令和元年度(2019年)一級建築士「計画」過去問解説|全20問の正解と覚えるポイント
令和元年度(2019年)の一級建築士試験「学科Ⅰ・計画」について、全20問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。
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建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 令和元年 計画
全20問とも、最も不適当な選択肢を選ぶ問題です。以下の判定は、公式の問題にある各選択肢に対応します。
★★★:頻出(5年以上)/★★:そこそこ出題(2〜4年)/★:出題が少ない(1年)。各問の4選択肢に含まれる知識テーマが出題された年度を数え、同じ年度は重複して数えません。同じ問題がそのまま出た回数ではありません。
類似問題データのテーマ分類に基づく学習用の目安です。対象テーマと年度は解説内に掲載しています。2019年の問題を2026年までのデータで振り返った集計で、将来の出題頻度を保証するものではありません。
問1 交流・利用しやすさ・環境・都市の用語
頻出度:★★★
問1の正解・解説を表示
確認ポイント:人の交流を促す配置と、交流を抑える配置の名称を区別しましょう。
集計対象:パッシブデザイン/地区マネジメント・情報/ユニバーサルデザイン/行動と知覚。対象テーマが出た年度:2018・2019・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:不適当 | ソシオペタルとソシオフーガル ソシオペタルは、人が向き合うなど、交流が生まれやすい位置関係です。異なる方向を向き、互いに他人のままでいようとする配置はソシオフーガルです。誤りは二つの用語を逆に対応させた点です。 |
| 2:適当 | ユニバーサルデザイン ユニバーサルデザインは、障害の有無や年齢、体型、身体機能等の違いにかかわらず、可能な限り誰もが利用しやすいデザインを目指します。特定の利用者だけに対象を限定しない考え方です。 |
| 3:適当 | パッシブデザイン 配置、建物形状、窓の大きさ等を工夫し、自然の熱・空気・光の流れを利用する手法です。機械設備の能力を増やすことだけで快適さを得る計画とは区別します。 |
| 4:適当 | スマートシティ スマートシティは、情報通信技術等を都市の計画・整備・運営に活用し、課題の解決と全体の最適化を図るものです。機器を導入すること自体ではなく、持続可能な都市運営が目的です。 |
ソシオペタル=向き合う等の交流を促す配置。ソシオフーガル=互いに離れる等の交流を抑える配置。ユニバーサル=可能な限り誰もが使える、パッシブ=自然の力を利用、スマートシティ=ICT等で都市の課題を解決。
正解:1番
問2 神社建築の様式
頻出度:★★
問2の正解・解説を表示
確認ポイント:本殿の様式と、本殿・拝殿をつなぐ形式を分けて確認しましょう。
集計対象:伊勢神宮/出雲大社/春日大社/上賀茂神社。対象テーマが出た年度:2019・2025年(10年中2年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 伊勢神宮と神明造り 伊勢神宮内宮正殿は神明造りの代表例です。掘立て柱と二本の棟持柱を特徴として、屋根と柱の関係を整理します。棟持柱は屋根の棟を支える柱です。 |
| 2:適当 | 出雲大社と大社造り 出雲大社本殿は大社造りの例です。二間×二間の平面で、入口が正面の片側に偏る非対称な構成を押さえます。正面中央に入口があると決めつけないことがポイントです。 |
| 3:適当 | 賀茂別雷神社と流造り 賀茂別雷神社、上賀茂神社の本殿・権殿は流造りです。切妻・平入りで、前面側の屋根を長く延ばして向拝をつくる姿が名称と結び付いています。 |
| 4:不適当 | 春日大社と春日造り 春日大社本殿は春日造りです。本殿と拝殿を石の間等でつなぐ形式は権現造りであり、設問はその説明と春日大社を取り違えています。建物の屋根形式と、複数の建物を結ぶ構成を区別します。 |
伊勢=神明造り、出雲=大社造り、上賀茂=流造り、春日=春日造り。石の間等で本殿と拝殿をつなぐ権現造りの説明を、春日大社本殿と混同しません。
正解:4番
問3 歴史的な宗教建築の空間と様式
頻出度:★★
問3の正解・解説を表示
