キッチン用蛍光灯照明器具をLED照明器具に取替
蛍光管はまだホームセンター等で入手できますが、蛍光灯照明器具は日本では生産されなくなっており、照明業界にはLED照明器具の波が押し寄せています。LEDシーリングライトはホームセンターに行けば安いものだと5,000円程度で入手できるのですが、キッチン用の照明器具はホームセンターでもなかなか売っておらず、しかもそこそこ金額が高いです。
パナソニック(Panasonic) LEDキッチンライト 昼白色 インバーターFL40形蛍光灯1灯相当 LSEB7001LE1
メーカーはパナソニックがおすすめです。パナソニックは品質の良さと演色性の高さ(演色性とは自然光の明かりにどれだけ近いかを示す度合いのこと)に定評があります。というより、やや特殊な照明なので、あまりメーカーの選び代がありません。
引っ掛けシーリングに取り付けできるタイプ(高い方)と引っ掛けシーリングに取り付けできないタイプ(安い方)の二種類ありますが、金額は1.5倍ほど違います。取替する照明器具を取り外してみないと、どちらのタイプか判断できないのですが、引っ掛けシーリングに取り付けできないタイプ(天井に直接ビスを打って照明器具を固定)の照明器具を交換する場合は電気工事士の資格が必要です。反対に、引っ掛けシーリングに取り付けできるタイプならば交換するのに電気工事士の資格は不要です。
必要な道具類
今回は金額を安く抑えたかったため、あえて引っ掛けシーリングに取り付けできないタイプの照明器具に取替していますが、その場合は電気工事士の資格が必要であり、さらに以下のような道具が必要になります。引っ掛けシーリングに取り付けできる照明器具の場合は何の道具もいらず、電気工事士の資格も必要ありません。
※引っ掛けシーリングに取り付けできない照明器具を交換する場合
- プラスドライバー(必須)
- 先端の長さが5.5mmのマイナスドライバー(必須) ※後述しますが、5.5mmより太いと既設スイッチの配線の取り外しが難しくなります
- 作業用手袋(できれば) ※電気を通しにくいゴム製のものが望ましいです
- メガテスター(できれば) ※取替作業終了後に念のため絶縁を測定します
- 検電器(無くてもよい) ※確実にブレーカーを落として作業しましょう
- ケーブルストリッパー(無くてもよい) ※配線を剥く際に使用する可能性があります
- 圧着ペンチ(無くてもよい)
- ペンチ(無くてもよい) ※配線を切断したりする際に使用します
- テスター(無くてもよい)
- 紙やすり(無くてもよい) ※配線の芯線部分(胴の部分)が錆びている場合に磨きます
- カッターナイフ(無くてもよい) ※スイッチがうまく収まらない場合、石こうボードを削るのに使用します
- 下地チェッカー(無くてもよい、天井下地を確認するのに使用します)
- 威力強めの電動ドリルドライバー(写真には写って無いですが必須)
交換手順
今回取替するキッチンにある照明器具です。必ず電源のブレーカーを落としてから作業しましょう。(引っ掛けシーリングにて取替ができる照明器具の場合はブレーカーを落とさなくても大丈夫です)
カバーが割れていました。
カバーを外します。このような照明器具はだいたい下(地面方向)に引っ張るとカバーが外れる状態になります。カバー自体はバネのような金属の部品で固定されていますので、カバーから取付用バネを外します。
蛍光灯の管球を外します。
カバーを外します。
向きを変えた写真です。
引っ掛けシーリングから照明器具のプラグを外します。その後、照明器具を固定しているネジを外します。
照明器具を外すと、引っ掛けシーリングと固定用金具のみが残ります。
固定用金具を取り外します。
今回取替する照明器具です。
ホームセンターや電気屋にはなかなか売って無かったので、ネットショッピングにて取り寄せしました。
ダンボールから照明器具を取り出します。
分解するとこのようになります。
さらに照明器具を照明器具本体と取付金具に分解します。
照明器具本体の向きをひっくり返した写真です。
先ほどの引っ掛けシーリングです。今回は引っ掛けシーリングに取り付けできない照明器具ですので、これを取り外すことになります。この作業は電気工事士の資格が必要です。
電線を天井から引っ張りだします。
マイナスドライバーをぐっと差し込み、電線を取り外します。
引っ掛けシーリングを取り外しました。
下地チェッカーにて下地の位置を確認しましょう。天井材の石こうボードには照明器具を固定できませんので、天井材固定用の下地に照明器具を固定してやる必要があります。下地はだいたい格子状になっていますので、下地の位置を想像しながら作業する必要があります。これはなかなか難易度が高いです。
ちょっと見えにくいですが、照明器具を固定するビスの位置にマーキングをします。
電動ドリルドライバーにて照明器具を固定します。この下地に照明器具を固定する作業が非常に難しいです。電動ドリルドライバーの威力が弱い場合は、予め下地にドリルピットにて下穴を空ける必要があります。
私は苦戦しましたが、プロの電気工事屋さんならば、威力強めの電動ドリルドライバーでちゃちゃっと固定してしまうと思います。
照明器具本体の電線取り付け部分を拡大した写真です。
電線をグッと差し込みます。白線は必ず接地側に差し込みましょう。写真には写って無かったですが、白線を差し込む方は「N」や「接地側」といった文字が書いてあります。よくわからない場合は付属の説明書を確認してみましょう。
照明器具本体を取り付けします。
プラスドライバーにて照明器具本体を固定します。
カバーを取り付けします。
予め切っていた電源のブレーカを入れ、照明のスイッチを入れて明かりがつけば完成です。
いかがでしたでしょうか。下地に照明器具を固定する作業は電気工事士の資格が必要であり、なおかつ電動ドリルドライバーのような専門的な道具が必要ですので、やや難易度が高めです。ぜひ参考にしてみてください。