令和7年度(2025年)の一級建築士試験「学科Ⅱ・環境・設備」について、全20問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。

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建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 令和7年 環境 設備

問6・問9は最も適当な組合せ・大小関係を選び、それ以外の問は最も不適当な選択肢を選びます。以下の判定・選択肢番号は、公式の問題に対応します。

頻出度の見方(2017〜2026年の10年分)

★★★:頻出(5年以上)/★★:そこそこ出題(2〜4年)/★:出題が少ない(1年)。星は、正解を判断するための中心テーマを各問で1つ選び、そのテーマが出題された年度数で表示しています。同じ年度は重複して数えません。

解説内には、中心テーマの出題年度に加え、より細かな知識について「この知識の出題:○年・○年」と記載しています。対象知識も併記するので、分野全体の出題頻度と、その知識の繰り返しを分けて確認できます。

過去問の類似テーマ・同じ原理や判断基準に基づく独自の整理です。文章が同一の問題だけを数えたものではありません。星は学習の優先順位を考える目安であり、将来の出題を保証するものではありません。

問1 環境工学の用語

頻出度:★★

問1の正解・解説を表示

確認ポイント:音の物理量は、定義と単位を組にして覚えます。光・熱・換気の用語も、何を測る指標なのか確認しましょう。

中心テーマ:音響の物理量・単位。中心テーマの出題:2020・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 音響インテンシティとエネルギー密度
音響インテンシティは、単位面積を単位時間に通過する音のエネルギーで、単位はW/m²です。そのレベルは基準値との比を10log₁₀で表します。設問の「単位体積当たりのエネルギー」はJ/m³で表す音響エネルギー密度なので、物理量の定義が入れ替わっています。
2:適当 プルキンエ現象
明るい場所から暗い場所へ移ると、主に働く視細胞が錐体から杆体へ変わり、最大の視感度をもつ波長が約555nmから約507nmの短波長側へ移ります。そのため、暗い場所では赤系より青緑系が相対的に明るく見えるようになります。
3:適当 平均放射温度(MRT)
グローブ温度には、周囲から受ける放射と、空気との対流による熱交換の両方が反映されます。平均放射温度を求めるには、空気温度と気流速度を使って対流の影響を補正します。グローブ温度だけで直接MRTが求まるわけではありません。
4:適当 空気齢
空気齢は、流入口から入った空気が、その地点へ到達するまでに要した平均時間です。短いほど新しい空気が届きやすい目安になります。対象点にある空気が今後排出口へ出るまでの時間を表す「空気余命」とは、時間を測る向きが異なります。
覚えるポイント

音響インテンシティ=単位面積を単位時間に通過する音のエネルギー(W/m²)。音響エネルギー密度=単位体積に含まれる音のエネルギー(J/m³)。暗所視では短波長側へ感度が移る。

この知識の出題:2020・2025年

対象知識:単位体積当たりの音のエネルギーは、音響エネルギー密度を表す。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問2 温熱環境と人体

頻出度:★★★

問2の正解・解説を表示

確認ポイント:平均的に暑くも寒くもない状態と、全員が快適に感じる状態は同じではありません。指標の対象と限界を確認します。

中心テーマ:PMV・PPD。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2023・2025・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 PMVの6要素
PMVは集団の平均的な温冷感を予測する指標です。空気温度・放射温度・相対湿度・気流速度の環境4要素と、着衣量・代謝量の人体2要素を使います。室温だけを見て、温熱的な快適さを判断する指標ではありません。
2:不適当 PMVとPPDの関係
PMV=0は、平均的に暑くも寒くもない中立の状態です。それでも個人差が残るため、PPDは最小でも約5%で、0%にはなりません。中立から暑い側・寒い側へ離れると、どちらの場合も不満足者率は高くなります。
3:適当 ドラフトによる不快感
ドラフトは、人が望まない局所的な気流による不快感です。平均風速に加え、空気温度や気流の乱れにも影響されます。同じ風速でも冷たい空気ほど体から熱を奪いやすく、首や足元などで寒さを感じやすくなります。
4:適当 着席安静時の代謝量
代謝量1metは体表面積1m²当たり約58Wです。着席安静時の成人男性の代表的な体表面積を約1.7m²として掛けると、約100W/人になります。「W/m²」と「W/人」では、面積当たりか一人当たりかが違うことに注意します。
覚えるポイント

PMV=温度・放射・湿度・気流・着衣・代謝の6要素。PMV=0でもPPDは約5%。着席安静の発熱は約100W/人。

この知識の出題:2021・2025年

対象知識:PMVが0付近でもPPDは0%にならず、最小は約5%。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

