令和6年度(2024年)の一級建築士試験「学科Ⅳ・構造」について、全30問の正解と学習上のポイントを整理しました。各問の解説は、クリックすると開きます。

公式の試験問題や手元の問題集と照らしてご利用ください。

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建築技術教育普及センター 一級建築士 過去の試験問題 令和6年 構造

問題文・図表の全文は掲載していません。図を使う問1〜6・10・11・26は、問題の図と見比べて読んでください。法令に関する説明は、試験の指定する2024年1月1日時点の規定に合わせています。四分割法は出題時の平成12年建設省告示1352号によります。

問1〜6・10は正しい値・図・組合せを選びます。他の問題は、設問に従い誤り又は最も不適当な記述を選びます。

頻出度の見方(2017〜2026年の10年分)

★★★:頻出(5年以上)/★★:そこそこ出題(2〜4年)/★:出題が少ない(1年)。各問の正誤判断に関わる中心テーマを一つ選び、出題年度数で表示しています。同じ年度に複数あっても1年として数えます。独自のテーマ分類による整理です。

解説内の「この知識の出題」は、さらに細かな同じ知識・判断方法を確認できる年度です。中心テーマの星とは集計範囲が異なります。法改正等で条件が変わる場合があり、星の少ない問題も学習対象です。

問1 I形断面の断面二次モーメントと断面係数

頻出度:★★★

問1の正解・解説を表示

確認ポイント:外側の長方形から欠けた部分を引き、最後に最外縁までの距離で割ります。

中心テーマ:曲げ応力度と断面性能。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2024・2025・2026年(10年中9年)。

大きな長方形から引く

外接長方形は幅2a・高さ4a、欠損は左右に幅a/2・高さ2aです。どちらもX軸に対称なので、同じX軸に関するIを差し引けます。

I=2a(4a)³/12−2×(a/2)(2a)³/12=(32/3−2/3)a⁴=10a⁴。

最外縁までの距離は高さの半分2a。Z=I/(2a)=5a³。Iの単位は長さの4乗、Zは3乗です。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる組合せ I=5a⁴/2・Z=5a³/4
欠損部を差し引くとI=10a⁴で、5a⁴/2にはなりません。Zも最外縁までの距離2aで割る必要があります。
選択肢1の式・原理・確認先:矩形のI=bh³/12、断面係数Z=I/y_max。空洞や欠損は差し引く。確認対象:I=5a⁴/2・Z=5a³/4
2:異なる組合せ I=5a⁴/2・Z=5a³
Z=5a³は合っていますが、Iが5a⁴/2では一致しません。上下のフランジがX軸から離れている効果を含めます。
選択肢2の式・原理・確認先:矩形のI=bh³/12、断面係数Z=I/y_max。空洞や欠損は差し引く。確認対象:I=5a⁴/2・Z=5a³
3:異なる組合せ I=10a⁴・Z=5a³/4
I=10a⁴は正しいものの、Z=I/(2a)=5a³です。断面係数5a³/4との組合せは誤りです。
選択肢3の式・原理・確認先:矩形のI=bh³/12、断面係数Z=I/y_max。空洞や欠損は差し引く。確認対象:I=10a⁴・Z=5a³/4
4:正しい組合せ I=10a⁴・Z=5a³
外接矩形のIから左右の欠損を引いて10a⁴。X軸から最外縁まで2aなので、Z=5a³となり、この組合せが正しいです。
選択肢4の式・原理・確認先:矩形のI=bh³/12、断面係数Z=I/y_max。空洞や欠損は差し引く。確認対象:I=10a⁴・Z=5a³
覚えるポイント

I=10a⁴、Z=I/(2a)=5a³。高さ全体4aをそのままZの分母に入れません。

この知識の出題:2024年

対象知識:本問のI形断面はI=10a⁴・Z=5a³となる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問2 中央ヒンジでつながる梁の反力分担

頻出度:★★★

問2の正解・解説を表示

確認ポイント:B点のたわみは左右共通ですが、B点の回転は左右で一致する必要がありません。

中心テーマ:梁・架構の弾性たわみ。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)。

同じB点の下がり方を式にする

左:δ_B=R_A l³/(3EI)。右:δ_B=R_C(2l)³/(3×2EI)=4R_C l³/(3EI)。

同じ点の変位は等しいためR_A=4R_C。さらにR_A+R_C=Pより、R_A=4P/5、R_C=P/5です。

ヒンジは曲げモーメントを伝えませんが、鉛直力は伝え、接合点の変位も共通です。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる関係 1:1
同じ荷重点でも、左右の曲げ剛性と長さが異なるため等分ではありません。変位が同じという条件から分担を求めます。
選択肢1の式・原理・確認先:片持梁の自由端たわみδ=PL³/(3EI)、ばね剛性k=3EI/L³、ヒンジ接合点の変位適合。確認対象:1:1
2:異なる関係 2:1
右の長さは2倍ですが、たわみは長さの3乗に比例します。長さだけの比2:1にはなりません。
選択肢2の式・原理・確認先:片持梁の自由端たわみδ=PL³/(3EI)、ばね剛性k=3EI/L³、ヒンジ接合点の変位適合。確認対象:2:1
3:正しい関係 4:1
Bを共通の自由端とする二つの片持梁として考えると、左のばね剛性は右の4倍。同じ変位では反力も4:1です。
選択肢3の式・原理・確認先:片持梁の自由端たわみδ=PL³/(3EI)、ばね剛性k=3EI/L³、ヒンジ接合点の変位適合。確認対象:4:1
4:異なる関係 8:1
長さだけなら剛性は1/8ですが、右のEIも2倍なので、右の剛性は左の1/4です。8:1ではなく4:1です。
選択肢4の式・原理・確認先:片持梁の自由端たわみδ=PL³/(3EI)、ばね剛性k=3EI/L³、ヒンジ接合点の変位適合。確認対象:8:1
覚えるポイント

左右の片持梁のばね剛性3EI/L³を比べます。右は長さ2倍・EIも2倍なので剛性1/4、反力比は4:1です。

この知識の出題:2024年

対象知識:ヒンジ位置の共通変位から、左右の長さl・2l、曲げ剛性EI・2EIの反力比4:1を求める。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問3 剛接合部のモーメント分配

頻出度:★★★

問3の正解・解説を表示

確認ポイント:自由端の荷重がBへ伝える6Plを、左梁と柱の回転剛性で分けます。

中心テーマ:骨組のつり合いと断面力。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)。

6PlをBで分け、固定端へ半分を伝える
  1. 張出し部ABの長さはl、自由端荷重は6Pなので、Bへ伝わるモーメントの大きさは6Pl。
  2. 左梁長2l:回転剛性4EI/(2l)=2EI/l。柱長l:4EI/l。比は1:2。
  3. 左梁は6Pl×1/3=2Pl、柱は6Pl×2/3=4Pl。
  4. 反対側の固定端は到達率1/2により、左梁端Pl、柱脚2Pl。原図の引張側への描き方と合わせて図4を選びます。
選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる図 図1の分配と固定端の値
図1ではBで左梁4Pl・柱2Plの分配になっています。柱の回転剛性の方が大きいので、この分配は逆です。
選択肢1の式・原理・確認先:反対側固定の部材の回転剛性4EI/L、モーメント分配、反対側固定端への到達率1/2。確認対象:図1の分配と固定端の値
2:異なる図 図2の分配割合
図2もBで左梁4Pl・柱2Plとしており、左梁と柱の剛性比1:2に一致しません。固定端の値だけで判断しません。
選択肢2の式・原理・確認先:反対側固定の部材の回転剛性4EI/L、モーメント分配、反対側固定端への到達率1/2。確認対象:図2の分配割合
3:異なる図 図3の固定端の値
Bでの分配は合っていますが、反対側の固定端へ伝わるモーメントはB側の1/2です。両端を同じ大きさにはしません。
選択肢3の式・原理・確認先:反対側固定の部材の回転剛性4EI/L、モーメント分配、反対側固定端への到達率1/2。確認対象:図3の固定端の値
4:正しい図 図4の分配と到達率
Bで6Plを左梁2Pl・柱4Plに分配し、反対側固定端はPl・2Plになります。これらの大きさと引張側の描き方が図4に一致します。
選択肢4の式・原理・確認先:反対側固定の部材の回転剛性4EI/L、モーメント分配、反対側固定端への到達率1/2。確認対象:図4の分配と到達率
覚えるポイント

左梁と柱の回転剛性は1:2。Bでは2Plと4Pl、反対側固定端ではその半分のPlと2Plです。

この知識の出題:2024年

対象知識:反対側が固定の部材では、節点モーメントの分配と固定端への到達率1/2を使う。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問4 筋かいと左右柱の水平力分担

