深沢環境共生住宅/真野/竜蛇平/六番池。対象テーマが出た年度:2018・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 竜蛇平団地の土間・テラス
竜蛇平団地は、中庭・共用部に面する土間やテラス等を通じて、居住者同士が生活の気配を感じられる計画です。住戸内部と共用空間の接し方を特徴として覚えます。
2:適当 真野ふれあい住宅の共同生活
真野ふれあい住宅は、共同食堂や台所等を持ち、暮らしの一部を共同で行うコレクティブハウジングの事例です。住戸を共有するだけではなく、生活を支える共用機能があります。
3:適当 深沢環境共生住宅
深沢環境共生住宅は、既存の住宅団地の建替えに、環境への配慮と高齢者の居住・在宅サービス等を組み合わせた事例です。環境計画だけに特徴を限定しないようにします。
4:不適当 六番池アパートの中央広場
六番池アパートの中央広場は、地域へ開く構成が特徴です。住戸や集会室を介してのみ入る居住者専用の閉鎖的な空間とした説明は一致しません。広場の利用者とアクセス方法を確認します。
覚えるポイント

真野=共同食堂・台所のあるコレクティブ住宅。深沢=環境共生と高齢者支援。六番池の中央広場は地域へ開く構成。コレクティブの共同生活と、取得方式のコーポラティブは別の概念です。

正解:4番

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問14 サインの種類・色・掲出高さ

頻出度:★★

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確認ポイント:視距離1mのサインでは、立位と車椅子の双方の視点の高さを考えましょう。

集計対象:サイン・色彩と見やすさ。対象テーマが出た年度:2018・2022年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 位置・誘導・案内サイン
位置サインは場所の名称、誘導サインは行く方向、案内サインは行動を選ぶための情報を示します。名前を示す標識と矢印、案内図の役割を分けて整理します。
2:適当 識別しやすい色の組合せ
黄と白は明暗差を取りにくく、赤と緑は色覚によって区別しにくい場合があります。配色の識別性を検討し、色だけでなく文字・形・明暗差等でも情報を伝えます。
3:不適当 近くから見るサインの高さ
視距離1m程度で読むサインでは、立位と車椅子使用者の視点の中間を考え、表示面の中心を床から135cm程度とするのが目安です。150cmを望ましい高さとした点が不適当です。
4:適当 遠くから見るサインの仰角
遠くから見るサインは、視線から大きく外れず、無理に見上げない位置に設けます。設問の視距離10mに対する仰角10度以下という方針は適当です。
覚えるポイント

近距離のサインの中心高さは135cm程度が目安。150cmでは車椅子使用者に高くなります。遠くから見るサインは見上げ角度を小さくし、色だけに頼らず明暗差や文字でも伝えます。

正解:3番

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問15 小学校を避難所にするための備え

頻出度:★★

問15の正解・解説を表示

確認ポイント:トイレのプライバシーと、近づきやすさ・防犯性の双方に配慮しましょう。

集計対象:避難所の運営・設備。対象テーマが出た年度:2018・2020・2025・2026年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 マンホールトイレの設置場所
避難所トイレは、居住エリアから利用しやすく、夜間の照明や見通し等の防犯性も必要です。遠く、人目の付きにくい場所に孤立させる計画は不適当です。便房内のプライバシーと、周囲の安全は両立させます。
2:適当 プール水の洗浄水利用
断水時にプール水をトイレの洗浄水として使えるよう、可搬式ポンプ等を準備する方法は有効です。飲料水として使うこととは区別し、取水・運搬の方法まで考えます。
3:適当 避難所と教育機能の区画
学校を避難所に使いながら授業を再開するには、避難生活と教育の区域・動線を分けられる計画が役立ちます。児童と避難者それぞれの安全・生活・活動に配慮します。
4:適当 備蓄倉庫の安全な位置
備蓄倉庫は、想定する浸水や地震等の際にも利用できる安全な場所に設けます。行政の防災担当部局等との協議により、必要物資と保管・搬出の条件を整理します。
覚えるポイント

