令和7年度(2025年)の一級建築士試験「学科Ⅳ・構造」について、全30問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。

公式の試験問題や手元の問題集と照らしてご利用ください。

公式PDFを探す場合は、Googleなどの検索欄に、次のキーワードを入力してください。

建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 令和7年 構造

問題文・図表の全文は掲載していません。図を使う問1〜6は、問題の図と見比べて読んでください。法令は原則2025年1月1日現在とし、試験で指定された2025年4月1日施行の改正規定を含めて解説しています。

問1・2・3・6は正しい値・関係を選びます。他の問題は、設問に従い誤り又は最も不適当な記述を選びます。

頻出度の見方(2017〜2026年の10年分)

★★★:頻出(5年以上)/★★:そこそこ出題(2〜4年)/★:出題が少ない(1年)。各問の正誤判断に関わる中心テーマを一つ選び、出題年度数で表示しています。同じ年度に複数あっても1年として数えます。独自のテーマ分類による整理です。

解説内の「この知識の出題」は、さらに細かな同じ知識・判断方法を確認できる年度です。中心テーマの星とは集計範囲が異なります。法改正等で条件が変わる場合があり、星の少ない問題も学習対象です。

問1 偏心圧縮と断面の応力度分布

頻出度:★★★

問1の正解・解説を表示

確認ポイント:圧縮の平均成分と、曲げで増減する成分に分けます。

中心テーマ:曲げ応力度と断面性能。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2024・2025・2026年(10年中9年)。

平均と増減に分ける4ステップ
  1. 平均圧縮:(σ+3σ)/2=2σ=P/A。
  2. 曲げによる増減:(3σ−σ)/2=σ=Pe/Z。
  3. 両式の比:(Pe/Z)/(P/A)=eA/Z=6e/D=1/2。
  4. e=D/12。Bは約分され、高さhもこの計算には残りません。

図のDは応力度が変化する方向の断面寸法です。梁せい等の記号を思い込みで入れ替えないようにします。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:正しい値 D/12
応力度の平均は2σ、曲げによる増減は±σです。A=BD、Z=BD²/6を用いると6e/D=1/2となり、e=D/12が一致します。
選択肢1の式・原理・確認先:断面応力度の重ね合わせ:σ=P/A±Pe/Z、矩形A=BD・Z=BD²/6。確認対象:D/12
2:異なる値 D²/(12B)
本問の曲げ方向の断面寸法はDです。Z/A=D/6なので、幅Bを分母に入れたD²/(12B)は本問の応力度比から得られません。
選択肢2の式・原理・確認先:断面応力度の重ね合わせ:σ=P/A±Pe/Z、矩形A=BD・Z=BD²/6。確認対象:D²/(12B)
3:異なる値 D/6
e=D/6では曲げ成分が平均圧縮と等しくなり、一方の縁の応力度が0になります。図のσと3σの分布には一致しません。
選択肢3の式・原理・確認先:断面応力度の重ね合わせ:σ=P/A±Pe/Z、矩形A=BD・Z=BD²/6。確認対象:D/6
4:異なる値 D²/(6B)
断面の幅Bではなく曲げ方向寸法Dで偏心を評価します。正しいeはD/12であり、D²/(6B)ではありません。
選択肢4の式・原理・確認先:断面応力度の重ね合わせ:σ=P/A±Pe/Z、矩形A=BD・Z=BD²/6。確認対象:D²/(6B)
覚えるポイント

平均は2σ、曲げ成分は±σ。曲げ成分÷平均成分=6e/Dから、e=D/12です。

この知識の出題:2025年

対象知識:矩形断面で両縁の圧縮応力度がσと3σなら、偏心距離はD/12となる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

目次に戻る

問2 片持梁と張出し梁のたわみ

頻出度:★★★

問2の正解・解説を表示

確認ポイント:梁Bは左端ピン・中間ローラー・右端自由の張出し梁です。

中心テーマ:梁・架構の弾性たわみ。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2025・2026年(10年中9年)。

張出し部分だけを見ない

Aは片持梁なのでδ_A=Pl³/(3EI)。Bは、左端から距離lの位置にも支点があります。

単位荷重法δ=∫Mm/(EI)dxで計算すると、Bの支点間の寄与がPl³/(3EI)、張出し部の寄与もPl³/(3EI)。したがってδ_B=2Pl³/(3EI)、δ_A:δ_B=1:2です。

支点間にも曲げが生じることで、中間支点で梁が回転し、自由端のたわみが増えます。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる関係 1:1
AはPl³/(3EI)、Bは2Pl³/(3EI)です。同じたわみになる1:1ではありません。
選択肢1の式・原理・確認先:単位荷重法:δ=∫Mm/(EI)dx。支点間と張出し部を分ける。確認対象:1:1
2:正しい関係 1:2
Bは支点間の曲げに伴う回転と張出し部分自身の曲げが加わります。Aの2倍になるので、A:B=1:2です。
選択肢2の式・原理・確認先:単位荷重法:δ=∫Mm/(EI)dx。支点間と張出し部を分ける。確認対象:1:2
3:異なる関係 1:3
Bの全長が2lでも、全体を長さ2lの片持梁とみなせません。実際の支点位置で積分すると比は1:2です。
選択肢3の式・原理・確認先:単位荷重法:δ=∫Mm/(EI)dx。支点間と張出し部を分ける。確認対象:1:3
4:異なる関係 1:4
長さの比だけを3乗して順位を決めず、支点間と張出し部を分けます。各部分の寄与がPl³/(3EI)ずつで、BはAの2倍です。
選択肢4の式・原理・確認先:単位荷重法:δ=∫Mm/(EI)dx。支点間と張出し部を分ける。確認対象:1:4
覚えるポイント

Bのたわみには張出し部分の曲げだけでなく、支点位置での回転も効きます。AとBは1:2です。

この知識の出題:2025年

対象知識:片持梁と中間支点のある張出し梁の自由端たわみを比較すると本問では1:2となる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

目次に戻る

問3 閉じたラーメンの塑性崩壊荷重

頻出度:★★★

問3の正解・解説を表示

確認ポイント:接合部ごとに、先に全塑性モーメントに達する部材端を探します。

中心テーマ:塑性ヒンジとラーメンの崩壊荷重。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2022・2023・2025年(10年中6年)。

どの部材端が先に塑性化するか
角 接続部材のMpの比較(kN・m) 支配値
左上 柱600/梁200 200
左下 柱600/梁400 400
右上 柱100/梁200 100
右下 柱100/梁400 100

高さ4mの側方への機構で水平変位δ=4θとすると、各塑性ヒンジの相対回転はθ。P×4θ=(200+400+100+100)θより、P=200kNです。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる値 100kN
本問の塑性仕事は800θ、荷重点変位は4θです。100kNでは外力仕事が不足します。
選択肢1の式・原理・確認先:仮想仕事:外力仕事Pδ=Σ(Mp×塑性ヒンジの相対回転角)。確認対象:100kN
2:正しい値 200kN
左上200、左下400、右上100、右下100kN・mの塑性ヒンジが支配します。P×4θ=800θよりP=200kNです。
選択肢2の式・原理・確認先:仮想仕事:外力仕事Pδ=Σ(Mp×塑性ヒンジの相対回転角)。確認対象:200kN
3:異なる値 300kN
左柱の600kN・mを、そのまま左側のヒンジ耐力に使いません。先に梁端の200と400kN・mに達するため、300kNにはなりません。
選択肢3の式・原理・確認先:仮想仕事:外力仕事Pδ=Σ(Mp×塑性ヒンジの相対回転角)。確認対象:300kN
4:異なる値 450kN
強い部材の全塑性モーメントを重ねて加えるのではなく、成立する崩壊機構で仕事を計算します。得られる荷重は200kNです。
選択肢4の式・原理・確認先:仮想仕事:外力仕事Pδ=Σ(Mp×塑性ヒンジの相対回転角)。確認対象:450kN
覚えるポイント

柱と梁のどちらが先に塑性化するかを確認し、外力の仕事=塑性ヒンジの仕事で解きます。

この知識の出題:2025年

対象知識:本問の四つの塑性ヒンジの仕事から崩壊荷重200kNを求める。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