頻出度:★★★

問4の正解・解説を表示

確認ポイント:筋かいの水平成分を先に引き、残りを柱の剛性で分配します。

中心テーマ:骨組のつり合いと断面力。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)。

180kNを三つの抵抗へ分ける
  1. 筋かいは3:4:5の傾斜。水平成分=100×4/5=80kN。
  2. 柱2本の合計負担=180−80=100kN。
  3. 剛梁は回転せず両柱の頂部が同じだけ水平移動。ABは脚ピンでk=3EI/h³、CDは脚固定でk=12EI/h³。比は1:4。
  4. ABのQ=100×1/5=20kN。脚のM=0なので、柱頭の|M_A|=Qh=20×3=60kN・m。
選択肢・判定 確認する内容・解説
1:正しい値 60kN・m
筋かいの水平抵抗80kNを除いた100kNを柱で分担します。ABはその1/5の20kNで、柱頭M=20×3=60kN・mです。
選択肢1の式・原理・確認先:水平力のつり合い、剛梁による同じ水平変位、柱の剛性3EI/h³と12EI/h³。確認対象:60kN・m
2:異なる値 120kN・m
左右柱は同じ断面でも、柱脚ピンと固定で水平剛性が異なります。等分を前提に計算せず、AB:CD=1:4で分けます。
選択肢2の式・原理・確認先:水平力のつり合い、剛梁による同じ水平変位、柱の剛性3EI/h³と12EI/h³。確認対象:120kN・m
3:異なる値 180kN・m
全水平力180kNを柱ABだけの曲げに結び付けてはいけません。筋かいと右柱も負担し、ABのせん断力は20kNです。
選択肢3の式・原理・確認先:水平力のつり合い、剛梁による同じ水平変位、柱の剛性3EI/h³と12EI/h³。確認対象:180kN・m
4:異なる値 240kN・m
柱ABの脚はピンでM=0です。柱頭モーメントはQhで求め、固定脚の右柱と同じ剛性にしないようにします。
選択肢4の式・原理・確認先:水平力のつり合い、剛梁による同じ水平変位、柱の剛性3EI/h³と12EI/h³。確認対象:240kN・m
覚えるポイント

筋かい80kN、残り100kN。ピン脚柱ABと固定脚柱CDの剛性比1:4より、ABは20kN、柱頭Mは60kN・mです。

この知識の出題:2024年

対象知識:ピン脚柱と固定脚柱が剛梁でつながると、本問の水平剛性比は1:4となる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

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問5 トラスの斜材軸力の比

頻出度:★★★

問5の正解・解説を表示

確認ポイント:支点反力から、切断面より手前の荷重を順に差し引きます。

中心テーマ:トラスの軸方向力。中心テーマの出題:2017・2018・2019・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中10年)。

区間のせん断力を順に減らす

荷重の合計は5Pで左右対称。両支点の反力は5P/2です。

Aの区間:5P/2。Bの区間:5P/2−P=3P/2。Cの区間:5P/2−2P=P/2。

全て45度の斜材なので、N=√2Q。共通の√2P/2が比で消えてN_A:N_B:N_C=5:3:1となります。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる関係 1:1:1
5か所の荷重Pを左右で等分し、支点反力は5P/2です。各パネルを通るせん断力は途中の荷重により変わり、軸力は同じになりません。
選択肢1の式・原理・確認先:トラスの節点法・切断法。45度斜材の軸力N=区間せん断力Q×√2。確認対象:1:1:1
2:異なる関係 3:2:1
斜材Aを通る切断面では反力5P/2が残ります。A・B・Cのせん断力は順に5P/2、3P/2、P/2なので3:2:1ではありません。
選択肢2の式・原理・確認先:トラスの節点法・切断法。45度斜材の軸力N=区間せん断力Q×√2。確認対象:3:2:1
3:異なる関係 4:2:1
3本は全て45度です。角度による係数√2が比で消えるので、区間せん断力の比5:3:1と同じになります。
選択肢3の式・原理・確認先:トラスの節点法・切断法。45度斜材の軸力N=区間せん断力Q×√2。確認対象:4:2:1
4:正しい関係 5:3:1
N_A=5√2P/2、N_B=3√2P/2、N_C=√2P/2。3本とも引張で、比は5:3:1です。
選択肢4の式・原理・確認先:トラスの節点法・切断法。45度斜材の軸力N=区間せん断力Q×√2。確認対象:5:3:1
覚えるポイント

左右の反力は5P/2。左から各区間のせん断力は5P/2、3P/2、P/2なので、同じ角度の斜材軸力比は5:3:1です。

この知識の出題:2024年

対象知識:同じ角度の斜材の軸力比は、切断面を通るせん断力の比から求める。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問6 断面寸法と支持条件による座屈比較

頻出度:★★★

問6の正解・解説を表示

確認ポイント:断面二次モーメントと座屈長さの両方をそろえて比べます。

中心テーマ:長柱の弾性座屈。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2024・2025・2026年(10年中6年)。

Iと座屈長さを一つの表で比較

I₀=a⁴/12、P₀=π²EI₀/l²と置きます。

柱 正方形の一辺 I 座屈長さ Pₑ/P₀
A a/2 I₀/16 l 1/16
B a I₀ l/2 4
C 2a 16I₀ 2l 4

よってA:B:C=1:64:64。Cは拘束が弱くても、大きい断面がその不利を補います。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる関係 P_A<P_B<P_C
Cの断面IはBの16倍ですが、座屈長さも4倍なので、I/l_k²はBとCで同じです。BよりCが大きいという不等号は成立しません。
選択肢1の式・原理・確認先:正方形I=a⁴/12、オイラーPₑ=π²EI/l_k²、両端ピンl・両端固定l/2・片持2l。確認対象:P_A<P_B<P_C
2:正しい関係 P_A<P_B=P_C
A・B・CのIは1:16:256、座屈長さはl:l/2:2l。I/l_k²で比べると1:64:64となり、この関係が正しいです。
選択肢2の式・原理・確認先:正方形I=a⁴/12、オイラーPₑ=π²EI/l_k²、両端ピンl・両端固定l/2・片持2l。確認対象:P_A<P_B=P_C
3:異なる関係 P_A=P_B<P_C
Aの一辺はBの1/2なのでIは1/16。さらにAは両端ピン、Bは両端固定で座屈長さも違うため、同じ荷重にはなりません。
選択肢3の式・原理・確認先:正方形I=a⁴/12、オイラーPₑ=π²EI/l_k²、両端ピンl・両端固定l/2・片持2l。確認対象:P_A=P_B<P_C
4:異なる関係 P_C<P_B<P_A
Cは一端自由ですが、断面が大きい効果を含めるとBと同じ荷重です。支持条件だけでCを最小にしないようにします。
選択肢4の式・原理・確認先:正方形I=a⁴/12、オイラーPₑ=π²EI/l_k²、両端ピンl・両端固定l/2・片持2l。確認対象:P_C<P_B<P_A
覚えるポイント

正方形Iは一辺の4乗、座屈荷重はI/l_k²に比例。A:B:C=1:64:64です。

この知識の出題:2021・2024・2026年

対象知識:正方形断面のIは一辺の4乗、弾性座屈荷重はI/l_k²に比例する。

2017〜2026年の10年中3年に出題。

正解:2番

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問7 振動の周期・共振・減衰

頻出度:★★

問7の正解・解説を表示

確認ポイント:振動を減らす減衰が大きいと、共振付近の振幅がどうなるか考えます。

中心テーマ:建物の減衰と共振応答。中心テーマの出題:2021・2024年(10年中2年)。

剛性と減衰を混同しない

質量mが同じならT=2π√(m/k)より剛性を4倍にすると周期は1/2です。一方、減衰は振動のエネルギーを減らす働きで、共振付近の振幅を抑えます。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 周期と加速度・変位応答
一般的な応答スペクトルでは、周期が長い範囲ほど加速度応答は小さく、変位応答は大きくなる傾向です。全ての周期で単調という意味ではありません。
選択肢1の式・原理・確認先:1自由度の固有周期T=2π√(m/k)、共振付近の減衰効果、モード次数と周期。確認対象:周期と加速度・変位応答
2:適当 1次と2次の周期
通常の建物では1次モードの固有振動数が最も低く、周期は2次より長くなります。周期と振動数の大小は逆です。
選択肢2の式・原理・確認先:1自由度の固有周期T=2π√(m/k)、共振付近の減衰効果、モード次数と周期。確認対象:1次と2次の周期
3:適当 水平剛性と固有周期
T=2π√(m/k)。同じ質量なら、水平剛性kが大きいほど周期Tは短くなります。
選択肢3の式・原理・確認先:1自由度の固有周期T=2π√(m/k)、共振付近の減衰効果、モード次数と周期。確認対象:水平剛性と固有周期
4:不適当 減衰定数と共振振幅
減衰は振動エネルギーを消費する働きで、共振付近では減衰定数が大きいほど振幅は一般に小さくなります。記述は逆です。
選択肢4の式・原理・確認先:1自由度の固有周期T=2π√(m/k)、共振付近の減衰効果、モード次数と周期。確認対象:減衰定数と共振振幅
覚えるポイント