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問3 換気・温度差・二酸化炭素濃度

頻出度:★★★

問3の正解・解説を表示

確認ポイント:温度差換気では、室内と屋外のどちらが暖かいかを先に確認します。換気量と換気回数の違いにも注意しましょう。

中心テーマ:温度差換気・煙突効果。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2023・2024・2025・2026年(10年中7年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 全熱交換と絶対湿度
全熱交換器は、排気と外気の間で顕熱だけでなく水分も交換します。外気の絶対湿度が室内より高いときは、外気から室内排気側へ水分が移り、室内への吹出し空気は元の外気より乾きます。水分を交換しない顕熱交換器と区別しましょう。
2:不適当 温度差換気の流れの向き
屋外のほうが暖かい場合、室内空気のほうが冷たく重いため、一般的な冬の温度差換気とは流れが逆になります。外気は中性帯より上側から入り、下側から出ます。設問は「下側から流入」としているので、上下の向きが逆です。
3:適当 風圧換気と外部風速
開口条件と風向が一定なら、風圧差は概ね外部風速の2乗に比例し、開口を通る流量は圧力差の平方根に比例します。両方を組み合わせると、換気量は概ね外部風速に比例します。風速の2乗がそのまま換気量になるわけではありません。
4:適当 換気回数と室容積
換気量Qは換気回数nと室容積Vの積です。定常状態の室内濃度は、外気濃度にG/(nV)を加えた値になります。二酸化炭素発生量Gとnが同じなら、小さい室は絶対量としての換気量が少なくなり、濃度が高くなります。
覚えるポイント

室内が暖かいと下から入り上から出る。屋外が暖かいと上から入り下から出る。換気量Q=換気回数n×室容積V。定常濃度差=発生量G÷換気量Q。

この知識の出題:2018・2025年

対象知識:屋外のほうが高温の温度差換気では、上側から外気が流入する。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

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問4 窓ガラス・日射・断熱

頻出度:★★

問4の正解・解説を表示

確認ポイント:日射熱取得率は太陽熱の入りやすさ、熱貫流率は温度差による熱の通しやすさです。2つの性能を分けて考えます。

中心テーマ:窓・ガラスの断熱性能。中心テーマの出題:2019・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 内付けと外付けのブラインド
外付けブラインドは日射を室外で遮り、吸収した熱の多くを屋外へ逃がせます。内付けでは、ガラスを通過した日射を室内側で吸収し、その熱が室内へ放出されます。同じ形状・材料なら、内付けのほうが日射熱取得率が大きくなります。
2:適当 ガラスと赤外線
透明ガラスは可視光線をよく通す一方、波長の長い赤外線を吸収しやすい性質があります。日射で温められた室内の物体が放つ長波長放射は、そのまま屋外へ抜けにくく、室内の温度上昇に関係します。ガラスの光の透過と熱の移動は分けて考えます。
3:適当 熱線吸収ガラスの性能
熱線吸収板ガラスは日射の一部を吸収して、室内へ直接透過する日射を減らします。一方、同じ厚さならガラスそのものの熱抵抗は透明ガラスと大きく変わらず、熱貫流率は同程度です。日射対策をしたから断熱性能も同じ割合で向上する、とはいえません。
4:不適当 真空層と熱貫流率
中空層を真空にすると、気体を介する伝導や対流は抑えられます。しかし、ガラス間の熱放射や、縁・支持部を通る伝導は残ります。そのため熱貫流率は小さくなってもゼロにはなりません。「真空ならすべての伝熱が止まる」という理解が誤りです。
覚えるポイント

外付けの日射遮蔽は、熱を室内へ入れる前に処理できる。真空でも放射による伝熱は残るので、熱貫流率はゼロにならない。

この知識の出題:2019・2025年

対象知識:複層ガラスの中空層を真空にしても熱貫流率はゼロにならない。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:4番

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問5 火災時の煙制御

頻出度:★★★

問5の正解・解説を表示

確認ポイント:煙を排出する場所と、煙を入れたくない場所では、圧力のつくり方が異なります。排煙と補給空気は一組で考えます。

中心テーマ:排煙方式・排煙口・加圧防煙。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2022・2024・2025・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 吸引型の機械排煙
吸引型の機械排煙はファンで煙を排出し、火災室の圧力を周囲より低くします。周囲から火災室へ空気が入りやすい向きとなるため、煙が隣接する空間へ流出するのを抑える効果もあります。排煙量だけでなく室間の圧力関係が重要です。
2:適当 加圧防排煙
階段・付室などの守りたい空間に機械給気を行い、周囲より圧力を高めます。扉の隙間等を通じて安全な空間から煙のある側へ空気が流れるようにし、煙の侵入を防ぎます。火災室の煙を吸い出す吸引型とは、圧力をつくる側が異なります。
3:適当 第二種排煙
第二種排煙は、機械で給気し、煙を押し出す方式です。階段付室・廊下のように、外部から煙が入る可能性はあるが、その空間自体で出火する可能性が小さい場所に用います。通常の第二種換気と同様、機械給気を使うことが名称を覚える手掛かりです。
4:不適当 自然排煙と給気経路
煙を外へ出すには、出た分を補う空気が入る必要があります。自然排煙の効率は、排煙口の位置・面積だけでなく、給気口の位置・面積や給気経路にも左右されます。設問の「給気の経路によらず」が誤りで、出口だけ確保しても十分な排煙になるとは限りません。
覚えるポイント