目次に戻る

問4 筋かい付き2層架構の断面力

頻出度:★★★

問4の正解・解説を表示

確認ポイント:1階の筋かいは、2階の荷重と屋上の荷重の両方を支えます。

中心テーマ:骨組のつり合いと断面力。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)。

上から下へ力を追う
  1. 2階の層せん断力は3P。左右柱で等分して各3P/2。
  2. 柱長3mで反曲点が中央なので、柱端M=(3P/2)×(3/2)=9P/4。
  3. 梁幅4mより梁Bのせん断力は(9P/4+9P/4)/4=9P/8。
  4. 1階は3P+P=4Pを筋かいが負担。3:4:5の斜材なのでN_E×4/5=4P、N_E=5P。
  5. 筋かいの鉛直成分は3P。柱Cは引張9P/8、Dは圧縮9P/8+3P=33P/8。大きさの比は3:11。
選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 柱Aと梁Bのせん断力比
2階の左右柱は3Pを等分し、柱Aのせん断力は3P/2。梁Bのせん断力は9P/8なので、比は4:3です。
選択肢1の式・原理・確認先:節点の力・モーメントのつり合い、層せん断力=その層より上の水平荷重の合計。確認対象:柱Aと梁Bのせん断力比
2:適当 柱と梁の最大曲げモーメント
2階柱の各端の曲げモーメントは9P/4。剛接合部で梁端に同じ大きさが伝わり、最大値は等しくなります。
選択肢2の式・原理・確認先:節点の力・モーメントのつり合い、層せん断力=その層より上の水平荷重の合計。確認対象:柱と梁の最大曲げモーメント
3:不適当 1階柱C・Dの軸力比
柱Cは引張9P/8、柱Dは圧縮33P/8で、大きさの比は3:11です。方向が逆であることも確認します。
選択肢3の式・原理・確認先:節点の力・モーメントのつり合い、層せん断力=その層より上の水平荷重の合計。確認対象:1階柱C・Dの軸力比
4:適当 筋かいEの引張軸力
1階の層せん断力は屋上3Pと2階Pの合計4P。筋かいの水平成分は軸力の4/5なので、引張軸力は5Pです。
選択肢4の式・原理・確認先:節点の力・モーメントのつり合い、層せん断力=その層より上の水平荷重の合計。確認対象:筋かいEの引張軸力
覚えるポイント

1階の層せん断力は4P。筋かい軸力5P、柱C・Dの軸力の大きさの比は3:11です。

この知識の出題:2025年

対象知識:本問の1階柱の軸力の大きさの比は3:11で、柱Cは引張・柱Dは圧縮となる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問5 荷重分布が異なるトラスの軸力

頻出度:★★★

問5の正解・解説を表示

確認ポイント:斜材を含む層より上にある水平荷重を合計します。

中心テーマ:トラスの軸方向力。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)。

「その層より上」の荷重を合計

45度斜材ならN=Q/sin45°=√2Q。左側の中段のQは3PなのでB=3√2P。右側の中段は上の二つの荷重P+Pを受けるため、Q=2P、D=2√2Pです。中段より下の荷重は中段のQに加えません。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 Aの軸力+3P
左側トラスの最上段で、屋上の水平力3Pを斜材と柱が伝達します。節点の鉛直つり合いからAは引張3Pです。
選択肢1の式・原理・確認先:節点法と切断法:ΣX=0、ΣY=0、45度斜材の水平成分=N/√2。確認対象:Aの軸力+3P
2:適当 Bの軸力+3√2P
左側は中段より上の水平力も3P。45度斜材の水平成分から、Bは引張3√2Pです。
選択肢2の式・原理・確認先:節点法と切断法:ΣX=0、ΣY=0、45度斜材の水平成分=N/√2。確認対象:Bの軸力+3√2P
3:適当 Cの軸力+P
右側の最上段の水平力はP。屋上節点の鉛直方向のつり合いから、Cは引張Pです。
選択肢3の式・原理・確認先:節点法と切断法:ΣX=0、ΣY=0、45度斜材の水平成分=N/√2。確認対象:Cの軸力+P
4:不適当 Dの軸力+√2P
Dがある中段には、屋上のPとその下のPの合計2Pが流れます。Dは引張2√2Pなので、√2Pという値が誤りです。
選択肢4の式・原理・確認先:節点法と切断法:ΣX=0、ΣY=0、45度斜材の水平成分=N/√2。確認対象:Dの軸力+√2P
覚えるポイント

右側トラスの中段では上からP+P=2P。斜材Dは引張2√2Pとなり、選択肢4が誤りです。

この知識の出題:2025年

対象知識:中段より上の水平荷重を合計し、45度斜材Dの引張軸力2√2Pを求める。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

目次に戻る

問6 支点条件と柱の弾性座屈

頻出度:★★★

問6の正解・解説を表示

確認ポイント:水平移動ができるか、端部が回転できるかを別々に読みます。

中心テーマ:長柱の弾性座屈。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。

実際の長さと座屈長さを区別
柱 実長 変形の条件 座屈長さ
A h 脚はピン、上端は回転拘束・横移動可 2h
B 2h 脚はピン、上端は回転・横移動とも拘束 約1.4h
C 2h 脚は固定、上端は回転拘束・横移動可 2h

Pₑ=π²EI/l_k²。AとCは同じ、Bは座屈長さが短いため大きくなります。ピンは回転を許す支持、固定端は回転も拘束する支持です。「上端が横に動く」ことと「上端が回転する」ことは別です。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる関係 P_A=P_B<P_C
AとBの座屈長さは等しくありません。Aの2hに対し、Bは約1.4hなので、Bの座屈荷重が大きくなります。
選択肢1の式・原理・確認先:オイラー座屈:Pₑ=π²EI/l_k²。l_kは端部回転と横移動の拘束から決定。確認対象:P_A=P_B<P_C
2:正しい関係 P_A=P_C<P_B
AとCの座屈長さはともに2h、Bは約1.4h。同じEIでは荷重が座屈長さの2乗に反比例するため、この関係が正しいです。
選択肢2の式・原理・確認先:オイラー座屈:Pₑ=π²EI/l_k²。l_kは端部回転と横移動の拘束から決定。確認対象:P_A=P_C<P_B
3:異なる関係 P_B<P_A=P_C
Bは上端の水平移動が拘束され、座屈長さがA・Cより短いため、最小ではなく最大の荷重になります。
選択肢3の式・原理・確認先:オイラー座屈:Pₑ=π²EI/l_k²。l_kは端部回転と横移動の拘束から決定。確認対象:P_B<P_A=P_C
4:異なる関係 P_C<P_A=P_B
Cは実長2hですが、両端の回転が拘束され、横移動が可能な条件です。座屈長さは2hで、Aと同じ荷重になります。
選択肢4の式・原理・確認先:オイラー座屈:Pₑ=π²EI/l_k²。l_kは端部回転と横移動の拘束から決定。確認対象:P_C<P_A=P_B
覚えるポイント

座屈長さはAが2h、Bが約1.4h、Cが2h。同じEIなら座屈長さが短いBの荷重が最大です。

この知識の出題:2017・2020・2024・2025年

対象知識:端部の回転・横移動の拘束を分けて座屈長さを比較する。

2017〜2026年の10年中4年に出題。

正解:2番

目次に戻る

問7 地下地震力・地盤種別・Ai分布

頻出度:★★

問7の正解・解説を表示

確認ポイント:地下部分の水平震度は、深くなるほどどう変わるか確認します。

中心テーマ:地下部分の地震力。中心テーマの出題:2019・2023・2025年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 地下部分の深さと水平震度
地下部分の水平震度は、地盤面から深いほど小さくなる扱いです。「深くなるほど大きい」は逆です。
選択肢1の式・原理・確認先:建築基準法施行令88条4項:k≧0.1(1−H/40)Z、Hは深さ20mで上限
2:適当 長周期の建物と地盤種別
長い周期の範囲では、第三種地盤の振動特性係数Rtが第一種地盤より大きく、同じ他条件なら地上の地震力も大きくなる傾向です。
選択肢2の式・原理・確認先:建築基準法施行令88条(地震力)、昭和55年建設省告示1793号(Rt・Ai・地下水平震度)。確認対象:長周期の建物と地盤種別
3:適当 Aiと高さ・周期
Aiは一般に上階ほど大きく、周期が長いほど上階側への分布の増大が大きくなります。最下層などの扱いは式で確認します。
選択肢3の式・原理・確認先:建築基準法施行令88条(地震力)、昭和55年建設省告示1793号(Rt・Ai・地下水平震度)。確認対象:Aiと高さ・周期
4:適当 必要保有耐力のC₀
必要保有水平耐力を求めるための地震力では、C₀は1.0以上です。通常の許容応力度計算で用いる0.2以上と区別します。
選択肢4の式・原理・確認先:建築基準法施行令88条3項(必要保有水平耐力の計算に用いるC₀は1.0以上)
覚えるポイント

