平成30年度(2018年)の一級建築士試験「学科Ⅳ・構造」について、全30問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。

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建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 平成30年 構造

問題文・図表の全文は掲載していません。図を使う問1〜6・10・20・21は、問題の図と見比べて読んでください。法令の説明は、試験が指定する平成30年(2018年)1月1日時点の規定に合わせています。壁量や筋かいの寸法は出題時の規定で判断します。

頻出度は2017〜2026年の10年分について、各問に設定した中心テーマが出た年度数で判定しています。同じ年度に複数回出ても1年と数え、5年以上=★★★、2〜4年=★★、1年=★です。解説内の「この知識の出題」は、同じ知識・判断関係を確認できた年度(正誤を逆にした記述を含む)を示します。将来の出題予測ではありません。

問1 全塑性状態の軸力と曲げモーメント

頻出度:★★★

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確認ポイント:中空長方形断面を、上・下・左右の部分に分けて集計します。

中心テーマ:断面の応力度・断面性能
出題年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)

面積と図心まわりの力を分けて計算

  1. 全断面積:4a×6a−2a×4a=16a²。
  2. 下の厚さaの部分は引張で面積4a²。残りは圧縮で12a²。N=(12−4)a²σ_y=8a²σ_y。
  3. 上端の面積4a²と下端の面積4a²は、それぞれ図心から2.5a。圧縮と引張は図心の上下にあり、曲げの向きは同じです。
  4. 左右の側部は圧縮で、上下対称なので図心まわりの曲げの合計は0。M=4a²σ_y×2.5a+4a²σ_y×2.5a=20a³σ_y。

図の断面は中空長方形です。応力度が切り替わる位置と、曲げを集計する断面図心を混同しません。

選択肢 判断・解説
選択肢1 N=4a²σ_y・M=10a³σ_y
× 誤った組合せ

圧縮部分12a²、引張部分4a²なので、圧縮軸力は差の8a²σ_yです。曲げも20a³σ_yで、どちらの値も合いません。

根拠・考え方(選択肢1):軸力N=圧縮側合力−引張側合力。
選択肢2 N=4a²σ_y・M=20a³σ_y
× 誤った組合せ

M=20a³σ_yは合っていますが、Nは圧縮力と引張力の差で8a²σ_yです。引張側だけの面積4a²を軸力にしません。

根拠・考え方(選択肢2):上端・下端の曲げは同じ回転方向に加算。
選択肢3 N=8a²σ_y・M=10a³σ_y
× 誤った組合せ

N=8a²σ_yは合っています。曲げは上の圧縮部分と下の引張部分の両方を加えるため、10ではなく20a³σ_yです。

根拠・考え方(選択肢3):図心まわりのM=Σ(力×距離)。
選択肢4 N=8a²σ_y・M=20a³σ_y
○ 正しい組合せ

上端の圧縮4a²σ_yと下端の引張4a²σ_yが、ともに図心から2.5aの距離で同じ向きの曲げを生みます。左右側部の圧縮の合計モーメントは0。N=8a²σ_y、M=20a³σ_yです。

根拠・考え方(選択肢4):断面積は外側4a×6aから内側2a×4aを控除。
覚えるポイント

軸力は圧縮力と引張力の差。曲げは断面の図心まわりのモーメントです。N=8a²σ_y、M=20a³σ_y。

この知識の出題:2018・2020・2022年
全塑性状態の圧縮・引張の面積から軸力と図心まわりの曲げを集計

正解:4番

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問2 片持梁と単純梁のたわみをそろえる

頻出度:★★★

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確認ポイント:単純梁Bの全長はlでなく2lです。

中心テーマ:梁のたわみと曲げ剛性
出題年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2025・2026年(10年中9年)

荷重点たわみの式へ全スパンを代入

  1. 片持梁A:δ_A=P_A l³/(3EI)。
  2. 単純梁Bの全長は2l:δ_B=P_B(2l)³/(48EI)=P_B l³/(6EI)。
  3. δ_A=δ_BよりP_A/3=P_B/6。したがってP_A:P_B=1:2。
選択肢 判断・解説
選択肢1 P_A:P_B=1:4
× 誤った比

この荷重比では両梁の荷重点たわみが一致しません。δ_A=P_A l³/(3EI)、δ_B=P_B l³/(6EI)なので、等しい条件はP_B=2P_A、比は1:2です。

根拠・考え方(選択肢1):片持梁先端集中荷重:δ=PL³/(3EI)。
選択肢2 P_A:P_B=1:2
○ 正しい比

たわみの式に全長2lを入れると、δ_A=P_A l³/(3EI)、δ_B=P_B l³/(6EI)なので、等しい条件はP_B=2P_A、比は1:2です。

根拠・考え方(選択肢2):単純梁中央集中荷重:δ=PL³/(48EI)。
選択肢3 P_A:P_B=1:1
× 誤った比

この荷重比では両梁の荷重点たわみが一致しません。δ_A=P_A l³/(3EI)、δ_B=P_B l³/(6EI)なので、等しい条件はP_B=2P_A、比は1:2です。

根拠・考え方(選択肢3):両梁の弾性係数Eと断面二次モーメントIは同じ。
選択肢4 P_A:P_B=2:1
× 誤った比

この荷重比では両梁の荷重点たわみが一致しません。δ_A=P_A l³/(3EI)、δ_B=P_B l³/(6EI)なので、等しい条件はP_B=2P_A、比は1:2です。

根拠・考え方(選択肢4):梁Bの式のLには全スパン2lを代入。
覚えるポイント

δ_A=P_A l³/(3EI)、δ_B=P_B(2l)³/(48EI)。同じたわみならP_B=2P_Aです。

この知識の出題:2018・2023年
片持梁と単純梁の集中荷重たわみの式を比較する

正解:2番

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問3 三ヒンジ骨組の反力と柱頭の曲げ

頻出度:★★★

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確認ポイント:中央の白丸では曲げモーメントが0になることを使います。

中心テーマ:骨組の反力・断面力のつり合い
出題年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)

全体 → 右半分 → 左柱の順に見る

  1. 全体で左柱脚まわりのつり合い:右鉛直反力×2l=P×l。右鉛直反力は上向きP/2、左は下向きP/2。
  2. 右半分を取り出し中央ヒンジまわりで考えます。ヒンジから右柱脚まで水平l・鉛直3l/2。右反力の水平成分を右向き正H_Rとすると、(P/2)l+H_R(3l/2)=0。H_R=−P/3。
  3. 全体の水平つり合い:H_L+H_R+P=0からH_L=−2P/3。
  4. 左柱の下端はピンで曲げ0。高さlのAの曲げの大きさは|H_L|l=2Pl/3です。
選択肢 判断・解説
選択肢1 M_A=Pl/2
× 誤った値

この値はつり合いから求める値と異なります。中央ヒンジまわりの右半分のつり合いから右柱脚の水平反力は左向きP/3、左柱脚は左向き2P/3。Aの曲げの大きさは(2P/3)lです。

根拠・考え方(選択肢1):全体の鉛直・水平力とモーメントのつり合い。
選択肢2 M_A=2Pl/3
○ 正しい値

正しい値です。中央ヒンジまわりの右半分のつり合いから右柱脚の水平反力は左向きP/3、左柱脚は左向き2P/3。Aの曲げの大きさは(2P/3)lです。

根拠・考え方(選択肢2):中央ヒンジの曲げ0を用いた右半分のつり合い。
選択肢3 M_A=3Pl/4
× 誤った値

この値はつり合いから求める値と異なります。中央ヒンジまわりの右半分のつり合いから右柱脚の水平反力は左向きP/3、左柱脚は左向き2P/3。Aの曲げの大きさは(2P/3)lです。

