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令和3年度電験三種【理論】を解いてみた(感想と解き方のコツ)

令和3年度電験三種【理論】を解いてみた

ふと、「令和3年度の電験三種の理論科目を解くと、何点取れるんだろう?」と思ってしまったので、解いて見ました。(ちなみに、電力科目機械科目も解いています)

電力と機械と法規は6割以上取れる自信がありましたが、理論は正直そんなに自身がありませんでした。

言い訳を言う男は最低なのは理解していますが、言い訳を言いますと、電験二種の理論の勉強をやっていたのは半年前で、それ以降は全く勉強していない状態でした。

電験三種の理論の勉強は8年以上やっていませんでした。

結果は…

60点でした!び、微妙~。

ギリギリ合格点だったので嬉しかったのですが、電験二種を志す身でありながら、40点も外してしまったので少しショックです。嬉しさとショックが半分半分の結果となりました。

というより、問題が難しくないですか?そう思って合格率を調べたところ、令和3年度の理論科目の合格率は4科目合格者を含めて10%程度のようです。

過去15年程度遡って見ても、一番の合格率の低さです。これだけ合格率が低いのに、得点調整が無いのはかわいそうな気がします…。

私の電験三種理論科目の勝手なイメージですが、過去問をしっかり解いていれば、試験では類似問題が出てくるから、6割は取得できるだろうというように考えていました。現に私が合格したときもそのように勉強していました。

もちろん過去問を解くことは超重要なのですが、それ以外にも本質的な理解が重要になってきていると感じました。

私が間違えた問題のうち、問1、問9、問10、問17は参考書の内容をしっかり理解していないと解くことが難しいように感じました。

さらに、私の間違えた問6、問13は問題をよく読んで設問の意図を理解する能力も必要です。(間違いが多くて悲しくなってきました(泣))

その代わりに、複雑な計算問題は少なくなっているような気がします。私の記憶では、理論科目はもう少しゴリゴリ計算するイメージです。

5択問題は得意だと思っていましたが、やはり理論科目は勘だけでは厳しいようです。もしかすると参考になる方もいらっしゃるかもしれませんので、私の解き方をお伝えしたいと思います。

令和3年度 電験三種 理論科目

 

【正解の答え】問1:(1)
私の結果 ⇒ 不正解

【考え方】電気力線の数は N=Q/ε という公式に囚われていたため、不正解となりました。

正しくは平行平板コンデンサのEとVの公式 E=V/d を使用しなければなりませんでした。この問題を落としたのは悔しい…。

 

【正解の答え】問2:(3)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】「大きさが変わらない」(1)と(5)の選択肢は不正解だろう。

クーロンの法則を覚えていれば、正解は(3)です。

 

【正解の答え】問3:(4)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】モーターのことを勉強していれば解けると思います。

 

【正解の答え】問4:(4)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】ファラデーの電磁誘導の法則を知っていれば解けます。

 

【正解の答え】問5:(1)
私の結果 ⇒ 不正解

【考え方】(ア)と(イ)までは解けました。正解の選択肢である(ウ)の温接点と(エ)の冷接点は聞いたことがなかったため、間違えてしまいました。

私の持っている参考書には温接点と冷接点の説明は載っていませんでした。つまり、勘で当てるしかない問題と言えるかもしれません。

 

【正解の答え】問6:(2)
私の結果 ⇒ 不正解

【考え方】抵抗が2倍になるんだから、電流は半分の50Aになる、つまり(3)だ!という感じで選択すると間違えました。

問題をよく読むと、上限値20Vまでは100Aの出力でしたので、正解は(2)でした。(大分捻ってて、難しくないですか?)

 

【正解の答え】問7:(4)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】最小の定理を用いた最大電力を求める方法を覚えていたため、正解することができました。

 

【正解の答え】問8:(5)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】このグラフは遅れだな、ω=2πfから100πだな、といった感じで答えを導くことができました。電験というよりかは数学の問題に近い?