地下では深いほど水平震度は小さくなります。地上の高さ方向のAi分布とは分けて覚えます。

この知識の出題:2025年

対象知識:地下部分では地盤面から深いほど設計水平震度は小さくなる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

目次に戻る

問8 風圧力と速度圧の高さ依存

頻出度:★★★

問8の正解・解説を表示

確認ポイント:q=0.6EV₀²と、Eの中に含まれる高さ・地表面粗度の影響を分けます。

中心テーマ:風圧力の速度圧と補正係数。中心テーマの出題:2019・2020・2023・2025・2026年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 風力係数と建物形状
風洞試験によらない場合、告示等で定める建物の断面・平面形状に応じた風力係数を用います。形状による風の作用の違いを反映する値です。
選択肢1の式・原理・確認先:建築基準法施行令87条、平成12年建設省告示1454号(E・V₀・風力係数)。確認対象:風力係数と建物形状
2:適当 外装材と構造骨組の風圧
外装材は局部のピーク風圧を受けます。骨組では広い面に作用する力を扱うため、単位面積当たりの値は一般に外装材より小さくなります。
選択肢2の式・原理・確認先:建築基準法施行令87条、平成12年建設省告示1454号(E・V₀・風力係数)。確認対象:外装材と構造骨組の風圧
3:適当 ガスト影響係数
Gfは平均的な風の作用に対して、風の時間変動と建物の応答による最大の作用を評価する係数です。
選択肢3の式・原理・確認先:建築基準法施行令87条、平成12年建設省告示1454号(E・V₀・風力係数)。確認対象:ガスト影響係数
4:不適当 速度圧と高さH
q=0.6EV₀²で、E=Er²Gf。Erは高さと地表面粗度区分により変わるため、qを一律にHの平方根に比例させる説明は誤りです。
選択肢4の式・原理・確認先:令87条2項、平成12年建設省告示1454号第1:q=0.6EV₀²、E=Er²Gf
覚えるポイント

速度圧はHの平方根に一律に比例しません。地表面粗度区分、平均風速の高さ方向分布、ガスト影響を確認します。

この知識の出題:2025年

対象知識:骨組用速度圧を高さHの平方根に一律比例とすることはできない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

目次に戻る

問9 木造の柱・筋かい・基礎の仕様

頻出度:★

問9の正解・解説を表示

確認ポイント:仕様規定による布基礎の底盤厚さを確認します。

中心テーマ:木造布基礎の底盤の仕様。中心テーマの出題:2025年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 木柱の有効細長比
圧縮を負担する木柱の有効細長比の仕様上の上限は150です。部材長そのものではなく、座屈長さと断面二次半径の比で確認します。
選択肢1の式・原理・確認先:建築基準法施行令43条6項(圧縮を負担する木柱の有効細長比150以下)
2:適当 90mm角筋かいの壁倍率
所定仕様の90mm角筋かいは片筋かい3、たすき掛け5です。単純に3+3=6とせず、この筋かいに定められた倍率を用います。
選択肢2の式・原理・確認先:昭和56年建設省告示1100号第1・筋かいの仕様と倍率(90mm角:片筋かい3、たすき掛け5)
3:不適当 布基礎底盤の厚さ
所定の構造計算によらない布基礎の底盤厚さは15cm以上です。12cmではこの仕様を満たしません。
選択肢3の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1347号第1第4項第1号ただし書(布基礎の底盤厚さ15cm以上)
4:適当 高さ7m・延べ300m²の計算
試験が指定する2025年4月施行の改正では、木造の面積による構造計算の対象は300m²を超える場合です。本問の2階建て・高さ7m・300m²ちょうどでは、他の必要な仕様規定も満たす前提で、この判断は適切です。
選択肢4の式・原理・確認先:建築基準法20条1項3・4号(構造計算対象の規模条件、2025年4月施行)
覚えるポイント

底盤は15cm以上が基準。2025年4月施行の規模条件では「300m²超」と「300m²ちょうど」も区別します。

この知識の出題:2025年

対象知識:構造計算によらない木造布基礎の底盤厚さは15cm以上とする。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問10 四分割法の充足率と壁率比

頻出度:★★★

問10の正解・解説を表示

確認ポイント:両側の充足率がともに1以上か、それ以外なら壁率比が0.5以上かを確認します。

中心テーマ:木造の四分割法と側端部分。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2022・2023・2025・2026年(10年中7年)。

数値を当てはめて判定

充足率=存在壁量/必要壁量、壁率比=小さい充足率/大きい充足率。

本問は0.4/1.2=1/3<0.5。両側がともに1以上という条件も満たしません。したがって、偏心率による別途の確認もせずに適合とすることはできません。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 四分割線上の耐力壁
分割線上に耐力壁の中心線がある場合、その壁は側端部分の存在壁量に算入できます。壁が分割線をまたぐだけで一律に除外するわけではありません。
選択肢1の式・原理・確認先:昭和56年建設省告示1100号第4(四分割法、2025年4月施行の規定)。確認対象:四分割線上の耐力壁
2:適当 側端部分を取る方向
検討する方向と直交する全幅を四分割し、両端各1/4を側端部分とします。張り間を検討するなら桁行方向の両端です。
選択肢2の式・原理・確認先:昭和56年建設省告示1100号第4(四分割法、2025年4月施行の規定)。確認対象:側端部分を取る方向
3:適当 壁率比の分子・分母
壁率比は小さい充足率÷大きい充足率です。左右の偏りが少ないほど1に近づきます。
選択肢3の式・原理・確認先:昭和56年建設省告示1100号第4(四分割法、2025年4月施行の規定)。確認対象:壁率比の分子・分母
4:不適当 充足率0.4と1.2の判定
0.4÷1.2=1/3で0.5未満です。また両側とも1以上という省略条件にも当たりません。偏心率による別途確認なしに適合とは判断できません。
選択肢4の式・原理・確認先:昭和56年建設省告示1100号第4(四分割法、2025年4月施行の規定)。確認対象:充足率0.4と1.2の判定
覚えるポイント

0.4÷1.2=1/3。片側が1未満で、壁率比も0.5未満なので、四分割法で適合とは判断できません。

この知識の出題:2020・2023・2025年

対象知識:四分割法は両側の充足率がともに1以上なら壁率比0.5以上の確認を省略できる。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:4番

目次に戻る

問11 RCの横補強筋と圧縮側主筋

頻出度:★★

問11の正解・解説を表示

確認ポイント:圧縮側主筋は強度だけでなく、変形能力にも関係します。

中心テーマ:RC梁の圧縮側主筋の働き。中心テーマの出題:2019・2024・2025年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 あばら筋比・帯筋比
梁のあばら筋比と柱の帯筋比は、それぞれ0.2%以上とします。横補強筋はせん断抵抗とコンクリートの拘束に寄与します。
選択肢1の式・原理・確認先:RC配筋:横補強筋比、溶接閉鎖帯筋、最小引張鉄筋量、圧縮側主筋の働き。確認対象:あばら筋比・帯筋比
2:適当 閉鎖帯筋の片面溶接
高強度せん断補強筋を除く所定の帯筋では、必要な溶接長さを確保した片面溶接によって閉鎖形にできます。単に短く点付けする意味ではありません。
選択肢2の式・原理・確認先:RC配筋:横補強筋比、溶接閉鎖帯筋、最小引張鉄筋量、圧縮側主筋の働き。確認対象:閉鎖帯筋の片面溶接
3:適当 梁の最小引張鉄筋量
必要最小量は、引張鉄筋比0.4%に相当する面積と、存在応力に必要な鉄筋量の4/3倍のうち、小さい値以上です。4倍ではありません。
選択肢3の式・原理・確認先:梁の最小引張鉄筋量:a_t≧min(0.004bd, 4a_required/3)。bは梁幅、dは有効せい
4:不適当 圧縮側主筋と靱性
圧縮側主筋はコンクリートの圧縮負担を助け、曲げ変形能力の確保に効果があります。地震時には曲げの正負も入れ替わるので、「効果がない」は誤りです。
選択肢4の式・原理・確認先:RC配筋:横補強筋比、溶接閉鎖帯筋、最小引張鉄筋量、圧縮側主筋の働き。確認対象:圧縮側主筋と靱性
覚えるポイント

