家庭の電気の屋内配線について
天井の石膏ボードを剥がし、壁には穴を空けています。屋内配線がどのようになっているかを知るのに抜群の教材(実家)がありましたので、ご紹介していきたいと思います。
住宅街でよく見る電柱です。ここには柱上トランスといって、電圧を変換するトランスがあります。このトランスを介して家庭用の100Vの電圧を取り出しています。
家の外には写真のような電力メーターが付いています。どのくらい電気を使ったのかが分かります。これは中国電力の所有物ですので、勝手に触ってはいけません(というより、鍵がかかっていて勝手に触れないようになっているはずです)。このメーターの値で電気料金が決まります。このメーターの2次側配線以降が家主の所有物となります。
電力メーター2次側の配線は、ホーム分電盤メインブレーカーの1次側に接続されています。
カバーを外すとこんな感じになっています。分岐ブレーカーが12台ありますが、この各分岐ブレーカーから各部屋のコンセント等に配線が伸びています。
天井は剥がれています。分電盤上部の配線が分かる写真です。灰色のケーブルが各部屋のコンセント等に配線されています。
廊下の天井裏の配線はこのようになっています。木材の梁等の造営材にステップル(ケーブル留め金物のことです)で直接固定されています。
部屋間の貫通部分の写真です。梁に穴を空けてケーブルを通しています。一般家庭用の配線なのでこの程度のクオリティなのですが、貫通部分には配線が擦れるのを防ぐためのキャップや保護管を入れて欲しい所です。
部屋の天井裏の配線が分かる写真です。天井だけでなく、壁の石膏ボードも剥がしています。ちなみにこの家は2×4(ツーバイフォー)工法(※2×4という規格の木材を組み合わせて造られているのでこの名がついています)の家ですので、壁面には石膏ボードだけでなく木の板も貼ってあります。一般的な住宅であれば、壁面は石膏ボードだけ貼ってあるパターンが多いと思います。
壁に丸い穴がたくさん開いている理由は壁の中の断熱材を取り除いたからです。余談ですが、住宅の床や壁や天井の中にはスポンジのような断熱材が敷かれている場合が多いです。天井から壁の中に配線が下りてきています。
壁の中の配線を手前に引っ張っています。壁の中を通った配線は部屋のコンセントに接続されています。家庭の電気配線は以上のようになっています。
床と天井を剥いだ後の写真です。床の下に黒いシートらしきものが見えますが、これは防湿シートといって湿気が上がってくるのを防ぐ効果があります。
2階の床と1階の天井を剥いだ後の写真です。足を踏み外すと1階まで落ちてしまいます。結構スリリングです。1階天井部分の梁にケーブルが配線されているのが分かると思います。
以上をまとめますと、家庭の電気配線は以下のような流れとなります。
- 電柱
- 電力メーター
- 屋内分電盤
- 天井裏(天井内)配線
- 壁内配線
- コンセントや照明器具に接続
ご参考になれば幸いです。
資格のことから身近なことまで、電気に関する質問を募集していますので、何かありましたらコメントまでよろしくお願いします。面白い質問があれば記事にしたいと思います。