避難所トイレを遠く人目のない場所に孤立させません。洗浄水を確保し、学校再開時に教育と避難生活を分けられる区画・動線を準備。備蓄は想定災害に対して安全な場所に置きます。

正解:1番

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問16 幼保連携型認定こども園の室構成

頻出度:★★★

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確認ポイント:乳幼児の発達段階に合う室を確保し、兼用できる組合せを区別しましょう。

集計対象:保育施設の室構成・面積。対象テーマが出た年度:2018・2020・2022・2023・2024・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 園舎の階数と園庭
設問の二階建て園舎と同一敷地内の園庭という計画は適当です。乳幼児の避難と日常の屋外活動の動線を考え、階に応じた安全措置も確認します。
2:不適当 ほふく室と遊戯室の兼用
ほふく室は、乳児等が床上で安全に活動するための室です。遊戯室と兼用する計画は不適当です。保育室と遊戯室を兼用できる扱いを、ほふく室へそのまま広げないようにします。
3:適当 飲料水設備の分離
飲料水設備を手洗い・足洗いの設備と分けることは、衛生と利用方法に配慮した計画です。子どもが用途を区別して安全に使える位置や高さも考えます。
4:適当 独立した調理室
食事を提供する園児が25人という設問では、独立した調理室を設ける計画は適当です。食事提供の規模と条件に応じた調理環境を確保します。
覚えるポイント

保育室と遊戯室の兼用の扱いを、ほふく室と遊戯室にそのまま当てはめません。飲料水と手足を洗う設備は分け、食事提供の人数・条件に応じて調理室を確保します。

正解:2番

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問17 展示場・会議場のシンボルと屋根

頻出度:★

問17の正解・解説を表示

確認ポイント:施設名と、外形・屋根のモチーフをセットで覚えましょう。

集計対象:パシフィコ/ビッグパレット/東京ビッグサイト/幕張メッセ。対象テーマが出た年度:2018年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 東京ビッグサイトの会議棟
東京ビッグサイトは、四本の大きな柱で支える象徴的な会議棟が特徴です。展示棟だけでなく、施設のシンボルとなる会議棟の形と架構を覚えます。
2:適当 ビッグパレットふくしまの大屋根
ビッグパレットふくしまは、楕円に近い大屋根のマザールーフが特徴です。施設の愛称と屋根の形を結び付けます。
3:不適当 パシフィコ横浜の外観
パシフィコ横浜の外観は、波・貝・帆等の海に関わるモチーフが特徴です。中央のパーゴラ広場と、羽ばたく鳳の屋根を持つ施設として説明した点は一致しません。別施設の特徴をそのまま覚えないようにします。
4:適当 幕張メッセのスカイライン
幕張メッセは、第Ⅰ期の山並みを思わせる形と、第Ⅱ期の波のように凹凸が変化する屋根が特徴です。建設期による違いと、それらがつくるスカイラインを整理します。
覚えるポイント

ビッグサイト=四本の大柱と会議棟。ビッグパレット=マザールーフ。パシフィコ=海を題材にした波・貝・帆等。幕張メッセ=第Ⅰ期の山並み、第Ⅱ期の波状屋根。

正解:3番

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問18 指定約款による著作権の扱い

頻出度:★★★

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確認ポイント:一般の著作権法の説明だけでなく、設問が指定する契約約款で判定しましょう。

集計対象:設計業務の契約・変更/著作権と氏名表示。対象テーマが出た年度:2017・2018・2019・2023・2025年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 完成建築物の著作権の帰属
設問で指定する約款では、完成した本件建築物が著作物に該当する場合、その著作権は受託者に帰属します。建物を所有することと、著作権を持つことは別です。
2:適当 委託者による建築物の表現・利用
指定約款では、委託者が本件建築物を写真・模型・絵画等の媒体で表現し、利用することが認められています。受託者に著作権があることだけを理由に、委託者の利用をすべて禁止するものではありません。
3:不適当 成果物の著作権の第三者譲渡
指定約款では、成果物の著作権を第三者へ譲渡するには委託者の承諾が必要です。受託者の権利であることを理由に、承諾なく譲渡できるとした点が誤りです。これは設問の契約条件に沿った判定です。
4:適当 第三者の著作権侵害への責任
成果物が第三者の著作権を侵害した場合、原則として受託者が損害賠償を行うという指定約款の扱いです。実際の責任分担は、約款の条件や事実関係に沿って確認します。
覚えるポイント