圧縮側主筋は圧縮部を助け、地震時の正負の曲げにも対応します。「靱性に効果がない」は誤りです。

この知識の出題:2025年

対象知識:RC梁の圧縮側主筋には地震時の靱性確保の効果がある。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

目次に戻る

問12 RC梁の継手位置と定着

頻出度:★★★

問12の正解・解説を表示

確認ポイント:継手を分散することと、塑性化しやすい位置を避けることを分けます。

中心テーマ:RC鉄筋の継手位置と応力。中心テーマの出題:2019・2020・2024・2025・2026年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 梁端に近いガス圧接継手
梁端からD/2は地震時に大きな曲げと塑性変形が生じやすい範囲です。大梁上端筋のガス圧接継手を置く位置として適切ではありません。
選択肢1の式・原理・確認先:RC配筋:塑性化が予想される範囲の継手回避、継手の分散、折曲げ定着、打継ぎ部の補強。確認対象:梁端に近いガス圧接継手
2:適当 下端筋の継手位置のずらし
下端筋の重ね継手は、所定の継手長さを確保したうえで位置をL/2ずつずらし、同じ断面に継手が集中することを避けます。
選択肢2の式・原理・確認先:RC配筋:塑性化が予想される範囲の継手回避、継手の分散、折曲げ定着、打継ぎ部の補強。確認対象:下端筋の継手位置のずらし
3:適当 下端筋の上向き定着
梁下端筋の上向き折曲げ定着は、柱梁接合部のコンクリートへの応力伝達に配慮した適切な納まりです。
選択肢3の式・原理・確認先:RC配筋:塑性化が予想される範囲の継手回避、継手の分散、折曲げ定着、打継ぎ部の補強。確認対象:下端筋の上向き定着
4:適当 基礎梁の水平打継ぎ部
梁せいが大きい基礎梁では所定の水平打継ぎを設けられます。その位置のあばら筋はフック付き重ね継手として、必要な力の伝達を確保します。
選択肢4の式・原理・確認先:RC配筋:塑性化が予想される範囲の継手回避、継手の分散、折曲げ定着、打継ぎ部の補強。確認対象:基礎梁の水平打継ぎ部
覚えるポイント

梁端からD/2の範囲は大きな曲げ・塑性変形が生じやすく、ガス圧接継手の位置として適切ではありません。

この知識の出題:2025年

対象知識:梁端からD/2の位置の上端筋ガス圧接継手は適切ではない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

目次に戻る

問13 RCスラブ付き梁の剛性と靱性

頻出度:★★

問13の正解・解説を表示

確認ポイント:スラブを無視すると、梁の曲げ剛性と骨組の応力配分が変わります。

中心テーマ:RCスラブ付き梁の曲げ剛性。中心テーマの出題:2018・2021・2025年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 片側スラブの剛性への寄与
片側スラブでも梁と一体なら曲げ剛性に寄与します。協力幅を考慮した断面で評価する必要があり、一律に無視する扱いは不適切です。
選択肢1の式・原理・確認先:RC梁のスラブ協力幅、引張鉄筋比、上端筋の付着条件、接合部のせん断終局強度。確認対象:片側スラブの剛性への寄与
2:適当 梁幅と引張鉄筋比
梁せいと引張鉄筋量が同じなら、幅を増すと引張鉄筋比が下がります。一般に圧縮側の負担が緩和され、曲げ降伏後の靱性の改善につながります。
選択肢2の式・原理・確認先:RC梁のスラブ協力幅、引張鉄筋比、上端筋の付着条件、接合部のせん断終局強度。確認対象:梁幅と引張鉄筋比
3:適当 上端筋と下端筋の付着
上端筋の下側では、コンクリート打込み時のブリーディング等で付着条件が悪くなりやすいため、許容付着応力度を下端筋より小さくします。
選択肢3の式・原理・確認先:RC梁のスラブ協力幅、引張鉄筋比、上端筋の付着条件、接合部のせん断終局強度。確認対象:上端筋と下端筋の付着
4:適当 柱梁接合部のせん断検討
所定のせん断終局強度に基づく方法で、柱梁接合部のせん断破壊に対する安全性を確認した場合には、許容せん断力による検討を省略できます。
選択肢4の式・原理・確認先:RC梁のスラブ協力幅、引張鉄筋比、上端筋の付着条件、接合部のせん断終局強度。確認対象:柱梁接合部のせん断検討
覚えるポイント

片側だけでもスラブの協力幅を考慮します。剛性を小さく評価することが、常に安全側とは限りません。

この知識の出題:2021・2025年

対象知識:片側スラブ付きRC梁の曲げ剛性でスラブ効果を無視してはならない。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

目次に戻る

問14 保有水平耐力と応答変形

頻出度:★

問14の正解・解説を表示

確認ポイント:静的に求める耐力発揮時の変形と、地震応答で生じる最大変形を区別します。

中心テーマ:保有耐力発揮時の変形と地震応答。中心テーマの出題:2025年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 鉄筋の短期許容応力度
鉄筋の短期許容応力度は、一般にJISの規格降伏点の下限値に基づきます。試験で得た実降伏点を無条件に用いるという意味ではありません。
選択肢1の式・原理・確認先:保有水平耐力計算は耐力と変形能力を評価。最大応答変形の評価とは同一ではない。確認対象:鉄筋の短期許容応力度
2:適当 部材種別とDs
柱の部材種別は破壊形式・寸法・配筋・応力等から評価し、建物の塑性変形能力に応じてDsを算定します。
選択肢2の式・原理・確認先:保有水平耐力計算は耐力と変形能力を評価。最大応答変形の評価とは同一ではない。確認対象:部材種別とDs
3:不適当 耐力発揮時と地震時の変形
耐力発揮時の変形と、大地震時の最大応答変形は一致するとは限りません。最大応答は地震動、固有周期、減衰、履歴特性等にも左右されます。
選択肢3の式・原理・確認先:保有水平耐力計算は耐力と変形能力を評価。最大応答変形の評価とは同一ではない。確認対象:耐力発揮時と地震時の変形
4:適当 限界耐力計算の二つの限界
限界耐力計算では、損傷限界と安全限界のそれぞれについて、地震に対する要求性能を確認します。
選択肢4の式・原理・確認先:保有水平耐力計算は耐力と変形能力を評価。最大応答変形の評価とは同一ではない。確認対象:限界耐力計算の二つの限界
覚えるポイント

保有水平耐力は抵抗できる力の評価。地震時の最大応答変形は入力地震動・周期・減衰等にも左右されます。

この知識の出題:2025年

対象知識:保有水平耐力を発揮したときの変形と最大地震応答変形は一般に一致しない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問15 鋼製筋かいの塑性変形と接合

頻出度:★★

問15の正解・解説を表示

確認ポイント:一般の筋かいは、圧縮座屈を繰り返すと性能が低下します。

中心テーマ:鋼製筋かいの塑性変形能力。中心テーマの出題:2019・2020・2025年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 座屈拘束ブレースの役割分担
芯材が引張・圧縮の軸力を負担し、周囲の拘束材は芯材の座屈を防ぎます。軸力を拘束材へ負担させない仕組みと、十分な拘束剛性・耐力が必要です。
選択肢1の式・原理・確認先:筋かいの繰返し座屈と塑性変形、せん断遅れ、溶接ののど断面を通じた力の伝達。確認対象:座屈拘束ブレースの役割分担
2:不適当 細長比20と80の変形能力
一般の筋かいでは、細長比80程度は20程度に比べて塑性変形能力が低くなります。圧縮座屈と繰返しによる性能低下を考慮します。
選択肢2の式・原理・確認先:筋かいの繰返し座屈と塑性変形、せん断遅れ、溶接ののど断面を通じた力の伝達。確認対象:細長比20と80の変形能力
3:適当 ボルト本数と有効断面積
本問の二列・同本数の配置条件では、ボルト本数が増えると接合長さが長くなり、せん断遅れの影響が小さくなります。そのため一般に有効断面積が大きくなります。
選択肢3の式・原理・確認先:筋かいの繰返し座屈と塑性変形、せん断遅れ、溶接ののど断面を通じた力の伝達。確認対象:ボルト本数と有効断面積
4:適当 側面隅肉溶接の力の伝達
側面隅肉溶接では、筋かいの軸方向力を溶接ののど断面に働くせん断力としてガセットプレートに伝えます。
選択肢4の式・原理・確認先:筋かいの繰返し座屈と塑性変形、せん断遅れ、溶接ののど断面を通じた力の伝達。確認対象:側面隅肉溶接の力の伝達
覚えるポイント