吸引型は火災室を減圧。加圧防排煙は避難空間を正圧にして侵入を防ぐ。自然排煙には、煙の出口だけでなく補給空気の入口も必要。

この知識の出題:2017・2025年

対象知識:自然排煙の効率は排煙口だけでなく給気経路にも左右される。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:4番

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問6 太陽高度と直達日射量

頻出度:★★★

問6の正解・解説を表示

確認ポイント:南中時の太陽高度は水平面から測ります。日射量を求める面の法線と太陽光の向きがなす角を確認しましょう。

中心テーマ:日射量・面の方向と入射角。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2022・2024・2025年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:誤り 水平面の係数の確認
水平面直達日射量はJN×sin60°=√3JN/2です。この組合せは鉛直面のJN/2は合っていますが、水平面をJN/√3としている点が違います。水平面に対する入射角は、面そのものではなく法線から測るため30°になります。
2:誤り 水平面・鉛直面の係数
提示された水平面のJN/2は、南向き鉛直面に対応する値です。水平面は√3JN/2、南向き鉛直面はJN/2なので、この組合せは両方とも一致しません。高度60°の太陽では、水平面のほうが正面に近い角度で光を受けます。
3:誤り sinとcosの取り違え
水平面と鉛直面に掛ける係数が逆になっています。水平面ではsin60°=√3/2、南向き鉛直面ではcos60°=1/2です。太陽が高いほど水平面が多く受け、南向き鉛直面が少なく受ける、とイメージして確かめましょう。
4:正しい 正しい日射量の組合せ
正しい組合せです。法線面直達日射量JNに各面への投射係数を掛け、水平面JH=JN×sin60°=√3JN/2、南向き鉛直面JV=JN×cos60°=JN/2となります。両者の比は√3:1で、水平面の日射量が大きくなります。
覚えるポイント

南中時:水平面JH=JN×sin h、南向き鉛直面JV=JN×cos h。h=60°ならJH=√3JN/2、JV=JN/2。水平面のほうが大きい。

この知識の出題:2018・2025年

対象知識:南中時の太陽高度60°では、水平面と南向き鉛直面の直達日射量の比は√3:1。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:4番

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問7 昼光・天空・照明

頻出度:★★★

問7の正解・解説を表示

確認ポイント:標準曇天空は方位による偏りがなく、高度によって明るさが変わります。一様な天空と標準曇天空の違いも確認します。

中心テーマ:昼光率・採光計画。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 CIE標準曇天空と方位
CIE標準曇天空の輝度分布は高度によって決まり、方位には依存しません。周囲の遮蔽物などの条件が同じなら、南向きと西向きの鉛直面照度は等しくなります。直射日光を含む晴天時の方位差を、そのまま標準曇天空に当てはめた点が誤りです。
2:適当 昼光率と全天空照度
昼光率は室内の天空光照度と、同時の屋外水平面全天空照度の比です。天空の輝度分布が一様で、他の条件が変わらなければ、天空が明るくなると分子・分母が同じ比率で増えます。そのため照度自体は変化しても昼光率は変わりません。
3:適当 照明とサーカディアンリズム
夜間就寝前の高色温度の光は、一般に短波長成分が多く、体内時計や睡眠に関係する生理反応へ影響します。就寝前に強い光を浴びすぎないことが望ましいとされます。色温度だけでなく、明るさ・浴びる時間・時間帯も関係する点を併せて覚えます。
4:適当 反射面・透過面の輝度
輝度は、ある方向へ出る光度を、その方向から見た面積で割った量です。自ら発光する面だけでなく、光を反射する壁面や、光を透過する面にも定義できます。面に入ってくる光の密度を示す照度と、その面から眼へ届く方向の明るさである輝度を区別します。
覚えるポイント

CIE標準曇天空の輝度は高度で決まり、方位には依存しない。昼光率は室内照度÷屋外水平面全天空照度×100。輝度は発光面以外にも定義できる。

この知識の出題:2021・2025年

対象知識:CIE標準曇天空の輝度分布は方位に依存しない。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問8 表色系と色の見え方

頻出度:★★★

問8の正解・解説を表示

確認ポイント:色を表す座標の差と、人が感じる色の差は必ずしも同じではありません。表色系ごとの特徴を整理しましょう。

中心テーマ:XYZ・xy色度・色度。中心テーマの出題:2017・2021・2023・2025・2026年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 xy色度図と色差
xy色度図は、同じ距離だけ移動したときに同じ色差を感じるようにはつくられていません。図上の2点の距離が2倍だから、人が感じる色差も2倍になるとはいえません。知覚的な色差を扱うときは、CIELABなどの均等色空間を区別して考えます。
2:適当 XYZ表色系のY
XYZ表色系のYは、明るさに関する測光量に対応する成分です。反射物体の色では視感反射率を示します。色度座標x・yは三刺激値を全体の和で正規化したものであり、Yが担う明るさの情報と役割が異なります。
3:適当 マンセルの明度
マンセル表色系は、色相H・明度V・彩度Cの3属性で色を表します。明度Vは理想的な黒を0、白を10とする尺度です。彩度Cの上限は色相・明度によって違うため、「0〜10」という範囲を彩度に当てはめないようにします。
4:適当 カラーユニバーサルデザイン
色の区別のしやすさは人によって異なるため、色相差だけで情報を伝えると読みにくい場合があります。明度差を確保し、文字や形、配置なども併用すれば識別しやすくなります。赤と緑を別の意味にするだけで十分、と考えないことが大切です。
覚えるポイント