確認ポイント:建物名・建築様式・平面や架構の特徴を対応させましょう。
集計対象:アーヘン/コルドバ/サン・カルロ/サン・ピエトロ。対象テーマが出た年度:2019・2025年(10年中2年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:不適当 | サン・ピエトロ大聖堂の時代 サン・ピエトロ大聖堂はルネサンスからバロック期の建築です。ゴシック建築の周歩廊・放射状の祭室等の説明を対応させた点が不適当です。大聖堂という名称だけで様式を判断しないようにします。 |
| 2:適当 | アーヘンの集中式礼拝堂 アーヘンの宮廷礼拝堂は、八角形の中心部を周歩廊が囲む集中式の建築です。長い身廊を軸方向に進む形式と、中心に空間が集まる形式を分けて考えます。 |
| 3:適当 | サン・カルロの曲面 サン・カルロは、楕円形のドームや凹凸の曲面を使ったバロック建築です。平面・立面の曲線による動きのある構成を、建物名と結び付けます。 |
| 4:適当 | コルドバの二段アーチ コルドバの大モスクは、紅白の縞を持つ二段のアーチと、多数の柱による内部空間が特徴です。後にキリスト教の施設が組み込まれ、宗教文化が重なる建築として整理します。 |
サン・ピエトロ=ルネサンス〜バロック。アーヘン=八角形の中心を持つ集中式。サン・カルロ=バロックの曲面。コルドバ=紅白の二段アーチと宗教文化の重なり。
正解:1番
問4 天井・ガラス・外壁の安全と水密性
頻出度:★★★
問4の正解・解説を表示
確認ポイント:等圧空間は、外部の圧力変化に速く追従できることが重要です。
集計対象:外壁の等圧・雨仕舞/断熱・ガラス/天井の耐震対策。対象テーマが出た年度:2019・2020・2023・2024・2025・2026年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 隙間なし天井の仕様ルート 特定天井の仕様ルートには、所定の条件で周囲の壁等との隙間を設けない方式もあります。一般の天井の隙間を自由に埋めてよいという意味ではなく、支持・構成等を定められた仕様に合わせる必要があります。 |
| 2:適当 | Low-E複層ガラス Low-E複層ガラスは、中空層に面するガラス面に低放射の特殊金属膜を設けます。放射による熱の移動を抑え、冷暖房効率の改善に役立ちます。ガラスの枚数だけでなく、膜の働きを押さえます。 |
| 3:適当 | ガラス周囲のクリアランス 地震でサッシ枠が変形すると、ガラスの端部が枠に強く当たり破損しやすくなります。ガラスが回転・移動できる余裕を確保することは、その接触による力を抑えるために重要です。 |
| 4:不適当 | オープンジョイントの等圧空間 等圧空間は、外部の風圧変化に速く追従し、内外の圧力差を小さくする必要があります。そのため空気取入口に対して空間の容量を小さくする考え方が基本です。設問は容量を大きくするとした点が逆です。 |
Low-E=放射熱の伝達を抑える膜。ガラス周囲の余裕=層間変位に対応。等圧空間=空気取入口に対して容量を小さくする。隙間なし天井は所定の仕様を満たす方式で、隙間を単に埋めることではありません。
正解:4番
問5 防犯のゾーニングと住宅地の方式
頻出度:★★★
問5の正解・解説を表示
確認ポイント:防犯環境設計と、歩行者・車の動線を分ける計画方式を区別しましょう。
集計対象:防犯と自然監視/ラドバーンと歩車分離。対象テーマが出た年度:2019・2020・2021・2022・2024・2025・2026年(10年中7年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 事務所のセキュリティ段階 公道から敷地、建物内、事務室へ進むにつれて、セキュリティレベルが低い区域から高い区域へ移るように計画します。来訪者が重要な区域へ直接入り込まないよう、段階的に管理します。 |
| 2:適当 | 学校の自然な見守り 職員室から運動場や出入口を見渡せると、職員の日常の活動を通じて異常を発見しやすくなります。自然な見守りの機会を増やす配置は、防犯計画として適当です。 |
| 3:不適当 | ラドバーンと歩車分離 ラドバーン方式は、歩行者と自動車の動線を分ける歩車分離が基本です。心理的効果を用いて犯罪抑止を図る防犯環境設計の名称として説明した点が不適当です。歩車関係と防犯の手法を区別します。 |
