1級と2級 電気工事施工管理技士の違い|できる仕事・現場規模・就職まで比較
目次
1級と2級 電気工事施工管理技士の違い|できる仕事・現場規模・就職の評価までわかりやすく比較
「電気工事施工管理技士って、1級と2級で何が違うの?」
結論から言うと、違いは大きく次の4つです。
- なれる立場が違う(監理技術者/主任技術者)
- 想定される現場規模が違う(大規模・元請寄りほど1級が求められやすい)
- 受検ルート(第一次・第二次)の考え方
- 就職・転職での見られ方が違う
この記事では、現場で混乱しやすいポイントを「比較表」+「就職面の実情」まで含めて、なるべくカンタンな言葉で整理します。
電気工事施工管理技士とは?
電気工事施工管理技士は、電気工事の施工に関する技術管理(工程・品質・安全など)を担う国家資格(技術検定)です。
試験案内・申込などは、指定試験機関の一般財団法人 建設業振興基金の公式情報で確認できます。
(参考:公式)
建設業振興基金(施工管理技術検定)
【比較表】1級と2級の違い(就職・転職での見られ方も追加)
※「採用市場での見られ方」は、求人票でよくある表現(必須/歓迎/優遇)の“典型”を整理したものです。
会社や地域、元請/下請、工場保全寄りなどで実態は変わります。
| 比較ポイント | 1級 電気工事施工管理技士 | 2級 電気工事施工管理技士 |
|---|---|---|
| なれる立場 | 監理技術者になれる(主任も可) | 基本は主任技術者 |
| 典型的な現場規模 | 下請が多い・規模が大きい現場で必要になりやすい | 比較的小〜中規模の現場で活躍しやすい(※案件次第) |
| 第一次の受検条件 | 年度末で満19歳以上(※年度の案内で要確認) | 年度末で満17歳以上(※年度の案内で要確認) |
| 第二次の受検 | 第一次合格後、一定の実務経験等が必要(※年度の案内で要確認) | 第一次合格後、一定の実務経験等が必要(※年度の案内で要確認) |
| 採用市場での見られ方(求人票の典型) | 「歓迎/優遇」になりやすい。 大規模案件・即戦力・管理職候補の募集で条件に入りやすい傾向。 |
「歓迎/あれば尚可」になりやすい。 経験者募集の“プラス要件”として書かれることが多い。 |
✅ まず日程・受検資格・合格率・勉強法(最新)を確認したい方はこちら
1級電気工事施工管理技士とは?試験日程・受検資格・合格率を最新情報で解説
表の内容は、まずは「監理技術者」と「主任技術者」の違いを押さえると一気に理解しやすくなります。
監理技術者と主任技術者の違い(ここが“1級と2級”の本質)
建設業では原則として、工事現場ごとに「主任技術者」の配置が必要です。
そして元請として受注した工事で、一定規模以上になると主任技術者ではなく監理技術者の配置が必要になります。
- 1級:監理技術者になれる(=大規模現場で“必要枠”になりやすい)
- 2級:主任技術者になれる(=多くの現場で戦力になりやすい)
監理技術者が必要になる「金額ライン」(ここが一番の違い)
監理技術者が必要になるかどうかは、超かんたんに言うと
「この工事で、元請が下請に出す金額の合計が大きいか?」で決まります。
元請が、この工事のために下請会社と結ぶ契約の合計が
5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)になると、原則として監理技術者の配置が必要になります。
※ポイントは「下請1社の金額」ではなく「下請に出す金額の合計」だということです。
| 工事の種類 | 監理技術者が必要になる目安(下請に出す金額の合計) |
|---|---|
| 建築一式以外(電気工事など) | 5,000万円以上 |
| 建築一式工事 | 8,000万円以上 |
たとえば(電気工事の例)
この工事で、元請が下請に
・A社 2,000万円
・B社 1,800万円
・C社 1,500万円
と出すと、合計は5,300万円。
→ 目安の5,000万円を超えるので、監理技術者が必要になる可能性が高い、という考え方です。
だからこそ、大規模案件(下請に出す金額が大きい現場)を扱う会社ほど、監理技術者になれる1級のニーズが強くなりやすい、というわけです。
(混同注意)「専任」が必要になる金額ラインも別にある