xy色度図の距離は知覚的な色差に比例しない。XYZのYは明るさに関係する。マンセルの明度Vは0〜10。サインは色相だけでなく明度差・形・文字も活用。

この知識の出題:2025年

対象知識:xy色度図上の距離は、知覚される色差に比例しない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

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問9 吸音と室内の平均音圧レベル

頻出度:★★★

問9の正解・解説を表示

確認ポイント:平均吸音率だけで比較せず、室表面積を掛けた等価吸音面積を求めます。同じ音響パワーの音源という条件が重要です。

中心テーマ:吸音率・室内騒音・明瞭度。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2021・2023・2024・2025・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:誤り 順位A>B>Cの検討
同じ音響パワーなら、等価吸音面積が小さい室ほど平均音圧レベルが高くなります。室Aは400×0.25=100m²で3室のうち最大の吸音面積なので、音圧は最小です。Aを最も高いとするこの順位は、吸音と音圧の関係が逆です。
2:誤り 順位A>C>Bの検討
室Aの等価吸音面積は100m²、室Bは25m²、室Cは40m²です。吸音面積はA>C>Bですが、求める音圧レベルはその逆のB>C>Aです。この選択肢は、吸音面積の順位をそのまま音圧の順位にしたものです。
3:誤り 順位B>A>Cの検討
室Bの音圧レベルが最大になる点は合っています。ただし、室Aは室Cより等価吸音面積が大きく、音が室内に蓄積しにくいため、Aの音圧はCより低くなります。平均吸音率の0.25と0.40だけで判断せず、室表面積も掛けます。
4:正しい 順位B>C>Aの検討
正しい順位です。等価吸音面積はB=25m²、C=40m²、A=100m²です。拡散音場で音源のパワーが同じなら、吸音面積の小さい順に音圧レベルが高くなるため、B>C>Aとなります。容積や平均吸音率だけで順位を決めない点が重要です。
覚えるポイント

等価吸音面積A=室表面積S×平均吸音率α。室A=100m²、室B=25m²、室C=40m²。吸音面積が小さいほど平均音圧レベルが高く、B>C>A。

この知識の出題:2020・2024・2025年

対象知識:拡散音場で音源パワーが一定なら、平均音圧レベルは等価吸音面積が増えるほど低くなる。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:4番

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問10 残響・遮音・共鳴吸音

頻出度:★★★

問10の正解・解説を表示

確認ポイント:残響時間は室容積だけで決まりません。形を変えると表面積も変わることを、式に戻って確認します。

中心テーマ:残響時間・Sabine・Eyring。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2023・2025・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 周波数と音の大きさの感じ方
耳の感度は周波数によって異なります。同じ音圧レベルでも、100Hzの低音より1,000Hzの音のほうが一般に大きく感じられます。等ラウドネス曲線は、同じ大きさに聞こえるために必要な音圧レベルを周波数ごとに示したものです。
2:不適当 天井高さと残響時間
Sabine式はT=0.161V/(Sα)です。天井高さを半分にすると容積Vは半分になりますが、壁面積が減るため表面積Sも変わります。平均吸音率αが同じでも分母は一定ではなく、残響時間を単純に半分にはできません。直方体の同条件では、元の半分より長くなります。
3:適当 質量則と透過損失
質量則による透過損失は、他の条件が同じなら面密度の対数に関係します。面密度を2倍にすると増加分は20log₁₀2≒6dBです。これは単一材料の壁の質量則が成り立つ範囲の関係で、実際には共振やコインシデンス等の影響もあります。
4:適当 空気層厚さと共鳴周波数
孔あき板の共鳴吸音構造では、他の条件が同じなら共鳴周波数は背後空気層の厚さdの平方根に反比例します。厚さを2倍にすると周波数は1/√2倍、約0.71倍になります。1/2倍ではありません。原文の分数にある根号を落とさず読みましょう。
覚えるポイント

Sabine式T=0.161V/(Sα)。壁の面密度2倍で透過損失は約6dB増加。孔あき板の背後空気層厚さ2倍で共鳴周波数は1/√2倍。

この知識の出題:2025年

対象知識:天井高さを半分にしても表面積が変わるため、残響時間は単純に半分にならない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