根拠・考え方(選択肢3):左柱脚の水平反力と高さlの積。
選択肢4 M_A=Pl
× 誤った値

この値はつり合いから求める値と異なります。中央ヒンジまわりの右半分のつり合いから右柱脚の水平反力は左向きP/3、左柱脚は左向き2P/3。Aの曲げの大きさは(2P/3)lです。

根拠・考え方(選択肢4):柱頭Aは剛接合で、中央のヒンジとは別。
覚えるポイント

全体と右半分のつり合いから左柱脚の水平反力は左向き2P/3。高さlの柱頭Aの曲げは2Pl/3です。

この知識の出題:2018年
三ヒンジ骨組を分け、中央ヒンジまわりのつり合いから反力を求める

正解:2番

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問4 柱の曲げ図から梁・柱・支点の力を求める

頻出度:★★

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確認ポイント:柱の軸力と支点反力は、1階梁のせん断力の分だけ違います。

中心テーマ:柱の曲げ図から層せん断力・梁せん断力・柱軸力を算定
出題年度:2018・2023・2026年(10年中3年)

柱の曲げ図から順番に求める

求める力 計算
上層せん断力 2(140+100)/4=120kN
下層せん断力 2(180+220)/4=200kN
2階の水平外力P_1 200−120=80kN
2階梁せん断力 2(100+180)/8=70kN
R階梁せん断力 2×140/8=35kN
1階右柱の圧縮力 70+35=105kN
1階梁せん断力 2×220/8=55kN
右支点の鉛直反力 105+55=160kN

全体の転倒モーメントからもV×8=80×4+120×8となり、V=160kNで一致します。

選択肢 判断・解説
選択肢1 水平荷重P_1=80kN
○ 適当

上層せん断力は2(140+100)/4=120kN。下層は2(180+220)/4=200kNなので、2階に加えた外力P_1は差の80kNです。

根拠・考え方(選択肢1):層せん断力は上にある水平外力の合計。
選択肢2 2階梁のせん断力Q_B=70kN
○ 適当

2階梁の端部曲げは各280kN・m(100+180)。端部曲げの大きさの和をスパン8mで割り、Q_B=560/8=70kNです。

根拠・考え方(選択肢2):剛接合の曲げのつり合いと梁のQ=両端Mの和/L。
選択肢3 1階右柱の圧縮力N_C=105kN
○ 適当

R階梁のせん断力は2×140/8=35kN、2階梁は70kN。1階右柱は両梁から来る鉛直力の合計105kNの圧縮力を負担します。

根拠・考え方(選択肢3):梁せん断力が柱へ鉛直力として入る。
選択肢4 右支点の鉛直反力V=120kN
× 不適当(正解)

1階梁のせん断力は2×220/8=55kN。右支点は右柱の105kNにこの55kNも加えた160kNを支えるため、120kNは誤りです。

根拠・考え方(選択肢4):支点節点では柱力に1階梁の鉛直力も加える。
覚えるポイント

P_1=80、Q_B=70、N_C=105、V=160kN。選択肢4の120kNが誤りです。

この知識の出題:2018・2023・2026年
柱の軸力と支点反力を区別し、最下階梁の鉛直力も加える

正解:4番

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問5 2段トラスの圧縮材と引張材

頻出度:★★★

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確認ポイント:45度の斜材の水平成分と、左中段節点の鉛直つり合いを見ます。

中心テーマ:トラスの軸力とつり合い
出題年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)

節点法でA・Bの符号まで確認

  1. 右上節点には外力がなく、つながる2材は直交しています。水平材・鉛直材とも軸力0。
  2. 左上節点で、Aの水平成分が右向き荷重Pに抗します。N_A/√2+P=0よりN_A=−√2P。Aは圧縮です。
  3. Aは左上節点を上向きPで押すので、上段左鉛直材は下向きPで引きます。したがってこの材は引張P。
  4. 左中段節点は上から引張Pで引かれます。そこで下のBが下向きPで引けば鉛直つり合いが取れ、N_B=+Pです。
選択肢 判断・解説
選択肢1 A=−√2P/2・B=+P
× 誤った組合せ

A・Bの少なくとも一方の大きさが合いません。右上節点は外力がなく、そこにつながる水平材・鉛直材は0。左上節点でAの水平成分がPに抗するのでA=−√2P。上段左鉛直材は引張Pで、左中段の鉛直つり合いからBも引張Pです。

根拠・考え方(選択肢1):45度材の水平成分はN/√2。
選択肢2 A=−√2P/2・B=+2P
× 誤った組合せ

A・Bの少なくとも一方の大きさが合いません。右上節点は外力がなく、そこにつながる水平材・鉛直材は0。左上節点でAの水平成分がPに抗するのでA=−√2P。上段左鉛直材は引張Pで、左中段の鉛直つり合いからBも引張Pです。

根拠・考え方(選択肢2):左中段節点の鉛直つり合い。
選択肢3 A=−√2P・B=+P
○ 正しい組合せ

両方の符号と大きさが合います。右上節点は外力がなく、そこにつながる水平材・鉛直材は0。左上節点でAの水平成分がPに抗するのでA=−√2P。上段左鉛直材は引張Pで、左中段の鉛直つり合いからBも引張Pです。

根拠・考え方(選択肢3):無荷重の右上節点にある直交2材は零部材。
選択肢4 A=−√2P・B=+2P
× 誤った組合せ

A・Bの少なくとも一方の大きさが合いません。右上節点は外力がなく、そこにつながる水平材・鉛直材は0。左上節点でAの水平成分がPに抗するのでA=−√2P。上段左鉛直材は引張Pで、左中段の鉛直つり合いからBも引張Pです。

根拠・考え方(選択肢4):引張を正、圧縮を負とする軸力の符号。
覚えるポイント

Aは圧縮−√2P、Bは引張+P。水平荷重が2つあっても、Bを単純に2Pとはしません。

この知識の出題:2018年
2段の水平荷重を受けるトラスで零部材と節点法を使う

正解:3番

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問6 剛体が浮き上がる瞬間の力の比

頻出度:★

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確認ポイント:浮き上がり直前は、右下の端を回転の中心にします。

中心テーマ:剛体の浮き上がり開始と転倒モーメント
出題年度:2018年(10年中1年)

倒れ始める端を中心にする

  1. Fは右向きなので、左側が浮き、右下端が回転の中心になります。
  2. Fは重心の高さ500mmで作用。倒すモーメントはF×500。
  3. Wは底面中央に下向き。右下端からの横距離は150mmで、戻すモーメントはW×150。
  4. 浮き上がり開始時:F×500=W×150。F/W=0.30。

「滑らない」という条件があるため、ここでは滑動ではなく浮き上がりを調べます。

選択肢 判断・解説
選択肢1 F/W=0.15
× 誤った値

回転の中心からの距離を正しく取ると、この比にはなりません。右下の端まわりでF×500=W×150。F/W=150/500=0.30です。重量の腕は幅300mm全体でなく、その半分の150mmです。

根拠・考え方(選択肢1):浮き上がり限界で反対側の接触反力が0。
選択肢2 F/W=0.30
○ 正しい値

正しい比です。右下の端まわりでF×500=W×150。F/W=150/500=0.30です。重量の腕は幅300mm全体でなく、その半分の150mmです。

根拠・考え方(選択肢2):右下端まわりの転倒モーメントと抵抗モーメントの一致。
選択肢3 F/W=0.45
× 誤った値

回転の中心からの距離を正しく取ると、この比にはなりません。右下の端まわりでF×500=W×150。F/W=150/500=0.30です。重量の腕は幅300mm全体でなく、その半分の150mmです。