もうひとつ混同されやすいのが「専任(その現場に張り付く)」というルールです。
監理技術者(または主任技術者)を置く必要がある工事でも、現場を掛け持ちしていい場合と、掛け持ちがダメで専任になる場合があります。
専任が必要になるかどうかは、ざっくり言うと「その工事の請負金額が大きいか?」で決まるケースがあります。
例として、建設工事の請負代金額が4,500万円以上(建築一式は9,000万円以上)の場合などに、専任が必要になることがあります。
- 監理が必要か?:下請に出す金額の合計が一定以上か(5,000万/8,000万)
- 専任が必要か?:工事の請負金額が一定以上か(4,500万/9,000万 など)
まとめ:下請に出す合計が大きいと「監理」、工事金額が大きいと「専任」も要注意。
※「監理が必要」か「専任が必要」かは別物なので、現場の要件確認ではこの2つを分けてチェックすると間違いが減ります。
就職・転職で有利?不利?(分かる範囲で現実的に)
施工管理系の資格は、ざっくり言うと「現場に配置できる技術者か」=会社の受注・現場運営に直結するかで評価されがちです。
そのため、求人票でも「必須」「歓迎」「優遇」の書かれ方に差が出やすいのがポイントです。
1級が有利になりやすい場面
- 元請や大規模案件を扱う会社で刺さりやすい(監理技術者が必要になる金額ラインを超える現場がある)
- 「即戦力」「現場代理人候補」「所長候補」など、上位ポジションの募集で条件に入りやすい
- 資格手当や役職要件などで、評価が上乗せされる会社もある
2級が不利というより“入口として強い”場面
- 施工管理としての基礎があることの証明になり、経験者募集のプラス要件として評価されやすい
- 小〜中規模案件中心の会社では、主任技術者側として十分戦力になりやすい
- 採用後に「2級→1級」を支援する会社もある(※制度・社内制度は会社次第)
受検ルート(第一次・第二次)で押さえるポイント
近年は「学科/実地」よりも「第一次/第二次」の表記が基本です。
受検資格(年齢・実務経験・必要書類)は年度で変更される可能性があるため、必ず公式の試験案内で確認してください。
- 第一次:年齢要件(※年度の案内で要確認)
- 第二次:第一次合格+一定の実務経験等(※年度の案内で要確認)
✅ 第二次の「施工経験記述」のイメージを早めに掴みたい方へ
実例の書き方が参考になる過去記事:1級電気工事施工管理技士を取得しよう!(過去記事:施工経験記述の例あり)
どっちを目指すべき?おすすめルート(採用目線も含めて)
1級がおすすめな人
- 元請寄りの働き方(大規模案件)に行きたい
- 転職で「優遇」「高待遇」「管理職候補」枠を狙いたい
- 監理技術者が必要な金額ラインを超える現場を回せるポジションを目指したい
2級がおすすめな人
- まず施工管理として“使える資格”を取りたい
- 小〜中規模案件中心の会社で経験を積みたい
- 2級→1級で段階的に市場価値を上げたい
王道は「2級 → 1級」
現実的には、2級で主任技術者側として現場経験を積み、次に1級で監理技術者枠まで取りに行くのが無駄の少ないルートになりやすいです。
会社の案件規模・職種(元請/下請)に合わせて選ぶのが正解です。
よくある質問(FAQ)
Q. 受検手数料はいくら?(令和8年度の金額)
最新年度(令和8年度)の電気工事施工管理技術検定の受検手数料は、以下のとおりです(いずれも非課税)。
※金額・支払方法・支払タイミングなどは、年度の案内で最終確認してください。
| 区分 | 第一次検定 | 第二次検定 |
|---|---|---|
| 1級 電気工事施工管理 | 15,800円 | 15,800円 |
| 2級 電気工事施工管理 | 7,900円 | 7,900円 |
公式の案内・公表情報はこちら:
・国土交通省:受検手数料(令和7年度以降)
・建設業振興基金:1級(年度案内)
・建設業振興基金:2級(年度案内)
(関連)現場の“作業側”資格も一緒に押さえると強い
施工管理(管理)と電気工事士(作業側)は役割が違います。キャリアの方向性によっては、電気工事士側の記事もあわせて読むと理解が深まります。
※本記事は一般的な整理です。受検資格・必要書類・制度要件・金額要件は改訂されることがあるため、必ず公式の試験案内・公的資料で最新情報を確認してください。