細長比80程度の筋かいは、20程度のものより一般に塑性変形能力が低くなります。

この知識の出題:2020・2025年

対象知識:一般の筋かいは細長比80程度より20程度の方が塑性変形能力が高い。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

目次に戻る

問16 溶接と高力ボルトの許容応力度

頻出度:★★

問16の正解・解説を表示

確認ポイント:溶接の形式による違いを、引張・圧縮とせん断で分けて確認します。

中心テーマ:溶接ののど断面の許容せん断応力度。中心テーマの出題:2018・2021・2025年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 溶接形式とのど断面のせん断
同じ基準強度なら、完全溶込み・部分溶込みののど断面に対する長期許容せん断応力度は同じF/(1.5√3)です。引張等に関する溶接形式の違いと混同しません。
選択肢1の式・原理・確認先:建築基準法施行令92条1項表:同じFの完全溶込み・部分溶込みの長期許容せん断応力度F/(1.5√3)
2:適当 短い溶接ビードの冷却
短いビードは急速に冷えやすく、硬化や低温割れ、変形能力の低下を招きます。組立溶接にも必要な長さと施工管理があります。
選択肢2の式・原理・確認先:建築基準法施行令92条(溶接)、92条の2(高力ボルト摩擦接合)。確認対象:短い溶接ビードの冷却
3:適当 すべり後の支圧接合
破断に対する終局的な検討では、すべり後にボルト軸が孔壁を押す支圧接合状態を想定できます。使用時のすべりに対する検討とは分けます。
選択肢3の式・原理・確認先:建築基準法施行令92条(溶接)、92条の2(高力ボルト摩擦接合)。確認対象:すべり後の支圧接合
4:適当 二面摩擦接合の長期許容値
二面摩擦接合の長期許容せん断応力度は0.6T₀です。一面の場合は0.3T₀で、摩擦面数による違いを確認します。
選択肢4の式・原理・確認先:建築基準法施行令92条の2第1項:二面摩擦接合0.6T₀、一面摩擦接合0.3T₀
覚えるポイント

同じ基準強度Fなら、完全溶込みと部分溶込みののど断面に対する許容せん断応力度は同じです。

この知識の出題:2018・2021・2025年

対象知識:同じ基準強度の溶接ののど断面の許容せん断応力度は溶接形式によらず同じ。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:1番

目次に戻る

問17 計算ルート・偏心率・剛性率

頻出度:★★★

問17の正解・解説を表示

確認ポイント:平面内の偏りと、高さ方向の剛性の偏りを区別します。

中心テーマ:偏心率・剛性率と耐震上の偏り。中心テーマの出題:2018・2020・2021・2022・2024・2025年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 ルート3の選択
より簡略なルートで設計できる条件を満たしても、ルート3を選ぶことはできます。ルート3に必要な検討を全て行う前提です。
選択肢1の式・原理・確認先:偏心率は平面のねじれ、剛性率は高さ方向の剛性分布、Dsは塑性変形能力に関する指標。確認対象:ルート3の選択
2:適当 ルート2のC₀
ルート2での通常の地震力の計算にC₀=0.2を用いる扱いは適切です。ルート1の割増し条件や、必要保有耐力計算の1.0と区別します。
選択肢2の式・原理・確認先:偏心率は平面のねじれ、剛性率は高さ方向の剛性分布、Dsは塑性変形能力に関する指標。確認対象:ルート2のC₀
3:不適当 ねじれ抑制と剛性率
ねじれの抑制には、重心と剛心の偏りを小さくし、偏心率を抑えます。剛性率を大きくすることは、階ごとの剛性の極端な偏りを避ける指標です。
選択肢3の式・原理・確認先:偏心率は平面のねじれ、剛性率は高さ方向の剛性分布、Dsは塑性変形能力に関する指標。確認対象:ねじれ抑制と剛性率
4:適当 部材種別CとDs
種別Cは種別Aより塑性変形能力が低い評価なので、Dsを大きくして必要な保有水平耐力を増します。
選択肢4の式・原理・確認先:偏心率は平面のねじれ、剛性率は高さ方向の剛性分布、Dsは塑性変形能力に関する指標。確認対象:部材種別CとDs
覚えるポイント

ねじれの指標は偏心率、層ごとの剛性の偏りの指標は剛性率です。

この知識の出題:2025年

対象知識:ねじれ抑制の指標は剛性率ではなく偏心率である。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問18 鋼部材の降伏比・補剛・細長比

頻出度:★★★

問18の正解・解説を表示

確認ポイント:細長比λ=座屈長さ÷断面二次半径を使います。

中心テーマ:鋼圧縮材の細長比と許容応力度。中心テーマの出題:2017・2019・2020・2022・2025・2026年(10年中6年)。

分数の向きを確認

i=√(I/A)、λ=l_k/i。同じ座屈長さなら、iが半分になるとλは2倍です。細長くなるので座屈に不利となり、許容圧縮応力度は下がります。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 降伏比と梁の変形能力
降伏比は降伏点÷引張強さです。一般に小さいほど降伏後の強度・変形の余裕が大きく、塑性変形能力に有利です。
選択肢1の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、細長比λ=l_k/i、断面二次半径i=√(I/A)。確認対象:降伏比と梁の変形能力
2:適当 弱軸曲げの許容応力度
弱軸曲げでは強軸曲げの場合のような横座屈による低減を要しないため、幅厚比等の条件を満たせば許容引張応力度と同じ値にできます。
選択肢2の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、細長比λ=l_k/i、断面二次半径i=√(I/A)。確認対象:弱軸曲げの許容応力度
3:適当 鋼種と横補剛の必要数
本問の細長比200・均等間隔の横補剛では、SN490Bの方が高い強度に見合う補剛が必要になり、SN400Bより必要箇所数が多くなります。
選択肢3の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、細長比λ=l_k/i、断面二次半径i=√(I/A)。確認対象:鋼種と横補剛の必要数
4:不適当 断面二次半径と圧縮耐力
iが小さいとλ=l_k/iが大きくなり、座屈しやすくなります。同じ鋼材・座屈長さなら許容圧縮応力度は小さくなり、記述は逆です。
選択肢4の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、細長比λ=l_k/i、断面二次半径i=√(I/A)。確認対象:断面二次半径と圧縮耐力
覚えるポイント

断面二次半径iが小さいとλは大きくなり、座屈しやすく、許容圧縮応力度は小さくなります。

この知識の出題:2017・2022・2025年

対象知識:同じ鋼材・座屈長さでは断面二次半径が小さいほど許容圧縮応力度も小さい。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:4番

目次に戻る

問19 土のN値・支持力・土圧

頻出度:★★

問19の正解・解説を表示

確認ポイント:N値は土の種類と組み合わせて読みます。

中心テーマ:地盤のN値と土質別の許容支持力度。中心テーマの出題:2021・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 圧密と有効応力
圧密では荷重による有効応力が増加し、土の間隙水が徐々に排出されて沈下が進みます。時間とともに生じる沈下です。
選択肢1の式・原理・確認先:土質力学:有効応力σ′=σ−u、土質別のN値評価、支持力のせん断破壊、主働土圧。確認対象:圧密と有効応力
2:不適当 同じN値の砂質土と粘性土
同じN値なら、許容支持力度は一般に砂質土より粘性土の方が大きいという比較です。本問は逆に述べています。実際の設計では地層構成や沈下等も確認します。
選択肢2の式・原理・確認先:土質力学:有効応力σ′=σ−u、土質別のN値評価、支持力のせん断破壊、主働土圧。確認対象:同じN値の砂質土と粘性土
3:適当 極限支持力の決まり方
極限鉛直支持力は、基礎の下の土がせん断破壊して支持できなくなる状態を基に求めます。許容値では安全率や沈下の検討も必要です。
選択肢3の式・原理・確認先:土質力学:有効応力σ′=σ−u、土質別のN値評価、支持力のせん断破壊、主働土圧。確認対象:極限支持力の決まり方
4:適当 主働土圧と壁の移動
壁が背面地盤から離れると土圧は小さくなり、土が主働状態に達したときの値が主働土圧です。壁が地盤へ押し込まれる受働状態と区別します。
選択肢4の式・原理・確認先:土質力学:有効応力σ′=σ−u、土質別のN値評価、支持力のせん断破壊、主働土圧。確認対象:主働土圧と壁の移動
覚えるポイント

