令和6年度(2024年)の一級建築士試験「学科Ⅱ・環境・設備」について、全20問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。

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建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 令和6年 環境 設備

問3は最も適当な大小関係を選び、それ以外の問は最も不適当な選択肢を選びます。以下の判定・選択肢番号は、公式の問題に対応します。

頻出度の見方(2017〜2026年の10年分)

★★★:頻出(5年以上)/★★:そこそこ出題(2〜4年)/★:出題が少ない(1年)。星は、正解を判断するための中心テーマを各問で1つ選び、そのテーマが出題された年度数で表示しています。同じ年度は重複して数えません。

解説内には、中心テーマの出題年度に加え、より細かな知識について「この知識の出題:○年・○年」と記載しています。対象知識も併記するので、分野全体の出題頻度と、その知識の繰り返しを分けて確認できます。

過去問の類似テーマ・同じ原理や判断基準に基づく独自の整理です。文章が同一の問題だけを数えたものではありません。星は学習の優先順位を考える目安であり、将来の出題を保証するものではありません。

問1 環境工学の用語

頻出度:★★★

問1の正解・解説を表示

確認ポイント:似た温度の名称でも、定義は異なります。何を平均した値か、どの条件で測る値かを確認しましょう。

中心テーマ:平均放射温度・作用温度。中心テーマの出題:2017・2019・2021・2024・2025年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 クリモグラフ
クリモグラフは、2種類の気候要素を縦軸・横軸にとり、各月の値を順に結んだ図です。気温と湿度などの組合せから、季節の変化や地域ごとの気候特性を読み取ります。気温だけの時間変化を示すグラフとは役割が異なります。
2:不適当 自然室温と作用温度
設問は作用温度の説明です。作用温度は空気温度と平均放射温度を、対流・放射の熱伝達に応じて重み付けした値です。自然室温は冷暖房をしない室で、外気・日射・室内発熱・蓄熱等によって定まる室温なので、名称を取り違えています。
3:適当 輝度
輝度は、ある方向へ出る光度を、その方向から見た面積で割った量で、単位はcd/m²です。面が斜めに見える場合には実面積ではなく見かけの面積を用います。面に入射する光の密度を表す照度とは、対象とする光の向きが異なります。
4:適当 A特性と騒音レベル
A特性は人の聴感を近似した周波数補正で、40phonの等ラウドネス曲線を基にしています。低周波数の音は補正で小さく評価され、A特性音圧レベルは騒音評価に広く使われます。すべての周波数を同じ重みで足す測定ではありません。
覚えるポイント

自然室温=冷暖房しない室の温度。作用温度=空気温度と平均放射温度の重み付け平均。輝度の単位はcd/m²。

この知識の出題:2019・2024年

対象知識:作用温度は空気温度と平均放射温度の重み付け平均である。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

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問2 温熱指標と局所的な不快感

頻出度:★★★

問2の正解・解説を表示

確認ポイント:室温が適切でも、冷たい窓や熱すぎる床によって不快感が生じます。指標の温度と実際の表面温度も区別します。

中心テーマ:局所不快感・上下温度差。中心テーマの出題:2019・2021・2023・2024・2025年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 冷たい窓面の放射
冷たい窓面があると、体の一方向だけが放射によって冷やされ、室温が適切でも局所的な不快感が生じます。冷たい壁・窓による放射温度の不均一性は約10℃以内が推奨の目安です。室内と屋外の気温差10℃という意味ではありません。
2:適当 SET*
SET*は温度・湿度・気流・放射・着衣・代謝等の影響を、標準状態の等価な温度に換算した指標です。25℃は快適で許容できる範囲の代表的な値です。実際の室内空気温度が25℃なら、他の条件によらず同じ快適さになるという意味ではありません。
3:適当 屋内のWBGT
日射のない屋内では、WBGT=0.7×自然湿球温度+0.3×グローブ温度で求めます。湿球温度は湿度による蒸発のしやすさ、グローブ温度は放射等の影響を反映します。日射のある屋外では乾球温度も使うので、屋内・屋外の式を区別します。
4:不適当 床暖房の表面温度
一般の床暖房は、床面を体温より高くすることを目標にしません。居住域の床面は29℃程度以下等の快適性の目安を用い、過度に熱くなることを避けます。接触して強く温かく感じることだけを基準にせず、長時間その床で過ごす快適性で考えます。
覚えるポイント

屋内WBGT=0.7×湿球温度+0.3×グローブ温度。床暖房の床面を体温より高くする、という考えは誤り。

この知識の出題:2024年

対象知識:床暖房の床面を体温より高くすることを、快適性の目標としない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問3 温度差による換気量の比較