根拠・考え方(選択肢3):重心の高さは1000/2=500mm。
選択肢4 F/W=0.60
× 誤った値

回転の中心からの距離を正しく取ると、この比にはなりません。右下の端まわりでF×500=W×150。F/W=150/500=0.30です。重量の腕は幅300mm全体でなく、その半分の150mmです。

根拠・考え方(選択肢4):重量の作用線までの水平距離は300/2=150mm。
覚えるポイント

水平力の腕は500mm、重量の腕は150mm。F×500=W×150からF/W=0.30です。

この知識の出題:2018年
端を回転中心とし、水平力と重量のモーメントを等置する

正解:2番

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問7 地震層せん断力に掛ける重量

頻出度:★★★

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確認ポイント:その階が支える重量には、上にある階の重量も入ります。

中心テーマ:地震層せん断力とその係数の算定
出題年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)

C_iと層せん断力Q_iを区別

C_i=Z・R_t・A_i・C_0。最小のA_i=1.0として、1.0×0.9×1.0×0.2=0.18です。C_0=0.2でもC_iが0.2を下回る場合はあります。

層せん断力はQ_i=C_iΣW_i。例えば上層重量1000kN、下層重量1200kNなら、下層の式に使う累積重量は2200kNです(係数C_iはその層の値を使います)。

選択肢 判断・解説
選択肢1 Z・R_t・C_0からC_iを計算
○ 適当

最下層はAi=1。Ci=Z Rt Ai C0=1.0×0.9×1×0.2=0.18。

根拠・考え方(選択肢1):施行令第88条第1項、C_i=ZR_tA_iC_0。
選択肢2 木造・鉄骨造の設計用周期
○ 適当

鉄骨造・木造の略算周期はT=0.03h。

根拠・考え方(選択肢2):昭和55年建設省告示第1793号第2、設計用一次固有周期。
選択肢3 上階ほど大きくなるA_i
○ 適当

上階ほどAiが増し、重量当たりの層せん断力係数も増える。

根拠・考え方(選択肢3):同告示第3、A_iの高さ方向分布。
選択肢4 その階だけの重量で層せん断力を計算
× 不適当(正解)

地震層せん断力はQ_i=C_iΣW_iです。ΣW_iには、その階の床等に加え、そこより上の部分の固定荷重・地震用積載荷重等が累積します。「その階だけ」の重量では下の階の負担を過小評価します。

根拠・考え方(選択肢4):施行令第88条第1項、地震力とその階より上の重量。
覚えるポイント

Q_i=C_iΣW_i。ΣW_iはその階より上の部分の累積重量で、その階だけの重量ではありません。

この知識の出題:2018・2024年
層せん断力の計算に、その階だけでなく上の部分の累積重量を用いる

正解:4番

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問8 床用・架構用・地震用の積載荷重

頻出度:★★★

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確認ポイント:人や物の重さを、どの計算に使うかで区別します。

中心テーマ:用途・計算対象別の積載荷重
出題年度:2017・2018・2019・2021・2026年(10年中5年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 多雪区域の地震時の積雪荷重
○ 適当

多雪区域の地震時は、積雪が短期最大量で常に存在するとはせず所定の割合へ低減する。

根拠・考え方(選択肢1):施行令第82条の荷重組合せ、多雪区域の地震時の積雪。
選択肢2 百貨店の屋上広場と売場の荷重
○ 適当

百貨店の屋上広場は売場と同じ積載荷重区分で扱える。

根拠・考え方(選択肢2):施行令第85条第1項の表、屋上広場の積載荷重。
選択肢3 地震力計算用が最も大きいという比較
× 不適当(正解)

一般に床用>大梁・柱・基礎用>地震力用。地震力用が最大という記述は逆である。

根拠・考え方(選択肢3):同表の床用・大梁等用・地震用の区分。
選択肢4 鉄筋分を加えたRCの単位体積重量
○ 適当

RCの単位体積重量は、無筋コンクリートの重量に鉄筋分約1kN/m³を加えて評価できる。

根拠・考え方(選択肢4):RCの固定荷重評価:鉄筋を含む単位体積重量。
覚えるポイント

表の積載荷重は一般に床用>大梁・柱・基礎用>地震用。地震用が最大という選択肢3は逆です。

この知識の出題:2018・2026年
表の積載荷重では一般に床用が大きく、地震用が小さい

正解:3番

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問9 木造の風用壁量と見付面積

頻出度:★★★

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確認ポイント:地震用の床面積と、風用の見付面積を使い分けます。

中心テーマ:木造の壁量・壁倍率
出題年度:2017・2018・2019・2021・2022・2023・2025・2026年(10年中8年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 風用必要壁量を床面積から算定
× 不適当(正解)

風用必要壁量は床面積でなく、各階の見付面積を基に計算する。床面積用の規定は地震力との混同。

根拠・考え方(選択肢1):出題時の施行令第46条第4項、風圧力に対する見付面積。
選択肢2 軟弱地盤指定外のC_0
○ 適当

著しく軟弱な指定区域以外では、一般の一次設計にC0=0.2を使える。

根拠・考え方(選択肢2):施行令第88条第2項の木造・指定軟弱地盤の区別。
選択肢3 両面の構造用合板の壁倍率
○ 適当

設問のように両面に同じ構造用合板を所定の方法で張る場合は、それぞれの倍率を加算します。出題時の合算倍率の上限等の条件も満たす必要があり、片面へ重ね張りする場合とは区別します。

根拠・考え方(選択肢3):出題時の令第46条第4項、壁倍率の加算と上限。
選択肢4 引張だけを負担する筋かいの寸法
○ 適当

引張だけを負担する木筋かいは厚さ1.5cm・幅9cm以上。圧縮を負担する場合の3cm以上と区別する。

根拠・考え方(選択肢4):出題時の施行令第45条第1項、引張を負担する筋かい。
覚えるポイント

風圧力に対する必要壁量は見付面積が基礎。出題時の引張専用木製筋かいは厚さ1.5cm・幅9cm以上です。

この知識の出題:2018・2019・2022・2026年
風圧力に対する必要壁量は床面積でなく見付面積を基に求める

正解:1番

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問10 L形平面の四分割法と壁率比

頻出度:★★★

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確認ポイント:L形では、両側端部分の床面積が違うことに注意します。

中心テーマ:木造耐力壁の配置・四分割法
出題年度:2017・2018・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中9年)

側端部分の面積も分けて集計

全体寸法はX・Yとも8mなので、側端部分は端から2m幅です。X方向は上・下、Y方向は左・右の帯を見ます。図中の壁倍率は全て2。出題時の重い屋根の2階建て1階の係数0.33m/m²を使います。

側端部分 床面積 実長×倍率 必要壁量 充足率
X方向・下側 8×2=16m² 2m×2=4m 16×0.33=5.28m 4/5.28≒0.758
X方向・上側 4×2=8m² 2m×2=4m 8×0.33=2.64m 4/2.64≒1.515
Y方向・左側 2×4=8m² 2m×2=4m 2.64m 約1.515
Y方向・右側 2×8=16m² 4m×2=8m 5.28m 約1.515

Xの壁率比=(4/5.28)/(4/2.64)=0.5。Yは充足率が等しいので1.0です。両側で同じ係数を使うため、比の計算では0.33が約分されます。これは壁率比を求める問題で、建物全体の壁量など全条件の適否を判定するものではありません。

選択肢 判断・解説
選択肢1 X方向0.5・Y方向1.0
○ 正しい組合せ

X・Yとも計算値と一致します。X方向の両側端は床面積16m²と8m²、存在壁量はいずれも4m。充足率の比は0.5です。Y方向は床面積8m²と16m²に対し存在壁量4mと8mなので、充足率が等しく壁率比1.0です。