同じN値なら一般に粘性土の許容支持力度が砂質土より大きいという比較です。N値だけで全ての地盤の設計値は決まりません。

この知識の出題:2021・2025年

対象知識:N値が同じなら一般に砂質土より粘性土の許容支持力度が大きい。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

目次に戻る

問20 杭の水平抵抗と地盤反力係数

頻出度:★★★

問20の正解・解説を表示

確認ポイント:杭を支える地盤が硬くなると、同じ水平力による変位はどうなるか考えます。

中心テーマ:杭の水平抵抗と水平地盤反力係数。中心テーマの出題:2017・2018・2020・2025・2026年(10年中5年)。

地盤を硬いばねと考える

β=(k_h B/(4EI))^(1/4)。長い杭で他の条件が同じなら、杭頭変位は1/β³に比例します。k_hが大きいほどβが大きくなるので、変位は小さくなります。

回転拘束された杭頭では、曲げモーメントの大きさはH/(2β)。ここでも地盤が硬いほど小さくなります。Hは杭頭水平力、Bは杭幅です。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 弾性支承梁理論の適用
通常の弾性支承梁理論は、地盤の変位が小さく、杭の影響範囲で地盤をほぼ一様と扱える場合を前提とします。大きな強制地盤変位を無視して使いません。
選択肢1の式・原理・確認先:弾性支承梁:EI・yの4階微分+k_hBy=0、特性値β=(k_h B/(4EI))^(1/4)。確認対象:弾性支承梁理論の適用
2:適当 回転拘束杭頭のモーメント
回転拘束された長い杭では、β=(k_h B/4EI)の1/4乗とすると杭頭モーメントの大きさはH/(2β)。k_hが大きいほど小さくなります。
選択肢2の式・原理・確認先:弾性支承梁:EI・yの4階微分+k_hBy=0、特性値β=(k_h B/(4EI))^(1/4)。確認対象:回転拘束杭頭のモーメント
3:不適当 地盤の硬さと杭頭変位
同じ杭・同じ水平力なら、地盤が硬いほど杭頭変位は小さくなります。「大きくなる」は逆です。
選択肢3の式・原理・確認先:弾性支承梁:EI・yの4階微分+k_hBy=0、特性値β=(k_h B/(4EI))^(1/4)。確認対象:地盤の硬さと杭頭変位
4:適当 応答変位法
応答変位法は建物からの慣性力に加え、地震時の地盤変位が杭を変形させる影響を考慮します。液状化しやすい地盤の検討にも使います。
選択肢4の式・原理・確認先:弾性支承梁:EI・yの4階微分+k_hBy=0、特性値β=(k_h B/(4EI))^(1/4)。確認対象:応答変位法
覚えるポイント

水平地盤反力係数が大きいほど杭頭変位は小さくなります。杭頭固定の長い杭では杭頭モーメントも小さくなります。

この知識の出題:2025年

対象知識:長い杭の杭頭水平変位は水平地盤反力係数が大きいほど小さくなる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問21 杭の負の摩擦・斜面・根入れ

頻出度:★

問21の正解・解説を表示

確認ポイント:同じ基礎に接続された杭でも、周囲の地盤の硬さは同じとは限りません。

中心テーマ:斜面近傍の杭の水平力分担。中心テーマの出題:2025年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 潤滑材と負の摩擦力
地盤が杭より大きく沈下すると、杭を下へ引きずる負の摩擦力が生じます。杭表面の潤滑材はこの摩擦力を減らす対策です。
選択肢1の式・原理・確認先:杭と地盤の相対変位、斜面側の地盤拘束低下、基礎の根入れ抵抗、弾性即時沈下。確認対象:潤滑材と負の摩擦力
2:不適当 斜面近傍の杭の負担
斜面近傍では周囲の地盤の拘束が弱く、同じ基礎の杭頭変位に対する水平抵抗が小さくなるため、負担せん断力も一般に小さくなります。
選択肢2の式・原理・確認先:杭と地盤の相対変位、斜面側の地盤拘束低下、基礎の根入れ抵抗、弾性即時沈下。確認対象:斜面近傍の杭の負担
3:適当 根入れによる水平力の低減
根入れ部の地盤抵抗によって杭に流れる水平力を低減できる場合があります。ただし上部建物の高さが大きいほど、その低減の度合いは小さくなります。
選択肢3の式・原理・確認先:杭と地盤の相対変位、斜面側の地盤拘束低下、基礎の根入れ抵抗、弾性即時沈下。確認対象:根入れによる水平力の低減
4:適当 直接基礎の即時沈下
即時沈下の計算では、砂質土も粘性土も、適切な変形係数とポアソン比を持つ弾性体として扱えます。粘性土の圧密沈下とは別の計算です。
選択肢4の式・原理・確認先:杭と地盤の相対変位、斜面側の地盤拘束低下、基礎の根入れ抵抗、弾性即時沈下。確認対象:直接基礎の即時沈下
覚えるポイント

斜面側は地盤の拘束が弱く、共通の杭頭変位に対する負担せん断力が一般に小さくなります。

この知識の出題:2025年

対象知識:斜面近傍の杭は同一基礎の他の杭より一般に負担せん断力が小さい。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

目次に戻る

問22 PC部材の復元性とプレストレス

頻出度:★

問22の正解・解説を表示

確認ポイント:引張応力を認めない区分と、限度内で認める区分を分けます。

中心テーマ:PCのプレストレッシングの区分。中心テーマの出題:2025年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 地震後の残留変形
プレストレスの力がひび割れを閉じる方向に働くため、PC部材は一般に復元性が高く、地震後の残留変形が小さくなります。
選択肢1の式・原理・確認先:PCの復元性、プレストレス区分Ⅰ・Ⅱ、アンボンド材の冗長性、支圧応力=力/面積。確認対象:地震後の残留変形
2:不適当 パーシャルプレストレスⅡ種
Ⅱ種は長期設計荷重時に限度内の引張応力を許す区分です。引張応力を生じさせないという説明はⅠ種に対応します。
選択肢2の式・原理・確認先:PCの復元性、プレストレス区分Ⅰ・Ⅱ、アンボンド材の冗長性、支圧応力=力/面積。確認対象:パーシャルプレストレスⅡ種
3:適当 アンボンド材の冗長性
アンボンドPC鋼材は周囲のコンクリートとの付着に頼りません。常時荷重を保持する冗長性のため、所定のバックアップシステムが必要です。
選択肢3の式・原理・確認先:PCの復元性、プレストレス区分Ⅰ・Ⅱ、アンボンド材の冗長性、支圧応力=力/面積。確認対象:アンボンド材の冗長性
4:適当 定着部の支圧板面積
同じ定着力なら接触面積を広くすると支圧応力度が下がります。定着部の局部破壊を防ぐため、支圧板面積等を確保します。
選択肢4の式・原理・確認先:PCの復元性、プレストレス区分Ⅰ・Ⅱ、アンボンド材の冗長性、支圧応力=力/面積。確認対象:定着部の支圧板面積
覚えるポイント

Ⅱ種は限度内の引張応力を許します。「長期に引張応力を生じさせない」はⅠ種の考え方です。

この知識の出題:2025年

対象知識:パーシャルプレストレッシングⅡ種は長期に限度内の引張応力を認める。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

目次に戻る

問23 壁式RC・合成梁・SRC・CFT

頻出度:★★

問23の正解・解説を表示

確認ポイント:PCaはプレキャスト、PCはプレストレストの略として使い分けます。

中心テーマ:壁式RCと壁式PCaの同一階での混用。中心テーマの出題:2021・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 同じ階での壁式RCとPCaの混用
壁式RCと壁式PCaは、力の伝達や接合部等の設計条件を満たせば同じ階でも混用できます。「混用できない」という一律の禁止は誤りです。
選択肢1の式・原理・確認先:壁式RCと壁式PCaの接合、合成梁のフランジ拘束、方向別の構造規定、CFTの力の伝達。確認対象:同じ階での壁式RCとPCaの混用
2:適当 合成梁のフランジの拘束
上フランジは緊結されたRCスラブによる拘束を期待できるため、所定条件で局部座屈の検討を省略できます。拘束されない下フランジは検討が必要です。
選択肢2の式・原理・確認先:壁式RCと壁式PCaの接合、合成梁のフランジ拘束、方向別の構造規定、CFTの力の伝達。確認対象:合成梁のフランジの拘束
3:適当 方向別に異なる構造
方向によってSRCとRCを使い分ける場合、それぞれの方向に対応する構造計算等の規定を適用できます。共通部材・接合部の整合も確保します。
選択肢3の式・原理・確認先:壁式RCと壁式PCaの接合、合成梁のフランジ拘束、方向別の構造規定、CFTの力の伝達。確認対象:方向別に異なる構造
4:適当 CFTの応力伝達
鋼管から中のコンクリートへ力が伝わらなければ、コンクリートのせん断負担を期待できません。必要な応力伝達機構を設計します。
選択肢4の式・原理・確認先:壁式RCと壁式PCaの接合、合成梁のフランジ拘束、方向別の構造規定、CFTの力の伝達。確認対象:CFTの応力伝達
覚えるポイント