減衰が大きいほど、一般に共振付近の振幅は小さくなります。周期を変えることと減衰を増すことを区別します。

この知識の出題:2024年

対象知識:固有周期付近の加振では、減衰定数が大きいほど一般に振幅が小さくなる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問8 荷重の組合せと層せん断力

頻出度:★★

問8の正解・解説を表示

確認ポイント:その階だけの地震力と、その階が支える上部全体の地震力を分けます。

中心テーマ:地上の地震層せん断力に用いる重量。中心テーマの出題:2018・2024・2026年(10年中3年)。

3階建てなら上の重量を足す

各階の重量をw₁・w₂・w₃とすると、1階の層せん断力はC₁(w₁+w₂+w₃)、2階はC₂(w₂+w₃)、3階はC₃w₃です。下の階ほど、上の階の力を受け持つことに注意します。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 一般地域の積雪の組合せ
多雪区域でない一般の地域では、法定の暴風時・地震時の荷重組合せに積雪を加えない扱いです。多雪区域では所定の積雪荷重を組み合わせます。
選択肢1の式・原理・確認先:建築基準法施行令82条2号表:一般の場合と多雪区域の場合の暴風時・地震時の荷重組合せ
2:適当 地表面粗度とEr
都市化の著しい区域では地表面の障害物の影響が大きく、同じ高さの平均風速とErは、開けた平坦地より一般に小さくなります。
選択肢2の式・原理・確認先:令87条、平成12年建設省告示1454号第1(地表面粗度区分と平均風速の高さ方向分布Er)
3:適当 地震地域係数Z
Zは過去の地震等を踏まえて、地域ごとに1.0〜0.7の範囲で定められます。建物の固有周期に応じて変わるRtとは別です。
選択肢3の式・原理・確認先:建築基準法施行令88条1項・昭和55年建設省告示1793号第1(Z)
4:不適当 層せん断力に用いる重量
層せん断力の重量は、その階が支える上部の重量の合計です。その階だけの固定荷重・積載荷重では足りません。
選択肢4の式・原理・確認先:建築基準法施行令88条1項:各高さの部分が支える上部全体の重量を用いる
覚えるポイント

層せん断力Q_i=C_i W_iのW_iは、その階及び上の階の重量の合計です。

この知識の出題:2018・2024年

対象知識:層せん断力の重量は、その階だけでなく上の部分の重量も合計する。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:4番

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問9 木造の背割り・横座屈・継手

頻出度:★

問9の正解・解説を表示

確認ポイント:継手は部材の曲げが大きい場所を避けます。

中心テーマ:木造母屋の継手位置。中心テーマの出題:2024年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 心持ち材の背割り
心持ち材は乾燥すると割れやすいため、あらかじめ背割りを設けて、他の面の不規則な割れを抑えることがあります。
選択肢1の式・原理・確認先:木造の乾燥割れ、弱軸剛性、応力の小さい位置での継手、圧縮側と引張側の切欠き。確認対象:心持ち材の背割り
2:適当 梁幅と横座屈防止
梁幅を大きくすると弱軸方向の曲げ剛性が増し、横座屈の防止に有効です。梁せいだけを高くすることとは効果が異なります。
選択肢2の式・原理・確認先:木造の乾燥割れ、弱軸剛性、応力の小さい位置での継手、圧縮側と引張側の切欠き。確認対象:梁幅と横座屈防止
3:不適当 母屋の継手の位置
母屋の中央付近は一般に曲げモーメントが大きいため、継手位置として避けます。小屋束に近い、曲げの小さい位置に設ける考え方です。
選択肢3の式・原理・確認先:木造の乾燥割れ、弱軸剛性、応力の小さい位置での継手、圧縮側と引張側の切欠き。確認対象:母屋の継手の位置
4:適当 床梁上端の切欠き
中央付近の上端は通常の鉛直荷重では圧縮側です。所定の切欠きの条件に従い、切り欠いた部分を除いた正味断面で評価できます。引張側の切欠きとは区別します。
選択肢4の式・原理・確認先:木造の乾燥割れ、弱軸剛性、応力の小さい位置での継手、圧縮側と引張側の切欠き。確認対象:床梁上端の切欠き
覚えるポイント

母屋の継手は小屋束付近に設けるのが原則的な考え方です。小屋束間中央は曲げが大きくなるため避けます。

この知識の出題:2024年

対象知識:母屋の継手は曲げの大きい小屋束間中央を避け、小屋束付近に設ける。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問10 L形平面の四分割法と壁率比

頻出度:★★★

問10の正解・解説を表示

確認ポイント:壁の長さの比ではなく、床面積に応じた必要壁量で割ってから比べます。

中心テーマ:木造の四分割法と側端部分。中心テーマの出題:2017・2020・2021・2022・2023・2024・2025・2026年(10年中8年)。

床面積の差を入れて壁率比を求める

X検討は全幅8mの上下各2m、Y検討は全幅10mの左右各2.5mを側端部分とします。凹んだ平面でも、短い辺だけを別に四分割しません。

検討 側端 床面積 存在壁量(壁長×2) 充足率
X 上 20m² (2+1)×2=6m 6/(20c)
X 下 10m² (1+1)×2=4m 4/(10c)
Y 左 20m² (1+1)×2=4m 4/(20c)
Y 右 10m² (1+1)×2=4m 4/(10c)

cは両側で共通の床面積当たり必要壁量です。X:(6/20)/(4/10)=0.75、Y:(4/20)/(4/10)=0.50。まず充足率を計算してから、小さい方を大きい方で割ります。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:異なる組合せ X=0.50・Y=0.75
Xの壁率比は0.75です。上側と下側の床面積が異なるので、壁量の見た目だけで0.50としないようにします。
選択肢1の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1352号第1号・第2号(出題時の四分割法、側端部分と充足率)
2:正しい組合せ X=0.75・Y=0.50
Xは(6/20)/(4/10)=0.75。Yは(4/20)/(4/10)=0.50。共通の必要壁量係数が約分され、この組合せになります。
選択肢2の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1352号第2号(出題時の壁率比)。同じ床面積当たり必要壁量の係数は比で約分
3:異なる組合せ X=0.75・Y=1.00
X=0.75は合っていますが、Yは左右の存在壁量が同じでも床面積が2:1なので、充足率は同じになりません。
選択肢3の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1352号第2号(出題時)。Yの存在壁量は両側とも4m、床面積は20m²と10m²
4:異なる組合せ X=1.00・Y=0.75
Xの存在壁量は6mと4mで、それぞれ必要壁量の基となる床面積も20m²と10m²です。Xの比は1.00ではありません。
選択肢4の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1352号第2号(出題時)。Xの充足率は6/(20c)と4/(10c)
覚えるポイント

側端部分の床面積は20m²と10m²。Xの存在壁量は6mと4m、Yは4mと4mなので、壁率比は0.75と0.50です。

この知識の出題:2021・2024年

対象知識:側端部分の床面積が異なる場合は、存在壁量を必要壁量で割った充足率で比較する。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