根拠・考え方(選択肢1):平成12年建設省告示第1352号、側端部分の壁量充足率。
選択肢2 X方向0.8・Y方向1.0
× 誤った組合せ

X・Yの少なくとも一方が計算値と一致しません。X方向の両側端は床面積16m²と8m²、存在壁量はいずれも4m。充足率の比は0.5です。Y方向は床面積8m²と16m²に対し存在壁量4mと8mなので、充足率が等しく壁率比1.0です。

根拠・考え方(選択肢2):必要壁量は側端部分の床面積×所定の係数。
選択肢3 X方向1.0・Y方向0.5
× 誤った組合せ

X・Yの少なくとも一方が計算値と一致しません。X方向の両側端は床面積16m²と8m²、存在壁量はいずれも4m。充足率の比は0.5です。Y方向は床面積8m²と16m²に対し存在壁量4mと8mなので、充足率が等しく壁率比1.0です。

根拠・考え方(選択肢3):X方向は上下の側端部分にあるX方向の耐力壁を集計。
選択肢4 X方向1.0・Y方向0.8
× 誤った組合せ

X・Yの少なくとも一方が計算値と一致しません。X方向の両側端は床面積16m²と8m²、存在壁量はいずれも4m。充足率の比は0.5です。Y方向は床面積8m²と16m²に対し存在壁量4mと8mなので、充足率が等しく壁率比1.0です。

根拠・考え方(選択肢4):Y方向は左右の側端部分にあるY方向の耐力壁を集計。
覚えるポイント

壁率比は存在壁量の比ではなく、壁量充足率の小さい方÷大きい方。X=0.5、Y=1.0です。

この知識の出題:2017・2018・2024・2025年
壁率比は両側端の壁量充足率の小さい方を大きい方で割る

正解:1番

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問11 短柱のせん断耐力と塑性変形能力

頻出度:★★★

正解・解説を開く

確認ポイント:強さが増すことと、粘り強く変形できることを区別します。

中心テーマ:RC柱のせん断耐力と靱性
出題年度:2017・2018・2020・2021・2024年(10年中5年)

「耐力が増える」と「粘れる」は別

同じ端部曲げMが柱の両端に逆向きに生じる場合、せん断力の大きさはQ=2M/hです。内法高さhが半分なら、必要なせん断力は2倍。短柱はせん断破壊が先行しやすいため、「短いほど塑性変形能力が高い」とはなりません。

選択肢 判断・解説
選択肢1 柱端の曲げひび割れ
○ 適当

水平力による曲げは柱頭・柱脚で大きくなり、端部付近に曲げひび割れが生じやすい。

根拠・考え方(選択肢1):柱の逆対称曲げで端部の曲げ応力が大きくなる。
選択肢2 帯筋によるコンクリートの拘束
○ 適当

帯筋の拘束はコンクリートの横膨張を抑え、圧縮耐力と耐力低下後の粘りを改善する。

根拠・考え方(選択肢2):帯筋の拘束でコンクリートの横膨張を抑える。
選択肢3 内法高さを小さくすると変形能力向上
× 不適当(正解)

同じ端部曲げの大きさなら、柱のせん断力はおおむね両端曲げの和÷内法高さです。短柱になると要求せん断力も増し、せん断破壊しやすくなるため、塑性変形能力は一般に低下します。せん断耐力の増大だけで粘りの向上とは判断できません。

根拠・考え方(選択肢3):RC柱のQ=両端Mの和/内法高さ、短柱のせん断破壊。
選択肢4 梁幅と柱梁接合部のせん断耐力
○ 適当

梁幅が大きいと接合部の有効幅が増し、一般に接合部せん断耐力が大きくなる。

根拠・考え方(選択肢4):RC接合部の有効幅とせん断抵抗断面積。
覚えるポイント

短柱は同じ端部曲げに対してせん断力が大きくなり、一般に塑性変形能力は低下します。

この知識の出題:2018・2021年
同じ断面の柱で内法高さを小さくしても、塑性変形能力の向上にはならない

正解:3番

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問12 鉄筋の定着長さと拘束条件

頻出度:★★★

正解・解説を開く

確認ポイント:鉄筋の力を、付着と周囲のコンクリートの抵抗で受け渡します。

中心テーマ:RC主筋の付着・定着と定着長さ
出題年度:2018・2019・2020・2023・2024・2025年(10年中6年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 コンクリート強度と必要定着長さ
× 不適当(正解)

Fcを高くすると付着強度が増し、同じ鉄筋の必要定着長さは短くなる。長くなるとの記述は逆。

根拠・考え方(選択肢1):RC規準の定着:コンクリート強度と付着・定着抵抗。
選択肢2 フック角度と必要余長
○ 適当

標準フックでは、折曲げ角度が小さいほど必要な直線余長は長くなります。一般的な標準形状では180度は4d、135度は6d、90度は8dなどで、dは鉄筋径です。適用する鉄筋・用途の条件も合わせて確認します。

根拠・考え方(選択肢2):RC標準フックの角度ごとの直線余長。
選択肢3 コア内と拘束されない部分
○ 適当

拘束のない部分は割裂しやすく、コア内に比べ必要定着長さが長い。

根拠・考え方(選択肢3):横補強筋による割裂の拘束効果。
選択肢4 通し梁主筋の強度と柱せい
○ 適当

梁主筋の強度が高いと通し筋の付着要求が増し、十分な定着性能に必要な柱せいも増える。

根拠・考え方(選択肢4):接合部を貫通する主筋の付着要求と柱せい。
覚えるポイント

同じ鉄筋・条件ならFcが高いほど必要定着長さは短くなる側。横補強筋の拘束も定着に有利です。

この知識の出題:2018・2023年
同じ鉄筋・条件なら柱のFcが高いほど梁主筋の必要定着長さは短い側

正解:1番

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問13 ヤング係数比nとコンクリート強度

頻出度:★★

正解・解説を開く

確認ポイント:nの分母と分子を式で確認します。

中心テーマ:RC断面のヤング係数比n
出題年度:2018・2026年(10年中2年)

分母が大きくなると比は小さくなる

関係を見る例としてE_s=200000N/mm²を一定とし、E_cが25000から30000N/mm²へ増すと、n=8から約6.67へ下がります。これは大小の関係を理解する例で、実際の許容応力度計算では規準に定めるnを用います。

選択肢 判断・解説
選択肢1 壁開口による耐力・剛性の低減
○ 適当

壁の開口は耐力だけでなく剛性も減らす。開口の寸法等による低減を双方に考慮する。

根拠・考え方(選択肢1):RC耐力壁の開口低減は剛性と耐力の両方に適用。
選択肢2 スラブを含めたT形断面の剛性
○ 適当

両側スラブの有効幅を含むT形断面で梁の曲げ剛性を評価する。

根拠・考え方(選択肢2):スラブの有効協力幅を含むT形断面のI。
選択肢3 Fcが高いほどnを大きく設定
× 不適当(正解)

ヤング係数比はn=E_s/E_cです。鉄筋のE_sがほぼ一定なら、Fcの増大に伴ってE_cが大きくなるほどnは小さくなります。許容応力度計算で用いる所定のnも、高強度ほど大きくする扱いではありません。

根拠・考え方(選択肢3):n=E_s/E_c。Fcが高いほど一般にE_cは増大。
選択肢4 柱面のフェイスモーメント
○ 適当

梁端断面は通常柱面で検定し、節点中心ではなくフェイスモーメントを用いられる。

根拠・考え方(選択肢4):RC梁端の断面算定位置と柱面位置の曲げ。
覚えるポイント

n=E_s/E_c。Fcが高くなると一般にE_cが大きくなるので、nは小さくなります。

この知識の出題:2018・2026年
Fcが高いほどE_cが大きくなり、n=E_s/E_cは小さくなる

正解:3番

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問14 RC部材の粘りを確保する方法

頻出度:★★★

正解・解説を開く

確認ポイント:曲げで粘る前に、せん断や付着で壊れないようにします。

中心テーマ:RC部材の塑性変形能力と破壊防止
出題年度:2017・2018・2020・2021・2023・2024・2026年(10年中7年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 柱の引張鉄筋比を増大
× 不適当(正解)