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問11 デシカント空調機

頻出度:★★

問11の正解・解説を表示

確認ポイント:模式図の外気・給気側と、還気・排気側を分けて追います。除湿剤に吸着した水分をどう取り除くかがポイントです。

中心テーマ:デシカント空調。中心テーマの出題:2018・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 予冷と除湿性能
除湿剤による吸着は一般に空気温度が低いほど有利です。外気・給気側の冷温水コイルで入口空気を予冷すると、デシカントローターの除湿性能を高められます。再生側を冷やすこととは役割が異なるので、模式図で通過する空気の系統を確認します。
2:適当 除湿剤と再生温度
ローターはシリカゲル系・ゼオライト系などの除湿剤で水分を吸着します。材料によって水分を放出させるために必要な再生温度が異なります。そのため、使える温水や排熱の温度と、除湿剤の性質が合うように計画します。
3:不適当 再生コイルの役割
再生コイルの役割は、空気を加熱してローターに吸着した水分を脱着させることです。冷却して再生するのではありません。省エネルギー化には温水や排熱などを再生用の熱源として活用する方法があり、設問は加熱と冷却を逆にしています。
4:適当 冬期の加湿
冬期は屋外空気が乾燥しているため、還気から水分を回収しても、必要な室内湿度に届かない場合があります。その不足分を加湿器で補います。湿分の回収機能があるから加湿器は常に不要、と考えず、必要水分量との収支で判断します。
覚えるポイント

デシカントローターは水分を吸着して除湿する。再生時には加熱して水分を放出させる。吸湿側の予冷と、再生側の加熱を取り違えない。

この知識の出題:2025年

対象知識:デシカントローターの再生には冷却ではなく加熱を用いる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問12 空調・排煙設備の配置計画

頻出度:★★★

問12の正解・解説を表示

確認ポイント:防火区画を守ることと、火災中も排煙を続けることを両立させます。通常の空調ダクトと排煙ダクトの扱いを区別します。

中心テーマ:排煙方式・排煙口・加圧防煙。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2022・2024・2025・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 中央管理室の位置
中央管理室は、制御・監視のほか、異常時の対応をしやすい位置に設けます。中央管理方式の空調設備に対する位置の条件は、避難階又はその直上階・直下階です。設問の避難階への配置はこの条件に合います。
2:適当 配管シャフトの位置
縦の配管シャフトを各階で同じ位置にすると、配管を素直に上下へ通せます。階ごとの横引きや曲がりが増えるのを避け、天井内のスペースや点検・修繕のしやすさを確保できます。漏水が起きたときの作業経路も考えて計画します。
3:不適当 排煙主ダクトと防火ダンパー
一般の防火ダンパーは熱等で閉鎖するため、排煙主ダクトに設けると、火災時に煙を排出する経路を塞いでしまいます。排煙主ダクトの区画貫通部は、耐火仕様のダクト・被覆等で必要な防火性能を確保します。通常の空調ダクトのFDの扱いと混同した点が誤りです。
4:適当 冷却塔と外気取入れ口
冷却塔からは水滴が飛散することがあり、外気取入れ口に吸い込ませない配置が必要です。設問の10mの離隔は一般的な設計上の目安に沿っています。実際の計画では距離に加え、風向・高低差・塔の配置・飛散防止も考慮します。
覚えるポイント

中央管理室は避難階又はその直上・直下階。排煙主ダクトには、熱で閉じて排煙を妨げる一般のFDを設けない。冷却塔の飛散水を外気取入れ口へ吸い込ませない。

この知識の出題:2025年

対象知識:排煙主ダクトに一般の防火ダンパーを設けると、閉鎖時に排煙を妨げる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問13 空調の省エネルギー手法

頻出度:★★★

問13の正解・解説を表示

確認ポイント:外気は温度だけでなく湿度も含めた熱の状態で比較します。昼間の外気冷房と夜間の躯体冷却は目的を分けて覚えます。

中心テーマ:外気冷房・ナイトパージ。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2024・2025・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 井水熱源ヒートポンプ
井水は外気に比べて温度変動が小さく、夏は外気より低温、冬は外気より高温になりやすい熱源です。冷房の放熱・暖房の採熱がしやすく、冷媒との温度差を小さくできるため、一般に空気熱源よりCOPが高くなります。設問はこの熱源温度の利点を述べています。
2:適当 冷却塔フリークーリング
外気が十分低温のとき、冷却塔でつくる低温水を利用し、冷凍機の運転を止めて冷房用の冷水を得る手法です。冷凍機の動力を減らせる一方、送水ポンプ等が不要になるという意味ではありません。冷却塔を通じて外気の冷たさを利用する点を覚えます。
3:不適当 外気冷房とエンタルピー
外気冷房は、室内空気より低エンタルピーの外気を取り入れて冷房負荷を減らします。高エンタルピーの外気を入れると、温度と湿度を処理する負荷が増えます。設問は高い・低いが逆です。外気が低温でも多湿なら、温度だけで有利と判断しないようにします。
4:適当 ナイトパージ
夜間に低温の外気を導入し、壁や床などの蓄熱体を冷やしておくことで、翌日の空調立上げ時の冷房負荷を減らします。通常は非在室時間なので、昼間の快適性を保つ外気冷房より低い外気温度を利用できます。夜間の冷却を翌日の負荷低減につなげる方法です。
覚えるポイント