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問11 RCのひび割れと力の流れ

頻出度:★★

問11の正解・解説を表示

確認ポイント:骨組の外力の矢印から、接合部に伝わる鉄筋の引張・コンクリートの圧縮を追います。

中心テーマ:RCの力学的なひび割れと原因。中心テーマの出題:2017・2018・2020・2024年(10年中4年)。

接合部へ伝わる力から向きを読む

図1のような外力では、左梁の下端側、右梁の上端側が引張側になります。その鉄筋力等が接合部へ伝わるため、接合部は右上と左下へ引き延ばされる側になります。

ひび割れはその引張方向と直交する、左上から右下へ向かう斜め方向が基本です。図1の斜め方向とは逆になります。骨組の端に描かれた矢印を、接合部の小さな四角の面にそのまま移すと、向きを取り違えます。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 柱梁接合部の斜めひび割れ
梁の曲げによって主筋の引張力等が接合部へ伝わると、図示の荷重方向では接合部のせん断ひび割れの斜め方向が図1と逆になります。ひび割れは主引張応力に直交して生じます。
選択肢1の式・原理・確認先:接合部のせん断と主応力。建築研究資料197号・第8章(柱梁接合部、主引張応力と斜めひび割れ)
2:適当 梁上端筋の定着によるひび割れ
引張力を受ける梁上端筋の折曲げ定着では、曲げ部分からコンクリートへ支圧力が伝わります。定着部周囲に図のような割裂状のひび割れが生じ得ます。
選択肢2の式・原理・確認先:RCのひび割れ:主引張応力と直交するひび割れ、定着支圧、開口隅角の応力集中、杭反力。確認対象:梁上端筋の定着によるひび割れ
3:適当 開口耐力壁のひび割れ
耐力壁の開口周囲には応力が集中します。隅角部から周辺へ斜めのせん断ひび割れが発生する図は適切です。
選択肢3の式・原理・確認先:RCのひび割れ:主引張応力と直交するひび割れ、定着支圧、開口隅角の応力集中、杭反力。確認対象:開口耐力壁のひび割れ
4:適当 2本杭の基礎スラブのひび割れ
中央柱の下向きの力と左右の杭の上向き反力により、スラブ内に圧縮の流れと下部の引張抵抗が生じます。図のようなひび割れは生じ得ます。
選択肢4の式・原理・確認先:RCのひび割れ:主引張応力と直交するひび割れ、定着支圧、開口隅角の応力集中、杭反力。確認対象:2本杭の基礎スラブのひび割れ
覚えるポイント

接合部のせん断ひび割れは主引張方向と直交します。部材端の外力矢印を、そのまま接合部の面に作用するせん断力と見なさないようにします。

この知識の出題:2020・2024年

対象知識:RC柱梁接合部に生じる斜めせん断ひび割れは、接合部の主引張方向と直交する。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問12 RCの定着・圧接継手・重量

頻出度:★★

問12の正解・解説を表示

確認ポイント:現在その場所に生じる応力だけで、継手の必要性能を決めないようにします。

中心テーマ:RC鉄筋継手の母材相当の強度。中心テーマの出題:2020・2024年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 高強度梁主筋と柱せい
梁主筋の強度を高くすると、接合部で伝達すべき力も大きくなります。柱せいを増すことは通し筋の付着長さの確保に有効です。
選択肢1の式・原理・確認先:RCの付着・定着、母材相当のガス圧接継手性能、設計用重量、複筋梁の力のつり合い。確認対象:高強度梁主筋と柱せい
2:不適当 圧接継手に必要な強度
ガス圧接継手は母材相当の引張強度を確保する必要があります。継手位置の存在応力度が低いことを理由に、継手の必要性能を下げることはできません。
選択肢2の式・原理・確認先:RCの付着・定着、母材相当のガス圧接継手性能、設計用重量、複筋梁の力のつり合い。確認対象:圧接継手に必要な強度
3:適当 強度別のコンクリート重量
高強度コンクリートでは一般に単位体積重量が増すことを考慮します。階ごとに用いる強度に応じ、適切な重量で建物荷重を求めます。
選択肢3の式・原理・確認先:RCの付着・定着、母材相当のガス圧接継手性能、設計用重量、複筋梁の力のつり合い。確認対象:強度別のコンクリート重量
4:適当 圧縮側主筋の負担
複筋梁では圧縮側主筋も圧縮力を負担します。コンクリートだけが全圧縮力を負担するという扱いに限りません。
選択肢4の式・原理・確認先:RCの付着・定着、母材相当のガス圧接継手性能、設計用重量、複筋梁の力のつり合い。確認対象:圧縮側主筋の負担
覚えるポイント

ガス圧接継手は母材相当の引張強度を確保する必要があります。継手位置の存在応力度だけを伝えられればよい、という扱いは不十分です。

この知識の出題:2020・2024年

対象知識:鉄筋の継手は、その位置の存在応力だけでなく母材相当の強度を伝える必要がある。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

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問13 RC長期・短期の許容せん断力

頻出度:★★

問13の正解・解説を表示

確認ポイント:長期のひび割れ制御と、短期のせん断抵抗を区別します。

中心テーマ:RCの長期許容せん断力と横補強筋。中心テーマの出題:2020・2023・2024年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 柱の長期と帯筋の効果
柱の長期許容せん断力は、コンクリートによるひび割れ防止の評価を基本とします。帯筋の効果を算入しない扱いは適切です。
選択肢1の式・原理・確認先:RCの長期のせん断ひび割れ防止と短期のせん断抵抗。主筋・横補強筋の役割を区別。確認対象:柱の長期と帯筋の効果
2:不適当 梁の長期とあばら筋の鋼種
梁の長期許容せん断力は、あばら筋を高い鋼種に変えることで増す扱いではありません。短期の抵抗機構との違いに注意します。
選択肢2の式・原理・確認先:RCの長期のせん断ひび割れ防止と短期のせん断抵抗。主筋・横補強筋の役割を区別。確認対象:梁の長期とあばら筋の鋼種
3:適当 梁主筋のせん断負担
短期許容せん断力は、所定のコンクリートとあばら筋の抵抗で評価し、主筋のダウエル効果を直接算入しない扱いは適切です。
選択肢3の式・原理・確認先:RCの長期のせん断ひび割れ防止と短期のせん断抵抗。主筋・横補強筋の役割を区別。確認対象:梁主筋のせん断負担
4:適当 開口周囲筋と補強筋量
開口周囲の既存の縦筋・横筋も力を負担するため、その寄与を所定の方法で見込んで必要な追加補強筋量を求めます。
選択肢4の式・原理・確認先:RCの長期のせん断ひび割れ防止と短期のせん断抵抗。主筋・横補強筋の役割を区別。確認対象:開口周囲筋と補強筋量
覚えるポイント

あばら筋をSD295からSD345に変えるだけでは、梁の長期許容せん断力を大きくできません。

この知識の出題:2024年

対象知識:梁の長期許容せん断力は、あばら筋の鋼種を高くするだけでは増やせない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

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問14 RCの靱性・柱・接合部の耐力

頻出度:★★★

問14の正解・解説を表示

確認ポイント:接合部が受ける力が増えることと、接合部の耐力が増えることは別です。

中心テーマ:RC柱梁接合部のせん断耐力。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2021・2024・2025年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 梁のFcと靱性
同じ梁形状・配筋なら、Fcを高くすると圧縮側の余裕が増え、一般に曲げ降伏後の靱性に有利です。
選択肢1の式・原理・確認先:RCのせん断スパン比、接合部コンクリートの耐力、入力する主筋力と耐力の区別。確認対象:梁のFcと靱性
2:適当 柱の内法高さとせん断耐力
内法高さが小さいとせん断スパン比が小さくなり、一般にせん断耐力は大きくなります。ただし必要せん断力も増え得るので、短柱が必ず安全という意味ではありません。
選択肢2の式・原理・確認先:RCのせん断スパン比、接合部コンクリートの耐力、入力する主筋力と耐力の区別。確認対象:柱の内法高さとせん断耐力
3:不適当 梁主筋量と接合部耐力
接合部のせん断耐力は、主にコンクリート強度、接合部形状、有効断面等から決まります。取り付く梁の主筋を増やすだけでは耐力は増えません。
選択肢3の式・原理・確認先:RCのせん断スパン比、接合部コンクリートの耐力、入力する主筋力と耐力の区別。確認対象:梁主筋量と接合部耐力
4:適当 耐力壁端柱の主筋量
所定の耐力壁の終局せん断耐力の評価には、引張側柱の主筋量も影響します。同じ他条件なら、その増加は耐力を大きくする側に働きます。
選択肢4の式・原理・確認先:RCのせん断スパン比、接合部コンクリートの耐力、入力する主筋力と耐力の区別。確認対象:耐力壁端柱の主筋量
覚えるポイント

梁主筋を増やすと接合部への入力は増えますが、接合部のコンクリート強度や有効断面は増えません。

この知識の出題:2020・2024年

対象知識:RC柱梁接合部のせん断耐力は取り付く梁の主筋量だけでは増えない。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:3番