引張鉄筋比を増すと圧縮・せん断・付着への要求が増し、一般に塑性変形能力が低下する。

根拠・考え方(選択肢1):RC柱の鉄筋比とせん断・付着破壊に対する余裕。
選択肢2 梁の平均せん断応力度を低減
○ 適当

曲げ降伏時の平均せん断応力度を下げると、脆いせん断破壊を避けて梁の変形能力を確保しやすい。

根拠・考え方(選択肢2):曲げ降伏後もせん断破壊させない梁の設計。
選択肢3 壁の平均せん断応力度を低減
○ 適当

壁の平均せん断応力度を抑えると、せん断破壊に対する余裕が増し塑性変形能力に有利。

根拠・考え方(選択肢3):耐力壁のせん断破壊を防ぐ平均せん断応力度の低減。
選択肢4 壁の耐力負担比とD_s
○ 適当

壁の負担比βuを小さくし靱性の高いラーメンの負担を増すと、一般にDsを小さくできる。

根拠・考え方(選択肢4):壁の耐力負担比β_uと架構の靱性を反映するD_s。
覚えるポイント

主筋を増やすだけでは塑性変形能力は改善しません。せん断破壊に対する余裕と拘束を確保します。

この知識の出題:2018・2023年
柱の引張鉄筋比を大きくするだけでは靱性を改善できない

正解:1番

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問15 溶接の冷却速度と低温割れ

頻出度:★★★

正解・解説を開く

確認ポイント:短いビードほど急冷しやすい点を押さえます。

中心テーマ:鉄骨の溶接施工と接合部の変形性能
出題年度:2018・2019・2021・2022・2024・2025年(10年中6年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 パス間温度の上限管理
○ 適当

過大なパス間温度は強度・靱性を低下させるため、材種に対応する上限を守る。

根拠・考え方(選択肢1):溶接施工管理:過大な入熱・パス間温度の防止。
選択肢2 のど断面の許容せん断応力度
○ 適当

同じ基準強度なら完全溶込み・すみ肉とも、のど断面に対する許容せん断応力度は共通。

根拠・考え方(選択肢2):同じ基準強度に対する溶接のど断面の許容せん断応力度。
選択肢3 ノンスカラップ工法
○ 適当

ノンスカラップは梁端ウェブの欠損と応力集中を抑え、塑性変形性能を改善する。

根拠・考え方(選択肢3):スカラップ近傍の応力集中と梁端破断の抑制。
選択肢4 ショートビードは割れにくいという判断
× 不適当(正解)

短いビードは急冷で硬化し、低温割れや延性低下の危険を増す。危険が小さいという記述は逆。

根拠・考え方(選択肢4):短ビードの急冷、硬化、水素等による低温割れ。
覚えるポイント

ショートビードは急冷・硬化による低温割れや延性低下の危険が増す側。パス間温度の過大にも注意します。

この知識の出題:2018・2025年
短いビードは急冷して低温割れ・延性低下の危険が高まる

正解:4番

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問16 鋼材の強度と幅厚比の上限

頻出度:★★★

正解・解説を開く

確認ポイント:材料強度を上げると、降伏前の局部座屈を防ぐ条件は厳しくなります。

中心テーマ:鋼材の幅厚比と局部座屈防止
出題年度:2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中9年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 H形鋼のウェブとフランジ
○ 適当

両側が支持されるウェブは、突出フランジより幅厚比の上限が大きい。

根拠・考え方(選択肢1):板の境界条件:両縁支持ウェブと突出フランジ。
選択肢2 SN490Bの幅厚比上限を大きく設定
× 不適当(正解)

SN490BはSN400Bより高強度なので、幅厚比の上限は一般に小さい。大きいという記述は逆。

根拠・考え方(選択肢2):幅厚比制限と√(E/F)の関係。
選択肢3 横補剛材に必要な剛性
○ 適当

横補剛材は必要な力に耐える強度と、変形を拘束する剛性の両方が必要。

根拠・考え方(選択肢3):横座屈補剛は耐力と変形拘束の剛性を確保。
選択肢4 横補剛の配置方法
○ 適当

均等間隔の補剛と、塑性化する梁端を重点的に補剛する方法がある。

根拠・考え方(選択肢4):均等間隔補剛と梁端の塑性領域に対する重点補剛。
覚えるポイント

一般に幅厚比上限は√(E/F)に比例。Fが大きいSN490Bの上限は、SN400Bより小さい側です。

この知識の出題:2018・2019・2021・2024年
Fが大きい鋼材ほど塑性変形能力確保のための幅厚比上限は小さい

正解:2番

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問17 高力ボルトと溶接を併用する順序

頻出度:★★★

正解・解説を開く

確認ポイント:許容力を加算するときは、施工の順番も条件です。

中心テーマ:高力ボルト摩擦接合の設計
出題年度:2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中9年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 摩擦接合の応力伝達機構
○ 適当

すべり前の力は摩擦面で伝え、ボルト軸と孔の支圧に頼る接合ではない。

根拠・考え方(選択肢1):導入張力による接触圧×摩擦係数で力を伝える。
選択肢2 引張とせん断の組合せ
○ 適当

引張は接触圧を減らすため、併存するせん断の許容値を低減する。

根拠・考え方(選択肢2):引張による摩擦面の接触圧低下。
選択肢3 溶接後に締め付けて耐力を加算
× 不適当(正解)

許容力を加算する所定の併用接合は、高力ボルトを先に締め付け、その後に溶接する順序が前提です。溶接後に締め付ける本肢の順序で、両方の許容力をそのまま加算してはいけません。

根拠・考え方(選択肢3):鋼構造接合部設計の併用接合:締付け先行・溶接後行。
選択肢4 1面摩擦と2面摩擦
○ 適当

同じすべり係数・張力なら2面摩擦の許容せん断は1面の2倍となる。

根拠・考え方(選択肢4):摩擦面数に比例するすべり抵抗。
覚えるポイント

先に高力ボルトを締め付け、その後に溶接する場合に所定の条件で加算できます。逆の順序とは区別します。

この知識の出題:2018・2023年
許容力を加算する併用接合は、高力ボルトの締付けを溶接より先に行う

正解:3番

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問18 鉄骨の耐震ルートと筋かい接合部

頻出度:★★★

正解・解説を開く

確認ポイント:地震力の割増しと、接合部の破断防止は別の確認です。

中心テーマ:鉄骨造の耐震計算ルートと接合部
出題年度:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2024・2026年(10年中8年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 ルート1-1なら保有耐力接合不要
× 不適当(正解)