外気冷房には室内より低エンタルピーの外気を利用。フリークーリングは低温外気で冷却塔を活用し冷凍機を止める。ナイトパージは夜間に躯体を冷やし翌日の負荷を減らす。

この知識の出題:2019・2025・2026年

対象知識:外気冷房では、外気と室内側の空気のエンタルピー等を比較する。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:3番

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問14 給水・逆流防止・雑用水

頻出度:★★★

問14の正解・解説を表示

確認ポイント:飲料水の安全性は、逆止め弁を付けるだけで確保できるとは限りません。異なる水質の配管を直接つながないことが基本です。

中心テーマ:逆流防止・クロスコネクション。中心テーマの出題:2018・2019・2022・2025・2026年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 直結増圧方式の逆流防止
直結増圧方式は水道本管の圧力に増圧ポンプの力を加えます。建物側の水が本管へ逆流することを防ぐため、一般にポンプの吸込み側に所定の逆流防止器を設けます。ポンプを設置しただけで逆流が防げるわけではなく、水道側の設置条件も確認します。
2:不適当 クロスコネクション
飲料水配管と空調用水配管を直接接続すると、逆止め弁を設けてもクロスコネクションになります。弁の故障や逆流による飲料水の汚染を防ぐため、吐水口空間などで水系統を物理的に分離します。「逆流しにくくする」ことと「直接接続を避ける」ことは別です。
3:適当 雑用水槽と床下ピット
上水と別系統にした雑用水用の水槽なら、鉄筋コンクリートの床下ピットを利用できます。一方、飲料用受水槽には衛生上の点検・清掃や構造に関する条件があります。雑用水の例を飲料用水槽にもそのまま適用しないようにします。
4:適当 排水再利用水の用途
排水再利用水は、用途に応じた水質・消毒等の条件を満たせば、便器の洗浄水に加えて散水や清掃にも使えます。ただし、し尿を含む原水を再利用した水は散水・修景・清掃用には使用しない等の制限があります。「排水なら何でも、どの用途にも使える」わけではありません。
覚えるポイント

飲料水と空調用水の直接接続は、逆止め弁があってもクロスコネクション。吐水口空間等で分離する。飲料用水槽と雑用水槽の条件は異なる。

この知識の出題:2018・2022・2025年

対象知識:飲料水と他用途の水の直接接続は、逆止め弁を介してもクロスコネクションになる。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:2番

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問15 排水・通気・掃除口

頻出度:★★

問15の正解・解説を表示

確認ポイント:排水を流すだけでなく、管内の圧力変動を抑えてトラップの封水を守ることが通気の役割です。方式ごとの通気経路を確認します。

中心テーマ:通気管・通気弁。中心テーマの出題:2019・2020・2025・2026年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 屋内の雨水管と汚水管
公共下水道が屋外で合流式でも、建物内では雨水管と汚水管を分けて計画します。兼用して汚水管が閉塞すると、雨水が衛生器具側へ逆流し、室内にあふれるおそれがあるためです。公共下水道の方式と、屋内の配管の分離は別の判断になります。
2:適当 公共下水道への排水温度
公共下水道への排水温度は、原則として45℃未満となるようにします。高温排水は下水道施設や処理へ影響するため、必要に応じて冷却等を行います。設問の「未満」は45℃を含まない表現です。実際の排水条件は自治体の条例等も確認します。
3:不適当 ループ通気の許容流量
ループ通気は複数器具のトラップを保護し、排水横枝管等に通気経路を確保します。伸頂通気のみの方式より管内の圧力変動を抑えやすいため、一般に許容流量は大きくなります。設問は大小が逆です。「通気が十分なほど多く流せる」という方向で理解します。
4:適当 掃除口の大きさ
掃除口は、点検や清掃器具を挿入できる口径を確保します。原則として、排水管径100mm以下なら排水管と同径、100mmを超えるなら100mm以上です。大きな排水管には必ず同径の掃除口が必要、という規定ではない点にも注意します。
覚えるポイント

ループ通気は伸頂通気のみより、一般に許容流量が大きい。公共下水道への排水温度は原則45℃未満。掃除口は管径100mm以下なら同径、100mm超なら100mm以上。

この知識の出題:2020・2025年

対象知識:ループ通気は伸頂通気のみより、一般に許容流量が大きい。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:3番