頻出度:★★★

問3の正解・解説を表示

確認ポイント:無風・同じ温度差・同じ流量係数なので、共通の条件を省いて開口面積と高さ差で比較できます。

中心テーマ:温度差換気・煙突効果。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2023・2024・2025・2026年(10年中7年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:誤り 換気量が等しいか
温度差や流量係数が共通でも、開口面積と上下開口の高さ差が異なるため、換気量は等しくなりません。比較する値はAが3√3、Bが2√6、Cが√9です。面積が小さい建物ほど高さが大きいから相殺する、と単純には判断できません。
2:正しい 正しい換気量の順位
正しい順位です。温度差換気量は、同じ条件では開口面積×高さ差の平方根に比例します。Aは3√3≒5.2、Bは2√6≒4.9、Cは√9=3なのでQA>QB>QCとなります。原文指定の根号の近似値を使っても、大小関係は変わりません。
3:誤り 開口面積と高さの両方
高さ差に比例するのではなく、その平方根に比例するため、BはAよりわずかに小さくなります。またAとCの値は3√3と3で等しくありません。開口面積だけ、高さだけを取り出して順位を決めず、両方を掛けた値で比較します。
4:誤り 高さだけで比べない
Cは高さ差が最大ですが、開口面積が最小です。面積と高さの平方根を掛けるとCの換気量は最小になります。「高い開口を設けるほど有利」という性質だけを使うと、開口面積の小ささを見落とします。正しい順位はA>B>Cです。
覚えるポイント

換気量は開口面積×√(開口高さの差)に比例。Aは3√3、Bは2√6、Cは√9。大小関係はQA>QB>QC。

この知識の出題:2017・2019・2024年

対象知識:同じ温度差等の条件では、温度差換気量は開口面積と高さ差の平方根で比較する。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:2番

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問4 熱伝導率・熱貫流率

頻出度:★★★

問4の正解・解説を表示

確認ポイント:材料自体の熱伝導率と、壁全体の熱貫流率を分けます。定常の一次元伝熱では、層の順序だけでは熱抵抗の合計は変わりません。

中心テーマ:熱伝導率・熱抵抗・壁体温度分布。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2023・2024・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 材料ごとの熱伝導率
代表値として、グラスウールの熱伝導率は約0.04、板ガラスは約1、アルミニウムは約200W/(m・K)です。グラスウールは板ガラスの1/10以下、アルミニウムの1/1,000以下という比較を満たします。値は密度・製品等で変わりますが、桁の違いを把握します。
2:適当 発泡系断熱材の気泡
同じ材料で空隙率が等しくても、気泡の寸法により熱の移動は変わります。気泡が大きいと、内部の対流や放射による熱移動が増えやすく、一般に熱伝導率が大きくなる傾向があります。空気を含む割合だけで断熱性能がすべて決まるわけではありません。
3:適当 風速と表面熱伝達
風速が上がると屋外側の表面熱伝達率が大きくなり、その逆数である表面熱抵抗が小さくなります。他の条件が同じなら壁全体の総熱抵抗が減るため、熱貫流率は大きくなります。壁材自体の熱伝導率が風で変わるという意味ではありません。
4:不適当 断熱材の内外位置
同じ材料・厚さで、熱橋等を除く一次元の定常伝熱を考えると、内断熱と外断熱で熱抵抗の合計は同じです。熱貫流率はその逆数なので、断熱層の位置だけでは変わりません。外断熱の熱橋低減や蓄熱の効果とは別の話で、設問はこの違いを混同しています。
覚えるポイント

熱抵抗R=厚さd÷熱伝導率λ。熱貫流率Uは表面抵抗を含む総熱抵抗の逆数。層の順序と熱橋の影響は別に考える。

この知識の出題:2017・2020・2023・2024・2026年

対象知識:同じ材料・厚さで層の順序だけを変えても、定常の熱抵抗の合計は変わらない。

2017〜2026年の10年中5年に出題。

正解:4番

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問5 火災・煙・避難行動

頻出度:★★★

問5の正解・解説を表示

確認ポイント:煙の水平方向の移動と、階段などの鉛直方向の上昇は速さが異なります。代表値は実際の火災の保証値ではなく、学習上の目安です。

中心テーマ:火災性状・煙の移動・可燃物。中心テーマの出題:2018・2021・2022・2023・2024・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 照度と避難時の歩行
照度が低くなると、床面の障害物や経路を認識しにくくなり、避難時の歩行速度が遅くなります。特に1lx以下では影響が顕著になります。明るさの確保は、出口を示すだけでなく、移動中の足元や経路を把握できることにも関係します。
2:適当 フラッシュオーバー
フラッシュオーバーは、室内の可燃物が広い範囲で急激に燃え上がる現象です。燃焼が一気に拡大すると大量の酸素を消費するため、室内酸素濃度が急低下します。火災室の温度上昇・燃焼拡大と、酸素消費を結び付けて理解します。
3:不適当 煙の鉛直上昇速度
熱い煙は階段室などで浮力によって速く上昇し、代表的な目安は約3〜5m/sです。設問の1〜2m/sは、鉛直方向の速い煙の動きを過小評価しています。廊下などの水平移動は約0.5〜1m/sが目安で、上下方向と水平方向を取り違えないようにします。
4:適当 木材の引火
木材は加熱されると熱分解して可燃性ガスを放出し、火源があると約260℃前後で引火しやすくなります。火源がなくても燃え始める自然発火は別の現象です。温度は樹種・水分・加熱条件等で変わるため、設問の代表値として覚えます。
覚えるポイント