ルート1-1でも水平力を負担する筋かい端部・接合部は保有耐力接合とする。C0の割増しだけで省略できない。

根拠・考え方(選択肢1):鉄骨造ルート1-1の筋かい端部・接合部の破断防止。
選択肢2 ルート2の筋かい応力割増し
○ 適当

ルート2では筋かい負担率に応じ、地震時応力を割り増して設計する。

根拠・考え方(選択肢2):ルート2の筋かい水平力分担率に応じた応力割増し。
選択肢3 ルート3で用いるD_sの判定
○ 適当

ルート3のDsは筋かい細長比や柱梁幅厚比等に基づく部材の靱性を反映する。

根拠・考え方(選択肢3):ルート3の部材種別・部材群による構造特性係数。
選択肢4 角形鋼管の筋かい取付部の補強
○ 適当

筋かい力を受ける角形鋼管の面は局部変形しやすく、接合部を補強する。

根拠・考え方(選択肢4):集中する筋かい力に対する鋼管面の局部変形防止。
覚えるポイント

C_0を0.3以上としても、筋かい端部・接合部の保有耐力接合を省略できません。

この知識の出題:2018年
ルート1-1でも筋かい端部・接合部の保有耐力接合を省略しない

正解:1番

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問19 砂と粘土の含水比・支持力

頻出度:★★

正解・解説を開く

確認ポイント:含水比は水の質量÷乾燥した土粒子の質量です。

中心テーマ:土質と含水比
出題年度:2018・2021・2023・2026年(10年中4年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 粘土とシルトの粒径
○ 適当

粒径はシルト>粘土。分類名だけでなく大小を確認する。

根拠・考え方(選択肢1):地盤材料の粒度分類:粘土よりシルトが粗い。
選択肢2 粘性土と砂質土の含水比
× 不適当(正解)

細粒の粘性土は一般に水を保持しやすく、砂質土より含水比が大きくなります。含水比の分母は水を含んだ土全体でなく、乾燥した土粒子の質量です。

根拠・考え方(選択肢2):含水比w=水の質量/乾燥土粒子の質量。
選択肢3 N値10程度の土質別の許容値
○ 適当

N値が10程度の範囲では、一般的な経験的関係による許容支持力度は粘性土地盤のほうが大きく評価されます。ただしN値だけで最終決定せず、土質・地下水・基礎寸法・沈下等の条件も確認します。

根拠・考え方(選択肢3):土質別のN値と許容支持力度の経験的評価。
選択肢4 内部摩擦角と支持力係数
○ 適当

内部摩擦角が大きいほど地盤のせん断抵抗と支持力係数が大きい。

根拠・考え方(選択肢4):基礎支持力式における内部摩擦角と支持力係数。
覚えるポイント

一般に細粒の粘性土のほうが水を保持しやすく、砂質土より含水比が大きくなります。

この知識の出題:2018・2021年
粘性土は一般に砂質土より含水比が大きい

正解:2番

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問20 軟弱な下層地盤と基礎の沈下

頻出度:★★

正解・解説を開く

確認ポイント:浅い層のN値だけでなく、下の厚い軟弱層も確認します。

中心テーマ:パイルド・ラフト基礎と沈下低減
出題年度:2018・2020・2024年(10年中3年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 直接基礎の下にある粘性土の検討
○ 適当

浅い砂層で支えても下部粘性土へ荷重が及ぶため、下層の支持力と圧密沈下も確認する。

根拠・考え方(選択肢1):基礎下の応力伝達と下層地盤の圧密沈下。
選択肢2 パイルド・ラフトなら沈下検討不要
× 不適当(正解)

摩擦杭とべた基礎が協力して荷重を支え、沈下を減らすのがパイルド・ラフトです。沈下が0になる工法ではないので、平均沈下量と不同沈下量の検討を省略できません。

根拠・考え方(選択肢2):パイルド・ラフトの杭とラフトの荷重分担・沈下解析。
選択肢3 支持杭に作用する負の摩擦力
○ 適当

粘性土の沈下で杭へ下向きの負の摩擦力が生じるため、追加軸力を検討する。

根拠・考え方(選択肢3):地盤が杭より下がる場合の負の周面摩擦。
選択肢4 液状化層の水平地盤反力係数
○ 適当

液状化層の杭横抵抗は低下するので、水平地盤反力係数を低減して杭を設計する。

根拠・考え方(選択肢4):液状化による杭の水平地盤抵抗の低下。
覚えるポイント

パイルド・ラフトは沈下を減らす工法。どれだけ減らせるかを確かめる沈下検討は必要です。

この知識の出題:2018年
沈下低減を目的とするパイルド・ラフトでも沈下量の検討は必要

正解:2番

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問21 擁壁の上載荷重と安定計算

頻出度:★★★

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確認ポイント:背面地表の荷重が、擁壁への横向きの土圧も増やします。

中心テーマ:擁壁・地下外壁の土圧と安定
出題年度:2018・2021・2022・2023・2025・2026年(10年中6年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 背面の上載荷重を土圧に含めない
× 不適当(正解)

背面地表の上載荷重は水平土圧も増す。土圧係数を掛けて擁壁への作用に加える必要がある。

根拠・考え方(選択肢1):上載荷重qによる水平土圧増分は概ねKq。
選択肢2 底版上の土の転倒抵抗
○ 適当

底版上の土重量は鉛直安定力として、転倒抵抗に考慮できる。

根拠・考え方(選択肢2):転倒抵抗モーメント=鉛直荷重×回転端までの距離。
選択肢3 滑動抵抗1.5倍と使用限界状態
○ 適当

本問で扱う設計上の簡便な確認では、底面の滑動抵抗力を土圧等の水平成分の1.5倍以上とすることで、使用限界状態における滑動に伴う変形等の検討を省略できます。これを「擁壁の全ての検討が不要」と読み替えてはいけません。転倒・支持力等は別に確認します。

根拠・考え方(選択肢3):出題時の基礎設計における使用限界状態の滑動確認。
選択肢4 底版の突起による滑動抵抗
○ 適当

底面突起は地盤の抵抗を利用して滑動を抑える方法となる。

根拠・考え方(選択肢4):底版突起と地盤の抵抗による滑動抵抗の増大。
覚えるポイント

上載荷重は土圧に含めます。選択肢3の1.5倍の確認は、本問で扱う使用限界状態の滑動に関する簡便な確認方法です。

この知識の出題:2018・2021・2026年
背面地表の上載荷重による横向き土圧の増分も考慮する

正解:1番

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問22 壁式RCの小開口と補強条件

頻出度:★★★

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確認ポイント:開口が小さいことだけで、補強を不要とはできません。

中心テーマ:壁式RCの壁量・壁厚・開口と設計条件
出題年度:2017・2018・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中9年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 壁厚と鉛直支点間距離
○ 適当

壁の厚さ/鉛直支点間距離の下限は、面外座屈を防ぎ安定性を確保する。

根拠・考え方(選択肢1):壁式RCの壁厚下限:壁の細長さと面外安定。
選択肢2 Fcと必要壁量
○ 適当

Fcが高いと単位壁長当たりの耐力が増し、所定の範囲で必要壁量を低減できる。

根拠・考え方(選択肢2):壁式RCのコンクリート強度による必要壁量の補正。
選択肢3 階高3.5m超の安全確認
○ 適当

出題時の壁式RCの設計では、階高が3.5mを超える場合、保有水平耐力計算による安全性の確認が必要です。壁厚や壁量の仕様だけで安全と判断しません。

根拠・考え方(選択肢3):出題時の平成13年国土交通省告示第1026号による壁式RCの構造計算。
選択肢4 換気扇程度なら無補強で開口無視
× 不適当(正解)

小さな開口でも、無開口とみなすには所定の補強等の条件がある。補強不要とする記述は誤り。

根拠・考え方(選択肢4):小開口を無開口扱いとする場合の開口補強等の条件。
覚えるポイント

小開口を無開口とみなす扱いには補強等の条件があります。壁式RCの壁長算定とセットで覚えます。

この知識の出題:2018・2024年
換気扇程度の小開口でも無補強のまま無開口とは扱わない

正解:4番

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問23 PRCで許容する曲げひび割れ

頻出度:★

正解・解説を開く

確認ポイント:PC鋼材を使う構造でも、ひび割れの許容範囲は同じではありません。

中心テーマ:PRCの曲げひび割れの許容と制御
出題年度:2018年(10年中1年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 PRCはひび割れを許容しない
× 不適当(正解)

