第1種電気工事士と第2種電気工事士の違い|できる工事・免状条件・就職に有利なのは?
目次
- 1 第1種電気工事士と第2種電気工事士の違い|できる工事・免状の条件・就職での有利不利まで
- 1.1 この記事で分かること
- 1.2 まず結論:違いはほぼ「工事できる範囲」と「免状の条件」
- 1.3 「一般用」と「自家用」って何が違う?(ここが分かればスッキリ)
- 1.4 DIY目線の注意:まず「資格が必要な範囲」を確認しよう
- 1.5 免状(資格証)までの流れが違う:第1種は実務経験が要る
- 1.6 第1種は「定期講習」がある(忘れると地味に痛い)
- 1.7 就職・転職で有利なのは?(第1種と第2種の“使われ方”の違い)
- 1.8 よくある質問(FAQ)
- 1.9 実用コラム:電気工事士を取る → 就職で失敗しない求人の見方(参考)
- 1.10 関連記事(DIYの具体例・トラブル切り分け)
- 1.11 まとめ:違いは「範囲」と「免状条件」と「講習」+キャリアの使い方
第1種電気工事士と第2種電気工事士の違い|できる工事・免状の条件・就職での有利不利まで
コンセント交換や照明スイッチの取り替えなど、電気DIYや電気の仕事に関わると必ず出てくるのが「第2種で足りる?」「第1種まで必要?」問題です。
結論:一般家庭(低圧・一般用電気工作物の範囲)中心なら第2種で十分なケースが多いです。一方で、工場・ビルなどの“自家用電気工作物”に関わるなら第1種が効いてくる──これが両者の一番大きな違いです。
この記事で分かること
- 第1種・第2種の「できる工事範囲」の違い
- 「一般用電気工作物」「自家用電気工作物」のざっくりイメージ
- 免状(資格証)を取るまでの流れ(実務経験・講習の有無)
- 就職・転職での有利不利(求人の読み方チェックリスト付き)
まず結論:違いはほぼ「工事できる範囲」と「免状の条件」
ざっくり比較表
| 比較ポイント | 第2種電気工事士 | 第1種電気工事士 |
|---|---|---|
| できる工事の範囲 | 一般用電気工作物等(一般住宅・小規模店舗などの低圧設備が中心) | 一般用電気工作物等 + 自家用電気工作物(条件つき) |
| イメージ | 家の配線・コンセント・照明・スイッチ・分電盤まわり(※法律上OKな範囲で) | 工場・ビルなどの設備工事にも関わりやすい(※範囲条件あり) |
| 免状取得の条件 | 試験合格 → 申請で免状(一般に実務経験要件なし) | 試験合格に加えて原則3年以上の実務経験が必要 |
| 追加の義務 | 定期講習の義務は基本なし(更新も不要) | 一定期間ごとの定期講習が原則必要(期限管理が必要) |
| 難易度感 | 入門〜実用(DIY目的の人も多い) | 上位資格(範囲が広い分、難度も上がる) |
※ネオン工事など「特殊電気工事」に関わる領域は別扱いで、追加の資格・講習が絡むケースがあります。この記事は“よく比較される一般論”に絞っています。
「一般用」と「自家用」って何が違う?(ここが分かればスッキリ)
一般用電気工作物(ざっくり:家庭・小規模店舗)
一般住宅や小規模店舗など、低圧(600V以下)で受電している設備が代表例です。