| 4:適当 | ゲーテッド・コミュニティ ゲーテッド・コミュニティは、囲いやゲートで住宅地への出入りを制限する居住地区です。道路や外部空間が誰にでも開かれた住宅地とは、アクセス管理の考え方が異なります。 |
セキュリティは外から内へ段階的に高めます。見通しは自然監視に役立ちます。ラドバーン=歩車分離、ゲーテッド・コミュニティ=囲いとゲートによる出入りの制限。
正解:3番
問6 自然換気・蓄熱・地中熱の利用
頻出度:★★
問6の正解・解説を表示
確認ポイント:方法の名称と、熱をためる・逃がす仕組みを対応させましょう。
集計対象:パッシブデザイン。対象テーマが出た年度:2019・2021・2026年(10年中3年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 越屋根による採光と換気 越屋根は、主となる屋根の棟付近に設ける小屋根やその開口部分です。高い位置の開口を通じて空気を抜いたり、光を取り入れたりできます。 |
| 2:適当 | 躯体を使う蓄熱 コンクリート躯体を蓄熱に利用するには、室内と躯体の間で熱が行き来できることが重要です。外断熱、室内側への躯体露出、日射を躯体に当てる工夫は、熱を蓄えて利用するために有効です。 |
| 3:不適当 | ナイトパージとクールスポット 夜間の涼しい外気を導入し、躯体を冷やして翌日の冷房負荷を減らす方法はナイトパージです。クールスポットは周囲より涼しい場所等を指します。誤りは、冷却方法の説明に別の名称を対応させた点です。 |
| 4:適当 | アースチューブ 地中温度は外気ほど大きく変動しないため、地中の管を通る空気と熱交換して、夏は冷却、冬は加温に利用できます。外気との温度差が大きいほど、その効果を得やすいという考え方です。 |
夜間の涼しい外気で躯体を冷やす=ナイトパージ。周辺より涼しい場所=クールスポット。外断熱と室内側の躯体露出は蓄熱利用に有効。アースチューブは外気と地中の温度差を使います。
正解:3番
問7 柱割り・昇降機・書架・駐車方式
頻出度:★★★
問7の正解・解説を表示
確認ポイント:エレベーターの待ちやすさと、寸法を測る位置に注意しましょう。
集計対象:図書館・学習空間/エレベーターの群管理・配置/駐車区画と車路幅。対象テーマが出た年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2024・2025・2026年(10年中9年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 店舗と駐車場の柱割り 店舗の売場と地下駐車場では、使いやすい柱の間隔が異なることがあります。設問の8.5m×8.5mは、売場の配置と駐車区画の効率の両方を調整する柱割りとして適当です。 |
| 2:不適当 | 対面配置するエレベーターの台数 対面する一列に五台ずつ、計十台を並べると、端のエレベーターまでの歩行距離が長く、到着したかごを利用しにくくなります。一般に一列四台程度、対面で計八台程度が目安です。通路幅だけでなく台数と待ちやすさを確認します。 |
| 3:適当 | 複式書架の心々距離 250cmは複式書架の中央支柱の心々距離です。この寸法から書架の奥行を差し引いた部分が通路となります。書架の標準的な構成を前提に、車椅子同士のすれ違いに配慮した寸法として適当です。 |
| 4:適当 | 直角駐車と面積効率 直角駐車は、駐車区画を規則的に並べられ、多くの台数を効率的に配置しやすい方式です。斜め駐車に比べて出入りの操作条件は変わるため、面積効率と運転のしやすさを分けて考えます。 |
対面配置のエレベーターは一列4台程度、計8台程度が目安。書架の中央支柱心々距離には書架の奥行が含まれ、通路の有効幅そのものではありません。直角駐車は台数を効率的に確保しやすい方式。
正解:2番
問8 学校の運営方式・寸法・支援空間
頻出度:★★★
問8の正解・解説を表示
確認ポイント:教科の専用教室へ生徒が移動する方式の名称を確認しましょう。
集計対象:学校の教室・運営方式/階段の寸法・安全。対象テーマが出た年度:2017・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中9年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 既存校舎の階段の扱い 既存の中学校校舎を義務教育学校へ変更する場合、所定の安全措置を講じることで階段寸法を扱う特例があります。設問の条件で蹴上げを変更しない判断は適当です。すべての学校の階段に無条件で適用できる扱いではありません。 |