 

【正解の答え】問9:(1)
私の結果 ⇒ 不正解

【考え方】(a)は誤りと分かりました。

(b)は正しいと思ったのですが、インダクタンスを流れる電流とコンデンサを流れる電流の大きさが等しいため合計すると大きさが0になるのですが、それぞれの素子に流れる電流が0であるというわけではなく、誤りでした。これは引っかかってしまう…。

 

【正解の答え】問10:(4)
私の結果 ⇒ 不正解

【考え方】抵抗が2倍になるので、電流は最終的に半分になって収束するため、(4)と(5)が答えになるところまでは分かりました。

しかし、時定数の公式 t=L/R を思い出せなかったため、不正解となりました。ちなみに、R=1 Ω から R=2 Ω に変化すると時定数は小さくなり、電流の収束は速くなります。(時定数とは、どのくらいの時間で平衡状態に達するかの目安のことです)

 

【正解の答え】問11:(2)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】過去の記事でも書いたのですが、(3)と(4)は「変化しない」や「発生しない」等、あまり重要では無さそうなこと言っています。こういった選択肢は間違いの可能性が高いです。

(1)は単元素なのに元素が二つあったり、化合物なのに元素が一つあったりするので、これは間違いだなと判断できます。

(5)は電界(電圧)が増えたら、オームの法則から考えると、電流も増えるんじゃない?反比例はなんとなく違うっぽいな~ということで、消去法で(2)が答えです。

 

【正解の答え】問12:(3)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】誘電率 ε の入っている選択肢は間違いの可能性が高いと判断し、逆に透磁率 μ の入っていない選択肢も間違いの可能性が高いだろう。

誘導機電力の公式e=Blvは覚えていたので、式を変形して v=(e/l) / B = E / μH となったので、(3)を選択したところ、正解。(本当は電子にかかるローレンツ力の公式 F=evB を変形して求めるのが正しいと思います)

 

【正解の答え】問13:(1)
私の結果 ⇒ 不正解

【考え方】完全に実力不足で分かりませんでした。勘で(4)を選びましたが外れてました。答えを見ると納得したのですが、「抵抗 rd は抵抗 RL に比べて十分に大きいものとする」という条件が非常に重要でした。この問題は完敗です…。

 

【正解の答え】問14:(5)
私の結果 ⇒ 正解

【考え方】ブリッジの平衡条件及び誤差率の定義は覚えていましたが、このような問題を見たことがなく、とても戸惑いました。覚えていた公式に値を当てはめて、なんとか正解できました。

 

【正解の答え】問15(a):(2)、問15(b):(1)
私の結果 ⇒ 両方正解

【考え方】電験二種二次試験の電力・管理でも出題されそうな内容でしたので、解くことができました。

 

【正解の答え】問16(a):(4)、問16(b):(5)
私の結果 ⇒ 両方正解

【考え方】(a)は普通に解けました。

(b)は真値と測定値はどっちがどっちだっけ?という感じでよくわからなくなってしまったのですが、内部抵抗の4Ωが負荷抵抗の320Ωに対してどのくらいの大きさなのか考えたときに、1・25%という値だったので、一番近い(5)を選択したら正解でした。

 

【正解の答え】問17(a):(4)、問17(b):(2)
私の結果 ⇒ 両方不正解

【考え方】D=εE の関係式から答えを導かなければならなかったのですが、静電容量から電界を求めようとしてしまったために訳が分からなくなってしまい、苦し紛れに(a)は(3)を選択しましたが間違いでした。

(b)もゴリゴリ計算しようと思いましたが、残り時間が少なかったため、諦めて勘で一番きれいな数字である(3)を選択したところ間違えてしまいました。(この問題、かなり難しくないですか?)

いかがでしたでしょうか。どなたかの参考になれば幸いです。

閲覧数が伸びるようでしたら、定期的にやってみたいと思います。

ABOUT ME
sumato
電気関係の仕事をしています。設計・積算・現場管理など。資格マニアです。 【取得済】 電験二種・電験三種・エネルギー管理士・1級電気工事施工管理技士・第一種電気工事士(認定)・第二種電気工事士・消防設備士甲4・乙6