自家用電気工作物(ざっくり:工場・ビルなど高圧受電の世界)
たとえば、600Vを超える電圧で受電(高圧/特別高圧)する工場・ビルなどが該当します。
電気工事士としての範囲は、ざっくりこう整理できます。
- 第2種:一般用電気工作物等(家庭〜小規模の範囲)
- 第1種:一般用電気工作物等 + 自家用電気工作物(※条件つきで範囲が広がる)
DIY目線の注意:まず「資格が必要な範囲」を確認しよう
電気DIYで一番大事なのは「自分がやっていい範囲か」を先に確認することです。法律上、資格が不要とされる「軽微な作業・工事」もありますが、配線器具(コンセント・スイッチ等)の交換や接続は資格が必要になりやすい領域です。
まずはここで、資格が必要な工事/不要な作業(軽微な工事)の線引きを整理しておくのがおすすめです:
※危険や違法リスクがある作業は、必ず有資格者・業者へ。この記事は制度の理解を助ける目的でまとめています。
免状(資格証)までの流れが違う:第1種は実務経験が要る
資格の話で混乱しやすいのが「試験に合格=即フルで工事OK?」問題です。
- 第2種:試験合格 → 都道府県へ申請 → 免状交付(一般に実務経験要件なし)
- 第1種:試験合格 + 原則3年以上の実務経験 → 申請 → 免状交付
この「実務経験が必要」という一点だけでも、狙い方が変わります。まず働きたい人は第2種から、キャリアの中で実務経験を積んで第1種へ、というルートが現実的なケースが多いです。
(体験談ベースですが)第1種の認定取得(申請)の流れの雰囲気を知りたい方は、こちらも参考になります:
第1種は「定期講習」がある(忘れると地味に痛い)
第1種には、一定期間ごと(原則5年以内ごと)に定期講習を受ける義務があります。
- 更新手続きそのものは不要でも
- 「講習期限の自己管理」が必要
会社によっては講習費や受講日の扱い(勤務扱い/自己負担)に差が出るので、転職時はここも要チェックです。
就職・転職で有利なのは?(第1種と第2種の“使われ方”の違い)
第2種が強い場面:入口が広い(未経験求人に乗りやすい)
求人でよく見るのは、以下のパターンです。
- 第2種:必須(ないと採用しない/現場に出せない)
- 第2種:歓迎(あれば尚可)(未経験でも入社後取得OKの枠がある)
- 資格取得支援あり(受験料・講習費補助など)
未経験から“電気の仕事に入りたい”なら、第2種はかなり有効です。応募条件の足切り回避になりやすく、現場で基礎を積みやすくなります。
第2種の取り方(試験日程・費用・勉強法)は別記事でまとめています:
第1種が効きやすい場面:任される範囲が広がる/役割が増える
第1種が評価されやすい理由は、担当できる工事範囲が広がることに加えて、会社運営・現場体制の面で“役割”が増えるからです。
- 工場・ビル寄りの案件に関わりやすい(※条件つき)
- 営業所体制や現場の資格要件に絡むポジションに入りやすい
- 会社によっては資格手当・役職手当の対象になりやすい
まとめると、未経験から現場デビュー最優先なら第2種 → 就職 → 実務経験。設備管理・工場/ビル寄り、将来の役割を広げたいなら第1種が効きやすい、という整理になります。
よくある質問(FAQ)
