電気系資格の難易度ランキング(偏差値)|合格率×勉強時間×実務要件で“取得の総合難易度”を見える化

「電気の資格、どれから取ればいい?」
「電験ってやっぱり一番むずかしいの?」

そんな疑問に答えるために、主要な電気系資格を“取得の総合難易度”でランキング化しました。
筆者は電験一種以外は概ね取得済み。実体験をベースに、合格率・勉強時間・実務要件をまとめて“偏差値(難易度スコア)”として整理しています。


先に結論:迷ったらこの順が鉄板

  • 最初の一歩(現場で即効):第二種電気工事士
  • ビルメン・設備管理で強くなる:第二種電工 → 電験三種 → エネルギー管理士(電気)
  • 最強肩書を狙う長期戦:電験三種 → 電験二種(→ 余力があれば一種)

※もちろん目的・職種で変わります。この記事後半に「目的別おすすめルート」を用意しました。


この記事の「偏差値(難易度)」の考え方

本記事の偏差値は、テストの偏差値のように厳密な統計計算をしたものではなく、取得のしんどさをまとめて比較するための難易度スコアです。

評価に使う要素は3つ:

  1. 合格率(原則:直近5年平均のイメージ)
  2. 勉強時間(範囲の広さ・対策量を反映)
  3. 実務要件(受験資格・免状交付・実務経験の有無)

イメージとしては、合格率=“試験の壁”勉強時間=“量の壁”実務要件=“制度の壁”の3つを足し合わせて「取りにくさ」を見ています。

偏差値の目安(体感)

  • 偏差値61以上:非常に難関資格。取得まで数年以上かかる。一発合格はほぼ無理
    絶対に受かってやる!という強い気持ちがなければ合格不可能
    仕事以外の全ての時間を資格取得に費やす覚悟が必要
  • 偏差値56以上:難関資格。計画的に集中して勉強しなければ合格できない
    勉強時間を確保するために、趣味等の時間を犠牲にする必要あり
  • 偏差値51以上:過去問中心にしっかり勉強すれば問題なく合格できるレベル
    ただし、ちゃんと難しいので勉強が足りてなければ普通に落ちる
  • 偏差値50以下:勉強すれば問題なく合格できる
    ただし、甘く見ていると足下をすくわれる可能性あり

電気系資格 難易度ランキング(偏差値)

※順位が分かりやすいように、順位順に並べ直しています。数値は原文を基本的に踏襲しています。

順位 資格 偏差値(取得総合難易度) 合格率平均(原則5年) 勉強時間目安 実務要件
1 電験一種 68 約31.3%(一次)
約18.8%(二次)
総合9.6%
約2000h 無し
2 電験二種 64 約29.9%(一次)
約18.9%(二次)
総合8.3%
約1400h 無し
3 電験三種 58 約13.6%(受験者に対する合格者の割合) 約800h 無し
4 建築設備士 57 約30.7%(一次)
約49.0%(二次)
総合18.3%
約500h 有り
5 エネルギー管理士 56 約34.8%(受験者に対する合格者の割合) 約700h 無し
6 1級電気工事施工管理技士 54 約42.1%(一次)
約58.0%(二次)
総合24.5%
約400h 有り
7 第一種電気工事士 51 約57.5%(一次)
約61.7%(二次)
総合35.5%
約250h 有り
8 2級電気工事施工管理技士 51 約51.8%(一次)
約51.7%(二次)
総合27.0%
約200h 有り
9 消防設備士 甲4 50 約33.2% 約180h 有り
10 第二種電気工事士 45 約57.9%(一次)
約71.7%(二次)
総合41.5%
約120h 無し
11 消防設備士 乙4 44 約32.8% 約100h 無し
12 消防設備士 乙6 44 約37.2% 約80h 無し

※エネルギー管理士[偏差値56]は合格率だけ見ると易しめに見えますが、3年以内に4科目すべて合格する必要があること、また受験者に電験三種合格者など一定の実力層が多いことを踏まえ、偏差値を高めに設定しています。