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問15 H形鋼の座屈と降伏比

頻出度:★★★

問15の正解・解説を表示

確認ポイント:降伏点から引張強さまでに、どれだけ余裕があるかを見ます。

中心テーマ:鋼材の降伏比と塑性変形。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2021・2023・2024・2025年(10年中7年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 横座屈と局部座屈
横座屈によるねじれ・面外変形が、圧縮板要素の局部座屈を促進することがあります。二つの座屈は無関係ではありません。
選択肢1の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、局部座屈と横座屈、軸圧縮を受ける柱の幅厚比、柱脚の破壊順序。確認対象:横座屈と局部座屈
2:不適当 降伏比と塑性変形能力
一般に降伏比が小さいほど降伏後の余裕があり、塑性化領域を広げやすくなります。「大きいほど変形能力が向上する」は逆です。
選択肢2の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、局部座屈と横座屈、軸圧縮を受ける柱の幅厚比、柱脚の破壊順序。確認対象:降伏比と塑性変形能力
3:適当 柱・梁のウェブ幅厚比
柱は曲げに加えて圧縮軸力を受けるため、ウェブの幅厚比上限は一般に梁より小さく、厳しい値になります。
選択肢3の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、局部座屈と横座屈、軸圧縮を受ける柱の幅厚比、柱脚の破壊順序。確認対象:柱・梁のウェブ幅厚比
4:適当 根巻き柱脚の降伏形式
根巻き柱脚は主筋の曲げ降伏を先行させ、せん断破壊等の脆性的な破壊を避けるよう設計するのが基本です。
選択肢4の式・原理・確認先:降伏比=降伏点/引張強さ、局部座屈と横座屈、軸圧縮を受ける柱の幅厚比、柱脚の破壊順序。確認対象:根巻き柱脚の降伏形式
覚えるポイント

降伏比が小さい方が、一般に塑性化領域を広げやすく変形能力に有利です。

この知識の出題:2020・2021・2024・2025年

対象知識:降伏比が小さい鋼材の方が一般に塑性変形能力に有利である。

2017〜2026年の10年中4年に出題。

正解:2番

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問16 異種鋼の溶接と高力ボルト

頻出度:★★

問16の正解・解説を表示

確認ポイント:溶接材料だけを強くしても、弱い側の母材の強度は上がりません。

中心テーマ:強度の異なる鋼材の溶接継目。中心テーマの出題:2019・2024年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 異なる強度の鋼材の溶接
接合する母材のうち低い強度側を基に継目を評価します。高強度側に合わせた溶接材料・条件だけで、継目全体を高強度側の許容値にすることはできません。
選択肢1の式・原理・確認先:建築基準法施行令92条、平成12年建設省告示2464号第2第1号(異なる鋼材では小さい方の基準強度)
2:適当 溶接の食違いと補強
許容値を超える食違いやずれは、偏心や応力集中を生みます。必要な修正・補強を行い、力を安全に伝達させます。
選択肢2の式・原理・確認先:溶接継目と母材の低い強度側の評価、摩擦接合と支圧接合の力の伝達、縁端距離。確認対象:溶接の食違いと補強
3:適当 摩擦接合のすべり前
すべる前は板同士の摩擦で面内のせん断力を伝達し、ボルトには締付けによる引張力が働きます。ボルト軸が孔壁を押す支圧接合とは異なります。
選択肢3の式・原理・確認先:溶接継目と母材の低い強度側の評価、摩擦接合と支圧接合の力の伝達、縁端距離。確認対象:摩擦接合のすべり前
4:適当 切断縁と縁端距離
せん断切断された縁は縁の状態等を考慮して、一般に自動ガス切断縁より大きい最小縁端距離を確保します。
選択肢4の式・原理・確認先:溶接継目と母材の低い強度側の評価、摩擦接合と支圧接合の力の伝達、縁端距離。確認対象:切断縁と縁端距離
覚えるポイント

異なる強度の鋼材をつなぐ継目は、低い強度側を基に評価します。接合部の性能は力が通る全経路で確認します。

この知識の出題:2019・2024年

対象知識:異なる強度の鋼材の溶接継目は低い強度側を基に許容応力度を評価する。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問17 鉄骨造の計算ルートの確認項目

頻出度:★★

問17の正解・解説を表示

確認ポイント:地震力の割増しをしても、省略できない確認項目があります。

中心テーマ:鉄骨の計算ルートと偏心率の確認。中心テーマの出題:2021・2024年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 ルート1-1のスパン
ルート1-1の適用条件にはスパン6m以下があります。スパン以外の規模・構造条件も満たす必要があります。
選択肢1の式・原理・確認先:鉄骨の計算ルートの適用条件と確認項目、偏心率の検証、筋かいと柱の変形適合。確認対象:ルート1-1のスパン
2:不適当 ルート1-2の偏心率
ルート1-2ではC₀=0.3として地震力を割り増しても、偏心率の確認を省略できません。割増しで全ての検討が不要になるわけではありません。
選択肢2の式・原理・確認先:鉄骨の計算ルートの適用条件と確認項目、偏心率の検証、筋かいと柱の変形適合。確認対象:ルート1-2の偏心率
3:適当 ルート2の塔状比
ルート2の適用では、地上部分の塔状比4以下などの条件を満たします。
選択肢3の式・原理・確認先:鉄骨の計算ルートの適用条件と確認項目、偏心率の検証、筋かいと柱の変形適合。確認対象:ルート2の塔状比
4:適当 ルート3の筋かい付き骨組
筋かい付き骨組の保有水平耐力は、変形の適合を考慮して、柱と筋かいが負担する水平せん断耐力を合わせて評価します。
選択肢4の式・原理・確認先:鉄骨の計算ルートの適用条件と確認項目、偏心率の検証、筋かいと柱の変形適合。確認対象:ルート3の筋かい付き骨組
覚えるポイント

ルート1-2でC₀=0.3としても偏心率の確認は必要です。層間変形角や剛性率の扱いと混同しません。

この知識の出題:2024年

対象知識:ルート1-2ではC₀=0.3としても偏心率の確認を省略できない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

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問18 鋼材の基準強度と幅厚比制限

頻出度:★★★

問18の正解・解説を表示

確認ポイント:強度が高いほど、薄い板で塑性変形を確保しやすいとは限りません。

中心テーマ:H形鋼の幅厚比と局部座屈。中心テーマの出題:2018・2019・2020・2021・2023・2024・2026年(10年中7年)。

強い鋼ほど幅厚比を緩めてよい、とはならない

板の座屈応力度は概ねE(t/b)²。降伏強度Fが上がっても、同じ寸法の板の弾性座屈応力度は大きく変わりません。降伏後の塑性変形を確保するには、幅厚比b/tを小さくして局部座屈を抑える必要があります。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 Fと幅厚比の上限
Fが大きいほど、降伏までに板が座屈しないための条件は厳しくなります。塑性変形を確保する幅厚比の上限は小さくなり、記述は逆です。
選択肢1の式・原理・確認先:板の弾性座屈応力度は概ねE(t/b)²に比例。幅厚比の塑性変形条件はFが高いほど厳しい。確認対象:Fと幅厚比の上限
2:適当 筋かいの保有耐力接合
軸部が降伏して変形する前に接合部が破断しないよう、端部・接合部の破断耐力を十分大きくするのが保有耐力接合です。
選択肢2の式・原理・確認先:板の弾性座屈応力度は概ねE(t/b)²に比例。幅厚比の塑性変形条件はFが高いほど厳しい。確認対象:筋かいの保有耐力接合
3:適当 横補剛の配置方法
梁全長に均等配置する方法と、塑性化を想定する梁端付近を重点的に補剛する方法があります。各方法の条件を満たして用います。
選択肢3の式・原理・確認先:板の弾性座屈応力度は概ねE(t/b)²に比例。幅厚比の塑性変形条件はFが高いほど厳しい。確認対象:横補剛の配置方法
4:適当 疲労検討の対象
疲労は繰返し応力の作用で進む破壊です。繰返し応力を受けない通常の部材・接合部では、一般に疲労検討を要しません。
選択肢4の式・原理・確認先:板の弾性座屈応力度は概ねE(t/b)²に比例。幅厚比の塑性変形条件はFが高いほど厳しい。確認対象:疲労検討の対象
覚えるポイント