| 2:不適当 | 教科教室型と総合教室型 教科ごとに専用の教室があり、生徒が時間割に従って移動する方式は教科教室型です。総合教室型は、自分の教室を中心に学習する方式です。誤りは教室運営の方法と名称の組合せです。 |
| 3:適当 | 普通教室の広さ 9m×8mは72㎡です。設問では40人の普通教室に、多様な学習形態に対応できる机や家具の配置を考えた広さとして適当です。面積だけでなく、縦横の形と配置可能な空間も確認します。 |
| 4:適当 | 落ち着ける小規模な空間 普通教室に隣接した小規模な空間は、刺激を避けて落ち着きを取り戻す場として利用できます。特別な支援を必要とする児童が通常学級に在籍することを想定した計画です。 |
教科教室型=生徒が教科ごとの教室に移動。総合教室型=自分の教室を中心に学習。普通教室9m×8m=72㎡。刺激を避けて落ち着ける小空間は、支援を必要とする児童の安心につながります。
正解:2番
問9 便房・点字・一時待避の計画
頻出度:★★★
問9の正解・解説を表示
確認ポイント:縦に並ぶ操作ボタンの点字表示は、左側に設けることを押さえましょう。
集計対象:一時待避スペース/操作部の高さ・点字/便房・便器の計画。対象テーマが出た年度:2018・2019・2021・2022・2023・2025・2026年(10年中7年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 便器洗浄ボタンの位置 洗浄ボタンとペーパーホルダーの位置関係を一定にすると、視覚情報に頼りにくい利用者も操作位置を把握しやすくなります。設問のペーパーホルダー直上の配置は適当です。 |
| 2:適当 | 乳幼児用設備の分散 おむつ交換台等を男性用・女性用便所にも設けると、多機能便房への利用集中を抑えられます。車椅子使用者等が必要とする便房を使いやすくするため、機能を分散する計画です。 |
| 3:不適当 | 縦配列ボタンの点字位置 縦配列の操作ボタンでは、点字表示をそれぞれのボタンの左側に設けます。右側とした点が誤りです。ボタンの並び方と点字の位置をセットで覚え、横配列の扱いと混同しないようにします。 |
| 4:適当 | 一時待避スペースと連絡手段 一時待避スペースとインターホンは、階段で自力避難することが難しい利用者が救助を待ち、状況を伝えるために有効です。待避中に避難経路を妨げない空間を確保することも必要です。 |
設備を多機能便房だけに集中させず分散します。縦配列の点字はボタンの左側。自力で階段避難が難しい人のため、通行を妨げない待避空間と救助を求める連絡手段を考えます。
正解:3番
問10 都市の衰退・土地利用・生活・交通
頻出度:★★★
問10の正解・解説を表示
確認ポイント:パークアンドライドの「パーク」は自動車の駐車です。
集計対象:二地域居住/都市の区域・問題/都市の交通施策。対象テーマが出た年度:2018・2019・2020・2023・2024年(10年中5年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | インナーシティ問題 インナーシティ問題は、都市の中心部とその周辺で人口や産業が衰退し、市街地の荒廃等が生じる問題です。単に都心が混雑することを示す用語ではありません。 |
| 2:適当 | ブラウンフィールド ブラウンフィールドは、土壌汚染の存在や懸念によって、本来の価値に見合う利用ができていない土地です。見た目の色ではなく、汚染が土地利用に与える制約を指します。 |
| 3:適当 | 二地域居住 二地域居住は、都市と農山漁村など二つの地域に生活拠点を持つ暮らし方です。一方の地域に完全に移住することだけを指す用語ではありません。 |
| 4:不適当 | パークアンドライド パークアンドライドは、自動車を駅等の駐車場に置いて公共交通に乗り換える仕組みです。車椅子や電動スクーターの貸出による外出支援として説明した点が不適当です。 |
ブラウンフィールド=土壌汚染等で利用が制約された土地。二地域居住=二つの地域に生活拠点を持つ。パークアンドライド=車を駐車して公共交通に乗り換える方式。車椅子等の貸出制度とは区別します。
正解:4番
問11 都市再生のプロジェクト
頻出度:★★
問11の正解・解説を表示
確認ポイント:再開発前の用途と、再生後の空間をセットで覚えましょう。