煙の水平移動は約0.5〜1m/s、階段等の上昇は約3〜5m/sが目安。木材の引火と自然発火は、火源の有無で区別。

この知識の出題:2024年

対象知識:熱い煙の階段等での上昇速度は約3〜5m/sが代表的な目安。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問6 日射・天空光・太陽の影

頻出度:★★

問6の正解・解説を表示

確認ポイント:直達日射と天空日射、瞬間の日射量と一日分の積算量を分けて判断します。

中心テーマ:大気透過率・直達と天空日射。中心テーマの出題:2020・2024・2026年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 大気透過率
大気透過率は、直達日射が大気を通過する際の減衰の程度を表す指標です。天空日射は、大気中で散乱した日射なので、直射と同じ「透過の程度」として定義に含める説明は不適当です。直達成分と散乱による天空成分を区別することがポイントです。
2:適当 夏至の終日日射量
北緯35度の夏至では太陽が高く、南向き鉛直面へは斜めに光が入ります。一方、東面は朝の比較的低い太陽から日射を受けます。終日快晴で一日分を積算すると、東面の直達日射量が南面より大きくなります。南中時だけの値と混同しないようにします。
3:適当 天窓と側窓の鉛直面照度
同じ窓の立体角でも、光が来る方向と測定面との角度が異なると照度は変わります。南向き鉛直面に対して、南側窓の光は正面側から入り、天窓の光は上から斜めに入ります。そのため設問の条件では、天窓のみの室の鉛直面照度が低くなります。
4:適当 春分・秋分の影の軌跡
春分・秋分は太陽の赤緯がほぼ0度となり、水平面上の鉛直棒の影先端はほぼ東西方向の直線を描きます。影の長さや向きが一日中一定という意味ではありません。先端が時間とともに移動する軌跡の形を問う記述です。
覚えるポイント

大気透過率は直達日射の大気による減衰を表す。夏至の南面は高い太陽からの入射が小さい。春分・秋分の鉛直棒の影先端はほぼ直線。

この知識の出題:2024年

対象知識:大気透過率の定義の対象は直達日射の大気による減衰である。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

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問7 光の量・晴天空・グレア

頻出度:★★★

問7の正解・解説を表示

確認ポイント:均等拡散面の式L=ρE/πを基準に、何を求めるかに合わせて変形します。照度と輝度を逆にしないようにします。

中心テーマ:光束・光度・輝度・発散度。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 光束と比視感度
光束は、放射エネルギーの時間当たりの量を、その波長に対する眼の感度で重み付けした測光量です。単位はlmです。同じ放射エネルギーでも波長によって明るさの感じ方が違うため、物理的な放射束をそのまま光束とするのではありません。
2:不適当 均等拡散面の照度と輝度
均等拡散面の輝度はL=ρE/πです。照度について解くとE=πL/ρとなり、輝度と反射率の積には比例しません。積に比例するのは、照度と反射率から輝度を求める場合です。設問は、何を求める量にしているかを逆にしています。
3:適当 CIE標準晴天空
CIE標準晴天空は方位に対称な曇天空と異なり、太陽の位置に応じた輝度分布をもちます。太陽の周辺で明るく、天頂を挟んで太陽から約90度離れた部分で暗くなります。天空全体が一様な明るさというモデルではありません。
4:適当 UGRの対象
UGRは、主に室内の人工照明器具による不快グレアを評価する指標です。広い窓面からの昼光グレアを、そのまま同じ条件で評価するものではありません。窓のグレアには別の指標等を用い、光源の種類と評価方法を対応させます。
覚えるポイント

輝度L=反射率ρ×照度E÷π。照度E=πL÷ρ。UGRは人工照明の不快グレアを評価する指標。

この知識の出題:2017・2020・2024年

対象知識:均等拡散面では、輝度・照度・反射率の関係はL=ρE/πである。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:2番

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問8 表色系・混色・視感度

頻出度:★★★

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確認ポイント:光を足す混色と、色材が光を吸収する混色では三原色が違います。彩度と明度の数値範囲にも注意します。