幅厚比の上限は概ね√(E/F)に対応し、Fが大きいほど小さくなります。

この知識の出題:2018・2019・2021・2024年

対象知識:塑性変形を確保する幅厚比上限は鋼材のFが大きいほど小さくなる。

2017〜2026年の10年中4年に出題。

正解:1番

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問19 地盤改良・斜面・液状化判定

頻出度:★★★

問19の正解・解説を表示

確認ポイント:細粒分による判定式の補正が、抵抗側にどう働くか確認します。

中心テーマ:地盤の液状化判定と適用条件。中心テーマの出題:2019・2020・2022・2023・2024年(10年中5年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 ドレーンと先行盛土
鉛直ドレーンで排水距離を短くし、盛土等で先行荷重を与えて圧密を早めることは、供用後の沈下を抑える対策です。
選択肢1の式・原理・確認先:地盤対策の排水・固結、斜面の荷重変化、液状化安全率FL=抵抗側/作用側。確認対象:ドレーンと先行盛土
2:適当 液状化対策の方法
地盤固結で土の骨格の抵抗を高める方法や、排水によって過剰間隙水圧を消散させる方法があります。
選択肢2の式・原理・確認先:地盤対策の排水・固結、斜面の荷重変化、液状化安全率FL=抵抗側/作用側。確認対象:液状化対策の方法
3:適当 切土と建物重量
本問の切土部分に除去土より重い建物を載せると、斜面への荷重が増し、安定に不利となります。実際の判定では斜面形状等も検討します。
選択肢3の式・原理・確認先:地盤対策の排水・固結、斜面の荷重変化、液状化安全率FL=抵抗側/作用側。確認対象:切土と建物重量
4:不適当 細粒分と液状化安全率
一般の砂質土の液状化判定では、細粒分を考慮する補正が抵抗側を大きくする方向に働きます。したがって他条件が同じならFLは大きくなる側で、「小さくなる」は逆です。
選択肢4の式・原理・確認先:地盤対策の排水・固結、斜面の荷重変化、液状化安全率FL=抵抗側/作用側。確認対象:細粒分と液状化安全率
覚えるポイント

一般の砂質土の液状化判定では、細粒分含有率が増えるほど抵抗を大きく評価する補正となり、FLは大きくなる側です。

この知識の出題:2024年

対象知識:一般の砂質土の液状化判定では細粒分補正によりFLは大きくなる側である。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問20 土質試験と地盤調査

頻出度:★★

問20の正解・解説を表示

確認ポイント:一軸と三軸で、供試体の周囲から拘束するかどうかを区別します。

中心テーマ:地盤調査の一軸圧縮試験。中心テーマの出題:2017・2019・2020・2024年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 一軸圧縮と拘束圧
一軸圧縮試験には周囲からの拘束圧がありません。拘束圧を変えてc・φを求めるという説明は三軸圧縮試験に対応します。
選択肢1の式・原理・確認先:一軸圧縮と三軸圧縮、SWSの静的貫入、平板載荷の影響範囲、PS検層の弾性波速度。確認対象:一軸圧縮と拘束圧
2:適当 SWSの貫入抵抗
SWSは荷重と回転による貫入抵抗から、軟弱地盤等の硬軟や締まりを調べます。標準貫入試験の打撃とは方法が異なります。
選択肢2の式・原理・確認先:一軸圧縮と三軸圧縮、SWSの静的貫入、平板載荷の影響範囲、PS検層の弾性波速度。確認対象:SWSの貫入抵抗
3:適当 平板載荷の影響深さ
平板載荷試験が主に捉える地盤は、載荷板幅のおおむね1.5〜2倍程度の深さまでです。さらに深い弱層まで十分分かる試験ではありません。
選択肢3の式・原理・確認先:一軸圧縮と三軸圧縮、SWSの静的貫入、平板載荷の影響範囲、PS検層の弾性波速度。確認対象:平板載荷の影響深さ
4:適当 PS検層の波速度
PS検層は弾性波の伝わる速さから、地盤内のP波・S波速度の分布を求めます。地震時の動的な地盤特性の把握等に使います。
選択肢4の式・原理・確認先:一軸圧縮と三軸圧縮、SWSの静的貫入、平板載荷の影響範囲、PS検層の弾性波速度。確認対象:PS検層の波速度
覚えるポイント

一軸圧縮は側圧なし。拘束圧を変えて粘着力c・内部摩擦角φを求める試験は三軸圧縮です。

この知識の出題:2017・2024年

対象知識:一軸圧縮試験では拘束圧を変えて土の内部摩擦角を求めることはできない。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問21 群杭の水平抵抗とパイルド・ラフト

頻出度:★★

問21の正解・解説を表示

確認ポイント:杭を増やした分だけ、単杭の水平抵抗を足せるとは限りません。

中心テーマ:群杭の相互作用。中心テーマの出題:2023・2024年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 杭の長さ径比と低減
地盤に支持される杭では、所定の地盤・施工条件の範囲で長さを設定する場合、通常の柱と同じ長さ径比の低減を一律に行う必要はありません。
選択肢1の式・原理・確認先:杭の先端支持+周面抵抗、群杭の相互作用、パイルド・ラフトの支持分担と沈下抑制。確認対象:杭の長さ径比と低減
2:適当 鉛直支持力の内訳
杭の鉛直極限支持力は、工法・地盤等に応じた先端支持力と周面抵抗力を合わせて求めます。
選択肢2の式・原理・確認先:杭の先端支持+周面抵抗、群杭の相互作用、パイルド・ラフトの支持分担と沈下抑制。確認対象:鉛直支持力の内訳
3:不適当 群杭1本当たりの水平抵抗
群杭は各杭の周囲の地盤変形が重なって影響し合うため、一般に1本当たりの水平抵抗は単杭より小さくなります。
選択肢3の式・原理・確認先:杭の先端支持+周面抵抗、群杭の相互作用、パイルド・ラフトの支持分担と沈下抑制。確認対象:群杭1本当たりの水平抵抗
4:適当 杭とラフトによる沈下抑制
パイルド・ラフトは直接基礎と杭の両方に支持を分担させます。一般に平均沈下と不同沈下を小さくする効果があります。
選択肢4の式・原理・確認先:杭の先端支持+周面抵抗、群杭の相互作用、パイルド・ラフトの支持分担と沈下抑制。確認対象:杭とラフトによる沈下抑制
覚えるポイント

群杭は地盤を介して互いに影響し、一般に1本当たりの水平抵抗が単杭より小さくなります。

この知識の出題:2024年

対象知識:群杭1本当たりの水平抵抗は一般に単杭より小さくなる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問22 壁式RCの小開口と必要壁量

頻出度:★★

問22の正解・解説を表示

確認ポイント:換気扇程度の小さい開口でも、無補強でよいとは限りません。

中心テーマ:壁式RCの小開口と補強。中心テーマの出題:2018・2024年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 壁式ラーメンの適用高さ
壁式ラーメンは壁柱・梁による曲げ抵抗を含めて設計し、一般に壁式RCより軒高の高い建物に適用できます。
選択肢1の式・原理・確認先:壁式RCの壁量・開口補強・壁梁の断面、平成13年国土交通省告示1026号の構造方法。確認対象:壁式ラーメンの適用高さ
2:不適当 小開口を無視する条件
小さい開口でも、所定の補強等を満たすことが無開口扱いの条件です。換気扇程度の大きさだけを理由に無補強にできません。
選択肢2の式・原理・確認先:壁式RCの壁量・開口補強・壁梁の断面、平成13年国土交通省告示1026号の構造方法。確認対象:小開口を無視する条件
3:適当 Zによる必要壁量低減
地震地域係数Zに応じた所定の方法で、必要壁量を低減できます。
選択肢3の式・原理・確認先:壁式RCの壁量・開口補強・壁梁の断面、平成13年国土交通省告示1026号の構造方法。確認対象:Zによる必要壁量低減
4:適当 壁梁幅と壁厚
壁梁の幅は、接する耐力壁の厚さ以上とし、壁間の力を伝える断面を確保します。
選択肢4の式・原理・確認先:壁式RCの壁量・開口補強・壁梁の断面、平成13年国土交通省告示1026号の構造方法。確認対象:壁梁幅と壁厚
覚えるポイント

小開口を耐力壁の長さの算定で無視するには、所定の補強等の条件を満たす必要があります。

この知識の出題:2018・2024年

対象知識:壁式RCでは換気扇程度の開口でも無開口扱いのために所定の補強が必要である。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:2番