Q. 家の工事なら第1種のほうが安心?
A. 工事範囲だけ見ると第1種は上位ですが、家庭の範囲だけなら第2種で足ります(一般用電気工作物等)。目的がDIYや住宅中心なら、第2種で十分なケースが多いです。
Q. 第1種は高圧も何でもできる?
A. 「工場・ビル側に寄る」のは事実ですが、範囲には条件があります。求人や配属で扱う領域が何か、会社側に確認するのが確実です。
Q. 第1種は試験に受かればすぐ第1種として働ける?
A. 免状交付に原則3年以上の実務経験が必要です。いきなり第1種を使って働くというより、現場で経験を積んで免状を取るイメージになります。
Q. 第1種の定期講習って必須?
A. 原則必須です。会社が負担してくれる場合もあれば、自己負担の会社もあるので、転職時に必ず確認しておくと安心です。
実用コラム:電気工事士を取る → 就職で失敗しない求人の見方(参考)
電気工事の求人は、同じ「電気工事士歓迎」でも現場の中身(何をどこまでやるか)と待遇の設計(手当・残業・移動・夜間)で、働きやすさが大きく変わります。ここでは、求人票を見た瞬間に“地雷回避”できるポイントを整理します。
1)「必須」「歓迎」「取得予定可」を正しく読む
- 必須:持ってないと基本採用しない/入社後に業務に就けない可能性が高い
- 歓迎(あれば尚可):持っていると有利だが、未所持でも採用枠はある
- 取得予定可/入社後取得:未経験枠に多い。費用補助があるか確認必須
- 経験者優遇:資格があっても現場経験が薄いと給与が伸びにくい場合がある
よくある勘違い:「歓迎」でも実際は有資格者しか現場に出せず、未経験者が雑務中心で停滞するケースがあります。入社後の“現場に出るまでの流れ”を面接で聞くのが安全です。
2)仕事内容で最初に見るべき3点(ここで8割決まる)
- 現場の種類:住宅(戸建・マンション)/店舗/ビル/工場/太陽光/弱電/設備管理など
- 作業の範囲:配線/器具付け/分電盤・動力/改修/新築/点検保守/図面・見積など
- 負荷ポイント:夜間作業/緊急呼び出し/出張/直行直帰/移動時間など
3)給与の中身チェック(ここが落とし穴)
「月給◯◯万円」だけで判断しないで、内訳と条件を確認します。
✅ 給与・残業・休日
- 固定残業代の有無(何時間分/超過分は別途支給か)
- 残業の実態(月平均・繁忙期・夜間工事の頻度)
- 休日体系(週休2日=毎週とは限らない)
- 年間休日(105/110/120などで生活感が変わる)
- 休日出勤の扱い(代休 or 手当)
✅ 移動・手当(見落としがち)
- 移動時間は労働時間に入る?(集合→現場が長い会社は差が出る)
- 交通費(全額/上限/車通勤のガソリン・高速代)
- 出張の有無(頻度・日当・宿泊費)
- 夜間・待機(オンコール)(手当・呼び出し頻度)
4)資格手当の“落とし穴”チェック
「資格手当あり」は安心材料に見えますが、条件が多いです。
✅ 確認すべき項目
- 対象資格が明記されているか(第2種だけ?第1種だけ?)
- 月額いくらか(「当社規定」だけだと不透明)
- 支給条件(従事したら/選任されたら/試用期間後から等)
- 上限(手当の合算キャップ)の有無
- 基本給に含むのか、別建てで支給なのか
- 講習・更新が必要な場合、費用負担は会社か自己負担か
- 資格支援がある場合、在籍条件(途中退職で返金など)があるか
ありがちな要注意パターン
- 「資格手当1万円」→ 実は“選任されたら”だけ
- 「資格支援あり」→ 合格後◯年在籍が条件、途中退職だと返金
- 「手当あり」→ でも固定残業代が厚くて総額がほぼ変わらない
5)未経験OK求人で“当たり”を見抜くコツ
- 教育の仕組みが具体的(同行期間・ステップが書けている)
- 資格取得支援が具体的(受験料・講習費・試験日が勤務扱いか)
- 現場のチーム構成(1人放り込み型か、複数名で回す型か)
- いきなり負荷が高すぎない(夜間改修・短納期・高所常連などは要確認)
6)面接で聞くと効く質問テンプレ(参考にどうぞ)
仕事内容・現場
- 「現場は住宅と非住宅だと、割合はどれくらいですか?」
- 「一日の流れ(出社〜現場〜帰社)を具体的に教えてください」
- 「夜間工事や緊急対応は、月に何回くらいありますか?」
給与・残業
- 「固定残業代が含まれる場合、何時間分で、超過分はどう支給されますか?」
- 「残業は月平均どれくらいで、繁忙期はどれくらいになりますか?」
資格手当・支援
- 「第2種/第1種の資格手当はそれぞれ月いくらで、支給条件はありますか?」
- 「受験料や講習費は会社負担ですか?合格後の在籍条件はありますか?」
- 「(第1種の)定期講習の費用・受講日は勤務扱いになりますか?」
教育
- 「入社後の研修・同行期間はどれくらいで、どんなステップで任せていきますか?」
- 「未経験の場合、最初の3ヶ月はどんな作業から入りますか?」
このコラムのまとめ:求人は「現場×待遇×資格条件」をセットで見る
求人の見方はシンプルで、
- どんな現場・作業か
- 残業・移動・夜間の負荷はどれくらいか
- 資格手当・支援の“条件”は何か
この3点を数字と条件で確認できれば、失敗確率はかなり下がります。
関連記事(DIYの具体例・トラブル切り分け)
「範囲は分かった。具体的に何が危険で、どこで業者を呼ぶべき?」という方は、以下も合わせてどうぞ。
まとめ:違いは「範囲」と「免状条件」と「講習」+キャリアの使い方
- 第2種:一般家庭・小規模店舗の範囲で活躍。未経験就職の入口として強い
- 第1種:条件つきで自家用側まで視野が広がり、任される範囲・役割が増えやすい
- 第1種は原則「実務経験」+「定期講習」がある。転職時は費用負担や勤務扱いも確認