中心テーマ:加法混色・減法混色。中心テーマの出題:2017・2019・2020・2021・2024・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 オストワルト表色系
オストワルト表色系は、純色量・白色量・黒色量の組合せで色を構成します。マンセル表色系のような独立した明度の属性は設けていません。「明度属性がない」は、明るさの違う色を表せないという意味ではなく、整理に使う属性の違いです。
2:適当 マンセルの彩度
マンセルの彩度Cの最大値は色相や明度によって変わり、10を超える色もあります。0〜10の尺度で表すのは明度Vです。色相H・明度V・彩度Cの3属性を区別し、数値の範囲を別の属性へ当てはめないようにしましょう。
3:不適当 加法混色と減法混色
加法混色は光を足し合わせるもので、三原色は赤・緑・青のRGBです。シアン・マゼンタ・イエローのCMYは、色材が光を吸収する減法混色の三原色です。光を足すと白へ近づき、色材を混ぜると暗くなるという向きで整理します。
4:適当 明所視の波長感度
明所視では、緑付近の約555nmで視感度が最大になります。同じ放射エネルギーの量なら、一般に赤より緑のほうが明るく感じられます。放射エネルギーが等しいことと、眼に同じ明るさに見えることは同じではありません。
覚えるポイント

加法混色はRGB(赤・緑・青)、減法混色はCMY(シアン・マゼンタ・イエロー)。マンセルの彩度は10を超えることがある。

この知識の出題:2019・2024年

対象知識:CMYは減法混色の三原色であり、光の加法混色の三原色はRGBである。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:3番

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問9 回折・距離減衰・室内吸音

頻出度:★★

問9の正解・解説を表示

確認ポイント:低音は波長が長く、障壁を回り込みやすい性質があります。障壁による減衰と、距離による減衰は分けます。

中心テーマ:回折・距離減衰・空気吸収。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2024年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 障壁の回折による減衰
低音は波長が長いため、障壁の背後へ回り込みやすく、障壁による減衰効果が小さくなります。一般に高音のほうが防音塀等で遮りやすいので、設問の高音・低音の大小が逆です。「回折しやすいほど、障壁の陰にも音が届く」と考えます。
2:適当 無限長の線音源
無限に長い線音源を自由音場で考えると、音のエネルギーは距離に反比例します。距離が2倍になるとレベル差は10log₁₀2≒3dBです。点音源の距離2倍で約6dBという関係とは異なるので、まず音源の形状を確認します。
3:適当 吸音率と平均音圧レベル
室表面積と音源パワーが同じなら、平均吸音率を2倍にすると等価吸音面積も2倍になります。拡散音場の平均音エネルギーは半分となり、10log₁₀(1/2)≒−3dBです。吸音率が2倍だから音圧レベルも半分、とは計算しません。
4:適当 普通教室の吸音
普通教室では、話し声が長く残りすぎると次の音声と重なって聞き取りにくくなります。平均吸音率約0.2を目安に吸音対策を施すことが望ましいとされます。音楽用ホールの豊かな響きと、会話の明瞭度を優先する教室の条件を分けます。
覚えるポイント

防音塀は低音より高音に有効。無限長の線音源は距離2倍で約3dB減衰。拡散音場で平均吸音率2倍なら音圧レベルは約3dB低下。

この知識の出題:2017・2021・2024年

対象知識:低音は回折しやすく、防音塀は一般に低音より高音に有効。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:1番

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問10 吸音・遮音・床衝撃音

頻出度:★★

問10の正解・解説を表示

確認ポイント:吸音は室内へ戻らない音、遮音は反対側へ通さない音に関係します。床衝撃音は軽量と重量で対策が異なります。

中心テーマ:床衝撃音。中心テーマの出題:2019・2021・2022・2024年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 開放窓の吸音率
開放窓は、理想的には音がすべて外へ透過し、室内へ反射して戻らないため、音響透過率も吸音率も1となります。吸音率には内部で吸収された分だけでなく、反対側へ透過した分も含みます。「吸音率1なら遮音も高い」という理解は誤りです。
2:適当 多孔質材料の表面被覆
多孔質材料は、細かな空隙に音を入り込ませ、粘性等によって音のエネルギーを消費します。表面を通気性の低い材料で覆うと音が入りにくくなり、特に高周波数域の吸音率が低下します。仕上げ材を選ぶときも吸音材の働きを妨げない配慮が必要です。
3:適当 壁への入射角と遮音
単層壁への平面波入射を質量則の範囲で考えると、垂直入射で遮音性能が高く、斜め入射では低くなる傾向があります。入射角によって壁が音を受ける条件が変わるためです。実際には共振やコインシデンス等もありますが、設問は一般的な入射角の関係を問います。
4:不適当 コルクと重量床衝撃音
コルクなどの柔らかい床仕上げは、物の落下等の軽量床衝撃音には有効です。一方、飛び跳ねのような重量床衝撃音は床構造全体の振動が関係し、表面材だけで十分な低減を期待できません。重量衝撃への対策にはスラブの剛性なども重要です。
覚えるポイント

吸音率は内部吸収+透過を入射で割る。柔らかい床仕上げは主に軽量床衝撃音に有効。重量床衝撃音には床構造の対策が重要。

この知識の出題:2021・2024年

対象知識:柔らかい床仕上げ材だけでは、重量床衝撃音の大幅な低減を期待できない。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:4番