集計対象:ドックランズ/ハイライン/ポツダム広場/門司港。対象テーマが出た年度:2019・2022年(10年中2年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | ハイラインの高架線再利用 ハイラインは、使われなくなった高架鉄道の構造を生かして公園へ再生した事例です。既存インフラを撤去するだけでなく、新しい公共空間として使う方法を示しています。 |
| 2:不適当 | ドックランズの旧港湾再開発 ドックランズは、ロンドンの旧港湾・工業地域を大規模に再開発した事例です。街区を撤去して中央に遊歩道の広場をつくるプロジェクトとしての説明は一致しません。再生前の用途と、事業の対象範囲を確認します。 |
| 3:適当 | ポツダム広場の複合市街地 ポツダム広場は、戦争と東西分断の影響で長く更地だった場所に、複数の都市機能を整備した再開発です。ベルリンの分断と再統合という背景と結び付けます。 |
| 4:適当 | 門司港の歴史と港の景観 門司港レトロ地区は、港の歴史的建築物や海峡・港の景観を生かした町並みの形成事例です。建物単体の保存と、水辺を含めた地区の景観を併せて覚えます。 |
ハイライン=高架鉄道跡から公園。ドックランズ=港湾・工業地域の再開発。ポツダム広場=戦争・分断後の敷地に複合機能。門司港レトロ=歴史的建物と港の景観。
正解:2番
問12 集合住宅・ニュータウンの事例
頻出度:★
問12の正解・解説を表示
確認ポイント:ニュータウンごとに、住区の単位と歩行者空間の組み立てを区別しましょう。
集計対象:ネクサスワールド/基町高層アパート/港北ニュータウン/千里ニュータウン。対象テーマが出た年度:2019年(10年中1年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | ネクサスワールドの中庭 ネクサスワールドのレム・コールハース棟は、住戸に私的な中庭を設け、採光・通風を確保した計画です。高密度な住宅でも、中庭を通じて外部と関係をつくる方法として整理します。 |
| 2:適当 | 基町高層アパートの住棟 基町高層アパートは、くの字に折れる住棟と、隔階に設ける通路が特徴です。設問の偶数階通路という構成と、住棟の連結の仕方を対応させます。 |
| 3:不適当 | 千里ニュータウンの近隣住区 千里ニュータウンは近隣住区方式を基本に計画された住宅地です。近隣住区にとらわれず将来のワンセンター方式への移行を意図したとする説明は一致しません。住宅地名と計画単位をセットで確認します。 |
| 4:適当 | 港北ニュータウンの緑のネットワーク 港北ニュータウンは、公園や保存緑地を緑道・歩行者専用道路で結ぶネットワークが特徴です。個々の緑地の面積だけでなく、それらを連続させる構成を押さえます。 |
千里=近隣住区方式。港北=緑道・保存緑地・歩行者道のネットワーク。基町=折れ曲がる住棟と隔階通路。ネクサスワールドのレム・コールハース棟=住戸の中庭。
正解:3番
問13 住宅の平面・形式・取得方式
頻出度:★★
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確認ポイント:食事と就寝を分けることと、食事室と台所を分けることは異なります。
集計対象:コレクティブ・コーポラティブ住宅/住宅の平面・形式。対象テーマが出た年度:2019・2022・2024年(10年中3年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 四間取の田の字平面 四間取は、土間を除く床上部分を四室に分けた田の字型の平面です。建物全体を必ず四室だけで構成するという意味ではなく、土間と床上部分を分けて考えます。 |
| 2:不適当 | 51C型と食寝分離 公営住宅標準設計51C型は、食事と就寝の場所を分ける食寝分離を図り、食事室と台所を一体のDKとして計画しました。誤りは、食事室と台所を分離したと説明した点です。何と何を分けるのかを確認します。 |
| 3:適当 | テラスハウスの接地性 テラスハウスは、境界壁を共有しながら住戸を連続させ、各住戸が地面と専用庭に接する低層集合住宅です。上層階の住戸を積み重ねる形式とは区別します。 |
| 4:適当 | コーポラティブハウス コーポラティブハウスは、居住希望者が組合をつくり、共同で計画・設計・発注等を進める住宅取得方式です。完成済み住戸を個別に購入する方法とは、事業への参加の仕方が異なります。 |