ランキングの読み方(失敗しない解釈)

この表は「試験の難しさ」だけでなく、“取得までのしんどさ”を含めたランキングです。たとえば、試験自体は戦えそうでも実務要件で止まる資格は、取得難易度が上がります。

  • 試験が難しい(電験系)=学習量と理解力の勝負
  • 試験+要件が重い(施工管理、第一種電工、建築設備士)=制度と経験が絡む
  • 入口として強い(第二種電工、消防設備士乙種)=取りやすく、仕事・現場の幅が広がる

各資格の“体感”短評(実務目線)

電験(1種・2種・3種)

合格率の低さに加えて、理論・電力・機械・法規を長期間積み上げる必要があります。基本は電験三種で土台 → 二種 →(余力があれば)一種が王道ルートです。

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建築設備士

一次(学科)に加えて、二次(設計製図)があるのが特徴。製図が苦手な人は、勉強時間が読みづらく後半で苦戦しやすいです。

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エネルギー管理士(電気)

合格率だけ見ると「簡単そう」に見えますが、範囲が広く科目も多いので、初学者は700時間前後みておくと安心。電験三種の次のステップとして選ばれやすいのも特徴です。

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電気工事施工管理技士(1級・2級)

一次(学科)だけでなく、二次で実務経験に関する作文があり、さらに受験要件も絡みます。「勉強すればOK」ではなく“試験+要件”で難易度が上がるタイプです。

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電気工事士(第一種・第二種)

  • 第二種:電気系資格の入口として最強。現場でも転職でも効きやすい。
  • 第一種:試験に加えて免状条件が絡むため、“取り切る”までが長くなりがち。

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消防設備士(乙4・甲4・乙6)

乙種は受験しやすく、甲種は受験資格が必要です。乙6(消火器)は点検・ビルメン系で需要が安定。乙4/甲4(火災報知設備)は点検業界で仕事の幅が広がりやすいです。

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目的別:おすすめルート(迷ったらこの順)

① まず現場で“武器”を作る(最短で仕事に効く)

  1. 第二種電気工事士(入口)
  2. 消防設備士 乙6(点検・保守の幅を増やす)
  3. 消防設備士 乙4/甲4(火災報知設備で仕事の幅を広げる)

② ビルメン・設備管理で評価されたい(王道)

  1. 第二種電気工事士
  2. 電験三種(選任・肩書きの強さが一気に上がる)
  3. エネルギー管理士(電気)(省エネ・管理領域の強化)

③ 電験で“強い肩書き”を狙う(長期戦)

  1. 電験三種(基礎の土台)
  2. 電験二種(二次対策が本番)
  3. (最終到達点)電験一種

注意点(このランキングの限界)

  • 合格率は年度・受験者層で変動します(経験者が増える年は特にブレます)
  • 勉強時間は前提知識(電気科卒/現場経験/数学耐性)で大きく上下します
  • 施工管理・免状条件などは制度改正の影響を受けるため、必ず最新の試験要項を確認してください

まとめ:いちばん難しいのは?いちばんコスパいいのは?

  • 難易度トップ層:電験(特に二種・一種)
  • 最初の資格に最適:第二種電気工事士(次点:消防乙6/乙4)
  • 試験+要件で“取得難易度が上がる”:1級施工管理、建築設備士、第一種電気工事士

FAQ(よくある迷い)

Q1. 電験三種とエネルギー管理士、先はどっち?

A. 仕事の方向性次第です。肩書き・選任を強くしたいなら電験三種、設備管理領域を広げたいならエネ管が相性良いです。迷うなら「電験三種 → エネ管」が失敗しにくいです。

Q2. 第一種電気工事士は“試験だけ”ならいける?

A. 試験自体は対策で届きますが、免状条件が絡むので「取り切る」までの計画が重要です。

Q3. 施工管理は経験がないと無理?

A. 受験要件と二次の実務作文があるため、経験が浅いと不利になりやすいです。受験可能条件と現場経験の整理から逆算するとスムーズです。