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問11 図で読む空調方式A・B

頻出度:★★★

問11の正解・解説を表示

確認ポイント:図中のOA=外気、RA=還気、SA=給気です。コイルが各機器に1つという条件と、外気・還気の通り道を確認します。

中心テーマ:外気冷房・ナイトパージ。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2024・2025・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 変風量と搬送動力
図ではA・Bともに変風量装置をもち、負荷に応じて給気風量を調整できます。ファンの回転数等を適切に制御すれば、必要風量の減少に合わせて搬送動力も抑えられます。風量調整機構があることと、その運転制御を組み合わせて考えます。
2:適当 低負荷時の外気量
変風量方式は室内負荷が小さいと風量を減らすため、外気の導入量も減って必要換気量を下回ることがあります。Bでも外調機からの外気が変風量装置を通る図の条件なので、不足の可能性があります。最低風量や外気量を維持する制御が必要です。
3:適当 湿度の独立した調整
Aは各空調機の1つのコイルで温度・湿度に関係する処理を行うため、湿度だけを細かく独立調整しにくい構成です。Bは外調機で外気の湿分を処理し、末端のターミナルで室内の温度負荷を調整できます。図のコイル数の条件も踏まえて判断します。
4:不適当 方式Aの外気冷房
Aの空調機にも外気OAと還気RAの経路があり、適切な外気導入量・ダンパー等の制御により外気冷房を行えます。外調機が独立しているBだけに限られる機能ではありません。設備名称だけで不可能と決めず、空気の流れと制御の可能性を確認します。
覚えるポイント

Aはゾーンの空調機で外気と還気を扱う。Bは外調機とターミナル空調機を組み合わせる。外気冷房ができるかは、外気の導入経路と制御で考える。

この知識の出題:2024年

対象知識:外気と還気の経路をもつ空調機でも、適切な制御で外気冷房を行える。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問12 空調・ガラリ・煙突効果・排煙

頻出度:★★

問12の正解・解説を表示

確認ポイント:熱源の方式だけで、利用者ごとの調整ができないとは判断できません。機器の構成と末端の制御を分けて考えます。

中心テーマ:個別分散・パーソナル空調。中心テーマの出題:2019・2021・2024・2026年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 中央熱源とパーソナル空調
中央熱源は、冷温水等を中央でつくる方式を示します。末端機器・吹出口等を個別に制御すれば、利用者ごとの要望に対応するパーソナル空調を構成できます。熱源を集中させることと、室内の制御まで一律にすることを混同した点が誤りです。
2:適当 外気取入れガラリの面積
外気取入れガラリは、雨水等を吸い込みにくくするため、一般に排気側より低い通過風速で計画します。同風量ならQ=vAの関係から、風速vを小さくするほど必要面積Aは大きくなります。風量が同じだから面積も同じ、とは限りません。
3:適当 冬期の煙突効果
冬は室内が屋外より暖かいため、竪穴等で空気が上昇する煙突効果が生じます。高層建物では低層側から外気が入り、高層側から室内空気が出る傾向が強くなります。この自然の圧力差が機械換気に重なり、給排気のバランスに影響します。
4:適当 隣接区画の排煙方式
防煙垂れ壁だけで隣接する区画に自然排煙と機械排煙を混在させると、機械排煙の吸引によって他区画から煙を引き込む等のおそれがあります。そのため一般に、この隣接条件で異なる方式を採用しません。排煙方式を区画単独ではなく相互の圧力関係で考えます。
覚えるポイント

中央熱源でも末端制御でパーソナル空調が可能。同風量なら低い通過風速ほどガラリ面積が大きい。冬の高層建物は下部から吸気・上部から排気。

この知識の出題:2019・2024年

対象知識:中央熱源方式でも末端機器の制御によってパーソナル空調を構成できる。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問13 事務所の空調負荷と換気計画

頻出度:★★★

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確認ポイント:最大負荷で設備容量を決めるだけでなく、普段の運転負荷で効率よく動かせるかを確認します。

中心テーマ:空調負荷・設計外気条件。中心テーマの出題:2017・2020・2022・2023・2024・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 エアフローウィンドウ
エアフローウィンドウは、窓のガラス間等に空気を流して日射熱を除去し、室内側の窓面温度を改善する方式です。設問のように下部から室内空気を吸い、上部から排気することで、窓際の温熱環境を整えます。窓際の負荷を室内へそのまま放出しない工夫です。
2:適当 OA機器の発熱
事務室のOA機器発熱15W/m²は、代表的な設計値として妥当です。実際には機器の台数・消費電力・稼働率等から見積もります。サーバールームのような高発熱用途を一般事務室と同じ値にせず、室の用途と運用条件に合わせて算定します。
3:不適当 ピーク負荷と部分負荷
事務室の冷房負荷は日射・外気温・在室人数・OA機器の使用等で変化します。ピーク負荷で必要容量を確保するだけでなく、年間の多くを占める部分負荷時の効率や台数制御も考慮します。設問の「年間を通して安定」「部分負荷を考慮せず」が誤りです。
4:適当 駐車場の誘引誘導換気
誘引誘導方式は、ジェット等の気流で駐車場内の空気を排気側へ導く方式です。大きなダクトを減らし、設置スペースや経済性に利点があります。ただし排気ガスを十分排出できることが前提で、気流が届かない滞留部分をつくらない計画が必要です。
覚えるポイント