壁式RCと壁式PCaは、必要な設計条件を満たせば同じ階で混用できます。

この知識の出題:2021・2025年

対象知識:壁式RCと壁式PCaは所定条件で同一階に混用できる。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

目次に戻る

問24 制振・免震部材の力と変形

頻出度:★

問24の正解・解説を表示

確認ポイント:積層ゴムは外周では横に膨らみやすく、中心では膨らみにくい状態です。

中心テーマ:積層ゴムの圧縮応力度分布。中心テーマの出題:2025年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 鋼材パネルの変形角
剛性の高い支持部材によって層の変形が短いパネル部に集中し、パネルのせん断変形角は層間変形角より大きくなります。
選択肢1の式・原理・確認先:ダンパーの変形集中と速度依存、支承の引張対応、積層ゴムの横膨張と拘束。確認対象:鋼材パネルの変形角
2:適当 オイルダンパーの効き方
オイルダンパーは速度に応じた抵抗力を発揮し、鋼材の降伏を待たず、比較的小さな揺れから制振効果を期待できます。
選択肢2の式・原理・確認先:ダンパーの変形集中と速度依存、支承の引張対応、積層ゴムの横膨張と拘束。確認対象:オイルダンパーの効き方
3:適当 直動型転がり支承
所定の直動型転がり支承は引張力にも対応できるため、大きな転倒モーメントによる引抜きが問題となる高層免震等で採用されます。
選択肢3の式・原理・確認先:ダンパーの変形集中と速度依存、支承の引張対応、積層ゴムの横膨張と拘束。確認対象:直動型転がり支承
4:不適当 積層ゴムの圧縮応力分布
ゴムは外周で横にはらみ出しやすく、中心では周囲に拘束されます。このため圧縮応力度は一般に中心で大きく、外周で小さくなります。
選択肢4の式・原理・確認先:ダンパーの変形集中と速度依存、支承の引張対応、積層ゴムの横膨張と拘束。確認対象:積層ゴムの圧縮応力分布
覚えるポイント

長期圧縮では一般に中心部の圧縮応力度が大きく、外周部で小さくなります。

この知識の出題:2025年

対象知識:積層ゴムの長期圧縮応力度は一般に外周より中心部が大きい。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

目次に戻る

問25 剛性・保有耐力・構造特性係数

頻出度:★★

問25の正解・解説を表示

確認ポイント:筋かいを追加したときの耐力と、塑性変形能力の評価を分けます。

中心テーマ:筋かい付き架構と構造特性係数Ds。中心テーマの出題:2018・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 腰壁と梁の剛性
腰壁と柱の間にスリットを入れても、腰壁と梁が一体なら梁の曲げ剛性に寄与します。柱との切離しだけで腰壁の影響を無視できません。
選択肢1の式・原理・確認先:Quの定義、必要保有水平耐力Qun=Ds・Fes・Qud、筋かいと変形能力、階別の形状評価。確認対象:腰壁と梁の剛性
2:適当 各階の保有水平耐力
崩壊形を形成した状態で、各階の柱・耐力壁・筋かいが負担する水平せん断力を合計した値が、その階の保有水平耐力です。
選択肢2の式・原理・確認先:Quの定義、必要保有水平耐力Qun=Ds・Fes・Qud、筋かいと変形能力、階別の形状評価。確認対象:各階の保有水平耐力
3:不適当 筋かい追加とDs
同じ柱梁の部材群種別でも、筋かいの追加を理由にDsを小さくはできません。筋かいの負担割合と種別により、同等又はより大きいDsが必要になる場合があります。
選択肢3の式・原理・確認先:Quの定義、必要保有水平耐力Qun=Ds・Fes・Qud、筋かいと変形能力、階別の形状評価。確認対象:筋かい追加とDs
4:適当 剛性率不足の階の割増し
剛性率が基準を下回る場合の形状による割増しは、その階について行います。一つの階の不足を理由に全ての階を同じように割り増す扱いではありません。
選択肢4の式・原理・確認先:Quの定義、必要保有水平耐力Qun=Ds・Fes・Qud、筋かいと変形能力、階別の形状評価。確認対象:剛性率不足の階の割増し
覚えるポイント

筋かいを増やしてもDsを小さくできるとは限りません。一般の筋かいは座屈後の変形能力も含めて評価します。

この知識の出題:2025年

対象知識:同じ柱梁の種別で筋かいを追加してもDsを小さくできるとは限らない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問26 風応答・PC・柱脚・開口壁

頻出度:★★

問26の正解・解説を表示

確認ポイント:開口面積が同じでも、細長い穴と正方形の穴の影響は同じではありません。

中心テーマ:RC開口耐力壁の耐力・剛性の低減。中心テーマの出題:2018・2025年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 風直交方向とねじれ振動
超高層建物では風向と直交する振動やねじれ振動も問題になります。風向に沿う静的な力だけで安全性を判断しません。
選択肢1の式・原理・確認先:風直交・ねじれ応答、プレストレス損失、柱脚の抵抗機構、開口壁の低減要因。確認対象:風直交方向とねじれ振動
2:適当 PCの導入方式と損失
一般に、コンクリート硬化後に緊張するポストテンションの方が、プレテンションよりクリープ等によるプレストレス減少率が小さくなります。
選択肢2の式・原理・確認先:風直交・ねじれ応答、プレストレス損失、柱脚の抵抗機構、開口壁の低減要因。確認対象:PCの導入方式と損失
3:適当 露出柱脚の最大せん断耐力
最大せん断耐力は、摩擦による抵抗と、アンカーボルト各本のせん断耐力の合計とを比較し、大きい方です。摩擦抵抗と全ボルト耐力を単純に足す意味ではありません。
選択肢3の式・原理・確認先:風直交・ねじれ応答、プレストレス損失、柱脚の抵抗機構、開口壁の低減要因。確認対象:露出柱脚の最大せん断耐力
4:不適当 RC開口壁の耐力低減
開口が壁を横切る長さ・縦に切る高さも力の流れを左右します。面積だけでなく、長さ・高さによる影響も評価する必要があります。
選択肢4の式・原理・確認先:風直交・ねじれ応答、プレストレス損失、柱脚の抵抗機構、開口壁の低減要因。確認対象:RC開口壁の耐力低減
覚えるポイント

開口壁は面積だけでなく、開口の長さ・高さによる低減も検討します。

この知識の出題:2025年

対象知識:RC開口壁のせん断耐力は開口面積だけでなく長さ・高さの影響も評価する。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

目次に戻る

問27 木材の許容応力度とJAS区分

頻出度:★★

問27の正解・解説を表示

確認ポイント:令89条の長期1.1F/3と短期2F/3を割り算します。

中心テーマ:木材の許容応力度と荷重継続時間。中心テーマの出題:2022・2025年(10年中2年)。

「短期は長期の2倍」と覚えない

Fを対象となる基準強度とすると、積雪時以外の長期許容応力度は1.1F/3、短期は2F/3。

短期÷長期=(2F/3)/(1.1F/3)=20/11≒1.82。長期の1.1を落とすと誤って2倍になります。

選択肢4のJASは試験の適用時点で判断します。適用基準日後に施行された規格改正後の用語と混同しないようにします。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 常時湿潤による低減
常時湿潤する部分の木材では、繊維方向の許容応力度を通常の70%に低減します。使用状態に応じた低減を行う記述は適切です。
選択肢1の式・原理・確認先:建築基準法施行令89条3項(常時湿潤する部分:所定の許容応力度の70%)
2:適当 集成材と製材のせん断
告示の基準強度等では、同樹種の一般的な比較として、構造用集成材の繊維方向のせん断許容応力度は構造用製材より大きい扱いです。材料区分・等級に対応する数値を確認します。
選択肢2の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1452号(製材と構造用集成材の繊維方向せん断基準強度Fsの区分)
3:不適当 短期と長期の倍率
積雪時以外の長期は1.1F/3、短期は2F/3です。短期÷長期=2/1.1=20/11≒1.82なので、「2倍」は誤りです。
選択肢3の式・原理・確認先:建築基準法施行令89条1項表:積雪時以外の長期1.1F/3、短期2F/3
4:適当 出題時の機械等級区分
出題時に適用されるJAS1083-4:2019では、人工乾燥した構造用製材のヤング係数を機械測定して区分します。試験の適用基準日後のJAS改正と区別して判断します。
選択肢4の式・原理・確認先:JAS1083-4:2019 第1章(機械等級区分構造用製材の適用範囲。出題時の規格)
覚えるポイント