51C型=DKを設けて食寝分離。四間取=床上部分の田の字平面。テラスハウス=専用庭を持つ接地型の連続住宅。コーポラティブ=居住希望者が組合をつくり共同で住宅を取得する方式。
正解:2番
問14 劇場の舞台形式・荷役・客席
頻出度:★★★
問14の正解・解説を表示
確認ポイント:舞台を額縁で区切る形式と、客席側へ張り出す形式を区別しましょう。
集計対象:劇場の舞台と客席/荷役スペース。対象テーマが出た年度:2019・2020・2022・2023・2026年(10年中5年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 能楽堂の舞台構成 能楽堂の舞台は、本舞台、後座、地謡座、橋掛り等で構成されます。橋掛りは舞台へつながる通路であり、客席に囲まれる舞台と一体の構成として覚えます。 |
| 2:不適当 | グローブ座のオープンステージ 復元されたグローブ座は、舞台が客席側へ張り出したオープンステージです。舞台を額縁状の開口で客席から区切るプロセニアム形式ではありません。一体感の得られやすさと、形式名を正しく対応させます。 |
| 3:適当 | ウィング式トラックの上部空間 ウィング式トラックは、荷室の側面を上へ開いて荷役を行います。車体の高さだけでなく、開いた扉の上部空間が必要となるため、設問の5m以上という計画は適当です。 |
| 4:適当 | 分散する車椅子使用者用客席 車椅子使用者用の客席を異なる場所に分散すると、利用者が見え方や鑑賞位置を選べます。専用席を一か所にまとめることだけを優先せず、選択できる計画にします。 |
プロセニアム=額縁で舞台と客席を分ける。グローブ座=客席へ張り出すオープンステージ。車椅子席は鑑賞位置を選べるよう分散。ウィング車の荷役では扉を上へ開く空間を確保します。
正解:2番
問15 木造建築の屋根架構と材料
頻出度:★
問15の正解・解説を表示
確認ポイント:作品名と、架構の形・主な材料を結び付けましょう。
集計対象:住田町役場/群馬県農業技術センター/海の博物館展示棟/出雲ドーム。対象テーマが出た年度:2019年(10年中1年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 住田町役場のレンズ状トラス 住田町役場は、レンズ状に組んだトラス梁を並べた屋根架構が特徴です。トラスの輪郭と、大空間を支える木造架構を作品名と結び付けます。 |
| 2:適当 | 群馬県農業技術センターの格子 群馬県農業技術センターは、小断面の製材を格子状に組み合わせた屋根架構が特徴です。大断面材一本で支える方法と、小さな材料を組み合わせる方法を区別します。 |
| 3:不適当 | 海の博物館展示棟の集成材 海の博物館の展示棟は、大断面集成材による架構が特徴です。鋼材内蔵の集成材とガラスカーテンウォールの建築としての説明は一致しません。収蔵庫にはプレキャストコンクリートを用いており、展示棟と収蔵庫の構造も分けて覚えます。 |
| 4:適当 | 出雲ドームの張弦アーチ 出雲ドームは、集成材とケーブル等による立体張弦アーチに膜屋根を組み合わせています。木材だけでなく、引張材と膜も用いた大空間の架構として整理します。 |
住田=レンズ状トラス、群馬=小断面材の格子、海の博物館展示棟=大断面集成材、出雲ドーム=集成材・ケーブルの立体張弦アーチと膜屋根。展示棟と収蔵庫も区別します。
正解:3番
問16 病院の定義・看護単位・廊下
頻出度:★★★
問16の正解・解説を表示
確認ポイント:病院の法的な区分と、看護単位の計画上の目安を分けて考えましょう。
集計対象:病室の面積・寸法/病院・診療所の区分。対象テーマが出た年度:2017・2019・2020・2022・2024・2025年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 病院と入院可能人数 医療法上の病院は、20人以上の患者を入院させる施設を持つものです。20人未満の入院施設を持つ場合等の診療所と、入院可能人数で区分する点を押さえます。 |
| 2:適当 | 療養病床の病室定員 療養病床の病室は、一病室の病床数を四床以下とする基準があります。療養病床という対象を確認し、すべての病室の定員に同じ数値を当てはめないようにします。 |