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問23 合成構造と長期変形

頻出度:★★

問23の正解・解説を表示

確認ポイント:鋼梁と、コンクリートを含むスラブでは長期変形の仕組みが違います。

中心テーマ:デッキ合成スラブの構造性能。中心テーマの出題:2017・2024年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 CFTの拘束効果
CFTでは鋼管が内部のコンクリートを横から拘束します。一定の要件の下で、その圧縮強度を通常のRCより高く評価できます。
選択肢1の式・原理・確認先:CFTの横拘束、SRCの累加強度、合成梁スラブの有効幅、コンクリートのクリープ。確認対象:CFTの拘束効果
2:適当 SRC柱の曲げ終局耐力
SRC柱は、軸力とのつり合い等の条件を満たす所定の累加方法で、コンクリート・鉄筋・鉄骨の終局曲げ耐力を合わせて評価できます。
選択肢2の式・原理・確認先:CFTの横拘束、SRCの累加強度、合成梁スラブの有効幅、コンクリートのクリープ。確認対象:SRC柱の曲げ終局耐力
3:不適当 デッキ合成スラブの変形増大
デッキ合成スラブにはコンクリートのひび割れ・クリープ等による長期変形があるため、鋼梁と同じ変形増大係数を一律に使うことはできません。
選択肢3の式・原理・確認先:CFTの横拘束、SRCの累加強度、合成梁スラブの有効幅、コンクリートのクリープ。確認対象:デッキ合成スラブの変形増大
4:適当 合成梁スラブの有効幅
頭付きスタッド等で緊結した合成梁では、曲げ剛性に用いるスラブ有効幅に、所定の条件でRC梁と同様の扱いを使えます。
選択肢4の式・原理・確認先:CFTの横拘束、SRCの累加強度、合成梁スラブの有効幅、コンクリートのクリープ。確認対象:合成梁スラブの有効幅
覚えるポイント

デッキ合成スラブにはひび割れやクリープの影響があります。鋼梁と同じ変形増大係数は使えません。

この知識の出題:2024年

対象知識:デッキ合成スラブの長期変形増大係数を鋼梁と同じにはできない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問24 鋼材ダンパーの設置形式と免震

頻出度:★★

問24の正解・解説を表示

確認ポイント:層の変形が、どれだけダンパーの変形として使われるかを考えます。

中心テーマ:制振ダンパーの接合形式と吸収効率。中心テーマの出題:2018・2024年(10年中2年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 ブレース型と間柱型
一般にブレース型の方がダンパーへ変形を伝えやすく、間柱型よりエネルギー吸収効率が高くなります。間柱型の方がブレース型を上回るとする説明は逆です。
選択肢1の式・原理・確認先:鋼材ダンパーへの変形伝達と接合部の強度余裕、免震層への変形集中、速度依存の減衰。確認対象:ブレース型と間柱型
2:適当 接合部を弾性に保つ設計
エネルギーを吸収させるダンパーを先に塑性化させ、接合部は弾性域に保ちます。接合部が先に壊れると、装置の性能を発揮できません。
選択肢2の式・原理・確認先:鋼材ダンパーへの変形伝達と接合部の強度余裕、免震層への変形集中、速度依存の減衰。確認対象:接合部を弾性に保つ設計
3:適当 免震建物の上部剛性
上部構造の剛性を高くすると免震層へ変形を集中させやすく、一般に上部の床応答加速度を抑える側に働きます。
選択肢3の式・原理・確認先:鋼材ダンパーへの変形伝達と接合部の強度余裕、免震層への変形集中、速度依存の減衰。確認対象:免震建物の上部剛性
4:適当 速度依存型のダンパー
オイル・粘性ダンパーは速度に応じた抵抗力でエネルギーを吸収し、応答加速度の抑制に寄与します。減衰力を過大にすれば常に有利という意味ではありません。
選択肢4の式・原理・確認先:鋼材ダンパーへの変形伝達と接合部の強度余裕、免震層への変形集中、速度依存の減衰。確認対象:速度依存型のダンパー
覚えるポイント

一般にブレース型の方が、間柱型よりダンパーへ変形を伝えやすく、エネルギー吸収効率がよくなります。

この知識の出題:2018・2024年

対象知識:鋼材ダンパーの吸収効率は一般に間柱型よりブレース型がよい。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:1番

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問25 地盤種別と必要保有水平耐力

頻出度:★★

問25の正解・解説を表示

確認ポイント:長周期建物に対する振動特性係数Rtを、地盤種別ごとに比べます。

中心テーマ:設計用固有周期・地盤種別とRt。中心テーマの出題:2017・2023・2024・2025年(10年中4年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 壁の耐力と基礎浮上り
壁自体の強度に達するより前に基礎が浮き上がると、その状態が建物の水平抵抗の上限を決めることがあります。
選択肢1の式・原理・確認先:Qu≧Qun=Ds・Fes・Qud、Qudに含むRtと地盤種別、剛性率、基礎浮上り、安全限界周期。確認対象:壁の耐力と基礎浮上り
2:適当 剛性率不足と層崩壊
周りの階より極端に柔らかい階には変形が集中しやすく、その階の層崩壊につながります。剛性率で高さ方向の偏りを確認します。
選択肢2の式・原理・確認先:Qu≧Qun=Ds・Fes・Qud、Qudに含むRtと地盤種別、剛性率、基礎浮上り、安全限界周期。確認対象:剛性率不足と層崩壊
3:不適当 長周期と地盤種別
長周期の範囲では一般に軟弱地盤のRtが大きく、必要保有水平耐力も大きくなります。本問は硬質地盤との大小が逆です。
選択肢3の式・原理・確認先:Qu≧Qun=Ds・Fes・Qud、Qudに含むRtと地盤種別、剛性率、基礎浮上り、安全限界周期。確認対象:長周期と地盤種別
4:適当 安全限界固有周期
安全限界固有周期は、保有水平耐力時の水平変形等を基に求めます。ひび割れ前の初期弾性剛性による周期と同一ではありません。
選択肢4の式・原理・確認先:Qu≧Qun=Ds・Fes・Qud、Qudに含むRtと地盤種別、剛性率、基礎浮上り、安全限界周期。確認対象:安全限界固有周期
覚えるポイント

他の条件が同じなら、長周期の範囲では一般に硬質地盤より軟弱地盤の方が必要保有水平耐力が大きくなります。

この知識の出題:2024・2025年

対象知識:長周期建物の地震力は一般に硬質地盤より軟弱地盤で大きくなる。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:3番

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問26 耐力壁配置と偏心によるねじれ

頻出度:★★

問26の正解・解説を表示

確認ポイント:重心G、剛心S、ねじれに対する抵抗を分けて考えます。

中心テーマ:耐力壁配置と平面のねじれ抑制。中心テーマの出題:2022・2024・2025年(10年中3年)。

距離を縮める方法と回転しにくくする方法

本問ではSが左、Gが右にあります。右側の壁Aを強くする、又はBを足すとSが右へ寄ります。Cを削るとSが左へ離れ、逆効果です。

Dは地震力と直交する方向の壁ですが、外周で床の回転に抵抗します。偏心率R_e=e/r_eなので、距離eを変えなくても、ねじれ剛性を増して弾力半径r_eを大きくすることで改善できます。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 右側の耐力壁Aを厚くする
右側の壁Aを厚くすると右側の水平剛性が増え、剛心Sが右の重心G側へ寄るため、偏心を小さくする方向に働きます。
選択肢1の式・原理・確認先:剛床のねじれ:偏心距離eと弾力半径r_e、偏心率R_e=e/r_e、外周の直交壁とねじれ剛性。確認対象:右側の耐力壁Aを厚くする
2:適当 右側に耐力壁Bを追加
重心側の壁Bを追加すると剛心が重心へ近づき、ねじれを抑える方向に働きます。
選択肢2の式・原理・確認先:剛床のねじれ:偏心距離eと弾力半径r_e、偏心率R_e=e/r_e、外周の直交壁とねじれ剛性。確認対象:右側に耐力壁Bを追加
3:不適当 右側の耐力壁Cを削除
右側の壁Cを削除すると剛心が左側へ移り、右側にある重心Gから離れます。本問のねじれ低減には逆効果です。
選択肢3の式・原理・確認先:剛床のねじれ:偏心距離eと弾力半径r_e、偏心率R_e=e/r_e、外周の直交壁とねじれ剛性。確認対象:右側の耐力壁Cを削除
4:適当 直交方向に外周壁Dを追加
直交方向でも外周の壁Dは床の回転に抵抗し、ねじれ剛性と弾力半径を増やす効果があります。重心と剛心の距離だけで判断しません。
選択肢4の式・原理・確認先:剛床のねじれ:偏心距離eと弾力半径r_e、偏心率R_e=e/r_e、外周の直交壁とねじれ剛性。確認対象:直交方向に外周壁Dを追加
覚えるポイント

右側の壁Cを削ると剛心が左へ移り、右側にある重心から離れます。直交方向の外周壁はねじれ剛性を高める効果もあります。

この知識の出題:2024年

対象知識:本問の右側耐力壁Cを削ると剛心が重心から離れてねじれに不利となる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:3番