事務所の冷房負荷は季節・時刻・人数・機器使用で変動する。ピーク負荷と、年間の部分負荷運転の両方を考慮する。

この知識の出題:2017・2020・2024年

対象知識:熱源設備はピーク負荷だけでなく、部分負荷時の運転効率も考慮して計画する。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:3番

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問14 給水量・雑用水・給湯

頻出度:★★

問14の正解・解説を表示

確認ポイント:用途・在勤者数・節水器具の条件を確認して給水量を選びます。水量と給湯能力の単位も揃えます。

中心テーマ:給水量・用途別水量。中心テーマの出題:2020・2021・2024年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 節水器具と設計給水量
節水器具を使う事務所の代表的な設計給水量は、在勤者1人1日当たり40〜60L程度です。設問の120〜150Lはこの用途・条件の一般的な目安として過大です。人数を掛ける前に、住宅・病院等の別用途の原単位を使っていないか確認します。
2:適当 飲用水と雑用水の比率
事務所では便器の洗浄等が水使用の大きな割合を占めます。飲用水と雑用水を分ける場合、飲用30〜40%・雑用60〜70%程度という比率は代表的な計画値です。実際の用途・器具構成を確認することが前提で、すべての建物に同じ比率を適用するものではありません。
3:適当 瞬間式給湯機の号数
瞬間式給湯機の1号は、1分間に1Lの水を25℃上昇させる能力です。たとえば24号なら、温度差25℃の条件で概ね24L/分に対応します。同じ号数でも給水温度と使用温度の差が大きい冬は、取り出せる湯量が少なくなります。
4:適当 貯湯温度と衛生管理
循環式の中央給湯では、レジオネラ属菌の増殖を抑えるため、貯湯槽内を60℃以上に維持します。末端温度、循環、滞留、清掃なども併せて管理します。槽内だけを高温にして終わりではなく、系統全体で水が滞留しにくい運用を行うことが重要です。
覚えるポイント

節水器具を使う事務所の給水量は40〜60L/(人・日)程度が代表的な目安。給湯器1号=1L/分を25℃昇温する能力。貯湯は60℃以上。

この知識の出題:2024年

対象知識:節水器具を使う事務所の設計給水量として120〜150L/(人・日)は一般に過大。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

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問15 排水再利用・排水槽・雨水計量

頻出度:★★★

問15の正解・解説を表示

確認ポイント:排水槽は吸込みピットへ排水を集め、清掃できる構造にします。勾配が大きければ無条件に良いわけではありません。

中心テーマ:排水槽・排水温度・ディスポーザ。中心テーマの出題:2018・2021・2024・2025・2026年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 厨房排水の再利用
厨房排水は油脂や有機物が多いため、その性質に応じた油脂除去・処理等が必要です。適切に処理して再利用水の水質条件を満たせるなら、原水に利用できます。厨房由来だから一律に利用できないのではなく、処理方法と再利用先の条件を確認します。
2:不適当 排水槽の底部勾配
排水槽の底部は、一般に1/15以上程度の勾配を設けて吸込みピットへ排水を集めます。設問の1/5は標準的な計画に比べて急で、槽が不必要に深くなる等の問題があります。勾配をつける方針は合っていますが、適切な代表値を取り違えています。
3:適当 清掃用マンホール
排水槽は定期的に清掃・点検できることが必要です。有効内径60cmの防臭密閉型マンホールを2か所設ける計画は、出入りや清掃時の作業に配慮したものです。臭気を抑える密閉性と、保守作業のためのアクセスを両立させます。
4:適当 雨水使用量の計量
雨水を便器洗浄等に使うと、上水の量水器を通らずに公共下水道へ流れる水が生じます。その排水が料金の対象となる地域では、雨水使用量を別に計測する必要があります。雨水は無料の原水でも、排水処理の料金まで不要になるとは限りません。
覚えるポイント

排水槽底部の勾配は一般に1/15以上が目安で、1/5を標準としない。清掃用マンホールは防臭密閉型。再利用水の原水に応じて処理を選ぶ。

この知識の出題:2024年

対象知識:排水槽底部の勾配の代表的な目安は1/15以上で、1/5を標準としない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