プレストレスト鉄筋コンクリート(PRC)は、プレストレスを導入しながら所定の曲げひび割れの発生を許容し、その幅等を制御する構造です。「発生を許容しない」と言い切る点が誤りです。PCも設計区分があるので、PC鋼材の使用だけで一律に無ひび割れと考えません。

根拠・考え方(選択肢1):PRCの設計:曲げひび割れを許容し幅等を制御。
選択肢2 鋼材ダンパーの塑性変形
○ 適当

鋼材ダンパーは塑性履歴の面積に相当するエネルギーを吸収する。

根拠・考え方(選択肢2):鋼材の塑性履歴ループの面積に相当する吸収エネルギー。
選択肢3 免震層のエネルギー吸収と変位
○ 適当

ダンパーの減衰が不足すると免震層変位が大きくなり、周囲のクリアランス等に支障を生じる。

根拠・考え方(選択肢3):免震層の減衰量と地震時の変位応答。
選択肢4 機械式継手まわりのかぶり
○ 適当

機械式継手は主筋より太いので、継手周囲の横補強筋の外面から必要かぶりを確保する。

根拠・考え方(選択肢4):かぶり厚さは外側の横補強筋の外面から確保。
覚えるポイント

PRCはプレストレスを利用しながら、所定の曲げひび割れを許容する構造です。

この知識の出題:2018年
プレストレスト鉄筋コンクリート(PRC)は所定の曲げひび割れを許容する

正解:1番

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問24 連層耐力壁の配置と浮上り抵抗

頻出度:★★

正解・解説を開く

確認ポイント:壁の両側の梁や周辺架構が抵抗できるかを考えます。

中心テーマ:連層耐力壁の回転・浮上りと周辺架構の拘束
出題年度:2018・2019・2022年(10年中3年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 完全スリットによる柱の短柱化防止
○ 適当

柱と腰壁を完全に切り離すと、腰壁による短柱化を避け柱剛性評価からその影響を除ける。

根拠・考え方(選択肢1):完全スリットによる柱と腰壁の力の伝達の分離。
選択肢2 100m超のRC建築物
○ 適当

高強度材料と設計技術の発展で100m超のRC建築物も実現されている。

根拠・考え方(選択肢2):高強度コンクリート・鉄筋と高層RCの構造設計。
選択肢3 壁を最外端に置くほうが浮上りに有利
× 不適当(正解)

中央配置は両側の境界梁・周辺重量による拘束を利用できる。最外端のほうが浮上り抵抗に有利という記述は誤り。

根拠・考え方(選択肢3):壁両側の境界梁や周辺架構による回転・浮上り拘束。
選択肢4 屋根縁の風による吹上げ力
○ 適当

屋根縁は剝離流による局部的な負圧が大きく、中央より大きな吹上げ力で設計する。

根拠・考え方(選択肢4):屋根外装材の局部風圧と縁部の大きな負圧。
覚えるポイント

多スパン架構の中央に置くと、両側の境界梁や周辺架構の拘束を利用できます。最外端が常に有利とはいえません。

この知識の出題:2018年
多スパン架構の連層壁の浮上り抵抗は最外端配置が中央配置より有利とはいえない

正解:3番

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問25 必要保有水平耐力の階ごとの割増し

頻出度:★★

正解・解説を開く

確認ポイント:その階の形状特性を、その階の必要耐力へ反映します。

中心テーマ:必要保有水平耐力と階ごとの形状特性
出題年度:2018・2020・2022・2025年(10年中4年)

割増しをする階を取り違えない

必要保有水平耐力はQ_un=D_s・F_es・Q_ud。F_esは剛性率・偏心率による形状特性の係数です。偏心のある階を確認し、その階の係数に反映します。別の階へ同じ値を自動的に配る扱いではありません。

選択肢 判断・解説
選択肢1 方向ごとに異なる耐震ルート
○ 適当

構造形式が方向ごとに異なる場合、方向別に適切な耐震計算ルートを採用できる。

根拠・考え方(選択肢1):方向ごとに構造形式に適した計算ルートを選ぶ。
選択肢2 せん断補強筋の材料強度
○ 適当

せん断破壊を先行させないため、せん断補強筋の強度には主筋等のような有利な割増しを見込まない。

根拠・考え方(選択肢2):脆いせん断破壊を防ぐための材料強度評価。
選択肢3 崩壊時の各階の水平せん断力の和
○ 適当

崩壊時に各階の柱・壁・筋かいが負担する水平せん断力の和で保有水平耐力を求められる。

根拠・考え方(選択肢3):崩壊メカニズム時の各階の水平抵抗力の合計。
選択肢4 一つの階の偏心から全階を割増し
× 不適当(正解)

形状特性係数F_esは各階の剛性率・偏心率から判定します。ある階の偏心率が大きいことだけで、全階を同じ値で割り増すわけではありません。本肢は階ごとの評価を全階一律にしている点が誤りです。

根拠・考え方(選択肢4):施行令第82条の3、Q_un=D_sF_esQ_udの階ごとの評価。
覚えるポイント

Q_un=D_s・F_es・Q_ud。偏心率による割増しは階ごとの判定で、全階一律とはしません。

この知識の出題:2018・2022年
形状特性の係数は全階一律でなく階ごとに評価する

正解:4番

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問26 PC梁の復元性と残留変形

頻出度:★★

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確認ポイント:プレストレスがひび割れを閉じ、変形を戻す働きを考えます。

中心テーマ:PC部材の復元性と地震後の残留変形
出題年度:2018・2025年(10年中2年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 ブレース型と間柱型の制振部材
○ 適当

ブレース型は層間変形をダンパーへ効率よく伝え、一般に間柱型より吸収効率がよい。

根拠・考え方(選択肢1):ブレース型は層間変形を軸変形として効率的に利用。
選択肢2 積層ゴムの2次形状係数
○ 適当

S2はゴム直径/全ゴム厚で、水平剛性と座屈性能を表す重要な形状指標。

根拠・考え方(選択肢2):2次形状係数S_2=直径/ゴム層の総厚。
選択肢3 PC梁のほうが残留変形が大きい
× 不適当(正解)

PC梁はプレストレスによる復元力で地震時に生じたひび割れが閉じやすく、一般にRC梁に比べて残留変形が小さくなります。「大きい」は逆です。これは塑性履歴によるエネルギー吸収量が大きいという意味ではありません。

根拠・考え方(選択肢3):PCのプレストレスによる復元作用とひび割れの閉合。
選択肢4 CFT柱の塑性変形性能
○ 適当

鋼管が充塡コンクリートを拘束し、コンクリートが鋼管の局部座屈を抑える相互作用によって変形性能が向上します。その性能を踏まえ、所定の設計条件に従って軸力比や幅厚比の制限を緩和できます。無条件の制限撤廃ではありません。

根拠・考え方(選択肢4):鋼管と充塡コンクリートの相互拘束効果。
覚えるポイント

PC梁は一般にRC梁より復元性が高く、地震後の残留変形は小さくなる側です。

この知識の出題:2018・2025年
PCはプレストレスによる復元性があり、地震後の残留変形が小さい

正解:3番

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問27 防腐処理材の切断面も処理する

頻出度:★★

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確認ポイント:加工によって薬剤が十分に届いていない内部が表面に出ます。

中心テーマ:木材の腐朽と防腐対策
出題年度:2018・2020・2022年(10年中3年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 腐朽菌の繁殖条件
○ 適当