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問27 木材の基準強度・クリープ・収縮

頻出度:★★

問27の正解・解説を表示

確認ポイント:引張強度と曲げ強度の大小を入れ替えないようにします。

中心テーマ:木材の繊維方向の基準強度。中心テーマの出題:2021・2024・2025年(10年中3年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 並列材の荷重分散効果
所定の並列材に面材を張ると荷重を分散できるため、条件を満たす場合に曲げ基準強度へ割増し係数を用いられます。
選択肢1の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1452号(木材の基準強度)、並列材効果、木材の含水状態と異方性。確認対象:並列材の荷重分散効果
2:不適当 無等級材の強度の順序
正しい大小関係は、せん断<引張<曲げです。記述では引張と曲げの順序が入れ替わっています。
選択肢2の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1452号・無等級材の基準強度表(せん断Fs<引張Ft<曲げFb)
3:適当 湿潤状態のクリープ
一般に湿潤状態の木材は気乾状態よりクリープ変形が大きくなります。短期の変形だけで長期のたわみを判断しません。
選択肢3の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1452号(木材の基準強度)、並列材効果、木材の含水状態と異方性。確認対象:湿潤状態のクリープ
4:適当 方向別の乾燥収縮
乾燥収縮は繊維方向が小さく、半径方向が次、年輪の接線方向が最も大きいという異方性があります。
選択肢4の式・原理・確認先:平成12年建設省告示1452号(木材の基準強度)、並列材効果、木材の含水状態と異方性。確認対象:方向別の乾燥収縮
覚えるポイント

基準強度は、せん断<引張<曲げ。乾燥収縮は、繊維方向<半径方向<接線方向です。

この知識の出題:2024年

対象知識:無等級木材の繊維方向基準強度はせん断<引張<曲げの順となる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:2番

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問28 コンクリートの養生とコア形状

頻出度:★

問28の正解・解説を表示

確認ポイント:短い円柱では、載荷板による端面拘束の影響が大きくなります。

中心テーマ:コア供試体の形状と圧縮強度。中心テーマの出題:2024年(10年中1年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 水中養生と強度増進
水中養生では水和反応に必要な水を確保でき、一般に気中で乾燥させる養生より圧縮強度の増進に有利です。
選択肢1の式・原理・確認先:水和反応、AE気泡、コンクリートの応力・ひずみ関係、円柱コアの端面拘束と形状補正。確認対象:水中養生と強度増進
2:適当 AE剤と凍結融解
AE剤の微細な空気泡が凍結時の膨張圧を逃がすため、凍結融解への抵抗性が高まります。
選択肢2の式・原理・確認先:水和反応、AE気泡、コンクリートの応力・ひずみ関係、円柱コアの端面拘束と形状補正。確認対象:AE剤と凍結融解
3:適当 強度時ひずみ
一般に圧縮強度が高いほど、最大圧縮応力に達するときのひずみは大きくなります。その後の変形能力が大きいという意味とは異なります。
選択肢3の式・原理・確認先:水和反応、AE気泡、コンクリートの応力・ひずみ関係、円柱コアの端面拘束と形状補正。確認対象:強度時ひずみ
4:不適当 コアの高さと直径の比
高さ/直径が小さいと端面の拘束の影響が相対的に大きく、見かけの圧縮強度が高くなります。比が大きいほど高いとする説明は逆です。
選択肢4の式・原理・確認先:水和反応、AE気泡、コンクリートの応力・ひずみ関係、円柱コアの端面拘束と形状補正。確認対象:コアの高さと直径の比
覚えるポイント

高さ/直径が小さいほど、見かけの圧縮強度は高くなる傾向です。試験体の形状をそろえ、必要な補正をします。

この知識の出題:2024年

対象知識:円柱コアは高さ/直径が小さいほど端面拘束で見かけの圧縮強度が大きくなる。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:4番

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問29 SN材・ステンレス・低降伏点鋼

頻出度:★★★

問29の正解・解説を表示

確認ポイント:同じSNでもA・B・Cの性能保証の範囲は同じではありません。

中心テーマ:鋼材の靱性・シャルピーと品質保証。中心テーマの出題:2017・2020・2022・2024・2025・2026年(10年中6年)。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:不適当 SN材のシャルピー保証
SNのA種にはシャルピー吸収エネルギーの下限値の規定がありません。B・C種の靱性の規定を全てのSN材へ広げた点が誤りです。
選択肢1の式・原理・確認先:JIS G3136(SN材の衝撃特性:A種とB・C種の規定の違い)
2:適当 SUS304AとSN400BのF
SUS304AのFは235N/mm²で、本問の板厚40mm以下のSN400Bと同じです。引張強さの下限値とは区別します。
選択肢2の式・原理・確認先:JIS G3136のSN材、SUS304Aの基準強度、低降伏点鋼LY225、BCP製品規定。確認対象:SUS304AとSN400BのF
3:適当 LY225の用途
LY225は低い応力で降伏し、塑性変形によって地震エネルギーを吸収する用途に向くため、履歴型ダンパーに使われます。
選択肢3の式・原理・確認先:JIS G3136のSN材、SUS304Aの基準強度、低降伏点鋼LY225、BCP製品規定。確認対象:LY225の用途
4:適当 BCP325の性能規定
本問のBCP325は引張強さの下限490N/mm²に加え、降伏点等の上下限を規定します。性能のばらつきを抑えるための規定です。
選択肢4の式・原理・確認先:日本鉄鋼連盟・BCP製品規定及びBCR/BCP材料・性能Q&A(板厚12mm以上の降伏点上下限等)
覚えるポイント

SNのA種にはシャルピー吸収エネルギーの下限の規定がありません。B・C種の保証をA種へ広げないようにします。

この知識の出題:2024年

対象知識:SNのA種にはB・C種と同じシャルピー吸収エネルギー下限の規定がない。

2017〜2026年の10年中1年に出題。

正解:1番

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問30 住宅性能表示の構造の安定

頻出度:★★

問30の正解・解説を表示

確認ポイント:等級の数字が大きいほど、要求される耐震性能は高くなります。

中心テーマ:住宅性能表示の耐震等級。中心テーマの出題:2017・2024年(10年中2年)。

耐震等級の数字と設計地震力
等級 等級1を基準とする地震力 要求性能の順序
1 1.0倍 基準
2 1.25倍 より高い
3 1.5倍 最も高い

この倍率は設計で想定する地震力の倍率であり、「震度が1.5倍」という意味ではありません。

選択肢・判定 確認する内容・解説
1:適当 直接基礎の表示事項
直接基礎では、構造方法と布基礎・べた基礎等の形式を表示します。
選択肢1の式・原理・確認先:平成13年国土交通省告示1346号「日本住宅性能表示基準」別表第1・構造の安定に関すること。確認対象:直接基礎の表示事項
2:適当 耐積雪等級の対象
耐積雪等級は、施行令の多雪区域にある住宅の積雪に対する構造性能を対象とします。
選択肢2の式・原理・確認先:平成13年国土交通省告示1346号「日本住宅性能表示基準」別表第1・構造の安定に関すること。確認対象:耐積雪等級の対象
3:適当 耐風等級の表示内容
耐風等級は暴風に対する躯体の倒壊・崩壊等と損傷の生じにくさを示します。
選択肢3の式・原理・確認先:平成13年国土交通省告示1346号「日本住宅性能表示基準」別表第1・構造の安定に関すること。確認対象:耐風等級の表示内容
4:不適当 耐震等級1・2・3の大小
要求性能は等級1、2、3の順に高くなり、最も高いのは等級3です。数字が小さいほど高いという説明は逆です。
選択肢4の式・原理・確認先:平成13年国土交通省告示1346号「日本住宅性能表示基準」別表第1・構造の安定に関すること。確認対象:耐震等級1・2・3の大小
覚えるポイント

耐震等級は1<2<3。等級1を基準とした設計地震力の倍率は、2が1.25倍、3が1.5倍です。

この知識の出題:2017・2024年

対象知識:住宅性能表示の耐震等級は1より2、2より3の要求性能が高い。

2017〜2026年の10年中2年に出題。

正解:4番

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全30問の正解番号

正解番号の一覧を表示
問題 正解 問題 正解
問1 4 問16 1
問2 3 問17 2
問3 4 問18 1
問4 1 問19 4
問5 4 問20 1
問6 2 問21 3
問7 4 問22 2
問8 4 問23 3
問9 3 問24 1
問10 2 問25 3
問11 1 問26 3
問12 2 問27 2
問13 2 問28 4
問14 3 問29 1
問15 2 問30 4

本記事は独自の学習用解説です。正解番号は試験センターの公式公表資料と照合しています。式は設問の支持条件・荷重・材料・単位と組み合わせて用い、一般的な傾向と法令の仕様条件を区別して確認してください。