積雪以外の短期÷長期=20/11≒1.82です。「2倍」と丸めて覚えると本問で誤ります。

この知識の出題:2025年

対象知識:積雪以外の木材の短期許容応力度は長期の20/11倍である。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問28 コンクリートの載荷速度と強度

頻出度:★

問28の正解・解説を表示

確認ポイント:荷重を速く加える場合と、ゆっくり加える場合を比べます。

中心テーマ:コンクリートの載荷速度と圧縮強度。中心テーマの出題:2025年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 載荷速度と圧縮試験値
一般に、載荷速度が大きいほど試験で得られる圧縮強度は大きくなります。ゆっくり載荷した場合より小さくなるという説明は逆です。
選択肢1の式・原理・確認先:コンクリート試験の載荷速度依存、水セメント比と硬化体の空隙・強度・剛性。確認対象:載荷速度と圧縮試験値
2:適当 水セメント比と引張強度
水セメント比が大きいと硬化体の空隙が増え、一般に引張強度は小さくなります。
選択肢2の式・原理・確認先:コンクリート試験の載荷速度依存、水セメント比と硬化体の空隙・強度・剛性。確認対象:水セメント比と引張強度
3:適当 曲げ強度と引張強度
曲げ破壊も引張側の抵抗に関係するため、一般に引張強度が高いコンクリートほど曲げ強度も高くなります。
選択肢3の式・原理・確認先:コンクリート試験の載荷速度依存、水セメント比と硬化体の空隙・強度・剛性。確認対象:曲げ強度と引張強度
4:適当 水セメント比とヤング係数
一般に水セメント比が小さいと強度が高くなり、同じ骨材等の条件ではヤング係数も大きくなる傾向です。
選択肢4の式・原理・確認先:コンクリート試験の載荷速度依存、水セメント比と硬化体の空隙・強度・剛性。確認対象:水セメント比とヤング係数
覚えるポイント

一般に載荷速度が大きいほど試験で得られる圧縮強度は大きくなります。試験条件をそろえる理由でもあります。

この知識の出題:2025年

対象知識:コンクリートは一般に載荷速度が大きいほど圧縮試験の強度が大きくなる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

目次に戻る

問29 SN鋼材の品質と板厚許容差

頻出度:★

問29の正解・解説を表示

確認ポイント:鋼材の規格は強度だけでなく、寸法精度や靱性も定めています。

中心テーマ:SN鋼板の厚さのマイナス許容差。中心テーマの出題:2025年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 シャルピー吸収エネルギー
吸収エネルギーが大きい鋼材は一般に靱性が高く、脆性破壊への抵抗に有利です。接合詳細や溶接施工の配慮も必要です。
選択肢1の式・原理・確認先:JIS G3136(SN鋼材)、JIS G3101(SS鋼材)、基準強度F、衝撃靱性と不純物。確認対象:シャルピー吸収エネルギー
2:適当 SN490BのFと短期許容値
SN490Bの板厚40mm以下の基準強度Fは325N/mm²。短期の許容引張応力度はFなので、325N/mm²となります。
選択肢2の式・原理・確認先:JIS G3136(SN鋼材)、JIS G3101(SS鋼材)、基準強度F、衝撃靱性と不純物。確認対象:SN490BのFと短期許容値
3:不適当 SN400とSS400の板厚差
SN鋼板のマイナス許容差は原則0.3mmで、構造用として板厚の不足を抑えています。SS400と同じ許容差という説明は誤りです。
選択肢3の式・原理・確認先:JIS G3136の形状・寸法及び許容差(SN鋼板の板厚マイナス許容差0.3mm)
4:適当 リン・硫黄の影響
Pは靱性を損ない、Sも延性・靱性や溶接性に悪影響を及ぼします。一般に両者を低く抑えた鋼材が望まれます。
選択肢4の式・原理・確認先:JIS G3136(SN鋼材)、JIS G3101(SS鋼材)、基準強度F、衝撃靱性と不純物。確認対象:リン・硫黄の影響
覚えるポイント

SN鋼板の板厚マイナス許容差は原則0.3mm。SS材と一律に同じではありません。

この知識の出題:2025年

対象知識:SN鋼板の厚さのマイナス許容差は原則0.3mmである。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

目次に戻る

問30 塀・CFT・PCa・鋼管杭

頻出度:★★

問30の正解・解説を表示

確認ポイント:一般のRCの仕様と、所定のPCa部材の例外を区別します。

中心テーマ:所定PCa部材の最小かぶり厚さ。中心テーマの出題:2017・2025年(10年中2年)。

PCaなら無条件に2cm、とはしない

一般の直接土に接しないRC柱・梁の最小かぶりは3cm。所定のPCa部材は令79条2項と告示1372号の例外で、材料・耐久性・付着割裂等の条件を満たせば2cm以上とできます。「全てのPCaが2cm」でも「全て一般RCと同じ」でもありません。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 塀の地下部の地震力
塀の地下部分の構造計算にも、建物の地下部分と同様の水平震度の扱いを用いることができます。地上用の係数をそのまま流用する話ではありません。
選択肢1の式・原理・確認先:地下水平震度、鋼管の拘束効果、令79条とPCaの告示例外、鋼管杭の腐食代。確認対象:塀の地下部の地震力
2:適当 円形CFTの拘束効果
円形鋼管は充填コンクリートを周囲から均等に拘束しやすいため、短柱のコンファインド効果は角形より高くなります。
選択肢2の式・原理・確認先:地下水平震度、鋼管の拘束効果、令79条とPCaの告示例外、鋼管杭の腐食代。確認対象:円形CFTの拘束効果
3:不適当 所定PCa部材のかぶり
令79条には所定のPCa部材の例外があります。告示の材料・耐久性・付着割裂等の条件を満たす場合、直接土に接しない柱・梁を2cm以上とでき、一般のRCの3cm以上と一律に同じではありません。
選択肢3の式・原理・確認先:令79条1・2項、平成13年国土交通省告示1372号第1号ニ(2)ただし書(所定PCaの柱・梁は2cm以上とする条件)
4:適当 鋼管杭の腐食代
強い酸性でない一般的な地盤では、鋼管杭に腐食代1mmを見込む扱いです。特殊な腐食環境では別途評価します。
選択肢4の式・原理・確認先:地下水平震度、鋼管の拘束効果、令79条とPCaの告示例外、鋼管杭の腐食代。確認対象:鋼管杭の腐食代
覚えるポイント

直接土に接しない柱・梁は一般のRCで3cm以上。所定条件を満たすPCaは2cm以上とでき、一律に同じではありません。

この知識の出題:2017・2025年

対象知識:所定のPCa柱・梁は条件付きで鉄筋の最小かぶり厚さを2cm以上にできる。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:3番

目次に戻る

全30問の正解番号

正解番号の一覧を表示
問題 正解 問題 正解
問1 1 問16 1
問2 2 問17 3
問3 2 問18 4
問4 3 問19 2
問5 4 問20 3
問6 2 問21 2
問7 1 問22 2
問8 4 問23 1
問9 3 問24 4
問10 4 問25 3
問11 4 問26 4
問12 1 問27 3
問13 1 問28 1
問14 3 問29 3
問15 2 問30 3

本記事は独自の学習用解説です。正解番号は試験センターの公式公表資料と照合しています。式は設問の支持条件・荷重・材料・単位と組み合わせて用い、一般的な傾向と法令の仕様条件を区別して確認してください。