腐朽菌に必要な酸素・水分・適温・栄養のうち一つを断つことで腐朽を抑えられる。

根拠・考え方(選択肢1):木材腐朽菌の酸素・温度・水分・栄養源という繁殖条件。
選択肢2 含水率と腐朽のしやすさ
○ 適当

含水率が繊維飽和点付近の25〜35%を超えると一般に腐朽しやすくなります。本肢の25%以下は出題時の構造用製材(未仕上げ材)についての扱いです。全ての木材・全てのJAS区分を一律25%と覚えるのは避けます。

根拠・考え方(選択肢2):出題時のJAS製材区分の含水率と繊維飽和点付近の水分。
選択肢3 心材と辺材の耐朽性
○ 適当

心材は抽出成分等により一般に辺材より耐腐朽性が高く、腐朽しやすい部位に有利。

根拠・考え方(選択肢3):心材と辺材の一般的な耐朽性の差。
選択肢4 加圧注入材の加工面は再処理不要
× 不適当(正解)

切断・仕口加工で薬剤の浸透していない内部が露出するため、加工面へ再度防腐処理を行う。

根拠・考え方(選択肢4):防腐処理材の加工面・切断面への現場防腐処理。
覚えるポイント

防腐処理済みでも、切断面・継手・仕口などの加工面は適切な防腐処理が必要です。

この知識の出題:2018年
加圧注入した防腐処理材でも、加工面には再度適切な防腐処理を行う

正解:4番

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問28 同じ水セメント比で単位量を増やす場合

頻出度:★★

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確認ポイント:W/Cを一定にしたままCを増やすと、Wも増えます。

中心テーマ:コンクリートの温度・乾燥収縮ひび割れ
出題年度:2018・2019・2022年(10年中3年)

W/C一定の意味を数字で確認

W/C=0.50なら、単位セメント量C=300kg/m³に対しW=150kg/m³。Cを350kg/m³に増やして同じW/Cを保つにはW=175kg/m³も必要です。水量も増えるため、単に「セメント増=乾燥収縮ひび割れ減」とはできません。実際のひび割れは養生・骨材・拘束等にも左右されます。

選択肢 判断・解説
選択肢1 単位セメント量と乾燥収縮ひび割れ
× 不適当(正解)

W/Cが一定なら、単位セメント量Cを増やすと単位水量Wも増えます。ペースト量や収縮の影響が増すため、乾燥収縮ひび割れは一般に起こりやすくなる側です。「セメントが多いからひび割れにくい」とは判断できません。

根拠・考え方(選択肢1):一定W/CならC増大とともにWも増大。
選択肢2 AE剤と凍結融解抵抗性
○ 適当

AE気泡は凍結時の膨張圧を逃がす空間となり、凍結融解抵抗を高める。

根拠・考え方(選択肢2):AE剤の独立微細気泡が凍結時の圧力を緩和。
選択肢3 相似な供試体の寸法効果
○ 適当

相似供試体では寸法が小さいほど、一般に測定圧縮強度が大きい。

根拠・考え方(選択肢3):コンクリート圧縮強度の供試体寸法効果。
選択肢4 圧縮強度と引張強度
○ 適当

圧縮強度が大きいほど一般に引張強度も大きいが、同程度の強さになるわけではない。

根拠・考え方(選択肢4):圧縮強度と引張強度の一般的な相関。
覚えるポイント

同じW/Cで単位セメント量が増すと単位水量・ペースト量も増すため、乾燥収縮ひび割れを起こしにくいとはいえません。

この知識の出題:2018・2022年
単位水量・単位セメント量の増大と乾燥収縮ひび割れを結び付ける

正解:1番

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問29 鋼材の降伏比を計算する

頻出度:★★

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確認ポイント:降伏点を引張強さで割る順番です。

中心テーマ:鋼材の降伏比の計算
出題年度:2018・2023年(10年中2年)

降伏比の分子は降伏点

350/490=0.714285…≒0.714=71.4%。降伏比は無次元の比で、小数又は百分率で表します。1.4は引張強さを降伏点で割った逆数です。

選択肢 判断・解説
選択肢1 炭素量と破断伸び
○ 適当

炭素量増加は強度を上げる一方、一般に破断伸びを小さくする。

根拠・考え方(選択肢1):炭素量増大は一般に強度を高め、破断伸びを低下。
選択肢2 LY225の用途
○ 適当

LY225は低い降伏点と高い延性を持ち、早期塑性化する履歴ダンパーに適する。

根拠・考え方(選択肢2):LY225は低降伏点と高い変形能力を利用する制振用鋼材。
選択肢3 350÷490で求める降伏比
× 不適当(正解)

降伏比=降伏点÷引張強さ=350÷490≒0.714で、約71.4%です。490÷350=1.4は逆数であり、降伏比ではありません。

根拠・考え方(選択肢3):降伏比=降伏点(又は耐力)/引張強さ。
選択肢4 SN490Bの降伏点の上下限
○ 適当

SN490Bは、降伏メカニズムを計画しやすくするため、降伏点又は耐力の下限だけでなく上限も規定されています。本問の板厚12mm以上という記述は規格の所定板厚範囲内で読みます。

根拠・考え方(選択肢4):JIS G 3136のSN490B、所定板厚範囲の降伏点上下限。
覚えるポイント

降伏比=降伏点/引張強さ=350/490≒0.714、約71%。1.4は分子・分母が逆です。

この知識の出題:2018・2023年
降伏比は降伏点÷引張強さで計算する

正解:3番

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問30 隙間のない特定天井の安全確認

頻出度:★★

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確認ポイント:壁と一体に動く想定だけで、天井の安全は確認できません。

中心テーマ:特定天井の脱落防止と安全確認
出題年度:2018・2020・2022・2023年(10年中4年)

選択肢 判断・解説
選択肢1 耐震性向上のための補強・軽量化
○ 適当

耐震性向上には強度増加、靱性改善、重量減による地震力低減の方法がある。

根拠・考え方(選択肢1):強度・靱性の改善と、軽量化による地震作用の低減。
選択肢2 隙間のない天井なら脱落検討不要
× 不適当(正解)

隙間を設けない方式でも、周囲の壁等に生じる力や天井との接触、天井材・接合部の耐力等を確認する必要があります。「壁と一体で動くから脱落に対する安全検証を省略できる」という結論は誤りです。

根拠・考え方(選択肢2):施行令第39条第3項、平成25年国土交通省告示第771号の特定天井の安全性。
選択肢3 高炉セメントと副産物利用
○ 適当

高炉スラグ利用は副産物を有効利用し、セメント製造に伴う環境負荷低減に寄与する。

根拠・考え方(選択肢3):鉄鋼副産物である高炉スラグのセメントへの利用。
選択肢4 RCの緻密さ・かぶりと耐久性
○ 適当

高いFcによる緻密化と十分なかぶりは、鉄筋腐食を抑えてRCの耐久性を高める。

根拠・考え方(選択肢4):緻密なコンクリートと十分なかぶりによる鉄筋保護。
覚えるポイント

天井と壁の間に隙間を設けない方式でも、天井材の脱落に対する安全性の検証は必要です。

この知識の出題:2018・2023年
壁との隙間を設けない方式でも、天井の脱落に対する安全性を検証する

正解:2番

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正解一覧

全30問の正解を開く
問 正解 問 正解
問1 4番 問16 2番
問2 2番 問17 3番
問3 2番 問18 1番
問4 4番 問19 2番
問5 3番 問20 2番
問6 2番 問21 1番
問7 4番 問22 4番
問8 3番 問23 1番
問9 1番 問24 3番
問10 1番 問25 4番
問11 3番 問26 3番
問12 1番 問27 4番
問13 3番 問28 1番
問14 1番 問29 3番
問15 4番 問30 2番

平成30年度の公式正解と全30問を照合しています。解説・学習用の見出し・頻出度は独自に整理したものです。