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問16 接地・雷保護・太陽光発電

頻出度:★★★

問16の正解・解説を表示

確認ポイント:雷保護レベルの数字は、大きいほど厳しいわけではありません。接地・雷保護・太陽光の保護部品を用途ごとに整理します。

中心テーマ:雷保護・SPD。中心テーマの出題:2017・2022・2023・2025・2026年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 接地極の設置場所
地中の水分が多い場所は、一般に土壌の電気抵抗が小さく、低い接地抵抗を得やすくなります。ただし、酸などで接地極が腐食しやすい場所は避けます。初期の接地抵抗だけでなく、長期間の導通や耐久性も考えて位置を選びます。
2:不適当 雷保護レベルの順序
雷保護レベルはⅠが最も高く、Ⅳが最も低い区分です。重要度の高い建物だからⅣにする、という設問は順序を取り違えています。保護角法・回転球体法・メッシュ法などの設計方法と、必要な保護レベルを分けて整理しましょう。
3:適当 航空障害灯
航空機に障害物の存在を知らせるため、原則として高さ60m以上の建物・工作物等には航空障害灯を設けます。灯の種類や個数、設置位置は物件の高さ・形状等によって異なります。原則の高さと、具体的な設置条件や例外は分けて覚えます。
4:適当 日陰セルとホットスポット
直列につながる太陽電池の一部が日陰になると、そのセルが電流の流れを妨げ、局所的な発熱を生じることがあります。これがホットスポットです。バイパスダイオードは電流の迂回路をつくり、影を受けた部分の負担を減らす対策です。
覚えるポイント

雷保護レベルはⅠが最も高く、Ⅳが最も低い。航空障害灯は原則高さ60m以上。日陰セルのホットスポット対策にバイパスダイオードを用いる。

この知識の出題:2025年

対象知識:雷保護レベルはⅠが最も高く、Ⅳが最も低い。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

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問17 誘導灯・非常電源・蓄電池

頻出度:★★★

問17の正解・解説を表示

確認ポイント:誘導灯の級区分と予備電源の点灯時間は別の性能です。消防活動用の設備と、避難を助ける設備の役割も区別します。

中心テーマ:誘導灯・非常照明。中心テーマの出題:2017・2018・2022・2024・2025年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 避難口誘導灯の級区分
避難口誘導灯のA・B・C級は、表示面の大きさや明るさ等による性能区分です。予備電源で何分点灯を続けられるかによる区分ではありません。表示がどこまで見えるかという性能と、停電中にどれだけ維持できるかという性能を分けて覚えます。
2:適当 非常コンセント
非常コンセントは消防隊が活動用機器の電源として使う設備で、単相交流100V、15A以上の電気を供給できるものとします。普段の利用者のための一般コンセントとは目的が異なり、消防活動中に使える供給条件が求められます。
3:適当 非常電源専用受電設備
非常電源専用受電設備は、商用電源の供給自体が途絶えると電源を確保できません。大規模な特定防火対象物では、消防用設備等の非常電源として採用できない条件があります。専用の受電回路であることと、停電時にも独立して給電できることは同じではありません。
4:適当 蓄電池の用途
蓄電池は、非常用電源や停電補償のほか、需要のピーク時に放電する受電電力の平準化にも利用できます。太陽光・風力などの変動を吸収する用途もあります。電気をためて、必要な時間帯へ移せることがこれらに共通する役割です。
覚えるポイント

避難口誘導灯のA・B・C級は表示面の大きさや明るさ等による区分。点灯継続時間による区分ではない。非常コンセントは単相交流100V・15A以上。

この知識の出題:2025年

対象知識:避難口誘導灯のA・B・C級は、点灯継続時間による区分ではない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

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問18 消火設備と消防隊用の水源

頻出度:★★★

問18の正解・解説を表示

確認ポイント:誰が、どこから水を供給し、どこで放水する設備かを確認します。設置を要する条件と必要水量の算定条件も分けます。

中心テーマ:消火栓・連結送水・消防用水。中心テーマの出題:2019・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 開放型スプリンクラー
開放型スプリンクラーはヘッドが常に開口しており、一斉開放弁を開くと、その放水区域の全ヘッドから散水します。閉鎖型のように、火災の熱で個々のヘッドが開く方式ではありません。感知・弁の開放と、実際に放水する範囲を対応させて覚えます。
2:適当 粉末消火設備
粉末消火薬剤は、燃焼の連鎖反応を妨げる負触媒効果等を利用して消火します。薬剤によっては窒息効果等も働きます。航空機格納庫や駐車場などに適し、水が凍結しやすい寒冷地でも利用できることが、水系の消火設備と異なる利点です。
3:適当 連結送水管
連結送水管は、消防ポンプ車から建物外部の送水口へ水を送り、消防隊が各階の放水口にホースをつないで消火するための設備です。天井の散水ヘッドから水を出す連結散水設備と区別します。誰がどこで放水するのかをイメージすると覚えやすくなります。
4:不適当 消防用水の必要水量
消防用水は、消防隊がポンプ車で吸い上げて消火に使う水源です。必要な有効水量は、対象となる床面積や建物の構造等に応じて算定し、「敷地面積×構造別の係数」で求めるものではありません。敷地面積等が関係する設置条件と、水量の算定を混同した点が誤りです。
覚えるポイント