| 3:不適当 | 一看護単位の病床数 一般的な一看護単位は40〜50床程度を計画上の目安とし、80床を標準とするのは大きすぎます。診療内容や患者の状態等で適切な規模は変わるため、この目安をすべての病院に一律の法定病床数として扱わないようにします。 |
| 4:適当 | 療養病床の片廊下幅 療養病床の患者が利用する廊下で、片側に病室がある場合は、内法1.8m以上を確保します。病室が両側にある場合とは条件が異なるので、片廊下か中廊下かを確認します。 |
病院=20人以上の入院施設。療養病床は一病室4床以下。一般的な看護単位は40〜50床程度が目安で、80床を標準とはしません。療養病床の片側病室の廊下は内法1.8m以上。
正解:3番
問17 美術館の設計者と空間構成
頻出度:★
問17の正解・解説を表示
確認ポイント:建物名・設計者・動線や外観の特徴をセットで覚えましょう。
集計対象:アスペン美術館/ニューヨーク近代美術館/フォートワース現代美術館/ロサンゼルス現代美術館。対象テーマが出た年度:2019年(10年中1年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | MoMAと谷口吉生 谷口吉生によるニューヨーク近代美術館の増改築は、南北の通抜けと中庭との連続が特徴です。展示室だけでなく、都市から入る経路と外部空間の関係を覚えます。 |
| 2:適当 | ロサンゼルス現代美術館と磯崎新 磯崎新によるロサンゼルス現代美術館は、赤砂岩の基壇部と、その上のピラミッド型トップライト等が特徴です。材料と屋根・採光の形を作品に対応させます。 |
| 3:適当 | フォートワース現代美術館と安藤忠雄 安藤忠雄によるフォートワース現代美術館は、並列する長方形の展示空間と深い庇が特徴です。庇は強い日差しへの配慮として、空間の配置と併せて整理します。 |
| 4:不適当 | アスペン美術館と坂茂 坂茂によるアスペン美術館は、編み格子の外皮や大階段等が特徴です。中央アトリウムの周囲を螺旋状のスロープが連続する建築としての説明は一致しません。螺旋スロープを持つ別の美術館の特徴と混同しないようにします。 |
MoMA=通抜けと中庭。ロサンゼルス=赤砂岩とピラミッド型トップライト。フォートワース=並列する展示室と深い庇。アスペン=編み格子の外皮と大階段。螺旋スロープの事例と混同しません。
正解:4番
問18 設計・監理の契約と説明義務
頻出度:★★★
問18の正解・解説を表示
確認ポイント:契約上の手続と、法令上の説明義務・注意義務を区別しましょう。
集計対象:建築士業務と報酬/工事監理と監理技術者/再委託/設計業務の契約・変更。対象テーマが出た年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025年(10年中9年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | 委託者による業務中止の請求 設問で指定する約款では、委託者が必要と認めたとき、書面で通知して設計業務の全部または一部の中止を請求できます。口頭の指示だけで済ませず、約款に沿った手続を確認します。 |
| 2:適当 | 成果物・記録の第三者への提供 成果物や未完了の成果物、業務で得た記録を第三者に見せたり提供したりするには、指定約款に従い委託者の承諾が必要です。完成した成果物だけが対象と考えないようにします。 |
| 3:不適当 | 重要事項説明を行う建築士 重要事項説明は、管理建築士に限らず、当該建築士事務所に所属する建築士も行えます。誤りは、管理建築士以外には認められないと限定した点です。事務所への所属という条件も確認します。 |
| 4:適当 | 工事監理と善管注意義務 工事監理には、専門家として通常期待される善良な管理者の注意義務があります。契約書に義務の文言が書かれていなくても、注意を怠って損害を生じさせれば責任が問われることがあります。 |
重要事項説明は管理建築士に限らず、当該事務所の所属建築士も行えます。工事監理には善管注意義務があります。業務中止や成果物の第三者への提供は、指定された約款の手続を確認します。
出題年度・改正の注意:選択肢1・2は、2019年の設問で指定された四会連合協定の約款に基づく説明です。実務では実際の契約に用いる版と契約条件を確認してください。
正解:3番
問19 数量積算の面積・勾配・換算
頻出度:★★★
問19の正解・解説を表示
確認ポイント:開口部の欠除を省く判断は、体積ではなく内法の見付面積で行います。