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問16 受電方式・非常照明・接地

頻出度:★★

問16の正解・解説を表示

確認ポイント:高圧設備の接地と、一般の低圧機器の接地を区別します。受電方式の信頼性は、故障時に供給経路を確保できるかで考えます。

中心テーマ:接地・保護接地。中心テーマの出題:2017・2024・2025年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 信頼度の高い受電方式
2回線受電やスポットネットワーク方式は、一部の電源系統が停止しても供給を継続しやすく、受電の信頼度を高められます。複数の供給経路や変圧器を適切に構成することが重要です。超高層ビルのように停電の影響が大きい用途で検討します。
2:適当 非常照明の電源別置型
電源別置型は、多数の非常照明器具へ共通の予備電源から給電する方式です。器具ごとに蓄電池を交換する電源内蔵型に比べ、大規模施設では集中管理や保守上の利点があります。配線や設備全体の規模も含め、経済性を判断します。
3:適当 単相3線式100/200V
単相3線式100/200Vでは、中性線と外側の線の間で100V、外側2線の間で200Vを使えます。照明・一般コンセント等の100V負荷と、200V負荷の両方に対応するため、中小規模の事務所でも広く用います。中性線の役割を含めて整理します。
4:不適当 住宅コンセントの接地
一般の低圧住宅コンセントに接続する機器の保護接地はD種接地工事です。A種は主に高圧・特別高圧機器等で用いる区分なので、設問は用途に合いません。接地はすべて同じ種類ではなく、対象の機器や電圧等に応じて選ぶことがポイントです。
覚えるポイント

一般の住宅用低圧コンセントの接地はD種。単相3線式は100Vと200Vを使える。多数の非常照明は電源別置型で集中管理しやすい。

この知識の出題:2024年

対象知識:一般の住宅の低圧コンセントに接続する機器の保護接地はD種である。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問17 電圧区分・力率・発電・地中電線

頻出度:★★★

問17の正解・解説を表示

確認ポイント:低圧の上限は交流と直流で違います。国内法令の区分を、IECの区分と取り違えないようにします。

中心テーマ:配電方式・電圧降下・電圧区分。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2023・2024・2025年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 国内の低圧区分
2024年の国内の電気設備技術基準では、低圧の上限は交流600V以下、直流750V以下です。交流750Vを低圧とする記述は、直流の値を交流に当てはめています。IECの交流1,000V以下・直流1,500V以下という区分とも混同しないようにします。
2:適当 進相コンデンサ
モーター等の誘導性負荷は遅れ無効電力を消費します。進相コンデンサが進み無効電力を供給してこれを補償すると、同じ有効電力を送るための電流を減らし、力率を改善できます。電圧を上げる装置や、電力を蓄えて使う蓄電池とは役割が異なります。
3:適当 ガスタービン発電
ガスタービンは連続回転する機械で、同じ出力のディーゼル機関に比べて振動が小さく、機器をコンパクトにしやすい特徴があります。一方、燃焼用に必要な空気量は多くなります。機械の設置面積だけでなく、吸排気の経路・開口も計画します。
4:適当 直接埋設の土被り
車両荷重等を受ける場所に地中電線路を直接埋設する場合、原則として土被り1.2m以上を確保します。これは直接埋設式についての条件です。管路式・暗渠式など、別の施設方式の深さ条件へそのまま当てはめないようにします。
覚えるポイント

2024年の国内法令では、低圧は交流600V以下・直流750V以下。進相コンデンサは遅れ無効電力を補償し力率を改善。

この知識の出題:2019・2024年

対象知識:2024年の国内法令の低圧区分は交流600V以下・直流750V以下である。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

出題年度・改正の注意:国内法令の低圧は交流600V以下・直流750V以下。IECの交流1,000V・直流1,500Vとは異なるので混同しないでください。

正解:1番

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問18 スプリンクラー・散水・泡・消火栓

頻出度:★★★

問18の正解・解説を表示

確認ポイント:消防隊が使う設備と、在館者の初期消火設備を分けます。操作人数も設置場所に合うか確認しましょう。

中心テーマ:消火栓・連結送水・消防用水。中心テーマの出題:2019・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 予作動式スプリンクラー
予作動式は、火災感知器が作動して予作動弁を開き、配管に水を送ります。その後、熱で開放した閉鎖型ヘッドから放水します。配管やヘッドの損傷だけで直ちに大量の水が出る事故を抑える方式で、感知器作動だけで全ヘッドから散水する開放型とは違います。
2:適当 連結散水設備
連結散水設備は、消防隊が消防ポンプ車から送水し、主に地階等の天井面に設けた散水ヘッドから水を出す設備です。各階の放水口にホースをつないで使う連結送水管と区別します。水を受ける入口だけでなく、出口がヘッドか放水口かで整理します。
3:適当 泡消火設備
泡は液体燃料の表面を覆い、空気中の酸素との接触や可燃性蒸気の発生を抑えて消火します。油火災を想定する駐車場・自動車整備場等に適した設備です。水を直接かけるだけでは扱いにくい液体燃料火災に対応する点を覚えます。
4:不適当 病院・ホテルの屋内消火栓
一般の1号消火栓は通常2人での操作を想定します。病院やホテルなどでは、1人で扱いやすい2号又は広範囲型2号を一般に採用します。設問は初期消火という目的は合っていますが、在館者が操作しやすい種類の選択を取り違えています。
覚えるポイント