開放型は一斉開放弁で区域内の全ヘッドから放水。連結送水管は消防車から送水口へ送水。消防用水は消防隊が吸水する水源で、必要量は床面積・構造等に応じて算定する。

この知識の出題:2025年

対象知識:消防用水の必要水量は、敷地面積に係数を掛ける方式では算定しない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問19 給湯・昇降機・設備の耐震

頻出度:★★

問19の正解・解説を表示

確認ポイント:一般的な基礎免震は主に水平の揺れを減らします。水平と鉛直を一括して同じように低減できると考えないようにします。

中心テーマ:設備耐震・振動・免震。中心テーマの出題:2023・2024・2025・2026年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 ヒートポンプ給湯機
ヒートポンプ給湯機は、電力を使って周囲の空気から熱をくみ上げ、湯を加熱します。冷媒として二酸化炭素を用いた機種があります。電気ヒーターの発熱だけで水を温める方式と異なり、外部の熱エネルギーも利用することが特徴です。
2:適当 エスカレーターの落下防止
エスカレーターは地震時に建物の階間変位を受けます。一端を固定し他端を非固定とする場合、非固定側には変位に追従する隙間と、ずれても支持部から外れないかかり代を確保します。単に固定を弱めるのではなく、移動余裕と支持長さを両立させます。
3:不適当 免震建物の鉛直震度
一般的な基礎免震は主に水平の揺れを低減する仕組みです。鉛直方向の揺れまで同様に低減されるとはいえず、免震建物だから設備の設計用鉛直震度を一律に小さくする、という判断はできません。水平地震力の低減を鉛直にも当てはめた点が誤りです。
4:適当 エレベーターの群管理
群管理方式は、複数台のエレベーターをまとめて制御し、呼びに対して適切なかごを割り当てます。待ち時間や不要な走行を減らし、サービスを改善しながら消費エネルギーも抑えられます。各台を独立に動かす方式との違いを理解します。
覚えるポイント

免震だから鉛直震度も一律に小さくできる、とはいえない。エスカレーターの非固定端には隙間とかかり代を確保。群管理は多数台の運転をまとめて最適化する。

この知識の出題:2025年

対象知識:一般的な基礎免震でも、設備の設計用鉛直震度を一律に低減できない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問20 省エネルギー・外皮性能・カーボン

頻出度:★★★

問20の正解・解説を表示

確認ポイント:建物の運用エネルギーと資材・施工の排出は別の項目です。住宅の外皮性能は、断熱と夏の日射取得の両面から確認します。

中心テーマ:外皮性能・PAL・UA・日射取得率。中心テーマの出題:2020・2021・2022・2023・2025年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 エンボディドカーボン
エンボディドカーボンは、資材の製造・輸送・施工・更新・解体などに由来する排出を指します。建物の使用中に空調や照明等で生じる運用時の排出とは別に整理します。両者を含めて建物の生涯全体の排出を捉えたものが、ホールライフカーボンです。
2:適当 ZEHの考え方
ZEHは、断熱性能と設備効率を高めてエネルギー消費を削減し、再生可能エネルギー等を加えて、対象となる年間一次エネルギー消費量を正味ゼロ以下にする住宅です。創エネを増やすだけでなく、先に断熱と省エネを確保することが重要です。
3:適当 一次エネルギー消費量等級
住宅性能表示の一次エネルギー消費量等級4は、住宅の省エネルギー基準相当の性能です。これはエネルギー消費量の評価であり、外皮の断熱等性能等級とは評価項目が異なります。「等級4」という数字だけで、別の性能項目と同じ基準だと判断しないようにします。
4:不適当 外皮基準と冷房期の日射取得
住宅外皮の日射取得に関する基準で用いるのは、暖房期ではなく冷房期の平均日射熱取得率ηACです。外皮平均熱貫流率UAと、地域区分ごとの所定の基準で評価します。暖房期ηAHは別の量であり、設問は季節を取り違えています。地域によって適用する基準の条件も確認します。
覚えるポイント

外皮性能の代表指標はUAと冷房期ηAC。暖房期ηAHとの取り違えに注意。一次エネルギー消費量等級4は省エネ基準相当。ホールライフカーボン=運用時+資材・施工等の排出。

この知識の出題:2021・2023・2025年

対象知識:住宅外皮の日射取得の基準には、暖房期ではなく冷房期の平均日射熱取得率を用いる。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:4番

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全20問の正解番号

正解番号の一覧を表示
問題 正解 問題 正解
問1 1 問11 3
問2 2 問12 3
問3 2 問13 3
問4 4 問14 2
問5 4 問15 3
問6 4 問16 2
問7 1 問17 1
問8 1 問18 4
問9 4 問19 3
問10 2 問20 4

本記事は独自に作成した学習用解説です。問題文・図表の全文は掲載していません。正解番号は試験センターの公表資料と照合しています。制度・設計標準等は2025年の設問の指定年度・条件に沿って確認し、今後の受験では適用される資料の版や改正内容も確認してください。