集計対象:積算の数量・材料価格。対象テーマが出た年度:2019・2020・2021・2022・2023・2024年(10年中6年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:不適当 | コンクリート開口部の欠除 コンクリートの開口部による欠除を原則控除しない境界は、開口部の内法の見付面積が1か所当たり0.5㎡以下の場合です。設問は体積0.5㎥を判断基準にした点が誤りです。欠除そのものは面積×厚さの体積ですが、控除を省くかどうかは面積で判断します。 |
| 2:適当 | 傾斜面の上面型枠 コンクリート上面の勾配が3/10を超える場合は、上面型枠または上面処理を計測・計算の対象とします。3/10は0.3、30%の勾配であり、角度30度とは異なります。 |
| 3:適当 | 鉄骨溶接の換算長さ 鉄骨の溶接は種類・断面形状ごとに長さを求め、すみ肉溶接の脚長6mm相当の延べ長さに換算します。長さを単純に足すだけでなく、標準となる断面へ換算する点が重要です。 |
| 4:適当 | 全面ガラス建具の控除 全面ガラスの建具では、かまち・方立・桟等の見付幅が0.1mを超えるものがあれば、その面積をガラス面積から差し引きます。0.1mは幅の条件であり、0.1㎡の面積条件ではありません。 |
コンクリート開口=内法見付面積1か所0.5㎡以下は原則控除しない。上面型枠=勾配3/10超を対象。溶接=すみ肉脚長6mm相当の延べ長さ。ガラスの見付幅0.1m超の枠材は面積を差し引きます。
出題年度・改正の注意:開口部の欠除を省く判断基準は内法の見付面積0.5㎡以下です。体積0.5㎥や0.05㎥を基準とする説明と混同しないようにしてください。
正解:1番
問20 ECI・性能検証・事業継続・不動産
頻出度:★★★
問20の正解・解説を表示
確認ポイント:企業不動産を見直す戦略と、民間資金で公共施設を整備する手法を区別しましょう。
集計対象:PPP・PFIと事業方式/デザインビルド・発注方式/設計の検証・前倒し/災害・事業継続。対象テーマが出た年度:2017・2019・2020・2021・2022・2024・2025年(10年中7年)。
| 選択肢・判定 | 確認する内容と解説 |
|---|---|
| 1:適当 | ECIの施工者による技術協力 ECIは、設計段階から施工者の技術協力を取り入れる方式です。施工性等の提案を早期に反映し、数量・仕様を確定したうえで工事契約へ進むことで、施工段階の設計変更のリスクを減らします。 |
| 2:適当 | コミッショニング コミッショニングは、建築主や利用者が求める性能を把握し、その実現を検証する過程です。環境・エネルギー性能等について、要求と実際の性能の対応を確認します。 |
| 3:適当 | BCPと早期再開 BCPは事業継続計画です。災害や事故があっても重要な業務を続け、止まった場合はできるだけ早く再開するための備えです。建物の避難計画だけを示す用語ではありません。 |
| 4:不適当 | CRE戦略とPFIの区別 民間の資金や経営能力を活用して公共施設の設計・建設・維持管理・運営を行う手法はPFIです。CRE戦略は、企業が持つ不動産を経営戦略の観点から見直すことです。公共施設整備の手法と企業不動産の戦略を取り違えた点が誤りです。 |
ECI=早期から施工者の技術協力。コミッショニング=要求性能の実現を検証。BCP=重要業務を継続・早期再開。CRE=企業不動産の経営戦略的な見直し。公共施設への民間資金等の活用=PFI。
正解:4番
全20問の正解番号
正解番号の一覧を表示
| 問題 | 正解 | 問題 | 正解 |
|---|---|---|---|
| 問1 | 1 | 問11 | 2 |
| 問2 | 4 | 問12 | 3 |
| 問3 | 1 | 問13 | 2 |
| 問4 | 4 | 問14 | 2 |
| 問5 | 3 | 問15 | 3 |
| 問6 | 3 | 問16 | 3 |
| 問7 | 2 | 問17 | 4 |
| 問8 | 2 | 問18 | 3 |
| 問9 | 3 | 問19 | 1 |
| 問10 | 4 | 問20 | 4 |
本記事は独自に作成した学習用解説です。問題文・図表の全文は掲載していません。正解番号は試験センターの公表資料と照合しています。制度・統計・設計標準等は設問の指定年度・条件に沿って確認し、今後の受験では適用される資料の版や改正内容も確認してください。