予作動式は感知器で配管へ送水し、開いた閉鎖型ヘッドから放水。病院・ホテル等では1人で扱いやすい2号消火栓等を一般に採用。

この知識の出題:2024年

対象知識:病院やホテルの初期消火には、1人で操作しやすい2号消火栓等を一般に採用する。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問19 昇降機の管制・自然冷媒・耐震

頻出度:★★★

問19の正解・解説を表示

確認ポイント:地震時と火災時ではエレベーターを停止させる階が異なります。通常時の防振と地震時の移動制限も両立させます。

中心テーマ:エレベーター計画・管制運転。中心テーマの出題:2017・2018・2020・2021・2022・2024・2025・2026年(10年中8年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:不適当 地震時の乗用エレベーター
地震時管制運転は、一般に最寄りの停止可能階へ速やかに停止し、乗客が降りられるようにします。地震を感知したから避難階まで長く走行する、という計画ではありません。避難階に帰着して休止する火災時管制の考え方と混同した点が誤りです。
2:適当 非常用エレベーターの速度
非常用エレベーターは消防活動等に用いるため、籠の定格速度を60m/分以上とします。これは毎秒に換算すると1m/s以上です。通常の乗用エレベーターのサービス性だけで決める速度と、非常用設備の最低条件を分けて覚えます。
3:適当 自然冷媒
自然冷媒にはアンモニア、二酸化炭素、水などがあります。フロンに代わる選択肢ですが、冷媒ごとに毒性・可燃性・運転圧力等の特性が異なります。「自然」と付くから使用条件を考えなくてよいのではなく、用途と機器に合わせて選定します。
4:適当 防振架台の耐震ストッパ
防振架台は通常運転時の振動を建物へ伝えにくくします。一方、耐震ストッパは地震時の大きな移動を制限するため、普段は触れない範囲で隙間をできるだけ小さくします。常時接触させると防振機能を妨げ、隙間が大きすぎると地震時の移動が増えます。
覚えるポイント

地震時は最寄りの停止可能階、火災時は避難階への帰着が基本。非常用エレベーターの定格速度は60m/分以上。

この知識の出題:2017・2024年

対象知識:地震時管制運転では、避難階ではなく最寄りの停止可能階へ停止する。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問20 環境性能評価とデマンドレスポンス

頻出度:★★

問20の正解・解説を表示

確認ポイント:制度名ごとの主な評価対象を整理します。LEEDにも室内環境の項目はありますが、健康・ウェルネスを中心とするWELLとは異なります。

中心テーマ:LEED・WELL。中心テーマの出題:2018・2020・2024年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容と解説
1:適当 BELS
BELSは、新築・既存の建築物を対象に、第三者評価機関が省エネルギー性能を評価・表示する制度です。建物の環境性能をすべて一つの指標で総合評価する制度とは対象が異なります。名称と主な評価範囲を対応させて覚えましょう。
2:適当 CASBEE
CASBEEは、環境品質と環境負荷の両面から総合的な環境性能を評価するツール群です。建物だけでなく、街区や都市を対象とするものもあります。用途に応じた評価ツールを使うため、すべてが同じ評価範囲・項目というわけではありません。
3:不適当 LEEDとWELL
健康・ウェルネスに重点を置くのはWELLです。LEEDはエネルギー、水、材料、敷地、室内環境等を含む総合的な環境評価を行います。LEEDにも健康に関係する項目はありますが、設問の中心的な説明はWELLを取り違えています。
4:適当 DRの仕組み
DRは、電力需要側が需給状況に合わせ、使う時刻や量を調整する仕組みです。需要が大きい時間に使用を抑えるほか、再生可能エネルギーの供給が多い時間へ使用を移す方法もあります。発電側だけを調整するのではなく、需要側の運用を変える点が特徴です。
覚えるポイント

BELS=省エネ性能の第三者評価。CASBEE=総合環境性能。LEED=総合的な環境評価。WELL=健康・ウェルネス。DR=需要側の使用調整。

この知識の出題:2024年

対象知識:健康・ウェルネスに重点を置くのはWELLであり、LEEDは総合的な環境評価である。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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全20問の正解番号

正解番号の一覧を表示
問題 正解 問題 正解
問1 2 問11 4
問2 4 問12 1
問3 2 問13 3
問4 4 問14 1
問5 3 問15 2
問6 1 問16 4
問7 2 問17 1
問8 3 問18 4
問9 1 問19 1
問10 4 問20 3

本記事は独自に作成した学習用解説です。問題文・図表の全文は掲載していません。正解番号は試験センターの公表資料と照合しています。制度・設計標準等は2024年の設問の指定年度・条件に沿って確認し、今後の受験では適用される資料の版や改正内容も確認してください。