著作権が受託者に帰属することと、承諾なく第三者へ譲渡できることは別です。指定約款では第三者への譲渡に委託者の承諾が必要。建物の写真等の利用や侵害責任も約款の条件を確認します。

正解:3番

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問19 調査・要求整理・実現性・施設経営

頻出度:★★★

問19の正解・解説を表示

確認ポイント:工事の代替案の検討と、施設を継続的に経営管理する考え方を区別しましょう。

集計対象:資産・施設・ライフサイクル管理/事業調査・要求条件。対象テーマが出た年度:2017・2018・2021・2022・2023・2024年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 デュー・デリジェンス
デュー・デリジェンスは、不動産取得等の際に、物理的・法的・経済的な側面から価値とリスクを調べるものです。建物の劣化調査だけに限定しません。
2:適当 ブリーフィング
ブリーフィングは、発注者や関係者の要求、目的、制約条件等を明らかにして分析する過程です。その成果をまとめたものがブリーフで、設計へ要求を伝える基礎になります。
3:適当 フィージビリティ・スタディ
フィージビリティ・スタディは、企画した事業が経営上実行できるかを検討する作業です。技術的に建てられるかだけでなく、事業としての実現可能性を確かめます。
4:不適当 ファシリティ・マネジメントとVE
必要な機能・性能を保ちつつ、費用や施工方法の代替案を検討する提案はVEの考え方です。ファシリティ・マネジメントは施設や環境を経営の観点から総合的に管理するもので、設問は説明を取り違えています。
覚えるポイント

デュー・デリジェンス=取得時等の多角的調査。ブリーフィング=要求や制約の整理。フィージビリティ=事業の実現可能性。FM=施設の総合的経営管理。機能とコストを検討する提案=VE。

正解:4番

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問20 帯筋一本の積算上の長さ

頻出度:★

問20の正解・解説を表示

確認ポイント:この問は正しい数値を選びます。図の寸法と、指定基準による積算上の加算を確認しましょう。

集計対象:積算の帯筋長さ。対象テーマが出た年度:2018年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:誤り 選択肢1:2,000mm
4×(600−2×50)=2,000mmは、かぶりを除いた四辺の周長分です。指定基準によるフック等の加算を含めていないため、積算上の一本の長さとしては不足します。
2:誤り 選択肢2:2,120mm
2,120mmは、周長分2,000mmに120mmを加えた値です。設問の積算方法による40d=40×10=400mmの加算を満たさないため、正しい長さではありません。
3:誤り 選択肢3:2,200mm
2,200mmは、周長分2,000mmに20d=200mmを加えた値です。設問で指定された帯筋の積算方法では40dを加えるため、加算量が不足します。
4:正しい 選択肢4:2,400mm
周長分は4×(600−2×50)=2,000mmです。帯筋D10の径d=10mmを使い、指定基準による40d=400mmを加えると、2,000+400=2,400mmとなります。図の実形状の寸法を独自に足すのではなく、積算の計測方法で求めます。
覚えるポイント

柱断面600mm、かぶり50mm、帯筋径d=10mm。周長分は4×(600−2×50)=2,000mm。指定の帯筋の積算方法で40d=400mmを加え、一本の長さは2,400mmです。

正解:4番

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全20問の正解番号

正解番号の一覧を表示
問題 正解 問題 正解
問1 3 問11 1
問2 1 問12 2
問3 4 問13 4
問4 2 問14 3
問5 3 問15 1
問6 3 問16 2
問7 1 問17 3
問8 2 問18 3
問9 1 問19 4
問10 1 問20 4

本記事は独自に作成した学習用解説です。問題文・図表の全文は掲載していません。正解番号は試験センターの公表資料と照合しています。制度・統計・設計標準等は設問の指定年度・条件に沿って確認し、今後の受験では適用される資料の版や改正内容も確認してください。